混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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はいどうもー! お久しぶりのグレン×グレンでっす!

常連さんの感想は大事にしたいが、あまり待ちすぎても逆に恐縮させると思ったのでとりあえず一話投稿です!


熾烈勝敗編 第十話 死闘決着の裏で

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここにきて、新型プログライズキーか!

 

 思わず立ち上がりそうになる中、リーネスと鶴羽は明らかに違う動きで相手に迫る。

 

『……なるほど。耐久戦が望みか。いいだろう……っ!』

 

 明らかに人格が変わっているとしか思えない鶴羽は、正面から現猪八戒に対してノーガードデスマッチを敢行。

 

 相手の攻撃を出始めた瞬間に潰すような猛攻で現猪八戒を押し潰した。

 

『開幕速攻よぉ!!』

 

 逆にリーネスは左腕に大型に武装ユニットを装着した派生形態に移行。

 

 猛攻を一気に突破して、そのまま突貫すると集中攻撃で現沙悟浄を撃破する。

 

 どちらも、戦い方が全く違うことによる初見殺し。だが、それは間違いなく凄まじい力だった。

 

 そして―

 

『『おまたせ、カズヒ!』』

 

 ―二人は、カズヒのところに辿り着いた。

 

 そして同時に、辿り着いたのは二人だけでもない。

 

『間に合ったね、カズヒ!』

 

 若干遅れて、フェンリルともつれ込むようにお袋も到着。

 

 そして四人は、フェンリル及びヴァーリ・ルシファーに対峙する。

 

『驚いた。あの二人もヤル方なんだけどね』

 

 感心しているヴァーリだが、その上で微笑を浮かべている。

 

 もの凄く楽しそうだ。ここからが本番って感じだな。

 

『だが、俺とフェンリルを同時に相手にするのはいい度胸というべきか。……どんな札を見せてくれるのかな?』

 

『あなたは戦闘狂だから、待ってくれることを大前提にする切り札があるわ』

 

 カズヒはカズヒでそんなことを言うし、一体どんな切り札を持っているというんだ?

 

 ……いや、これ新技のテストに使わせるつもり満々だろ。どんな手段を確立してるってんだ、オイ。

 

 だがかなりドキドキワクワクでもある。

 

 愛する女達にお袋が、一体どんな新技を持ち込んだのか。正直、すっごい気になる。

 

 魅せてくれよ、カズヒ。

 

 俺も必ず追いかけるからな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 試合を観戦する者達は、誰もが息をのんだ。

 

 明星の白龍皇、ヴァーリ・ルシファー。

 

 北欧が誇る魔獣、神喰狼フェンリル。

 

 共に最強格といえるその力は、単独で主神にすら通用する。

 

 それを二名同時に相手取る。これがどれだけの悪夢かなど、考えるまでもない。

 

 数の上での二倍など何の意味もない。それほどまでに、高みに立っているのが目の前の二強だ。

 

 だがしかし、ヴァーリは楽しさを覚えながらも臨戦態勢を崩していなかった。

 

 カズヒ・シチャースチエ。悪祓銀弾(シルバーレッド)悪敵銀神(ノーデンス)

 

 かつて自分を一度は下した女傑。そしてそんな彼女と友誼を交わした者達。

 

 それがここに集っていて、勝算がないわけがないのだから。

 

「フェンリル、少し待ってくれ。……それが礼儀というものだろう」

 

 すぐにでも飛び掛かりかねないフェンリルを宥めながら、ヴァーリはカズヒ達の出方を窺う。

 

 何もさせずに倒すなどという、もったいない真似はあり得ない。

 

 見せてくれ。そして魅せてくれ。

 

 悪祓銀弾がこの戦いに持ち込んだ、白龍皇と神喰狼を倒す為の切り札を。

 

 その決意を知ってか知らずか、カズヒ達は視線を合わせて頷くと共に、プログライズキーを引き抜いた。

 

「じゃぁ、使わせてもらうわね」

 

『『『『Friend』』』』

 

 鳴り響くアビリティ。そしてそれに呼応して、装填されるプログライズキー

 

 四人全員が同じプログライズキーを装填し、そして不敵な気配を見せてくる。

 

 そして、次の瞬間全員がライザーを起動させる。

 

「「「「変身!」」」」

 

『ショットライズ』

 

『スラッシュライズ』

 

『リモートライズ』

 

『バヨネットライズ』

 

 四つのそれぞれの変身デバイスが共鳴し、天に浮かぶは蛹を模したライダモデル。

 

 それが分解されそれぞれの装甲として装着され、レイダーを思わせる重厚な強化装甲が装着される。

 

『『『『ドリーミングコクーン! Unbreak Friendship』』』』

 

 展開される新型のプログライズキー。間違いなく、D×D二代目技術顧問であるリーネス・エグリゴリの采配だろう。

 

 小手調べにそろそろ動こうと思った時、更に状況は一変する。

 

「あの日の優しい想い出は決して嘘ではなかったと、心の底から悟るから。どうか私の贖いを、支えてほしいと(こいねが)う」

 

 カズヒ・シチャースチエが詠唱を開始する。

 

 魔術回路による魔術は、強大なものであるほど詠唱が必要となる。だからこそ、ヴァーリもそこは気にしない。

 

 だが、その詠唱を続けるのはカズヒではない。

 

「委細承知で承って、今こそ共に駆け抜けよう。嘆き苦しんだあなたの道を、今こそ祓って未来のために」

 

 繋げるは南空鶴羽。そして同時に、周囲の風景が歪んでいく。

 

「胸を張り親友と語った想いに、嘘などないと言えるから。その贖罪の道行に、我らも連れて行ってほしい」

 

 受け取るようにリーネス・エグリゴリが更なる詠唱を歌い上げ、歪んだ風景は再構成されていく。

 

「だからこそ、その言葉こそを待っていた。あの日の決意を今度こそ、守ったうえで光を目指そう」

 

 九成オトメが更に繋げ、再構成される風景は周囲の空間を削り取った。

 

 この光景に、ヴァーリは固有結界を連想する。

 

 固有結界。術者の心象風景を具現化し、その魔術回路の本領を発揮する大魔術。

 

 性質上、基本的には才能の世界。九成和地は禁手と残神の併用で疑似的に会得しているが、其れとて神滅具の出力と性質の合わせ技といえるだろう。

 

 故にこそ、あり得ない。

 

 固有結界は心象風景。この光景は、カズヒでも鶴羽でもあり得ない。

 

「「「「銀に輝けあの日々よ。嘘などなかった友誼に誓い、我らは笑顔を守り抜かん!」」」」

 

 そして最後の詠唱は四人が同時に唱え、ここに固有結界は確立される。

 

「「「「世界卵、内外反転。心象風景、外界浸食」」」」

 

 展開されるは、草花が生い茂り包み込んでいる霊園。

 

「「「「固有結界(リアリティマーブル)微睡みの望郷霊園(グレイブ・フレンド)」」」」

 

 四人全員によって作られる大規模儀礼魔術。固有結界を持つ三人と、超一流の魔術回路保有者であるリーネス・エグリゴリ。

 

 この四人が連携をとることで具現化する固有結界。四者を繋ぐドリーミングコクーンプログライズキーをもってして、展開される共有型固有結界という、規格外の大魔術。

 

 対ミザリ・ルシファーを想定したその切り札を、四人はその力をもって具現化する。

 

「……さて、悪いけど相性でごり押しするわよヴァーリ」

 

 そうカズヒが告げれば、四人は全員が聖なる槍を具現化した。

 

 そのオーラをヴァーリはよく知っている。敵対したこともあれば共闘したこともある。

 

「……黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)が、四本だと?」

 

 まごうことなく最強の神滅具。規格外の領域に到達した二天龍であろうと、そうやすやすと圧倒することなどありえない聖槍。神の子を貫き、神すら屠る性質を持った槍。

 

「ふふぅ。まだまだ粗も多いけれど、ここまではできるようねぇ」

 

「なんていうか、凄いよね。うん、リーネスって本当に凄いかな?」

 

 得意げなリーネスに対し、一周回って軽く引いているオトメの声がやけによく響く。

 

 そして同時に、一歩前に出るのは二人。

 

「ま、そういうわけで覚悟しなさい?」

 

「白龍皇と神喰狼。まとめて相手するには十分な獲物よ」

 

 聖槍の扱いには慣れている側である美空鶴羽。

 

 そして、言わずと知れたカズヒ・シチャースチエ。

 

 女傑二人が前衛となり、聖槍をもって襲い掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 な、なんかカズヒ達が急に消えた!?

 

『しょ、少々お待ちください皆様! あと五分で解析用の術式が完成するとのことですので、なんとか固有結界内の映像を映し出せると思われます!』

 

 固有結界で一気に仕掛けに行ったのか。でも内部映像を映し出せなくなっていて、実況の人も戸惑っている。

 

 っていうか、九成の固有結界は内部映像も移せたよな? あれは神滅具便りの疑似的なアレだったからできただけなのか?

 

「おそらく、情報漏洩を警戒してその辺りの防諜対策も組み込んだのかと。四人全員が同じプログライズキーを使っている以上、どんな仕込みがあるか分かったものではありません」

 

「そうね、シャルロット。カズヒは実戦思考だし、リーネスも天才的技術者。二人がかみ合ったのならそういう備えはしているでしょう」

 

 シャルロットとリアスがそう呼んでいるけど、そういう可能性もあるのか。

 

 確かに、カズヒって基本的にレーティングゲームに参加したがる性格じゃないしな。今回のも色々考えた結果で、基本指向が暗部だから手札を隠す時は徹底して隠すやつだし。

 

 となると―

 

「短期決戦で一気に仕掛けるのかもな。多分、術式が完成するより先に終わるんじゃないか?」

 

 ―解析されないように立ち回りたいだろうな。

 

 元々カズヒは短期決戦型だ。既に固有結界が展開されてから結構な時間も経っている。

 

 となると、決着は……と思った時だ。

 

『お、おぉおおおお!? 空間が歪みます、固有結界が解かれるようで……!?』

 

 実況の人が驚愕しているけど、確かに俺も驚愕したよ。

 

 固有結界が解け、現れたのは全員もれなく満身創痍。

 

 そして三人と一匹が、リタイアの光に包まれて転送される。

 

『ヴァーリ・ルシファーの女王及び、カズヒ・シチャースチエの女王、僧侶二名、リタイア』

 

 審判の声が示す通り、残っているのはカズヒとヴァーリだけ。

 

 二人ともズタボロだし、カズヒに至っては腕がちぎれかけている。

 

 だけど、真っ先に崩れ落ちたのは―

 

『……見事だ。次こそ勝つ……』

 

『悪いわね。その時は三つぐらい札を用意しておくわ』

 

 ―ぎりぎりでヴァーリだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『試合終了ぅううううううっ! 壮絶な死闘を制したのは、再びカズヒ・シチャースチエ選手って倒れたぁああああ!? 痙攣しているぅううううううううっ!?』

 

 試合終了の声が響くと共に倒れるカズヒに、実況は思わず驚愕した。

 

 気合と根性で限界を超える、光を極めた悪祓銀弾。裏を返すと、気合と根性を入れなくていい状況下で限界は超えない女でもある。

 

 必然、試合が終了すればこうもなる。それほどまでにぎりぎりの戦いであったともいえるだろう。

 

 実際問題、南空鶴羽とリーネス・エグリゴリも倒れこんでいる。意識も途切れ途切れになっており、こちらも緊急搬送レベルだ。

 

 相応の伏せ札をもってしてもなお、ギリギリの戦い。冷静かつ俯瞰的に見ればそうなるだろう。

 

 そこまで理解したうえで、壱崎虎美はため息をついた。

 

「厄介な連中ね。これの相手をするのだから、私達の戦いは修羅の道だわ」

 

「そうだな。あれが俺の怨敵、ヴァーリ・ルシファーか」

 

 そう返事をするのは、虎美の隣にいる男。

 

 中年一歩手前といえるその男性は、端的に言って目が淀んでいる。

 

 強すぎる負の念が表情にまで現れる彼は、そのうえで小さくため息をついた。

 

「そして、俺達の試合も近いわけだ。……流石に勝てる気がしないな」

 

「勝つ必要はないけれどね。私達Dスレイヤーは、単独で勝つ必要はないもの」

 

 男性にフォローを入れる虎美は、その上で試合内容の再放送に移った画面を見る。

 

 そこで無双クラスの強さを発揮する、白龍皇の姿を見る。

 

 好き嫌いで強い弱いを推し量る愚行は犯さない。神滅具という聖書の神が遺したシステムによる玩具を重視しているとはいえ、それだけの雑魚ではないのがヴァーリ・ルシファーだ。

 

 何より、これまでの規格を超えている領域に磨き上げた事実までは否定しない。恥の塊ではあるが、決してそれだけではないのは忌々しいが事実なのだ。

 

 だからこそ、虎美は男性の方を気づかわし気に見る。

 

「とはいえ頑張りなさい、ノワル・シフェルス。あなたがヴァーリ担当である以上、最低限戦えないと意味がないもの」

 

「分かっているさ。ヴァーリ・ルシファーを無残に死なせること()()が、俺が生きているたった一つの存在理由なんだからな」

 

 ……そう、ハーデス達はチームD×Dを警戒視している。

 

 そこにいくつもの協力者が集まったことで、本来見向きをしなかっただろう者達を迎え入れ、一つの小規模チームとして独立させた。

 

 それこそが、チームD×Dの英雄達に対してピンポイントで糾弾する罪を突き付けられる者達。

 

 名を、Dスレイヤー。

 

 彼らがチームD×Dと激突する。その日は……まだ来ない。




 カズヒ達の対ヴァーリの切り札ですが、本来は対ミザリ用に設計していたものでした。

 ですが相手がヴァーリだと「任すのにも相応の手段が必要」と思い、こんな感じに。黄昏の聖槍×4のごり押しで、ギリギリ勝ちました……いや本当にギリギリ。
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