混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
第三部においてクロス方向をどうするかがだいぶ煮詰まったこともあるので、スピーディに生きたいところな今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
そういうわけで、激戦が……幕開ける!
カズヒSide
さて、色々あったけれど、試合は待ってはくれないわ。
その一つ。そして私達にとって、負けられない戦いが幕開ける。
「……まさか、ヴァーリチームと再戦するたぁな」
「まぁ、そういうこともあるでしょう。……いろんな意味で負けたくない戦いだけれど」
勇ちんと語り合いながら、私は拳を握って調子を確かめる。
ヴァーリ・ルシファー。奴との戦いは間違いなく熾烈なものとなる。
かつては勝った。相手の伏せ札をこちらの伏せ札で凌駕した戦いだった。
だが、奴は更に進化を遂げている。
全盛期の白龍皇そのものといえる力を発揮する猛威は、まごうことなく超越者の域。その気になれば霊峰ともいえるような山すら吹き飛ばす。
もはや極覇龍すら全力の域では断じてない。まず間違いなく、奴は極覇龍を長時間運用するレベルに到達している。ある程度の長期戦闘を可能としている。
故に、こちらも遠慮は無用。伏せ札込みで暴れるのみ。
「全体的な立ち回りは任せるわ。私は一点に集中する」
「オーライ。そのあたりは任せとけ」
こういう時、本当に頼りになるわね、勇ちんは。
……さて、グレイフィアさん相手に敗北したけど、ルシファーの妻の次に来る難関がルシファーの孫とはね。
いいでしょう。お互いあの戦いでは思うところがあったでしょうし、リベンジマッチは受けましょう。
こちらも遠慮なく、全力でぶっ飛ばす。
和地Side
「さて。カズヒが今度はヴァーリ相手とはな」
俺はチームを集めたうえで、VIPルームで試合を観戦する体制に入っている。
取り合えず、フライドポテトとかオニオンとかチキンとかを用意して、観戦ムードは整えている。
ただし、ほぼほぼ全員が俺の方を見ているから困ったもんだ。
よし、ここは空気を軽くするか。
「……すいませーん。ビール、ガロンで!」
「分かりました。我々も楽しんで観戦しますから、八茶けすぎないでいただきたい」
ため息をついた黒狼は、備え付けのカウンターからウイスキーを取り出した。
そのままストレートでショットグラス一つ分を一気飲みすると、盛大にため息をつく。
「というかですね? 酒に走りすぎですよ? 貴方はまだ十代なのですから、酒をすぐに飲もうとするのは避けていただきたい。星辰奏者と言っても限界はありますからね?」
「あ、ハイ。ごめんなさい」
やべ、いきなり絡み酒の雰囲気が見えて怖いんだけど。もしかして黒狼、溜まってるタイプ?
……後で従者達に差し入れを入れよう。暴発を避ける為にも発散の機会を用意しないといけないな、これ。
「でも、ヴァーリ・ルシファーってとっても強いんだよね? 勝てるの?」
ヴィーナがその辺りを気にするが、まぁそうだろう。
「つってもカズヒ、タイマンでヴァーリに勝ってるだろ? 星辰奏者メタの嵌め技喰らってんのに」
「そうなの? むしろそんなものを喰らってよく勝てたわね」
ベルナにシルファが食いつくけど、まぁ確かにあれはまずかったな。
俺達はその時、別の場所だったけど本当に凄まじい戦いらしいからな。
同時進行で後味微妙なイベントやっているインガ姉ちゃんが、思い出して苦笑していた。
「確か、星辰体そのものの力を半減にする技だったっけ? 自分に感応する星辰体を強化する禁手で相殺したって話だけど」
「何それ? メタ過ぎない?」
シルファが引くけどまさにその通りだ。
星辰奏者とは、正式名称星辰体感応奏者。大気中に満ちる星辰体と感応できる存在。つまり、感応する星辰体が削れると力も削れる。
ピンポイントで星辰奏者をボコる嵌め技だ。実際それをもって、ハーデスに仕える星辰奏者、それも反則極まりないアクシズとかいうやつを追い込んだらしいしな。
カズヒがカズヒで星辰体強化禁手を会得してなかったら、敗北確定レベルの技だったな。本当に……危なかった。
「カズヒの奴、負けたら死ぬって魔術的に誓約してたからなぁ……あれは危なかった」
俺は思い出すと、軽くため息をついた。
シルファがかなり真剣に呆れた表情になっている。
「……頭は大丈夫なの?」
「「常時ダメな気がする」」
インガ姉ちゃんとベルナがハモった。
「……もう始まるまで飲みましょう。これ、多分リアルタイムで愚痴になりそうです」
「いや、気持ち分かるけど落ち着きなって」
三美さんが真剣に酒に視線を向けているのを、文香が手を置いて止める体制に入っていた。
いや、なんかゴメン。光極めちゃってるカズヒは、やらかすとき本当にやらかすから……そのね?
「そ、それでね!? 今回のゲームだとどうなるのかな!? 前に勝ってるなら、有利なのかな?」
ヴィーナが気を取り直し、話を持ちあげようとしてくれている!
「ありがとうな、ヴィーナ」
「え、あ、うん! 大丈夫!」
素直にお礼を言うとなんか照れられたけど、まぁそれはそれとしてだ。
「問題は、ヴァーリの状態が以前とは段違いという点だな」
そう、問題はそこだ。
カズヒも仕立て直しなどをしているが、爆発的なものは会得していない。リスタートが俺との連携を大前提としているうえ、禁手をゲームで至らせるようなことをしていないからな。
全体的にマイナーチェンジの域を出ていない。その状況で、果たしてどこまで魔王化に食らいつけるか。
……さて、どう出る―
Other side
「初手から奥の手で挑む!」
「そう来ると思っていた!」
試合開始直後、フィールドの中央部に極大規模の衝撃が響き渡る。
かつて起きた、銀弾と白銀の激突。
それは互いにとって天敵となる札を開帳し、更にもう一つを上乗せした銀弾の勝利に終わる。
だが、白銀の龍は白銀の明星となり、絶大な進化に到達した。
……そこに、銀弾は再び更なる一手をもって食らいつく。
既に極覇龍を纏ったヴァーリ・ルシファーの装甲に亀裂を入れるは、絶大な聖なるオーラを放つ二振りの聖剣。
それが砕け散ったその瞬間、カズヒ・シチャースチエは更に二振りを引き抜いた。
『なるほど。デュリンダナか!』
『ええ。更なる改良……いえ、改悪型かしらね』
互いに状況を理解し合い、そして再び激突する。
白銀の明星と祓魔の銀弾。
チームD×Dが誇る二つの銀が、ここに更なる激突が巻き起こった。
リスタートになれる状態なら、常時極覇龍どころか魔王化にも通用するのですが、そもそもなれないから実はかなり不利な戦い。
ですが、カズヒはそう簡単にやられるタマではありません。そしてヴァーリもわかっているので、「さぁ、早く何か見せてくれ」状態となっております。