混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 最近病院に行ったら、肝臓の数値がよくなっていたグレン×グレンでっす!

 


闇動神備編 第七話 一度やらかすと一生恨まれることもままあるもの。

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず、俺達は一旦イッセー達と合流した。

 

 どうやらあっちの試合も終わったようで、西遊記チームは敗北したそうだ。

 

「リアス。こちらも大概だったけれど、そっちはもっと大概みたいね?」

 

「ええ。あれだけの力量を持つ悪魔が、ハーデス達についている。この時点で厄介なことだわ」

 

 カズヒもリアス先輩もため息をついたけど、問題はそこに終わらない。

 

「……特に、あの悪魔達を私達が一切知らないこと。あれだけの力を持つ悪魔が、今の今まで姿を見せてないなんておかしいわ」

 

 そう、リアス先輩の指摘が最重要。

 

 神クラスの中でも武闘派の集まりである、西遊記チーム。その西遊記チームを相手に、優位性を保った状態で勝利した、ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキングチーム。

 

 その戦力の中核を担う、明らかに異常な強さを持つ悪魔達。

 

 俺も映像をさらりと確認したが、どう考えても全員魔王クラスはある。特に二名はリゼヴィムと真っ向勝負ができるだろうポテンシャル、超越者クラスに到達しているだろう。

 

 それだけの力量を持つ悪魔が、今の今まで見つかっていなかった? そして寄りにもよって、あれだけの人数がハーデスにスカウトされて日の目を見る?

 

 違和感だらけだ。何かあるとしか思えない。

 

「個人的にはとても面白いけどね。あそこまで戦える未知の悪魔がいるなんて、とても戦いがいがありそうだ」

 

「正面からの戦いなら、リゼヴィムを凌ぐ者もいるからな。是非とも戦ってみたいものだ」

 

 ヴァーリとクロウ・クルワッハがバトルジャンキーらしいことを言ってくれるけど、そこで終わっていい話でもない。

 

 なにせ、違和感しかないわけで―

 

『『『『『『『『『『ッ!?』』』』』』』』』』

 

 ―その瞬間、俺達のほぼ全員が戦慄を覚えた。

 

 振り返れば、廊下の向こうから何人かが連れ立って歩いてくる。

 

 それは、さっきまで話していた悪魔達だけではない。偉大なる冥府神の従僕チームすらいる。

 

 奴らがハーデス側なのは分かっている。だから、合流したという事か?

 

 ただ、目の前にすることでそのオーラの質に、俺達は戦慄を覚えている。

 

「……これはどうも。優勝候補相手の大金星、おめでとうというべきかしらね」

 

「ども、ラツーイカさん。大勝利っすね」

 

 カズヒとイッセーがそう挨拶をすると、ラツーイカは微笑んだ。

 

「いや全く持ってその通り。これでハーデス様にも覚えがよくなるだろうし、優勝に一歩近づいたと思うよ?」

 

 そう返すラツーイカだが、その隣の女が様子がおかしい。

 

 こちらの格好を見て、なんか無意識レベルで手を腹に充てている。

 

 体調が悪いのだろうかとも思ったが、その時後ろでリアス先輩と朱乃先輩が妙な雰囲気になった。

 

「貴女は……」

 

「……あら?」

 

 ん、お知り合いか?

 

 と思ったけど、それより先に一歩前に出る人物が出てきた。

 

 俺達の前に出ると、その女性は礼儀正しい動きで一礼する。

 

「お初にお目にかかります、グレモリー次期当主リアス・グレモリー様。及び天使長ミカエル様の(エース)、紫藤イリナ様」

 

 そう一礼する女性は、その上でにっこりを微笑んだ。

 

「私、サンブック王国第二王女のエカテリーナ・ロド・サンブックと申します。以後お見知りおきを」

 

 その挨拶に、真っ先に警戒の色を濃くしたのはリアス先輩でもカズヒでもない。

 

「……あ~、そういうこと~」

 

 リヴァねぇだ。

 

 意味深に笑みを深めると、エカテリーナとかいう女性も笑みを深くする。

 

 その上で、エカテリーナは胸を張った。

 

「隠し立てする理由はありません。我々サンブック王国は、公式にハーデス様の活動を支援することを表明する予定です。私はその名代として、こうしてラツーイカ殿のチームメンバーとして活動しております」

 

 ……っ

 

 思わず警戒心を浮かべるが、仕方がないだろう。

 

 国家の王族が、こうして堂々と、国を挙げてハーデスを支援すると宣言する。

 

 事実上、遠回しな宣戦布告だ。ハーデスと決着をつける時に矢面に立つだろう俺達の前で言う辺り、自分達が相手になるという意味にとれる。

 

 そんな警戒心を齎すが―

 

「……ふふ、エカテリーナも豪胆ね」

 

 ―問題は、近くの二人だ。

 

 オーラが割とシャレにならない。間違いなく、こいつは超越者クラスだ。

 

「初めまして、チームD×Dの皆さん。私はヴェリネ、隣はバルベリスっていうの」

 

「……」

 

 凄まじいオーラを放つ男女悪魔。

 

 ただ、どこか無邪気な雰囲気を感じるのは気の所為だろうか。

 

 ……なんだろう、オーフィスを思い出すな。

 

 あいつも無邪気な子供じみているし、性能はシャレにならない。この二人も同じレベルだろうから連想したんだろうか。

 

 俺以外も戦慄しているな。ヴァーリですら多少戦慄しているぞ。

 

 そしてヴェリネの方は、それを面白そうに見ている。

 

「ちなみに、私達二人は超越者クラス……だそうよ?」

 

 ……やはりか。

 

「グレシル達も魔王クラスって話だし、きっとあなた達ともいい勝負ができるかも? その時はよろしくね?」

 

 ……やはりかぁ。

 

 魔王クラス四人に、超越者クラス二人。それだけいれば、人数が僅か五名の西遊記チームをどうにかする余地もあるだろう。

 

 問題は、ハーデスがどうやってそんなメンツを引き入れたのかってところだろう。

 

「ま、これ以上のおしゃべりはハーデス様も怒りそうだ。今日のところはこの辺で……ね?」

 

 ラツーイカがそう切り上げ、そして全員を連れ立って去っていく。

 

『……あれだけの悪魔が、今まで隠れ潜んでいただと……?』

 

『……まったく、この時代はどうなっている……っ』

 

 ドライグとアルビオンも戦慄している。

 

 本当に、どういった事態になっているんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アジュカ。ハーデスは僕らが思っている以上に力をつけているみたいだね」

 

「ええ。リアスから報告がありましたが、魔王クラスや超越者クラスの悪魔を擁し、更に人間世界の国家が直接ハーデス派であることを表明しました」

 

「やってくれるというかなんというか。これがきっかけで、新たに協力する人間世界の国家も出かねない」

 

「その件ですがシヴァ様。その可能性が大きくなりかねない事態になっているようです」

 

「……そうなのかい?」

 

「はい。ハーデス達につくことを表明、もしくはそう取るしかない者達が多数確認されています。どうやら、我々に対する不満を抱いている者達が焚きつけられているのでしょう」

 

「へぇ。ハーデスが人間達にまでスカウトの手を広げるとはね。そういうのは最小限にしているものと思ったけど」

 

「裏で手を貸している者達がいるのでしょう。そのものの発案だとすれば、納得もいきます」

 

「あとで、ヴィーザルやアポロンとも話した方がいいかもね。特にヴィーザルには、ヘルの監視を強めてもらわないと」

 

「ロキの娘である彼女は、かなりの懸念材料ですからね。こちらからも監視の要員は派遣しましょう」

 

「ふふふ。こういうのは不謹慎だけど、ハーデス達も思った以上に切り札を持っているようだ。ここで見せてない札も、いくつかあるかもね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……はい! ではこれより、対策会議を始めます!」

 

 と、リヴァさんが音頭を取る形で、急遽集まれたメンバーが会議をすることになった。

 

 議題は、初代の爺さん達のチームやらスルトが率いる黒チームを打倒した、ハーデスの配下と思われるチームについて。

 

 特にリアスたちと、曹操達が話すことがあるらしいので集まれるメンバーが全員集合した形になる。

 

「とはいえ、対策といえるものは現段階では難しいので、情報共有に留まるでしょうが」

 

 と、ソーナ先輩が口火を切った。

 

 そして映し出したのは、偉大なる冥府神の従僕チームの一人。

 

 僧侶の駒を担当しているエカテリーナと、騎士の駒を担当している女の人。

 

 どっちもラツーイカと共に、黒チームを全滅させた時も残っていたメンバーだ。

 

 特に騎士の駒の方は、俺達を見てから胃の辺りを抑えてたな。

 

 で、この二人について心当たりがいる人がいると。

 

「まずは騎士の方ですが、彼女は元駒王学園生です」

 

「え、本当に!?」

 

 思わず素っ頓狂な声を上げたけど、俺さっぱり知らないんだけど。

 

 あ、でも年上っぽかったし、俺が入る前の人かも?

 

 そう思っていたけど、ソーナ会長は割と困った様子で眼鏡を治していた。

 

「彼女の名前は、壱崎虎美(いちざき とらみ)。元駒王学園高等部所属でしたが、三年の春に自主退学をしています」

 

 じ、自主退学?

 

 駒王学園って、偏差値も高い方だし自分から辞める理由はなさそうだけどなぁ。

 

 首を傾げていると、何故か卒業生の人達の視線が苦笑い気味に俺に向けられた。

 

 えっと……何事?

 

「……その、彼女は自主退学前に当時の風紀委員・生徒会・校長にある直談判をしておりまして。間違いなくそれが通らなかったことが理由で退学……いえ」

 

 と、ソーナ先輩は俺の目を真っ直ぐ見た。

 

「素直に言いましょう。貴方の退学処分及び刑事告訴を止められたことが理由で、彼女は除籍願を出したうえで学園を去りました」

 

 …………はい?

 

 五秒ぐらい考えてから、俺は頭の中でかみ砕いた。

 

「俺の所為ですか!? あ、いやまぁ確かに起こりそうですけど!?」

 

「まぁ、私達と会う前の貴方なら、そうなるわね」

 

「それにしたって過激派な気もしますが、起こりますよね」

 

 うぉおおおおおお! カズヒとシャルロットに言われると納得するしかねぇええええっ!

 

 そ、そうか! 俺のかつての狼藉は、そこまで酷い事だったのか。

 

 そこまでですか!? 俺を警察に叩き込めないのなら、学園から追い出せないのなら、いた事実すら嫌になるぐらいですか!?

 

「まぁ、彼女自身は被害を受けておらず、被害を受けた女子側も「ボコったんだしそこまでしなくても」と言っていたからこそ止められたわけですが。どうもその反応の方が耐えがたかった雰囲気でしたし」

 

 ソーナ先輩はそう言うけど、そこまでか!?

 

 いや、だからってハーデスにつくほど!? そこまでぇ!?

 

「……思い出したわ。彼女、確かかなり苛烈な性格で知られていたわね」

 

「駒王学園ではかなり珍しいタイプでしたわね」

 

 リアスと朱乃さんもそう言うけど、そこまでっすか!?

 

 いや、相手が苛烈なだけだと思いたい。いくら何でもそれだけでハーデスにつくなんて、そっちの方が問題だと思いたい!

 

「……そしてもう一人。エカテリーナ・ロド・サンブックについてです。彼女についてはまず、サンブック王国について説明するべきでしょうね」

 

 ソーナ会長がそう言うと、一旦後ろに下がって今度はグリゼルダさんが前に出た。

 

「では、比較的知識が多い側である私が。……サンブック王国は地中海内のいくつかの島々が集まってできた、数年前に独立した国家です」

 

 なるほど。シルヴァスタン共和国みたいなものだろうか。

 

 ただ、今のご時世で独立って中々難しいと思うんだ。特に人間世界で王国って、かなり大変だろうに。

 

「サンブック王家は千年ほど前に小国を興していた一族です。その彼らが地中海の島々で新たに独立国を興そうとしましたが、これには大きな要因があります」

 

 というと?

 

 首を傾げてると、グリゼルダさんは俺達を見渡した。

 

「サンブック王家はサウザンドディストラクション後有数の速さで星辰奏者(エスペラント)を軍事採用した国家です。これによる陸軍戦力の圧倒的優勢の確保と、浮いたリソースで対空兵装を重質化させたことが大きいでしょう」

 

「……これは仮説ですが、サウザー諸島連合は地中海における対異形の橋頭保確保として、サンブック王家を利用したかったのではないでしょうか? その一環として星辰奏者技術を使ってコントロールを図っていたところにサウザンドディストラクションが起き、サンブック運営陣が結果的に武力を獲得して動く理由になったと」

 

 ソーナ先輩が仮説を立てるけど、なるほどぉ。

 

 サウザー諸島連合って色々考えていたようだし、対異形を踏まえてそんなことをやっていた可能性はあるのか。他にも色々とありそうだな。

 

「……確か、海軍戦力もサウザー諸島連合から調達していましたね。サウザンドディストラクション後の混乱をついたとはいえ、かなり安く早期に揃えていたので、なおさら間違いないでしょう」

 

「あ~。最初っからもらう予定だったから、そのコネで一気にゲットってかんじかぁ」

 

 小猫ちゃんやデュリオがそんなことを言い合う中、グリゼルダさんは咳払いで俺たちに意識を向けさせる。

 

「話を戻しますが、エカテリーナ・ロド・サンブックは現国王の二女です。王家は革命及びその後の安定化まで、直接活動しない婦女子を離縁して、諸外国に避難させていたのです……が」

 

 ここで、グリゼルダさんは小さくため息をついた。

 

 え、ここからが重要ってこと?

 

 でも何が起きたんだろう。そんなことを思っていたら、曹操が苦笑いをしながら立ち上がった。

 

 え、関係者?

 

「そこから先は元凶の俺達が話そう。……簡潔にまとめると、知らずに実験の為に誘拐したというわけだ」

 

 ……あ、なるほど~。

 

 そういえば、英雄派って禁手到達の方法を確立させる為に色々やってたな。

 

 手当たり次第に異形側が確保してない神器保有者を誘拐。洗脳したうえで、神器にブーストして保有者が死んでもおかしくない負荷をかける蛇を投与。その後俺たちのように強い異形の者達と戦わせて、命がけの戦いで禁手の覚醒を促す。

 

 その結果、英雄派は殆どのメンバーが禁手に到達していた。洗脳されていたメンバーは後継私掠船団の情報提供で助かったけど、それはあくまで捕縛できた人だけだ。中には自分から曹操達の力になる為に実験台になった奴もいたけど、死者がそいつらだけってわけでもないだろうしな。

 

 ……でも一応、曹操達って処罰を受けてるんだけどなぁ。

 

「まぁ、イッセーに対する対応と同じで足りてないと思ってるんでしょうね。これに関しては、言いたい奴が出るのは仕方がないでしょう」

 

 と、カズヒがため息交じりでそう言った。

 

「危うく自分達は操られたまま殺されるところで、同じように死んだ者達がたくさんいる。公開処刑でも生ぬるいと考える奴だっているでしょう。イッセーに関しても、実際刑事訴訟を受けたり退学処分になってもおかしくないわけだし」

 

「痛いところをついてくれる」

 

「うぅ。こんなところで火種になるなんて……」

 

 曹操も俺もついボヤいてしまう。

 

「え~? でもハーデス達って、大昔のことでこっちにぐちぐち言ってる来てるでしょ? 正直あんなクレーマーにつく奴らなんて、遠慮する必要なくありません?」

 

 と、シトリー眷属の仁村さんが言ってきた。

 

「ま~確かにですなぁ。それにおっぱいドラゴンの旦那も、英雄派のお方々も色々戦ってくれてますし、その分でちょっとぐらいチャラにしていいと思いますがねぇ?」

 

 うぅ。リントさんも庇う事を言ってくれるし、ありがたいぜ。

 

 カズヒも言い分は理解してるのか、ちょっと笑ってくれてる。

 

「ま、それは言っていいでしょうけどね。言うだけ言って譲れないのなら、もう互いに遠慮は無用でしょう」

 

 あ、結構割り切った意見だった。

 

 ……っていうかあれ?

 

「そういや九成は?」

 

 よく見ると、全然見当たらないんだけど?

 

 と、カズヒはこれまた小さく笑いながら肩をすくめる。

 

「別件を重視するように言ってるわ。あいつは実働だから、別に方針を決める会議はあとでもいいでしょうしね」

 

 別件……ってなんだ?

 




 さてさて、ハーデス陣営側の情報を少しずつ出していくターンでした。

 ハーデス側もいろんな人員を抱え込み、ハーデスが取らない手段を献策する輩がいるからこその事態です。かなり複雑な情勢になる予定。





















 そして次回、和地スケコマシタイム
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