混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! こっちも久々に投稿するグレン×グレンでっす!

 いろいろとありますけど、まぁ気分転換も兼ねている感じですね。当面はシルヴァリオ ディアボロス主体にしますが、こっちもエタらせる気は現状ないことの表明ともいえます!

 ゴールデンウィークは執筆に集中できるかもしれませんし、あまり短いスパンで連投しても読者数増えませんしね!

 では本編!


熾烈勝敗編 第三十二話 世界公開大告白(聖教編)

カズヒSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、試合の内容をテレビで流しているようだけれど、そこの集中するわけにもいかないのが難点ね。

 

「で? 投降してくれるのかしら?」

 

「したくはないがな。そもそも簡単にできるのなら、クロスブレイカーズなどとして活動などしていない」

 

 私の確認に対し、ミゼル・グロースターはそう吐き捨てる。

 

「だが、命を費やしても無駄遣いにしかならないのならそれはただの自己満足だ。私は今の教会や天界の在り方に不満はあるが、命を賭すからには成果が見込めなければならないだろう」

 

 まぁそうね。

 

 言い方はあれだけど、命は基本的に大切。まして己の命を危険にさらすのなら、それに見合った価値が得られる余地が欲しいのは当然の人情。

 

 意味もなく嫌がらせの為にテロをする奴らでなくてよかったわ。目的を果たすという思考回路がきちんとあるみたいで何よりね。

 

「……私はかつて、両親が悪魔と契約したことで兄弟と共に転生悪魔になった。三人揃って死病でな、神器があったこともあって親の方から取引を持ち掛けた形になる」

 

 語りだしたミゼルの表情は、心の底から嫌そうな顔だった。

 

「何も知らされず、気づいた時には悪魔になった。何十年も私達は自分達に言い聞かせていた。「これは愛されているからだ」「生きていてほしいと願っていたからだ」とな。だが、その欺瞞は解けた」

 

 ミゼルはそういうと、拳を握り締めてそれを見る。

 

 彼が見ているのは、その中に映っているだろう過去の光景だろう。

 

「その悪魔を崇拝する組織の幹部となった両親は、幼子とその家族を連れてきた。死病でもう先がなく、私達と同じように転生させることで救おうとし、子供は泣き叫んでいたよ」

 

 その拳に力が入るのは、何の感情が籠っているからか。

 

 爪が皮を突き破って血を流し、床に数滴が落ちる。

 

 それだけの感情をうちに込めながら、ミゼルは目を伏せる。

 

「兄弟は、私達のような者を生み出さない為に私に神器を託す禁手へと至って命を落とした。子供は、悪魔にならずに人生を全うできることに感謝と安堵を示して逝った。それが私の原風景で、それを貫く為に私は死すら覚悟して教会に首を垂れたのだ」

 

 そう語り、そして真っ直ぐに私を見据える。

 

「その上で聞くぞ、辺獄騎士団」

 

 私は呼吸を一旦整える。

 

 ここからの発言を間違えれば、この場で殺し合いが発生するだろう。

 

「……人が人のまま、魂を汚し天の国へと向かえる状態で人生を全うさせる。それこそが信徒としての本懐にして目指すべき姿ではないのか……っ!」

 

 私は呼吸を整え、そして答えを考え―

 

「それに拘りすぎないようにすることこそが、今の教会が目指すべき道だということです」

 

 ―それより先に、私の後ろで声が飛んだ。

 

 振り返れば、そこにいるのはクロード長官。

 

 彼女は真剣な顔をして、真っ直ぐにミゼル達を見据えていた。

 

「基本として、今は過去よりよくあるべきで未来は今よりよくあるべきもの。それは人としての美徳であり、私達教会という組織においてもそれは変わりません」

 

「反旗を翻した者が言うことではないが、我らが本来尊ぶべきは、絶対たる主の指示した未来のはず。それが手のひらを返して悪魔や堕天使、ましてや他の神の存在を肯定するなど、主の絶対性を否定する行為にほかならぬのに?」

 

 切り返されるそれに対し、クロード長官はためらうことなく自然と頷いた。

 

「それが我々の結論です。主といえど真なる意味で完全無欠にして絶対の存在ではなかった。教義としてはともかく、実体としてそうであることを認めなければ進むことなどできない。……それが、我々が下した結論です」

 

 真っ直ぐに。真摯に長官はそう答える。

 

「同時にいくつもの秘匿すべき内情もあり、あなた方に疑念を抱かせたことはこちらの落ち度でもあります。……そして、天界や教会(我々)だけでなく、当然和平を結ぶ各勢力間でお互いに対する譲歩しあってこその対等な関係でもあります」

 

 そう告げたうえで、クロード長官は一枚の紙を取り出した。

 

 それを相手にも見えるように広げるが、その中身が中々に凄い事を書いているわね。

 

 実際問題、ミゼルも驚いて目を見開いている。

 

「……正気か?」

 

 そう聞くぐらいには、衝撃的な内容が書かれているわね。

 

 概要は教会に属するメンバーで構成される、各勢力に対する調査や査問の権限が与えられる部門の設立計画。

 

 そこには各勢力でも同様の組織が作られることを明記してあるけれど、こういった組織を明確に作るとはいい方法だわ。

 

 各勢力がそれぞれ、各勢力がこっそり何かをしている場合の処罰を与えられる機関を作る。これなら各勢力がそれぞれ相手に牽制を入れる余地が誕生する。

 

「相互間の優しさや良識に頼り切ったままでは、そうでない者も多数いる勢力間規模和平は困難だと判断し、私から各勢力に提案した結果です。最もより複合勢力化された諜報機関の設立を考えられていたようで、規模や権限はその組織より小さくなるでしょうが」

 

 クロード長官はそう告げたうえで、真っ直ぐにミゼル達を見つめる。

 

 ミゼル達すら気圧されている。正直私も軽く引いている。

 

 何故なら―

 

「全身整形といった正体を隠す為の処置や、組織の暴走を阻止することも兼ねた術式による制約は受けてもらいます。……ですが、それを呑んでいただけるのならば私は貴方達をこの組織の人材として登用することも提案しました。少なくとも、ガブリエル様と教皇聖下は了承なさっております」

 

 ―凄い暗部らしいやり方だった。

 

 国際テロリストを、事実上処罰無しで政府直属の機関に配属させる。限りなくブラックに近いグレーな手段ね。ヴァーリチームや英雄派をD×Dにぶち込んだ時以上の辣腕政策だわ。

 

 少なくとも、表向きに公表できることではない。ヴァーリチームはオーディン神がヴァーリを養子にするという手段を取ったこともあって成立が可能になった手段。英雄派も構成員に術式的な制約をかけ、また準メンバーという形にしている点が非常に大きい。

 

 ばれたら教皇猊下は引きずり落されかねない辣腕だわ。よくやられますわね。

 

「あなた方の不満に一定の理解を示す枢機卿の方々も多いです。また、その不信をやわらげるだろうこの組織はもっと早く作るべきでした。……私達は、あなた方に角の立たない形でその不信を向ける余地を提示します。……これが精一杯ともいえますが」

 

 そう告げたうえで、クロード長官は真っ直ぐにミゼル達を見据えた。

 

「……返答を、もらってもよろしいでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 壮絶な戦いだが、基本的にイッセー達が不利だな。

 

 やはり年期の違う監督の存在が大きいな。おそらく絡めとる為のプランを三つも四つも用意していたんだろう。

 

 特に敵チームのメンバーであるイリナまで組み込んだ、転生天使のスートを利用した強化。ポーカーだったかブラックジャックだったかの手札にあやかったものらしいが、それを敢行したわけだ。

 

 おかげでイリナがちょっと精彩を欠いた動きをしている。これは中々にやってくれたな。

 

「……中々の博打ですね」

 

 黒狼はどうも、軽く引き気味な関心だったが。

 

「そうなんで……すか?」

 

 緋音さんが首を傾げるが、まぁ同感。

 

 これでイリナは思いっきり、転生天使同士の戦闘で警戒をしないといけなくなった。相手チームは漏れなく転生天使だから、この試合においては積極的な動きが難しいといえるだろう。

 

 実際、ファイブカードとかいうジョーカー+同じスート四枚で決まる札だったわけだしな。相手の主力クラスが漏れなく強化されたわけだ。それも、自分を利用される形で。

 

 精神的なマウントを取るには十分すぎると思うんだけどな。

 

 ただ、黒狼は評価としては大博打という印象を崩せていなかった。

 

「この状況下でできるかどうかの確証は流石に無いでしょう。とはいえ決まれば精神的に大打撃で、決まらなくてももしかしたらの疑念で枷を掛ける余地もあります。……逆手に取られるリスクも絶大ですが」

 

「……え、どういうことですか黒狼さん?」

 

 付き合いの長いらしい文雄も困惑しているが、黒狼は冷や汗をかくぐらいの一手だと思っているようだ。

 

「簡単な話だ、文雄。……つまりイリナ様はこの試合限定で己を強化できる」

 

 ……なるほど?

 

「いや、それ相手チームも強化されるから意味ないと思うんだが?」

 

 流石にそう言い返すが、黒狼は首を横に振った。

 

「別に彼女がいなくても、転生天使チームである以上強化の手札はいくらでもあります。そういう意味では赤龍帝チームにとっての問題は、悪く捉えた場合にイリナ様がポテンシャルを落とす程度でしかないのです」

 

 なるほど。

 

 確かにブースターになるメンバーだらけで自己強化手段に事欠かないチームが相手ならば、自分たちのチームで一人ブースターがいてもそこまで大きな問題にはならないのか。

 

「裏を返せば、イリナ様にとって天界の切り札チームは自分をパワーアップさせてくれる存在がより取り見取りというわけです。別に自分でなくても相手が強化してくるのなら、積極的に自分から成立させて自分もパワーアップさせる方が得でしょう」

 

 確かに逆手にとれるな。

 

 今回はイリナが心理的に枷を掛けられたからそういう手段を取れないが、そういう手段を思いつけばむしろ相手チームはイリナに接近しづらくなる可能性があると。

 

「逆にチームの多くに枷を掛けられる可能性があるのか。分かったうえでやってれば効果は薄くなるだろうが、全員がそういう風にはできないよな」

 

 カズヒとか後継私掠船団辺りならさほど効かないだろうが、あのレベルを当たり前にブッコむのも無理がある。

 

 確かにそうだな。気づくことができれば逆手に取られるのか。……気づく余裕がないだけで。

 

「そもそも転生天使がたった一人である以上、スートによるブーストが死んでいるのはイリナ様をチームに入れる際の懸念点になりえます。あの手段は「この試合限定で紫藤イリナが更に価値を増している」ことを示しかねません。……それに気づくことができれば、赤龍帝チームは試合の主導権を握り続ける余地もある……が」

 

 そこまで言ったうえで、黒狼は首を横に振った。

 

「岡目八目が成立するこの視点ならともかく、今まさに前線で指揮をとっているレイヴェル嬢が気づく可能性は薄いでしょう。普段からスートによる増強はない前提で考えられているでしょうし、そもそもスートの成立なんてほぼ使えない環境での戦いばかりですからね

 

 そこまで考えての策なんだろうな。

 

 リュディガー・ローゼンクロイツ。あの人は人間の心理、性格や信条を逆手に取る形で作戦を立てる人だ。

 

 レイヴェルは基本として、短所を補うより長所を押し付け続けることを前提として作戦を立てる。となると、戦術上の欠点を突かれるとも違うこの手法には対応が数手遅れるはずだ。

 

 軍師の戦術傾向まで考慮し、心理的に逆手に取られづらい戦術を用意していたということか。

 

 イッセー達は誰もが本領を発揮し切れていない。このままだと―

 

『もらいました!』

 

 ―そう思った時、アーシアがボールを確保した。

 

 そのまま駆け出すアーシアに、天使達は一斉に妨害をはかる。

 

 だが、足を止めることなくアーシアはゴールに接近し、ボールを入れた。

 

「やるじゃない。流石は、サイラオーグ・バアルでも手こずる回避力ってところかしらね」

 

 文香が感心しているが確かにな。

 

 あの回避能力、本当に凄まじい。

 

『……私達だって負けません! そうですよね、皆さん?』

 

 そう微笑みすら浮かべるアーシアに応えるように、イッセー達の動きに精彩が戻ってくる。

 

 これは、流石にまだ決着は分からないかな……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……フロンズ。どうやらカズヒ・シチャースチエを連れたクロード・ザルモワーズがクロスブレイカーズの残党と接触したようだ」

 

「打倒ではなく取り込みを視野に入れているのだろう。こうもあっさり分かる辺り、私達にあえて接触して上手く利用し合う形に持っていくはずだ。逆に監視を試みてくるだろうから、探し出して接触した方がいいだろうな」

 

 VIP席でハッシュとフロンズはそう言葉を交わした。

 

 試合を観戦しながらも、政治的な立ち回りを忘れない。だからこその大王派革新衆、そのかじ取り役である。

 

 すでにニ手三手先を考慮して動いている二人は、うまく相互利用することを考えて準備をしながら試合を観戦している。

 

 それを半ばスルーしながら、ノア・ベリアルと九条・幸香・ディアドコイは試合を観戦していた。

 

 現在、試合は佳境に差し掛かっている。今は兵藤一誠を取り込んでいた結界が破壊されたところだ。

 

「……まさか現天使長のガブリエル様で、グラビア動画を流すとはな。天使がするなら発想が狂ってる気もするが、エロ用アイテムとか作ってるから分からねえなぁ」

 

「イメージビデオ戦略とは恐れ入った。アーネや妾では二度ネタゆえ、新入りに頼んでみるべきかのぉ?」

 

 天界が総力を結集した色仕掛け。そして見事にはまっている兵藤一誠を見ると、それを考えるのは当然か。

 

 赤龍帝兵藤一誠は、政敵の若手最強戦力といっていい。警戒するのは当然であり、試合でぶつかるのなら当然だろう。

 

 そしてそんなことを語り合っている間に、兵藤一誠が部分龍神化で洋服崩壊を遠距離発動させた。

 

 問答無用に全裸にするほどではないが、かなりきわどい破れ方をしている。

 

「ついに直接飛ばすことが可能になったか。飛龍に頼らない戦いは中々だのぉ?」

 

「奴さん現在進行形でエロも強化してんなぁ。……真剣にティバールとリザーネに対策立てさせるか?」

 

 戦術的に警戒必須の技を考慮するべき。

 

 そう思った時だ。

 

『私と……結婚してくれぇええええええええ!!!』

 

 告白が発生した。

 

「………ついに逆プロポーズパターンまでやらかしやがったと、赤龍帝告白祭り」

 

「第三弾で変化球だのぉ? だがその……ノリがおかしくないか?」

 

 軽く引くが、気づけば紫藤イリナまで便乗していた。

 

「「「「……それでいいのか?」」」」

 

 思わず四人全員がハモった。

 

 それほどまでに困惑するほどだった。

 

 そして問題は―

 

『……ああもう! いいぜ、二人まとめて嫁に来ぉおおおおおおっい!!』

 

 ―その成就と共に、更に赤龍帝チームは盛り上がる。

 

「あれでいいのかゼノヴィア・クァルタと紫藤イリナは?」

 

 比較的慣れていないハッシュは困惑するが、フロンズ達はあえて答えない。

 

 多分いいだろう。若干慣れが多いことから、もうそういう流れになるのだと諦めの境地に入っていたからだ。

 

 

 

 




 イッセーも告白されまくりで大変ですなぁ、ホント。

 本作ではオリヒロインもいるからなおさらです。頑張れイッセー! 頑張らせるけど!!
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総合評価:317/評価:5.45/完結:530話/更新日時:2024年07月20日(土) 23:00 小説情報


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