混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 連休で割と眠ってしまうグレン×グレンでっす!

 本日より、アザゼル杯も開幕となります!


大会開幕編 第十話 アザゼル杯、開幕です!

カズヒSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、その日は来た。

 

 アザゼル杯の開会式。冥界魔王領に新設された、超巨大スタジアムで私達は集まっている。

 

 ……集まっているのだけれど、いないメンツが割といるわね。

 

 イッセーがいないわね。イッセーの性格なら間違いなく自分が参加するでしょうし、女王役にスカウトした者だけを開会式に参加ってことはないでしょう。

 

 まぁいいでしょう。遅刻するようなら情けなさすぎるけど、同情ぐらいはしてあげるわ。

 

「お、そこにいたのかカズヒ」

 

 と、和地がこっちに気づいて片手をあげてくれる。

 

 私も片手をあげるけど、それはともかくとしてメンツが少ないわね。

 

 というより―

 

「……転校生のヴィーナとシルファって、疑似姉妹丼する趣味があったの」

 

「酷い誤解だ!?」

 

 ―軽いジョークのつもりだったけど、思ったよりドンビキだったわね。後で本気で謝っておきましょう。

 

 でもまぁ、ちょっと意外だったわね。

 

 チーム構成で苦労していたとは聞いていたけど、まさかそういう方法で来るなんて。

 

 でもまぁ、渦の団との一件で実力はあると理解している。これは油断できないかしら?

 

「……う、うわぁ。これだけの人がみんな、異形なの?」

 

 ヴィーナは割と困惑しているわね。まぁ、異形に慣れてないのなら当然かしら。

 

 人間そっくりで人間じゃない異形。人間からだいぶ離れている異形。異形と一括りにまとめても、多種多様すぎるものね。

 

 慣れないと抵抗がある物もいるでしょう。それは仕方ないことだと分かっているけれど、やっぱりこの数はちょっと抵抗があるかしら。

 

「落ち着いて、お姉ちゃん」

 

 ……あら、シルファの方は平然としているわね。

 

「仕掛けてくるなら倒せばいい。それに競技試合の開会式なら、来てる人はいきなり暴れたりしないでしょう」

 

 なるほど。その当たりについて落ち着いているわね。

 

 と、シルファの言葉に納得したのかヴィーナも落ち着きを取り戻しているわね。

 

「それもそっか。むしろ今のうちに慣れた方がいいかな?」

 

 と、適当にきょろきょろしていると私の方を見ていた獣人に手を振り始めた。

 

 そして近づいてちょっと離すと、なんというか和やかな雰囲気で色々と会話をしている。

 

「……凄いわね、貴方の姉」

 

「ええ。自慢のお姉ちゃんだもの」

 

 私が感心すると、シルファは静かにいい微笑を浮かべている。

 

 って、ちょっと待ちなさい。

 

「そういえばあなた達だけ? 他のメンバーは?」

 

「あ~。今回来てるのは俺達だけなんだ」

 

 和地はちょっと視線を逸らすけど、すぐに腹をくくったみたいだ。

 

「……アジュカ様に許可取ったうえで、懲罰メイドと従者の人達から集めたもんで。全員揃って開会式は自粛ってことになった」

 

「……英雄派とヴァーリチームは爪の垢を煎じずそのまま飲んだ方がいいわね」

 

 納得したけど、私は割と離れたところにいる英雄派とヴァーリチームを見てそう呟いた。

 

 双方共に「勝つのは俺だ」的な感じで軽い火花が散っている。そして周囲はずば抜けた強者の遊び半分な睨み合いに若干引いている。

 

 ただし、その視線は畏怖だけじゃない。仮にも同じ大会に参戦しているだけあって、乗り越えるべきライバルという視線もある。そして同時に、ある種の崇拝や尊敬の視線もあるようだ。

 

 いえ、運営も許可を出しているし、どうも下馬評で人気もあるようだけれど。それはそれとしてもうちょっと、なんかないのかしら?

 

 文化の違いという形で納得するしかないのでしょうね。この辺り、道理は強者に従うというか、妙なところで野生の理というか。

 

 少しため息をつきたくなった時、感じた気配に私は視線を向ける。

 

 そこにいたのは一つのチームと思われる団体。ただ、その構成にどうも違和感を覚える。

 

 多種族混合の複合チーム。これは少なからず存在しているからいい。だが、その構成員に違和感がある。

 

 ……死神に人間、そして悪魔や堕天使?

 

 死神だってある種の神だ。本質的に死した人間の魂を迎える存在であり、崇拝する人間がいるのは構わない。そこまではいい。

 

 だが死神と同じチームに悪魔や堕天使がいるというのは違和感がある。ハーデス神は三大勢力嫌いであり、わざわざ迎えるとは思えない。

 

 死神も一枚岩ではない。それだけの規模で構成される集団だとは分かっている。だけど、それでも妙な違和感を感じる。

 

「……どうやらこの大会、波乱の一つや二つはありそうね」

 

 そんなこと呟き、私は気合を入れ直す。

 

 ただのお祭り騒ぎとも、私が和地と共にある為のケジメの一環とも思いきらない方がいい。

 

 まったく、どうもややこしいことになりそうだわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イッセーは遅刻しているなぁとは思っていた。

 

 それでも何とか間に合わせるだろうとも思っていた。

 

 ただ、この登場は想定外だって。

 

 会場の真上に浮かぶ空飛ぶ船。

 

 そこから飛び降りたイッセー達は、とても目立っていた。

 

 既にリアス先輩達が集まっているけど、そろそろ開会式だし集まりすぎは禁物だな。俺が挨拶するのは終わってからでいいだろう。

 

 そう思っていると、近くから盛大にため息が聞こえる。

 

「……本当に、異形の世は末ね」

 

 その声に視線を向ければ、そこにいたのは女侍。

 

 いや、格好は別に侍ではない。普通の格好、というより、国際大会の開会式であることを反映した礼服の類だ。

 

 だが、その雰囲気はまるで侍。

 

 常在戦場、そういえばいいんだろうか。

 

 近しいものがあるとするならそれはカズヒ。もしくは俺。

 

 まとめるならば、いつ死んでも悔いが無いよういつでも死ねる生き方をしている。どう生きてどう死ぬか決めた者の気配。そういう、ガチ勢というか覚悟ガンギマリといった雰囲気の女だった。

 

 少し警戒心が立つ中、その女はつまらなさそうに鼻を鳴らすと離れていく。

 

 同じ空気もなるべく吸いたくない。そういう感情を俺は察した。

 

 そして彼女が向かう先には、数名の死神と思しき連中がいる。その多くは、イッセー達に敵意を感じさせる視線を向けていた。

 

 ……先を見据えて動いている、か。

 

 かつてシヴァ神が言ったことを思い出すが、やはりという事か。

 

 ハーデス神からすれば、仕掛ける理由のないグレートレッド以外の頂点格が消え、数多くの和平側の強者が旅立ち、更に極晃星という特急の力を得られる可能性を知ったことで動き出す余地を悟ったようだな。

 

 速攻で動くことはないだろうが、動き出す余地を見出しているか。

 

 禍の団も真徒とかいう連中の力を会得している以上、これからが油断できない。

 

 ……ま、ならば尚更動かないとな。

 

 極晃星を否定した者として、極晃が無くてもやっていける世界を証明する責任が俺にはある。それはそれとして、D×Dとして抑止力足りえる存在でなければならないだろう。

 

 これは気合必須だな。やる気を出していかないと。

 

「どうやら、異形関連の騒乱は収まり切ってはいないようね」

 

 と、ため息交じりでシルファが漏らしているが、反論できない。

 

 ぐうの音も出ないところがあったが、ヴィーナの方は宥めるように微笑んでいる。

 

「まぁまぁ。人間側だって、探せばどこかで争ってるしね? むしろこれぐらいで住んでる異形の方が平和じゃないかな?」

 

「まぁ、分母も圧倒的に違うしな」

 

 結局どっちもどっちという事だろう。適度に理解と妥協をし合い、住み分けるのが吉ってやつだ。

 

 共存共栄に相互理解は必須。理解できないにしてもある程度の住み分けで尊重する。これが重要だってことだろう。

 

 ま、その一環としてこのお祭りは効果的かもな。

 

 なにせ参加メンバーの種族があまりに多すぎる。多種多様すぎるからこそ、どの種族がどういう感じかを調べるのにもいいかもしれないな。

 

「……そうだな。ま、その辺りも踏まえて少しずつ頑張っていくさ」

 

 俺はそう結論すると、肩をすくめる。

 

「じゃ、まずは並ぶとするか。人数が少ないからこそ、悪目立ちは避けないとな?」

 

「了解です。ほら、そろそろ並ぼうシルファちゃん」

 

「それもそうね。さて、あそこだったかしら?」

 

 さて、この大会はどんなことになるのやら―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、おい! あそこ!!」

 

「え? あ、マジか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―なんか騒がしいな。

 

 って、おいおいまじか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんか向こうが騒がしくなってきたので振り向いたら、凄い事になってる!?

 

「ぐ、グレイフィアさん!?」

 

 思わず叫んだけど、あそこにいるのはグレイフィアさんだ。

 

 おいおいまじかよ。あの人も参加するのか!?

 

「……お義姉様?」

 

 リアスも驚いている辺り、これもしかしてリアスも知らなかったって感じかよ!?

 

 しかも率いている連中、誰も彼もがオーラが凄い。

 

 あそこにいる人達、もしかして半分以上が最上級悪魔クラスなんじゃないか?

 

「……悪いな。フロンズがその辺りの演出を担当してるもんでよ」

 

 ちょっと離れたところから声が欠けられた。

 

 振り返るとそこにはノア・ベリアルがいた。

 

「どういうこと、ノア。私の義姉に変なことをそそのかしたと、そう受け取っていいのかしら?」

 

 リアスはキレかけてるけど、俺も気持ちは分かる。

 

 あのグレイフィアさんが、何の通達もなしにこんなことするとは思えない。

 

 しかもノアが知っているってことか、フロンズ達も知っているってことでいいだろう。

 

 何か吹き込んだと思うのは当然だ。嫌な予感すら覚えてきた。

 

 ただ、ノアは両手を前に出すと首を横に振る。

 

「おいおい、むしろフロンズは無茶振りされた側だよ。多少こっちに色を付けたのは事実だが、そっちに恥じることはないwin-winの関係ってやつだぜ?」

 

 ……嘘はなさそうだな。

 

 ただ、相手があのフロンズだからな。

 

「では、どういうことなのか簡単にでもいいので説明をしてほしいですね」

 

 おお、木場がナイスな質問をした!

 

 確かに時間もないし、事情をある程度教えてくれないと困るってもんだ。

 

 と、ノアもそれは分かっているのか肩をすくめながら頷いた。

 

「……簡潔にまとめると、フロンズがグレイフィア殿に九大罪王就任を要望して彼女が交換条件を出した。それを大王派(俺達)だけでできるか自信がなかったんで、手段としてアザゼル杯での活躍を持ちだしたって寸法だ」

 

 ……今のフロンズ達にできないことを、グレイフィアさんが要望した?

 

 その時点でちょっと意味不明だけど、前半は何となく分かる。

 

 グレイフィアさんは魔王クラスであって不正もしていない上級悪魔だ。セラフォルー様と同じぐらい魔王レヴィアタン候補で、最強の魔王でもあるサーゼクス様の妻。今残ってる純血悪魔で考えると、問答無用で女性最強の純血悪魔だ。

 

 平等主義者じゃないって明言している大王派のフロンズ達からすれば、グレイフィアさんが九大罪王の一人になってくれるのは都合がいいんだろう。グレイフィアさんは魔王派だけど、フロンズ達は大王派の不正もあるから強引に罪王は狙わないとは俺でも考えつくし。むしろ納得できる人を王様に据えようって目論見なんだろう。

 

 それでグレイフィアさんが交換条件を出すってのも分かる。タダでフロンズ達の要望を叶えてやる必要もないだろうし、どうせならなんか交換条件を引き出した方が得だ。今のフロンズは大王派のナンバー2だし、出来ることは多い。

 

 で、そのフロンズとグレイフィアさんが組んでも無理なことってなんだ? アザゼル杯での活躍ってことは、最悪優勝賞品で願えばどうにかできることってことだろうけど。

 

 流石にこれ以上は教えてくれないだろうし、問い質す時間もないな。

 

「ま、大王派全体はともかく俺らからするとそこまで悪い話じゃねえ。だから相応のバックアップをさせてもらうんでな。苦労するだろうが頑張っといてくれや」

 

 そう言うと、ノアは片手をひらひらと降りながら歩き去っていく。

 

 ……こりゃ、この大会も結構荒れそうだな。

 

「リアス、俺達って今年も苦労するんだろうか?」

 

「いやでもイベントが豊富なんでしょうね、今年も」

 

 返事はため息だった。

 

 ああもう! 勘弁してくれよぉおおおおおおおっ!!

 




 グレイフィアが全く別のチームでアザゼル杯に参戦。これはなかなか変化球となるでしょう。

 そしてハーデス達も動いている。燃え上がるお祭りだが不穏要素も少なからずといった感じにできたと思っております。
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