混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
忙しい部分は今日終わったので、疲れが取れるころには速度もマシに……いや、GWは本買いまくる予定だから逆に時間かかるか?
本日より、変化球をぶち込んだオリジナル要素を投入することになります。まぁ、今回はその前兆とでも言うべきものですが。
和地Side
朝、俺は目を覚ますと伸びをする。
「あ~。よく眠れた」
そう言いながら左右を見ると、そこには一糸纏わぬ姿で眠る、春っちとリヴァ先生。
うん、俺って本当に酒池肉林。
まぁそれは置いておいて、だ。
「……そろそろ、ガチで参加メンバーを探さないとなぁ」
新生兵藤邸は色々な意味で拡張されている。
本館は五階建てになり、敷地面積も二倍を超え、棟数も増えている。
イッセー達が暮らし基本的な設備がしっかりとある本館。五郎さんと三希さんが住まう離れ。上にヘリポートまで用意しているガレージ。加えて他のメンツが住まう別館。
……そして、俺用の第二別館が設定された。
どこから突っ込めばいいというか、とりあえず俺とカズヒを含めた俺達用のスペースだ。追加されることを前提として設計されている三階建て。どこに力を込めているんだオイ、と言いたい。
ちなみに一階にはある程度の共有スペースがあり、LDKや風呂まである。まぁ本館で食べたりした方がまとまっていいから問題ないが。
とはいえ使わないのもあれなので、たまに作ったり食べたりしているわけなんだけど―
「……チーム構成、マジでどうしたもんか」
―俺は卵かけご飯をかき込んでからため息をついた。
いや、本当にチームどうしよう。
他のメンバーは他のメンバーで動いているけど、さてどうしたものか。
「ゴメンねカズ君? 私も私なりのしがらみってのがあってねぇ~」
「いやホントゴメン、和っち。ちょっと冥界の上級悪魔がケンゴさん達との連名で要請してきて」
と、一緒に食べながら二人が謝ってくるけど、それはいい。
誰だってしがらみや関係はある。当然、俺以外の関係を持っていて当然だ。
リヴァ先生は世界各地を渡り歩いているし、主神の娘。春っちは春っちで冥革連合にとって相応の強い人物でもある。二人とも俺以外にも関係があって当然だ。
そっちが先に接触すれば、それは呑むだろう。俺がこういうことをするという印象が無いのも当然だろうしな。これは仕方ない。
ただ、俺は一体どうしたものか。
カズヒはカズヒで独自にチーム作ってるし。他の頼れるメンツも凄まじく他でチームを作ってるし。
これマジでどうしたもんか。
「……で、どうすんだよ? アタシらだけで出るってのは舐めプだろ?」
「ああ。絶対勝てない」
神まで出てくるんだぞ? レーティングゲームの指折りプレーヤーまで出るんだぞ? 勝てるか。
そもそも俺の参戦コンセプトは「極晃を否定した者としての責任」だからな。参戦するからには遊びじゃなく、可能な限り勝利を目指さねば。カズヒに勝てるチームを目指したいしな。
つまるところ、頭数はある程度揃えたい。もちろん質も揃えたい。
でもどうしたもんか……っ
「流石に緋音さんを異形まみれの戦いは避けた方がいいしなぁ」
あの人はまだ異形慣れしてないし、その辺りを気を付けないと。異形まみれの国際レーティングゲームとか、避けた方がいいだろう。メンタルがゴリゴリ削れるはずだ。
ただオカ研のメンツはほぼ壊滅。殆どのメンツが埋まっている以上、俺達はどうしたもんか。
さて、どうしたものか。
「いっそのこと募集でもしたらどうだよ? お前絶対人気あるし、募集すりゃ集まるんじゃねえか?」
「う~んどうだろ? 只集めればいいわけじゃないでしょ? コンセプトに則って、優勝も狙えそうな質も考えないとさ」
ベルナとインガ姉ちゃんがああでもないと言い合うけど、実際どうしたもんか。
「優秀な人物でかつ協力してくれる人か。そう簡単には探せないよな……」
真剣に悩みどころなんだが、どうしたものか。
ただ集めるだけでは優勝は狙えない。だが優勝が狙えて俺達とは別の連中にいる実力者は、当然別のチームに参加するだろう。
困ったものだ。さて、どうしたものか。
真剣に悩みだす俺達に、足音が聞こえてきた。
「……お早う。そっちは早かったのね」
と、カズヒが下りてくると素早く流れるように卵かけご飯を作り出す。
「おはよぉ。……さて、卵かけご飯を」
そしてリーネスも下りてくると、これまた流れるように卵かけご飯を作り出す。
「そういやお前らはチーム完成したのか? いや、夜更かししてんならできてねえのか?」
「いえ、夜遅くまでしてたのはゲームの研究ね。チーム人員はリザーブ枠まで確保しているわ」
さらりとベルナに返すカズヒは、逆にこっちに首を傾げる。
「そっちはまだ集まってないの?」
「そうだね。オカ研のメンバーがほぼ埋まってるから」
苦笑するインガ姉ちゃんだけど、実際これって困っている。
カズヒもカズヒで少し首を捻ってくれている。
というより、割と困り顔だ。
「それは困るわね。流石に歯応えの一つは欲しいし、どうしたものかしら」
なんだよなぁ。
真剣にどうしたものか。流石に三人で参加とか舐めプすぎる。勝算という概念は流石に欲しい。
う~ん。朝食が楽しめないぐらい悩みどころなんだが。
困っていると、リーネスもこっちに視線を向けて首を傾げている。
リーネスも流石にちょっと困るってことで―
「なら、懲罰隊の人達からスカウトすればぁ?」
―と思ったら提案だった。
「……大丈夫なのか? ぶっちゃけ、メイドの連中って私らが三強でぶっちぎりだろ?」
ベルナがそう言うけど、リーネスは小さく首を横に振る。
「増員組は戦力も考えられているわよぉ? それにこれまでの件があるから、実力が相応になるメンツから選ばれているしねぇ」
「……あ~なるほど。その手があったか」
面接はきっちりしているから人格面は保証がされている。そういう意味では安全牌。
そして増員は基本的に、五郎さんと三希さんの護衛も兼ねている。当然だが戦力として考えられており、同時に俺達の戦ってきた敵を考えている。つまり実力のあるメンツも少なからずいる。
……うん。これ、案外いけるんじゃないか?
イッセーSide
「……どうしたもんか」
俺はちょっと悩んでいた。具体的に言うと、アザゼル杯でのチーム構成だ。
とりあえず、俺の眷属とボーヴァが確定。というより、ボーヴァの押しに負けたって言った方がいいな。
ただし、それでも合計で六人。ちょっとこの人数で国際レーティングゲームに出ても優勝はきついよなぁ。
出るからには優勝するぐらいのつもりでいきたい。少なくとも、神が相手だろうと無様な試合はしたくない。
できればあと一人か二人は欲しい。それも、強い奴なら尚更いい。
……だからこそ、俺は決意した。
ただ―
「なんでお前までこっちに来てるんだよ?」
「俺にだって事情があるんだよ、事情が」
半目で返す九成だけど、こいつまでアジュカ様のところに行くとは思わなかった。
「……まさかと思うけど、チームメンバー候補の当てがないか聞くんじゃないだろうな?」
「誰がそこまでするか。候補にしたいメンツ関連で、一応許可をとった方がいいかと思っただけだ」
そう返す九成は、肩をすくめた。
「で、アポイントメントを取ろうとしたら来たらどうかって言われたんだよ。お前もそんな感じだろうに」
あ~。こいつもそう言われたのか。
なんでも、今日はシヴァ様と話をしているけど、半分世間話で短いからちょっと会ってみたらどうかって感じらしい。
俺、シヴァ様に気に入らているみたいだしな。なら話をする機会が増えてもいいだろうって感じなんだろう。
電車を降りて駅から歩きつつ、俺達は世間話をしながら話している。
「で、そっちはチームメンバーでどうするんだ? 俺は家の懲罰人事な人達からスカウトするって方針になっているけど」
「あ、そういう方法があったか。……俺もそっちにした方がいいのかな?」
なるほど。その手があったか。
ならそういう方向で話を持っていった方がいいだろうか? アジュカ様から紹介してもらうより、よっぽど角が立たない気がするし。
あ、でもアジュカ様が紹介できる人なら絶対頼れるしなぁ。そういう意味だとちょっともったいないか?
う~ん。ちょっと迷うな―
「……なんでダメなのぉおおおおおっ!!」
―なんか絶叫が聞こえて、俺達は視線をそっちに向ける。
なんか、自販機の前ですっごく苛立ってる女の子がいるな。
金髪の女の子だけど、どうしたんだ?
「こ、こうなったらぶっ壊してでも―」
「「待った待った!!」」
なんか物騒なことを言っているから、俺は思わず止めに入ったよ。
いやなんだよ全く。むしろ怖いって!
慌てて割って入って止めると、なんていうかすっごく可愛い。
人形かってぐらい整ってるその女の子は、こっちをまじまじと見ると目を丸くした。
「……うわっ!? え、なになに?」
「何々じゃねえよ。何物騒なこと言ってるんだよ」
九成がツッコミを入れて、俺もちょっと首をかしげる。
「どうしたんだい、君? 自販機が壊れたとか?」
本当に何なんだろうと持ってると、女の子はお札を一枚突き付けた。
「これ! 入れても買えないし出てくるの!」
俺達はそのお札を見て、納得した。
ああ。なんかお嬢様的な感じなんだ。
「……自販機って、基本的に千円札までだぜ? それ一万円札だし」
一万円札OKな自販機って少ないからなぁ。
それで反応しなくで出てきてたりを繰り返して、我慢ができなくなってたりしたってわけか。
九成も納得したのか後ろを向いて、うんうんと頷いていた。
「ああ、これは五千円札までだな。どっちにしても無理だ」
あ、そうなのか。
女の子の方もお札を見てから、愕然となっている。
「ガーン!? そんな、コーラっての買って飲んでみたかったのに!?」
本当にお嬢様なんだな。コーラを飲んだこと無いのか。
俺はそっと財布を確認すると、千円札が二枚あった。
「九成、あとで返すから三千円貸してくれよ。お札で」
「ん? ……あぁなるほど」
納得して千円札三枚ほど渡してくれたので、俺も自分の二枚を足してそれを女の子に向ける。
「ほら、これとその五千円札を交換してくれ。そうすりゃ買えるから」
ま、これぐらいならいいだろ。
お金の総額は変わってないしな。問題ない問題ない。
そう思ってると、その子はぱぁっと笑顔になった。
うん、女の子は笑顔が一番―
「わーい! ありがと、
―え?
俺達はちょっと顔を見合わせるけど、まぁそれもそうか。
異形って意外と人間界でも活動してるからな。俺達だって有名人だし、そりゃ知って―
「「――ッ!?」」
―そう思った瞬間、凄まじい寒気を感じた。
なんだこのオーラ。間違いなく、最上級悪魔とかそんなもんじゃないオーラだ。
低めに見積もっても魔王クラス。下手すりゃ、武闘派の神様に匹敵するんじゃないか?
しかもそいつ以外にも複数はいるだろ、コレ。まずくないか!?
「……イッセー、行くぞ! そこのアンタはここで待ってろ!!」
「分かってる! 危ないから追いかけちゃ駄目だぞ!!」
九成と俺は女の子に釘を刺すと、急いで走り出す。
オイオイオイオイ!
こんなタイミングでアジュカ様に襲撃とか、いったいどんな連中だ。
ワンチャン勝ち目があるかもってオーラなのが不味い。まさか禍の団か!?
ああもう! なんだってこんなタイミングで!!
Other side
「え、ちょ……いっちゃった」
少女はそう唖然とすると、その上で首を傾げる。
「でもこの気配、そういう事だよね……ボクが行った方がいいかな?」
そう考える少女は、しかし更に首を捻る。
「でも、追いかけちゃダメとか待てとか言ってたし……どうしよう~っ!!」
頭を抱えて困る少女だが、この数分が問題を更にややこしくすることに繋がるとは、まだ誰も気づかない。
世界のまだ見ぬ強者達が集う、アザゼル杯。
その中でも最も驚愕を持って語られるだろう少女が、そのきっかけを掴むことになることをまだ誰も気づかない。
神様転生が刺激となって、いろんなところにいろんな変化が訪れるのがこの作品。
今回、ある種の実験作となっておりまっす!