混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
さぁて、初敗北の和地たち。今後はどうなる……っ!
和地Side
負けたな。アザゼル杯での初敗北。
ちょっと全体的に沈んでいるが、俺はとりあえずその辺りを切り替えている。
「ま、これはもういいだろう……うん」
とりあえず切り替えている。
まぁ、しいて言うなら
なんというか、慣れているような感覚がある想定外というか。なんというか、経験がある驚きがあるというか。
ま、それはともかくだ。
「黒狼。真剣に敗因のいくつかを上げてほしい」
「しいて言うまでもなくチームの地力ですね」
身もふたもない返答を返されたな。いや、分かるけど。
「そもそも
そう言い切る黒狼は、そのうえであえて言い難いことを言うつもりらしい。
「今後神クラスが参加するチームとも戦うでしょうし、そろそろ増員の準備をしてはいかがでしょうか? 優勝を狙うのなら、必要不可欠かと」
「まぁ、正論だよな。カズも強いし私らも弱くはねえだろうが、それでもフルで精鋭揃えられると空きがあるのはきついってわけだ」
ベルナがそう言うが、まぁ確かに。
そもそも氷結星辰眷属だって、そのメンバーに選ばれるだけの力量はあるだろう。むしろ力量がありながら、それに見合う異能を持ってない奴は優先的に選出されるはず。
……それを踏まえても違和感があるがな。
そこも踏まえ、今後に備えるべきか。
とりあえず鍛え直すか。事実上、王が真っ先に倒れて敗北したわけだ。一度トレーニング内容を見直してもらうぐらいの心機一転はいるだろう。付け加えるなら残神を開帳して負けたわけだし。
そう思っていると、通路の隅に二人組がいた。
というか幸香に一橋だった。
「……取り合ず、首を洗って待って居ろっていうべきか?」
それとなく負け惜しみを言ってみるが、そこに一橋は不愉快な表情を浮かべていた。
幸香は幸香で苦笑しているし、何か妙なことを言ったろうか。
こいつらに限ってリベンジを論外と切って捨てるようなスタンスじゃないと思うんだが。
首を傾げていると、一橋は俺に指を突き付ける。
「舐めてんのか、義親父!」
え、何が!?
「俺達は互いに切磋琢磨し、それはこれからも変わらねえ。そうだろう!?」
「いや、まぁそうだが?」
言ってることが分からないんだが。
俺が困惑していると、一橋は何を言ってるんだという顔になっている。
「つまり俺達は未来永劫、どっちかが怠けるか怠けていたわけじゃないなら引き分けになり続けなけりゃおかしいだろうが!!」
……ん~?
「極論すぎる」
「まぁそれはそうじゃ。極論だ」
反論したら幸香が口を挟んできた。
「強くなるのは己の努力だけではない。周囲の環境も無視できぬし、突然の閃きといった偶発的なパラダイムシフトがあるのは認めよう」
そう俺の方に同意を見せたうえで、幸香は同時に寒気を感じさせる目をしていた。
「とはいえ、敗北とは基本失うことだ。最低でも矜持や沽券、負傷すればその分回復時間が奪われ、基本損傷はその分筋力などを落とす」
幸香はそう言うと、俺に対して挑戦的な表情を向ける。
「それをもってして何かを得られるのなら、それは本来得られたはずの物を得ようとしなかっただけのこと。例外があるのは認めるが、妾達
そう宣言したうえで、幸香は一橋に振り返る。
「金輪際、奴に負けるでないぞ? できるかどうかはともかく、その気概だけは必要じゃろう?」
「ったりめぇだ! 惚れた女に恥をさらすか!!」
そう返事をした一橋は俺に対して鋭い表情を向ける。
「だから俺とお前の戦いは、未来永劫今後絶対引き分け以外なら俺の勝ちだ。何故なら俺はこれからも、勝利を掴む為に手を抜かないからな!」
……あ~。これ面倒くさい奴だ。
後継私掠船団。これが基本なら面倒くさい。
これは面倒だというか、フロンズはよくこれを飼いならせてるというか。
俺がげんなりしていると、幸香は苦笑いをしながら肩をすくめている。
「まぁ、万人にその価値観は求めぬよ。できる方が少ないだろうし、世界は基本的にできない奴が多数派であろう?」
そういったうえで、幸香は一橋の肩を叩いてから去って行く。
「とはいえ、今後の戦いで幸弥にあっさり負けてくれるな。我が養父がそんな怠慢の権化というのは、考えるまでもなく嘆かわしいのでな」
……面倒くさいことだ。
「激励ありがとうというべきか。もうちょっとストレートに言ってくれよ、義理とはいえ父親なんだけどな」
「すまぬなぁ。なにぶん、養父母とは幼い時に死に別れておるので、子の立ち回りは苦手なのじゃ」
俺の軽口に幸香も軽口で返し、そんな幸香の背中に一橋はついていく。
「次の戦いも引き分けに持ち込みやがれよ、義親父殿! それ以外なんて情けない結果、俺たちにあっていいわけがねえからな!!」
とりあえず、これは激励というか応援というか。
いやまぁ、なら俺がやることは一つだな。
「次は勝たせてもらうとしよう。そんなにシンプルなことばかりじゃないって、世の中を教えるのも父の務めだしな」
軽く皮肉を返すが、二人は気にせず去っていく。
……さて、次は勝つという意欲が燃えてきた。
あの光極め切った馬鹿どもに、それ以外ってものを教えてやらないとな。
それは、カズヒだと難しいからな。
Other side
『……まさか、彼が氷結星辰眷属にやられるとはね。アザゼルはどう思う?』
『俺も驚いたぜ。っていうか、
「正直、後継私掠船団の中では下位と見切ってました。まぁ実際、ゲームの駒価値でも基本は一駒ですしね」
『あの和地が相打ちに持ち込まれるとはな。いや、あのタイミングで相打ちに傾れ込めたことを誉めるべきか?』
「ただでやられる手合いではない。それだけでも十分でしょう。……とはいえ、少し懸念点もありますが」
『どういうことだい、アジュカ?』
「サーゼクス。実はあのタイミング、一橋・幸弥・ディアドコイは使い魔を使用していた。……問題は、その対象が人間だということだ」
『人間? まぁ確かに、契約を結べば使い魔にできるのならおかしくはないが』
「だが、彼女の来歴が不透明だ。もちろんデータを精査して問題がないと判断されているが、その際特殊な抜け道がないとは言えない」
『……なるほどな。何を懸念しているか読めたぞ』
「流石はアザゼル元総督。やはり想定できますか」
『サーヴァントは聖杯戦争で願いを叶える場合が多いが、その一つに「受肉による第二の人生」がある。だが、そのデータは少ないし、イシロ・グラシャラボラス眷属のケースもある』
「同様のパターンの場合、こちらとしてもデータを取り切れません。付け加えるなら、如何に冥界の主導権を
『フロンズ・フィーニクスは不正に一切関与していないと判明していることもあり、油断ができる相手ではないからな』
「そういうことだ。……油断できる相手ではないが、可能な限り補佐もできるのが厄介だ」
イッセーSide
九成が負けたのはちょっとショックだけど、そんな俺達に連絡が来た。
あれ? この連絡先は……クロードさんだな。
「……どうしました?」
『すいません。成田春奈さんに聞かれたくない話なのですが』
ん?
成田さんに聞かれたくない? あ、だからカズヒじゃなくて俺なのか。
比較的距離が遠いからな。異性だし九成の彼女だしで、男な俺は距離が開いている側だ。
で、問題はどういう話なのかってことだよな。
「いませんけど、どうしました?」
なんか不安なんだけどと思っていると、クロードさんも小さく息を吐いてから告げてきた。
『単刀直入に言います、彼女達がとある犯罪組織に狙われているようです』
……やばいネタが来た……っ!?
光狂いのいかれっぷりを堪能したら、今度は春菜がピンチ!?
さて、説明は次回以降! お楽しみに!!