混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

176 / 176
はいどうもー! こっちも久しぶりに更新するグレン×グレンでっす!

ストレスを溜め込みすぎた適応障害で長期療養喰らいまして。原因の抜本解決が難しいこともあり、転職すら視野に入れてますがまずはメンタルケアで趣味に走っております。

では本編!


熾烈勝敗編 第三十三話 銀想序曲

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせ。試合も佳境ね」

 

「お、カズヒ!」

 

 カズヒがこっちに来てくれるなんてな。

 

「どうしたのカズヒ? てっきり自分のチームと観るかなって思ったけど?」

 

「お前さんが彼氏と一緒に試合を見る為に無理するとはな。なんかあったのか?」

 

 インガ姉ちゃんとベルナが困惑しているけど、まぁ分からなくもない。

 

 でも来てくれたのは本当に嬉しい。めっちゃ嬉しい。

 

「何があったか知らないけど、是非とも隣で見てくれない?」

 

 ワクワクしながら俺はソファーをズレ、二人で座れるように座る場所を変えようとする。

 

 その瞬間、カズヒは俺の膝の上に座った。

 

 そのまま体を横向きにして、俺の首に片手を回してしなだれかかる。

 

 ………………。

 

 気づけば試合終了のホイッスルが鳴った。

 

 そして、俺の視界は真っ白になっていく。

 

「ちょ、え、和地!? 歓喜で失神するタマなの貴方!?」

 

「和ちゃ……ん!?」

 

「え、ちょっとしっかり!?」

 

 カズヒがツッコミを入れ、緋音さんとヴィーナが慌ててくる。

 

 だがスマン。思った以上に俺はメンタルにクリーンヒットだった。

 

 ヤバイ、我が世の春が来た!?

 

「はいはい。正直そんな予感したよ」

 

「あ、すんません。気付け薬があったら持ってきてくれねーか?」

 

 あと冷静に立ち回ってこないでくれないか、インガ姉ちゃんにベルナ。

 

 あ、でも意識がもう保てないわ、コレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 起きた後、僅かな差でデュリオ達が逃げ切り勝ちをしたと聞いた。

 

 まさかイッセー達の敗北と同じタイミングで失神するとは。なんか言われそうだし黙っておこう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 試合が終わって少しして、僕と朱乃さんはリアス姉さんの護衛と付き人として人に会っていた。

 

 試合会場の近くにある、新しくできた高級料理店。個室がいくつもある密談向きのお店で、なんと道間家が関わっている系列店だ。

 

 そこの一室に連れられると、そこでは相手が既に待っていた。

 

「……きちんとした形で顔を合わせるのは初めてじゃな。道間藤姫じゃ」

 

「ええ。ごく僅かな機会に顔を合わせたぐらいですね。リアス・グレモリーです」

 

 軽く挨拶をしたうえで、藤姫殿は料理と酒を呼び、その上で話し合いが始まる。

 

 話し合いといっても大したことではない。

 

 大王派との蜜月関係以外の手法を選び、チームD×Dとの繋がりが多い道間の派閥。その死徒としての代表である彼女が、チームD×Dにおける一つの顔ともいえるリアス・グレモリー眷属と食事をするのはある種の外交策だ。

 

 そもそもぎすぎすした腹の探り合いをするつもりもないのか、基本的には世間話をしながらの会食だ。彼女の護衛や僕達も混ざって食べたりしているぐらいだしね。

 

 そんな会食の中で、藤姫殿はにやりと笑った。

 

「そうそう。おぬしの次の試合、涙換の救済者チームらしいな」

 

「ええ。競いがいのある相手ですわ」

 

 特に隠すことも無ければ探ることもないその会話。

 

 だが、藤姫殿は苦笑していた。

 

「あ奴、よりにもよって儂をスカウトしおったぞ。まぁ断ったが」

 

「……中々に予想外の一手を打ってきたわね、あの子」

 

 流石に軽く引いているけど同意見だ。

 

 死徒の祖はサーヴァントにも通用し、優位性を取れるなら武闘派を打倒することも可能とされている。戦力としては申し分ないだろう。

 

 だが彼女をアザゼル杯でチームメンバーに起用するとか、冗談にしてもお馬鹿なんだろうかといいたくなるね。九成君、時々凄いお馬鹿になるから本気だったのかもしれない。

 

 とはいえ流石に断るよね。藤姫殿も立場があるし、色々とややこしいことになりそうだし。

 

「じゃが、子に関して話は別。それと前から奴に興味がある者もおったので、そ奴らを紹介しておいたわ。……子に関しては第Ⅷ位階とだけ言っておこうか」

 

 その言葉に、僕達は中々に戦慄する。

 

 藤姫殿がわざわざ仲介した以上、弱いわけがないだろう。加え、第Ⅷ位階は祖の予備ともいえる領域。死徒の上澄みといっていい存在だ。

 

 弱いわけがない。そう戦慄する中、藤姫殿は更に微笑みながら紙の資料を一束取り出した。

 

「それと、儂が主導で進めていた新兵器が試作段階まで漕ぎつけたのでな。ついでにテストを依頼しておいた。……本来なら出し渋るべきじゃが、チームD×Dには遅かれ早かれ知られるのじゃから、見た後でトップの者達に渡しておいてくれぬか?」

 

「……ふふ。情報提供の見返りに、グレモリー次期当主を小間使いにするなんて剛毅な方ですわね」

 

 リアス姉さんも苦笑するけど、中々の辣腕だろう。

 

 今後のことを考えれば、藤姫殿達はリアス姉さんと関係を深くしたい。

 

 だからこその情報提供。だが賄賂じみた形にしても断られると思い、食事をしたついでに簡単な用事を頼む形にしようとしているのだろう。

 

「年季が違うということにしておきましょう。ただ、グレモリー次期当主に賄賂一歩手間前のことをさせるのに、そんな簡単にやられるのはなめられたものですね?」

 

「……面白い。ならばぜひとも飲ませられるよう交渉するとするか」

 

 ……なんか凄いことになってきたね。

 

 さて、向こうの護衛の方も苦笑いをしているし、どうしたものかね。

 

「あらあら。リアスってば面白いことをしますわね」

 

 朱乃さんは楽しんでいるけど、まぁちょっとしたじゃれ合い止まりだろうから大丈夫かな……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 道間の一族に連なる者が弔われている墓地の一つ。

 

 そこに一人の少女と思われる姿があった。

 

 喪服に身を包んでいるその顔は見えないが、彼女は苦笑を浮かべながら墓前に報告する。

 

「……道間日美子は元気でやっているわ。いろんな人が味方になってくれていて、それに甘えない気概で生きているわね。……ざまあみろ」

 

 そう吐き捨て、その人物は墓に背を向ける。

 

 もう来ることはないだろう。情も愛もあるが、それ以上に失望と義憤が勝る相手だ。

 

 だがその上で、その人物は懐から一つの道具を取り出す。

 

 牙を剥いた横向きの獣の口。それを模したような科学的な道具。

 

 それと今準備をしている手段を踏まえ、彼女は別の意味で苦笑を浮かべる。

 

「中々の辣腕を振るってくれるわね、あの男。ま、それぐらいじゃないとあいつの旦那は務まらない……か」

 

 その手札に苦笑いを浮かべると共に、彼女は心から少しだが沸き続けている感情に想いを馳せる。

 

 拳を握り、そして天を見上げる。

 

 雲が比較的多いどまりの青空。今の自分がいるには似つかわしくなく、だが自分達が持つ性質故に問題なくいることができる状態。

 

 そこに想いを馳せるには、彼女はこの体質に慣れ切っている。

 

 そして、そんな存在になり果てることを選んだ理由はほぼ叶った。

 

 業の深い一族の在り方は、大きく変わることになるだろう。その大きな要因となった者の一人が、カズヒ・シチャースチエだというのが皮肉が効いている。

 

 だからこそ、自分は彼女と一度真剣に向き合いたいと願っている。

 

 だが捻くれた自分では、この形でないと本気で向き合うことはできないだろう。

 

 そのチャンスをものにできるかは分からない。こればかりは自分達の努力だけでどうにかできることではない。

 

 だからこそ。全力で掴み取る為の行動するだけだ。

 

「待ってなさい、道間日美子……カズヒ・シチャースチエ……っ」

 

 矛盾している渇望を叶える為、その一歩を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 またとある地方都市。

 

 その一角にある一つの中古物件に、若い少年を思わせる人間が視線を向けていた。

 

 バイクに乗っている彼は、フルフェイスヘルメットで顔を隠しながらその中古物件からだいぶ離れながらもその家をしっかりと見ている。

 

 魔術による視力強化。それで離れたところから見ている彼の視線の先、その扉が開かれる。

 

 そこから出てきた家族連れを見て、その男性は苦笑を浮かべていた。

 

「……ま、そうなんだけどね」

 

 あの家に住んでいるのは、顔も知らない一家だと分かっている。

 

 もう彼の関係者はあの家にはいない。それを分かったうえで見に来たのは、感傷といえるだろう。

 

 二十年前後。そんな人間にとっては十分長い時間。彼の叶わないと思った願いはある意味で叶う様になった。

 

 だが、それを成す為の一歩をが中々踏み込めない。

 

 しかしチャンスは来た。ならもう動くだけだろう。

 

 好都合なことに、初恋の未練を振り切るいい機会だ。精々自分よりいい男であることを見せつけてほしいとも思っている。

 

 だからこそ。

 

「待っていてくれ、道間日美子……カズヒ・シチャースチエ……っ」

 

 かつての少年の想いに向き合うべく、その一歩を踏み出した。




 ふっふっふ。本当なら第一部に出したかったキャラ造形二名を、そろそろ本格的に参戦させることができる……っ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:10文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。