混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
あ、設定資料集も追加したので、よければどうぞ!!
祐斗Side
渦の団の残党狩りを行った戦闘部隊が、他勢力による乱戦に巻き込まれた。
当然だけど、参加しているイッセー君や九成君も巻き込まれたらしい。禍の団から真徒が五人も出てきたようだし、聞いた時はちょっと心配になってしまったよ。
とはいえ、全員無事に生還だ。増援が間に合ったこともあり、殆どの勢力は撤退を選んだみたいだしね。
現地で残存勢力に対する掃討作戦も行われているけれど、そこは後続の部隊に任せることになったそうだ。イッセー君達の奮戦が士気向上を果たしたことで、後は任せて引き上げることになったらしい。
なので出迎えたけど、誰もが何か落ち込んでいる様子だった。
「イッセー、みんな。おかえりなさい」
「ああ。ただいま、リアス」
リアス姉さんにイッセー君は微笑むけど、その表情は少し暗い。
鰐川さんや望月さんの方をチラチラ見ているし、何かあったのだろうか。
カズヒや九成君も渋い表情だし、かなりの大ごとになっているようだね。
と、その時ジャンプする人影が。
「カズ君おっかえり~!」
「わっぶ!?」
リヴァさんが空中でムーンサルトまでしながら、九成君に抱き着いた。
突拍子もなさすぎて誰もがちょっと呆気に取られるけど、器用に着地したので九成君も倒れてない。
そして着地の勢いを利用して横に一回転もしているほどだ。
「色々大変だったみたいだけど、とにかく無事生還してひっと安心! 先生もちょっと心配だったけど、ま~ず~は~!」
と、九成君の頬をつまむとムニムニ動かしている。
「……笑顔でただいまって言ってほしいな~? 暗い顔はだーめーよ?」
「……そうだな。悪かった」
九成君はその言葉に、肩の力を抜くとリヴァさんと微笑み合う。
「ただいま、リヴァねぇ。色々あって疲れた~」
そして体の力を抜き、もたれかかるようにリヴァさんに抱き着いた。
「もう色々ありすぎだよも~。とりあえず飯食って風呂入りたいな、うん」
「オッケオッケー! じゃ、メイドチームはお夜食作ってー! 私はカズ君をお風呂で甘やかしまーす!」
「「「……しまった」」」
抜け駆け状態のリヴァさんに、成田さん達が若干悔しそうになっていた。
しっかり空気を緩ませ、更に気分転換を進めながらも美味しいところをゲットする。
これが主神の娘か。やはり抜け目がなく、油断できない御仁だね。
「……そうね。こっちは死人ゼロでしのいだんだし、まずはリフレッシュしてから話すとしますか」
「確かになー。汗もかいたし泥だらけだし、疲れておなかも減ってるし」
カズヒもイッセー君も、小さく笑ってから肩の力を抜いている。
ふふ。頼りになる女神さまに好かれているよね、九成君は。
イッセーSide
あ~。風呂上りにフルーツ牛乳。更に夜食にお茶漬け。
疲れた体にいろんな意味で染み渡るぜー。
汚れを落として腹を満たして、ちょっと心も軽くなったな。
その辺りはリヴァさん様様だぜ。頼りになるなー、あの人。
さて、それはそれとしてだな。
「……さて。そろそろ聞いてもいいかしら?」
リアスも切り出したし、話を進めないとな。
俺達はそれぞれがあの戦いであったことを話し、みんなも真剣に聞いてくれた。
あの欲望の獣と化した亜香里や有加利さんとそっくりな存在。
九成達の古馴染みらしい、人造惑星。
更にカズヒが遭遇した、新手の敵。
どいつもこいつもやばいな。特に新手の敵ってのがきつい。
三つ巴で疾風殺戮の幹部やカズヒと競り合い、ガチで潰しに行ってもカズヒが手古摺るレベルだぜ? あくまで渦の団残党の私設ってことを考えると、新顔だとすれば更に上がいるか、同格が複数いるか。
どんな事態になってるんだよ。軽く怖いんだけど?
「……とりあえず、データに関してはある程度集まってるようねぇ? 私にも回ってきたけど、新発見の事実があるようだわぁ」
と、リーネスがタブレットでデータを確認しながらそう切り出した。
流石、アザゼル先生が隔離結界領域に旅立ってから、事実上の技術顧問をやってるだけあるな。そういえば魔術回路保有者の一族の天才で、独自のプログライズキー開発や星辰体研究までしているうえ、人工神器の研究もしてた見たそうだし。技術力ありすぎだろ。
ただ、表情が渋いところを見るにやばい案件っぽいなぁ。
「まだ確証が言える段階じゃないけれどぉ。例の欲望のままに動く生物について、判明したわぁ」
その言葉に、俺達は全員が鋭くなる。
二度に渡り戦った、欲望に飲み込まれて化け物になった存在。そして、それを半ば強制的にしてくる結晶体。
それが渦の団の残党案件で出てきた。完璧に異世界案件だ。
「……どうやら、欲望を力とする技術が生まれた世界があるようねぇ。ただ、それが行き着いた結果欲望のままに動きそれにあった存在へと変貌する事態が発生。ほぼ知的生命体が全滅しているようだわぁ」
「……なるほどね。つまり、その存在が何らかの事故でこちらに来てしまったのが、あの事態の原因と見ていいでしょう」
リーネスの説明にリアスが頷くけど、ただ少し眉間にしわを寄せてもいる。
「問題は、かつての亜香里と有加利のように知性を持っている個体がいることかしら」
「知性はあっても、欲望の手綱を握る理性がないのよぉ」
リーネスはリアスの意見にそう言うと、目を伏せる。
「欲望のままに動くことは事実。ただ同時に、それを効率的に成すにはどうするかを考える知性を持っているかどうか。それが重要でしょうねぇ」
「……他にも警戒するべきことは多いけどな」
と、今度は九成だ。
「禍の団にも新顔が出ているし、別途で出てきた敵も危険だ。……阿武隈が人造惑星になってるってのもなぁ 」
と、九成は盛大にため息をついた。
そうそう。新顔の人造惑星、一人は九成の知人らしいな。
「阿武隈さんがいましたの? あの人、強いですものね」
「え、マジで阿武隈? あいつ魔星になっちゃったの?」
ヒマリと南空さんも反応するけど、ちょっと微妙そうだよなぁ。
と、そこでお茶を持ってきたメリードが咳払いをする。
「……僭越ながら、私が説明いたしましょう」
あ、そっか。
メリードは元々、ザイアのヒューマギア。AIMSの世話をする従者型のヒューマギアだったな。
なら当然知ってるか。そっちの方が分かり易いかも。
「
え、マジで?
準神滅具二つって、それもう神滅具持ってるようなもんじゃん。めっちゃ強いじゃん。
しかも星辰光使えるうえ、魔術回路もあるとかオールレンジじゃん。下手したら、当時の九成より上じゃん。
ちょっと引くんだけど、その上でメリードは目を伏せると首を横に振った。
「……ですが、残念なのです」
残念なのか。
俺達の視線が、南空さんやイリナに集まった。
「「ちょっと!?」」
二人同時に反論しそうだけど、メリードは完全にスルーの構えだった。
いや、ごめんね? でも二人とも、なんていうか残念だから。別の方向性だとは思うけど!
「煽り耐性が低いうえにチンピラ気質で、かつ口が軽く守秘義務という概念を理解できていないところがありまして。当時の教導官達は満場一致で「責任ある立場や重要なポジションには付けさせられない」「現場の優れた戦力どまり」と認定していました。なので要素がかぶり気味な和地様に対して因縁をつけていたのですが、仮面ライダーに正式認定されたことで一気に増加してしまったのです」
「ちなみに600回ぐらい勝ったり負けたりしてますの」
ヒマリからも補足説明が入るけど、また凄いな。
神滅具を持ってないし禁手にも至ってないとはいえ、あの九成相手に600回も挑んで結構勝ち負けが多いのかぁ。
十分できる奴だな。でも残念だからポジションは高くないと。で、高いポジションの九成に因縁をつける……確かに、残念って言っていいかもなぁ。
「ちなみに勝ちと負けがそれぞれ600以上ずつで、引き分けも数十回あるからな?」
九成がげんなりした様子でそう言った。
え、つまり千回以上突っかかられたのか。大変だな。
でも勝ち負けに対した差がないってのは厄介だな。やっぱり強いってことじゃん。
「ちなみに星辰光は魔剣創造の亜種発現を多重発動する奴だ。魔剣を振るう騎士を一体具現化するスタンド的な感じの独立具現型」
「おそらく禁手も至れるだろうと言われてましたし、実際魔星になってからは至ってるようですわね」
「あいつ、能力
ヒマリと南空さんも九成に乗っかって高評価してる辺り、能力はあるんだろうなぁ。
それが仮面ライダーにはならない。……言っちゃ悪いけど、ヒマリって意外にそういうのはきっちりできるんだなぁ。
いや、阿武隈の方が致命的に悪いってことかもしれないな。俺はあんまり分かってないけど、沸点が低い印象はあったし。
ただ、そいつだけでもないってのがあれだよな。
「カズヒは阿武隈の同僚っぽい奴とやりあったんだっけ?」
九成がカズヒに尋ねるけど、カズヒは首を横に振った。
「残念だけど、疾風殺戮.comのリクに押し付けた形だから詳しくは。……別件の奴はある程度データも取れたのだけれどね」
「あ~。そっちも警戒必須だよなぁ」
結構厄介らしいしなぁ。
最上級悪魔クラスを単独で返り討ちにできるレベルのようだし、油断はできないレベルだろう。
と、カズヒはメモリースティックを取り出した。
「ちなみに記録映像は取ってあるわ」
あ、そうなのか。
「一応ダーティジョブ専門部隊だったわけで。音声とか映像とか、重要なデータの記録ぐらいは取っておいた方がいい時もあるもの。未知すぎるので念の為……ね」
そう言いながらカズヒはコンピュータにメモリースティックを差し込み、映像を映す。
……ん~。なんていうか、SFのボディスーツ的な感じだなー
「……え……っ」
……あれ?
急に立ち上がる人がいて、俺はそっちに視線を向ける。
アフォガードさんが、目を見開いて顔も真っ青になっていた。
「う……そ……っ」
「緋音さん!?」
ふらついたアフォガードさんを九成が素早く支えるけど、アフォガードさんはそれに気づいていない。
よ、よっぽど衝撃を受けてるけど……まさか!?
「知り合いなの、緋音さん?」
様子を確認しながら、南空さんもそれに思い至ったらしい。
ただ、アフォガードさんは首を横に振りながら、それでも顔色を悪くしたままだ。
えっと、知り合いじゃないなら、一体?
「知ってるのは、格……好」
か、格好?
「……あの格好、知ってる……知って……るの……っ」
お、思わぬところから思わぬ展開が!?
Other side
「ドクター。クラッシュタイガーが倒されたようです」
「ふむ。奴は中々性能も完成度も高かったのだがね。誰に倒されたのだ?」
「星辰奏者の仮面ライダーのようです。やはりこの世界、表に出ていない特殊組織に戦力が偏っているとみるべきかと」
「なるほどな。効率が悪い気もするが、まぁ平均的な文明レベルではそうなる可能性もあるか」
「で、どうします? そろそろ突くつもりと伺っておりますが」
「そうだな。では、例の放火魔達とコンタクトをとれ」
「かしこまりました。で、人員は誰に」
「ラピッドとヴェノムが適任だろう。奴らはそういった交渉向きだ」
「餌で飼いならすのが得意ですからね。では、連絡しておきます」
「さて、第一歩からして、思った以上に波乱万丈になりそうだ……」
「……嬉しい誤算だ。これなら、更なるインスピレーションが湧いて出てくるだろうさ」
阿武隈、残念な男。
つまるところ阿武隈は「仮面ライダーというフラッグシップ」にはあらゆる要素が向いていないと判断されたというわけです。実力は本当にあるのですが、そこで足を引っ張る人間性の残念さよ……。
そして少しずつですが、異世界情報を明かしてくスタイル。少しずつ戦闘とかも本格的にさせたいところですね!