混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
……朝がきついので少し体力をつけたほうがいいかもしれぬ。久しぶりの近くのスポーツセンターにでも行ってみるか……?
Other side
試合会場に集まる両チーム。
そんな彼らが互いに見据える中、試合のルールが発表される。
『今回のルールはワンデイ・ロングウォーとなります!』
ワンデイ・ロングウォー。それは文字通り、一日を制限時間とする長期戦のレーティングゲーム。
制限時間に比例してフィールドも広大であり、戦術的な立ち回りが求められることも多いルールといえる。
そしてチームが互いに転移した、その瞬間。
『『開幕速攻ぉおおおおおおおおっ!!』』
空を埋め尽くす爆薬の群れと、それを断ち切る魔力斬撃が放たれた。
イッセーSide
ギリギリで解放されたと思ったら、試合開始から凄いのが出たなおい!!
「あいつら馬鹿なの!? 何考えてんの!?」
思わず俺は面食らうけど、隣のリアスはなんか納得顔だったりしてる。
え、あれおかしくないの? おかしなことになってない?
一日かける長期戦だよ!? 開幕速攻からなんで大技を連打してるの!?
と思ったけど、何故か隣のリアスは感心してる感じで頷いている。
「……確かに、人員数で劣り、更に長期戦での爆発力にかける和地にとって、このルールは意外に不利だわ。ならば「長期戦」というルールの裏を突いた開幕速攻は理に適っているわね」
そうなのか。
ただ、リアスもだけど隣のカズヒも苦い顔をしている。
「とはいえ、幸香もそこは読んでいたようね。開幕速攻で大火力を放出することで散らしているわ」
あ、確かに。
あの大量の面制圧を薙ぎ払う方向に回ってる所為で、九成は幸香達の殲滅が出来ないでいる。
最初の一撃も当たらなかったみたいだし、これはきっついか?
『凄まじい光景です! あれは
実況の人も、まるで戦争とか大災害の様子を報告するかって感じになってるし。試合の言い方じゃないよ。
ただ、九成がこのままだとジリ貧になるな。
そもそも面と線の勝負だと、面が包み込めるからな。禁手まで併用した魔力量によるごり押しでしのいでるけど、禁手の持続時間がかなりやばいし。
それに、幸香の火力って星辰光だけじゃないわけで―
『捕えたぞ、
―って、もう出すのかよ!?
何時の間にか飛び上がっていた幸香が、天に手を突き上げ。
それに呼応するように、魔力が浮かび上がって集まっていく。
そして突き出す手に従い、魔力の奔流が押し寄せる。
『正面対決と行こうか———
出たよ超大技!!
サーヴァントのアレクサンドロス大王が保有する、対城宝具。
普通に俺でもロンギヌス・スマッシャーとかで迎撃しないとやばいレベルの火力なんだけど!?
……あれ?
九成の奴、反撃する気配が見えないけど?
……え、ガス欠?
「九成ぃいいいいいいいっ!?」
「……今夜は添い寝でもするべきかしら?」
俺は絶叫するし、カズヒも天を仰ぐし、これ勝敗決定してないか?
試合が始まってから30分も経ってないよ!? え、これで終わり―
『パラディンシルバーブラスト!!』
―その瞬間、幸香の真下から九成の必殺技がぶっ放された。
『『『『『『『『『『え?』』』』』』』』』』
みんな一斉に呆気に取られたけど、何事!?
和地Side
よっし! ここまでは想定通り!
今回の試合において、俺達は速攻でキャスリングを使うことを決定。
その方向性は「囮である俺で奇襲を行う」という、これまた頭がどうかしているようなプランだ。
なにせ幸香達を相手にする場合、長期戦ではジリ貧になる可能性がある。しかし幸香達からしても、俺達がそう考えることは想定ないだろうから短期決戦で潰すことも考えられる。
ゆえに―
1:俺が
2:それに呼応して幸香が反撃している間に、それを目くらましにしてチームメンバーを分散させる。
3:幸香に奇襲を仕掛けられそうな位置に三美さんを配置。
4:押し切られたと思わせつつ、キャスリングで転移して奇襲を仕掛ける。
―というプランが建てられた。
ちなみに三美さんは、ぎりぎりで回避が間に合ったらしい。
とはいえ、これで深手を負わせられればそれは好都合だが、そう甘くはないだろう。
「まだだぁっ!」
強引に斬撃で威力を殺し、反撃を叩き込んでくる。
俺はガス欠防止で禁手を解除。サルヴェイティングアサルトドッグに切り替え、
いや、これまずいな。
どちらかというと誘い込まれている。
俺がそこに気づいた時、正面から突貫してくる奴がいた。
全身に氷の鎧を纏い、氷のランスチャージを仕掛けてきたのは、一橋・幸弥・ディアドコイだったな。
俺はジャンプしてそれを交わしつつ、反撃に炎の魔剣を叩き込む。
「まだだ!」
それを覚醒した攻撃で強引にしのぎ、一橋は俺と向き合う。
……周囲から敵がいる気配はない。どうやら、一騎打ちがお望みらしい。
数でも相手が勝っている。ならば、囲んで叩くというある種の王道はやりようがある。そしてやるなら
態々俺と一騎打ちにさせる。メリットではなくロマンが理由だろうか―
「初めましてだな、お義父さん!」
―と思ったら、なんか頓珍漢なこと言ってきたぞ?
「……誰がお父さんだ?」
「あんたに決まってるだろう?」
え、真顔で返されたぞ。
一橋の奴は、胸を張って自分に親指を向ける。
「俺は、
そして今度は俺に指を突き付ける。
「あんたは、
「ああその通り。で?」
当たり前のことを言われてもなぁ。
それでどういう意味なんだか。
「……つまり! あんたは幸香のお義父さんだ! まず親御さんに挨拶するのは仁義ってもんだろうが!!」
……。
あ、なるほど。
「まったくもって
そうだよ、俺つまり幸香の義理の父親じゃん! まだ籍は入れてないけど、九割以上パピーじゃん!?
そんな幸香に惚れてるならそりゃそうだ。確かに両親に挨拶回りをするのは当然の礼儀だ。
わきまえてるな、帝国船長! これは俺が甘かった!
「……いいだろう。つまりアレだな?
「当然だろう、
互いに不敵な笑みが自然と出てくる。
ふっ。幸香もそれを分かっていたからこそ、あえて俺を陽動したのか。
これはいい一手だ。こんな勝負を申し込まれたら、俺も断るわけには一切いかないわけだしな。
すまん、黒狼。ごめんな、皆。
俺は、この戦いから逃げるわけにはいかない。
呼吸を整え、構えをとる。
互いに視線をぶつけ合い、俺達は一気に踏み込んだ。
「いくぜ
「こいや
イッセーSide
『『『『『『『『『『『………』』』』』』』』』』』
俺達はみんなで沈黙して、ちらりとカズヒの方を向いた。
「………っ」
何とも言えない表情で、カズヒは天を仰いでいた。
う、うわぁ。
なんか知らないけど、年齢差がほぼない親子対決が始まってる。
これ、カズヒ的に大丈夫なんだろうか?
ちょっとフォローしてあげたいと思っていると、誰かが崩れ落ちる音が響く。
「……ま、孫……孫が、できちゃってた……」
オトメさんもやられた!?
あ、そうだよね!? オトメさんの視点からすると、そういえば幸香は義理の孫だよね!?
だって九成とカズヒってラブラブだもん! 義理の孫になるよね!?
「だ、大丈夫ですか!? その、元気出して!」
「えっと、血の繋がりはないよね? なら別に大丈夫じゃない?」
亜香里とアルティーネがフォローを入れてるけど、そういう問題じゃないと思うんだよなぁ。
九成、後でオトメさんに謝った方がいいと思うぞ~
えぇ……っていうかなにこれ? いきなり親子対決? 娘さんを俺にください的な感じになってる?
まぁ、俺も似たようなことはしてる。バラキエルさんを前に啖呵を切ったし、後悔もしてない。
してないけどなんだろう、この微妙な空気。
俺は今、心の底から「一緒にされたくないなぁ」って思ってる。
会場もなんていうか、沈黙してるし。空気が微妙だし。
『な、なんと……ぉ? 試合中ですが、刃が飛び交う親子の戦……い?』
実況の人も困惑してるし。これ、迷う方の迷勝負にランクインするんじゃないか?
ただ、九成も一橋ってのも、かなり本気で戦っている。
『まぁだだぁあああああっ!!』
『そうだなまだだな、知ってるよ!』
猛攻を仕掛ける一橋に、九成は素早く攻撃を回避しながらちびちびと反撃を入れている。
急激に追い込んで覚醒されることを防ぎつつ、余力を残すことで覚醒されても対応できるようにする戦い方だ。九成の奴、本気で倒すつもりだな。
……でも、なんか微妙な空気だよな……。
『負けるものか! 惚れた女が繋げてくれた戦いだ! 必ず……勝ぁつ!』
一橋が気合と根性を振り絞ってるのは分かるんだけど、なんでだろう?
俺達はちょっと、首を傾げながら試合を見続けていた。
はい。そういうわけで当事者にとってはものすごく真剣な戦いが始まりました。
一橋・幸弥・ディアドコイを出した以上、和地やカズヒと激突させるべきなのは明白。そして和地は恋愛ごとにおいて精神年齢と知能指数が突発的にダダ下がりする場合があるので、当然こうなりました。
ちなみに、第三部にもつれ込んだ場合は幸弥は極晃に至らせる予定。当初は光狂いらしく収束性EXの因果強制能力でヘリオス相手に性質から攻撃をごり押して渡り合う方向性にする予定でしたが、冷静に考えて「ちょっとその方向性に至らせるのは無理がある」と思い直し、操縦性EXに修正する予定だったり。