混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
いや、最近食が進んだせいでちょっと太ってまして。体動かしたほうがいいから滝でも見に行こうかと思っております。給金が増える可能性もあるので、ちょっとぐらい遠出してもリカバリーはできると判断しております。
……そして今回、ギャグ的なBGMが合うだろう話が長続きしております!!
和地Side
なんで俺は、デートのはずが医務室から追い出されているんだろう。
「貴方がいると快復が遅れるので退出してください」なんて言われたら断れないけど、そこまで照れなくてもいいじゃないか。ちょっと傷つくぞリーネス。
ちぇー。緋音さんは緋音さんで、来た理由が来た理由だから合流しづらいしー。他のメンバーと合流するのも、何というかいたたまれない視線を向けられそうで気が引けるしー。
そんな気分を発散するべく、俺はバーコーナーで時間を潰すことにする。
ディフェンダー艦内は異形による国際法が対応されており、俺は酒が飲める。ふん、やけ酒だやけ酒。酒には慣れておかないと、将来的に一切飲まないというのは付き合い的に難しいけどやらかす案件があったから二回目は絶対に避けたいし。
いい機会だし、酒についてより詳しくなってやる。……あとこのバーコーナー、酒のジャンルが豊富すぎないか? ボトルキープできるし。
日本酒は清酒だけでなく濁り種もあり、ビールもラガーだけでなくエールもあり、ワインもスパークリングワインまで完備している。ウイスキーもスコッチやアイリッシュ等いろいろカバーしており、ラムもホワイトからダークまで完備。紹興酒からミードまで揃っている。細かいブランドとかジャンルはあえて対応してないが、これだけあれば大抵の酒に挑戦できるだろ。
……まぁつまみは簡単なものしかないんだが。バーコーナーは酒を楽しむこと前提でつまみは簡単にしているそうだ。食い物主体ならパブコーナーに行けという形ですみ分けしているらしい。
いや、冷静に考えると生活環境豊富すぎだろ。流石貴族まで来ることを想定した軍艦。
とりあえずチーズクラッカーをつまみに、ウイスキーをちびちび飲みながらため息をついていた。
ああ、この船の対応している国際法が、俺でも飲酒できるレベルでよかった。やけ酒万歳。
リーネスよ、頼むからもうちょっとこう……慣れてくれない? マジで慣れてくれない? 本っ当に慣れてくれない?
デートするのも一苦労だよ。いや本当に勘弁してくれよマジで……マジで!
「マジで……っ!」
「な、なにが?」
と、返事が来たので思わず振り返った。
そこにはヴィーナが、インガ姉ちゃんと一緒にいた。
「どういう取り合わせ?」
「あ、私からお願いしたの。ほら、チーム同士の親睦を深めたいから」
と、ヴィーナの方が説明をしてくれる。
なるほど。そういうのは大切だよなぁ、うん。
「……そうか。おごるから酌してくれない? 真剣に俺はへこんでいるから」
「どうしたの、和地君? というか、リーネスとデートじゃなかったっけ?」
インガ姉ちゃんが聞いてくるけど、どう答えたらいいんだよ……。
イッセーSide
俺は今、真剣にどうしたらいいのか困ってる。
「イッセー先輩。無視しますか?」
「いや無理。めっちゃ気になるし」
小猫ちゃんも引き気味なその光景は―
「……なんでよ、ヴィーナお姉ちゃん……っ」
―めっちゃすすけているシルファの姿だった!
いや、真剣に引くんだけど。何やってるの!?
お、落ち着けイッセー。素数を数えることなく落ち着くんだ。
シルファも俺達の仲間も同然だろう? なら、俺は仲間として無視するなんてことはできない!!
「おーい。どうしたんだ、シルファ?」
俺が意を決して声をかけると、シルファは軽く虚ろな表情でこっちに振り向いた。
「……イッセー。ヴィーナお姉ちゃんが、ヴィーナお姉ちゃんが……」
え、なに? どうしたの?
ヴィーナに何かあったの? でも、ついさっきまで一緒に連れてこられてたような?
「お姉ちゃんに、嫌われたかも……っ」
「どういうことだよ? とりあえず話してくれない?」
で、ちょっと要領を得ない虚ろな言葉を聞いて、俺は大体のところを理解した。
今回、チームメイトということで招待されたザンブレイブ姉妹。
シルファはお姉ちゃんっこだから、もう当たり前のようにヴィーナと一緒に見学するつもりだった。
が、そこでヴィーナは別々に行動することを強気で決めて、そのまま近くにいた枉法さんを誘って見学に行ったらしい。
で、ショックを受けたシルファは、こうしてとぼとぼと歩いてそのままへたり込んだと。
……いや、これって別に悪いことじゃないだろ。
「いい傾向じゃね? 互いに自立したうえで姉妹をやろうっていう感じじゃないか?」
二人の関係って、結構互いが互いに寄りかかってるところがあるからな。
姉妹同士助け合うのは当然だけど、だけど寄りかかりすぎるのってのも健全じゃないってことなんだろうな。
うん、これはいいことじゃないか?
「……そうだけど、お姉ちゃんが立派なのは分かってるけど。……なんていうか、寂しい」
相当ダメージ喰らってるな、シルファも。
う~ん。こういう時、俺は馬鹿だからなんてフォローしたらいいのか分からん。
ええい! ダメだったら後で怒られればいいだけの話だ!!
「シルファ! むしろ頑張らないと駄目だ!」
うん、そこはとっても重要だ!
「ヴィーナはお姉ちゃんとして、胸を張れるように頑張ってるんだとおもう! なら、シルファも妹として胸を張れるよう頑張るべきだって!」
うん。そういうのが家族ってもんだろうと思うよ、俺は!!
そして、いうからには責任を持つのが男ってもんだ!
「というわけで、一緒に飯食いに行こうぜ! 小猫ちゃんも一緒でいいなら!」
「イッセー先輩。私はいいですけど、先輩は食べれるんですか?」
痛いところを突かないでくれ、小猫様!
クリームシチューをしっかり食べているけど、俺だってもうちょっと食えるぜ!!
「……ぷっ」
しかもシルファにも笑われたし!?
「……そういうことなら付き合ってもらうわ。とりあえずやけ食いにね」
お、元気は出たようで何よりだぜ!
よし、気合を入れるか。
思いっきり食べてやる。そう、俺は今日だけフードファイターイッセーだ!
『落ち着け相棒。太るぞ?』
うるさいよドライグ!!
和地Side
「でねぇ? シルファちゃんってば、この試験の時に気負いすぎて、一回答案用紙を破いちゃってぇ。でも百点だったけどね!」
「あ~分かる分かる。気負いすぎると変なところに力が入る時あるよなぁ。俺は経験ないけど、そういうことした奴がザイアにもいたよ」
「いや、それたぶん小さい時限定……やめよう、闇が深い気がする」
ちょっと呆れ気味のインガ姉ちゃんだけど、俺とヴィーナは結構会話が弾んでいる。
なんだろう、昔のことを話すと妙にかみ合いが多くて話が弾む。
おかげでちょっと気分がいい。なるほど、飲みにケーションとはこういうことか。
「しっかし、ヴィーナも相当成績いいじゃないか。俺も経験あるけど、変にやっかみとか持たれたりしなかったか?」
「あ、確かに。テストの点がいい子に嫉妬するダメな子っているよね」
俺もインガ姉ちゃんもその点を思ったりするが、ヴィーナは簡単に首を横に振った。
「そういうのは本当に厳しかったからね。おかげでちょっと温室育ちかも」
なるほどなるほど。確かにそこも納得だ。
ザイア時代は確かにそうだった。
あいつら本当に、教育に関してはしっかりやってたからな。そういう問題に対しては強く戒めるようにしているし、再犯が起きないように色々なことをしていたしな。
うんうん。あいつら本当に優秀ではあったんだよ。何かが決定的にダメだったけど。
……やめよう。思い出すと別の意味で酒を飲みたくなる。
「あれ、どうしたの?」
「ヴィーナ、ちょっとだけ待っててあげて? その、和地君は、色々過去にあったから時々変な地雷があるみたいで」
いやその、フォローありがとうね、インガ姉ちゃん。
さて、次から壮絶な戦いが始まろうとしております!!