混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
ちなみにちょくちょくこっちも書いているので、また近いうちに一話ぐらい投降できるかもです!
イッセーSide
のっけから壮絶な戦いが繰り広げられている。
あのヴァーリが。全員粒ぞろいのヴァーリチームが、真っ向から渡り合え
「あれが、魔道の継承者チーム。サウス計画の成功者って奴かよ」
「同感だね。アーサーと切り結ぶスライズ・ベルフェゴール。あれが成功者全体では上の下レベルというじゃないか」
俺が唸るとゼノヴィアも続く。
そして、それ以外のところも壮絶な戦いが始まっている。
『……フン。目立たない男だと聞いていたが、もうバテたのか?』
『ん、んだとこらぁ! てめえこそ貴族の癖に、スタミナがありまくりじゃねえか!?』
美猴と渡り合って、体力の差を見せつけているのは赤毛の悪魔。
確かフェクス・グレモリー。大王派側についたグレモリー分家の出身らしい。
そいつはスライズ・ベルフェゴールよりも弱いらしいけど、それでも上の下側の成功者だ。
そして奴はその本領を見せつけることなく、美猴と渡り合い追い込んでいる。
『我々はサイラオーグ・バアルを打倒することを目標にしているのだぞ? 奴と同格の修練を積むことを前提としたサウス計画被験者の成功者は、誰もが基礎体力も絶大と知るがいい!』
『なろうが! だったら物量だぜぃっ!!』
美猴が痛いところを突かれて、毛をちぎるとそれを分身にして一誠に襲い掛からせる。
だけどフェクスは肩をすくめると、ポケットからキラキラ輝く宝石のようなものを三つ取り出した。
そしてそれを砕くと投げつけ―
『うぉおおおおおっ! 謎の粉末を作り出したフェクス選手、美猴選手の分身を薙ぎ払ったぁああああっ!!』
―実況がびっくりするぐらいの大破壊を巻き起こした。
『あれがフェクスの極めた魔力運用、魔の宝物。フェクスは魔力を結晶体に加工することで、宝石魔術のように限界以上の魔力を扱えるのです』
どう考えても反則だよなぁ。
つまり時間さえかければ魔王クラスどころか、超越者クラスの魔力を何発も放てるようになるわけじゃんか。俺で言うならロンギヌス・スマッシャーをなん十発も打てるようにできるわけじゃん。反則だろ。
しかも美猴の後ろから、更に人が増える。
その瞬間、美猴が咄嗟に動きを止めた。
そして頬がから血がにじむ。
『……て、てめえ……っ!』
『なるほど気づくか。まぁ、それぐらいはしてもらわないとな』
そう呟いたのは、どことなくサイラオーグさんに雰囲気が見えている男。
確かバアル分家の奴だったな。
『お、おぉ? 何が起きたのか分かりませんが、美猴選手に傷をつけたのは彼でしょうか? タグマザイラ・バアル選手ですね』
『タグマザイラはバアルの特性たる消滅の魔力を扱うが、かのサーゼクス様とは別の意味で精密かつ複雑な制御を得意としているのだ。そしてこの映像を更に解説するとこうなる』
フロンズが素早く操作すると、美猴の周囲の映像がかなりズームされる。
よく見ると、魔力のようなものがめちゃくちゃ細く展開されている。それも、美猴を囲むように何本もだ。
『このように、極細のワイヤートラップを瞬時に展開することで仕留める算段という事になる。密度も壮絶に高い故、迂闊に突っ込めば重傷は免れなかっただろう』
フロンズの解説だけど、これ俺達にとって厄介だな。
美猴を倒せるかもしれないワイヤートラップとか、引っかかった瞬間にやられかねない。これが魔王クラスの精密制御ってことか。
「う~ん。これは私が光力で相手をするべきかしら?」
イリナが首を捻るけど、たぶん無理だと思う。
いや、イリナもワイヤーみたいに戦えるけど、ワイヤートラップみたいな前は俺達に向いてないし。
ただ美猴は絡めとられそうになっているけど、素早く分身を出しながら攪乱に入っている。
結果的に魔王クラスとやり会える連中二人を足止めとか、かなりやばいよなぁ。美猴が一番活躍してないか?
そして逆に、離れたところでは猪八戒と沙悟浄を襲名した二人が追い込まれている。
『……もっと、もっときれいなお姉さんにいたぶられたいけど……いぃ!』
『ふむ、イシロ・グラシャラボラスもそうだがマゾは厄介だな。まぁ、消耗戦ならこちらも得意なんでな』
マゾの豚な現猪八戒相手に。負傷を炎をまき散らして快復させる悪魔が真っ向から削り合いをしている。
『彼はカーパー・フィーニクス選手。フロンズさん、弟の活躍はいかがでしょうか?』
そう、あの悪魔はフロンズの弟! カーパー・フィーニクス。
あいつも魔王クラスとか、政治の化け物なフロンズといい、フィーニクス家は化け物だらけかよ。
ただ、解説のフロンズはため息をついていた。
『脳筋かつ武断派だからな。あれぐらいはしてくれないと損益が増すというものだ』
フロンズとしてはあんまりな奴らしいな。
ま、フロンズはサウス計画の連中に困ってるみたいだしな。弟だからって容赦するような奴でもなさそうだし。悪魔の貴族とかそういうのよくある印象だもんな。
そして沙悟浄の方を相手にするのは、ある意味最もとんでもない姉ちゃんだ。
『あっはっはっはぁっ! お互い陸地じゃ本領が発揮できない者同士、思う存分暴れましょうか、河童ちゃん!』
『河童っていうなぁあああああっ!!』
ブチギレてるのは現沙悟浄ちゃん。まだ中学生で、沙悟浄代々そうらしいけど河童扱いされるとキレる女の子。沙悟浄って仙人の類で河童は日本の創作らしいとかなんだとか。
そしてそんな逆鱗でタップダンスしながら真っ向勝負しているのは、サウス計画じゃなくて後継私掠船団の方。
新しい筆頭戦力らしいけど、問題はそいつの名前が―
『そっちこそ、レヴィアタンなら蛇じゃないですか! やーい、龍の完全下位互換!』
『ふっ。本来のレヴィアタンは龍なのよねぇ!』
真っ向から返す女は、もうそのアレっぷりを壮絶にかましている。
そう、あの女はレヴィアタンの先祖返りだと判明した後継私掠船団の筆頭戦力。
『そしていずれ最強の女悪魔になる
堂々と名乗りを上げた奴は、大量に蛇状の魔力を具現化させながら吠える。
『魔王クラスになってから出直してきなさぁあああいっ!!!』
吠えるエペラの猛攻を、沙悟浄ちゃんはギリギリでしのいでいる。
……そしてエペラ・ルキフゲ・レヴィアタン。言い分から分かるだろうけど後継私掠船団のメンバーらしい。
癖が強すぎるよ、勘弁してくれ。
総合的に戦いは白熱しているけど、問題はここからだ。
そして俺たちが一通り確認した直後、盛大に区画の一つが吹き飛んだ。
そこから現れるのは、通常の鎧を纏ったヴァーリ。
所々破損している鎧が修復する中、追撃するように姿を現す男女が現れる。
『行くわよダーリン! ここで油断なんてしないからね!』
『そう通り! まだD×Dどころか白銀の鎧すら出してないだろうしなぁ!』
連携攻撃でヴァーリを追い立てるけど……これが曲者らしい。
『……あれ? あの方は使い魔の契約をされていたのでしょうか?』
実況の人も困惑するけど、隣のフロンズはもっと酷い。
何とも言えない表情で、凄く色素が薄くなっている感じがする。
……うん。俺も話を聞いた時耳を疑ったもん。
「あれがイッセーと同じ領域に至った、超越者候補か」
「イッセー君と同等の領域、下手をするとそれ以上の変態さんだなんて」
「い、いいえ! イッセーさんならきっと真似ぐらいは……しないでほしいですぅ」
ゼノヴィアもイリナもアーシアも酷い。
そして俺がショックを受けていると、フロンズは意を決したらしい。
『あれは、兵藤一誠と同格の領域に至った存在だ』
『……と、言いますと?』
聞き返す実況の言葉を遮るように、ヴァーリは苛立たし気に拳を握り締める。
『そのふざけた技にあの鎧を使えと? 心外だね』
そうとういらってきているみたいだけど、男の方は首を傾げた。
『何を言う。お前なら理解できないとおかしいだろうが!!』
そう吠えるやつは、本当に心外って感じだ。
『お前は高々天龍止まりという現実に屈せず、圧倒的格上たる赤龍神帝グレートレッドと並びたつ、白龍神皇になるという理想を目指している!!』
そう指を突き付けた奴は、その上で自分を親指で指示した。
『俺は現実に縛られた女に屈せず、超越者が如き異能で理想を目指す俺に並び立てる理想の女を具現化した! 俺達は同種の存在だろうが!!』
………。
うん、聞いているだけで酷い。
そして実況の人も唖然となっていると、フロンズはため息をついて意を決したらしい。
『王たるオトー・ヴァプラは、己自身が魔王クラスの性能を発揮するのみならず、魔王クラスの力を持つ理想の伴侶を創造する異能を持つ。……力が解除されると塵と化すが、DNA検査の結果は毎回同じだがオトーとは全く異なる悪魔だった』
………。
うん、地味に酷い。
俺ですら、命が危険な時でも当たり前のように裸の女の子達が語りかけてくる妄想をした時は自分に引いた。
だけどあれはそれ以上だ。よりにもよって、国際大会の初戦で堂々と出すだなんて。
「イッセー様。おそらく乳語翻訳も大概ではないかと思いますわ」
レイヴェルのツッコミが酷い!?
ただ、ヴァーリは何か戦慄を覚えている。
『……そうだな。俺は理想のラーメンをもって、不可能を可能にしてきた。お前もまた不可能という理想を具現化した者である以上、俺の発言はあまりに無粋だったか』
え、そっち?
『……ダーリン、あの子も分かってくれたみたいね』
そしてニーハが涙まで浮かべている。
自分のことをラーメン扱いされてそれかよ。それでいいのかと言いたくなる。
『そうだな。いや、俺も指摘する部分が間違っていたな、すまん』
そしてオトーもなんかヴァーリに謝っている。
お前はそれでいいのか。自分の理想の嫁が、ラーメンと同列に語られているのに怒らないのか。怖いぞ。
『気にすることはない。それに君も神器を会得したのだろう? 上乗せするというのはどうかとも思うが、加減をしているのはお互い様じゃないか』
『それは違うな。生まれついて宿そうが神器は聖書の神が作ったもの。たまたま生まれ持った才能で宿していたか、生まれ持った家の財力で買い取るかの違いでしかないだろう?』
なんか二人とも、言い合った後理解し合う笑顔を浮かべているし。
『なるほど、俺には理解しがたいが、自らの生まれ持った才覚を利用して会得した力なら問題ないか。ラーメンとアルビオンの力をもってラードゥンやグレンデルの力を再現する俺が言う事でもないな』
『そういう事だ。いずれお前ならラーメンでグレートレッドを再現できるかもしれん。ならば俺達は二人揃って超越者になるぐらいでちょうどいいかもしれないな』
……なんか分かり合っている。
『『『『『『『『『『『……えぇ~』』』』』』』』』』』
そして両チームともに軽く引いている!
『ふっ! ならダーリンと共に進むべく私も成長するのみ! さぁ、そろそろ始めましょうか!』
そしてニーハが魔力を凝縮して攻撃を放つ。
あ、普通にやばい火力だ。
『例え魔王クラスだろうと!!』
そしてヴァーリがそれを、拳で弾き飛ばす。
『なんの! ニーハの力は無駄にはせん!』
それをオトーが掴み取って、更に魔力を込めて放つ。
っていうか、俺でも分かるぐらい魔力の種類が違うな。これ本当に理想の伴侶を具現化しているのか。
……え? 俺ってこれと比較対象になるの?
「うぅむ。我が主ならば、主ならば! いずれこれ以上の力を具現化するはず!!」
「ほうほう。なら私も理想のコーラとかやってみた方がいいかも?」
ボーヴァとアルティーネはボケないでね!?
と、その攻撃をヴァーリが弾き飛ばし、魔力か四散する。
そして周囲を盛大に吹き飛ばしていって―
『……馬鹿、そこはダメにゃん!!』
―なんか黒歌が慌てだした。
っていうかどこにいたんだって感じなんだけど、上手く隠れてたのか?
でもなんでと思ったとき、なんか急にブザーが鳴り響いた。
『……オトー選手の魔力によりターゲットの破壊を確認。魔道の継承者チームの勝利です』
あ、そういう事か。
これが色々とアレな内容の正体だ。
……なんか戦っている最中にうっかり勝利条件が成立したみたいらしい。
より具体的に言えば、ヴァーリが対応していたオトーの魔力が、たまたまターゲットを壊してしまったということになる。
このゲーム、大量のゴーレム型ドローンから、ターゲットとなるゴーレムを打倒したチームが勝つというルール。
ルール上これが勝ちなんだよなぁ。
『………勝っちゃいましたね』
『冷静に考えると、このルールで真っ向勝負をする方がおかしいのだ。……双方ともに負けているようなものだが、ルールガン無視に真っ向勝負で戦ったのだから自業自得だろう』
実況もフロンズも、何とも言えなくなっている感じだ。
ステージのメンバーも、誰もがなんともいえない雰囲気になっている。
そんな中、バーズ・フールカスは馬から降りた。
その瞬間、乗っていた馬が泡を吹いて痙攣しながら倒れる。
そしてバーズは魔力を紐にして吊り下げると、苦笑交じりで微笑んだ。
『……さて諸君、ここで宣伝を挟むとしよう』
そういいながらテロップを出す。
―サウス戦勝馬肉シチュー。一食分日本円換算五千円。
俺達がテロップの文字を呼んでいると、バーズは小さく頷いた。
『さて、今回俺が使用した馬だが、この後捌いたうえで一日煮込んでレトルト販売することを宣言しよう。このサイズなら50食限定となるのでお早めに』
なんかつらつらと凄い事言っているんだけど。
『……待て。そんなもったいないことをしていいのか?』
ヴァーリも流石に呆気に取られてツッコミを入れたよ。
『そ、そうですよ! ゴっ君と互角に立ち回れるお馬さんなんて貴重です、もったいないです!』
ルフェイも傷だらけでツッコミを入れるけど、バーズは得意げにほほ笑みながら首を横に振る。
『いやいや、ウチで育てている
……そう、信じられないことにこれがマジらしい。
既に今日、郵送されているらしい。ちなみに下処理の段階で色々頑張っているらしく、値段相当の味はしているとかレビューされてた。
『ちなみに本当だ。バーズは魔王クラスの力をもって、駄馬を使い捨てにする代わりに最上級悪魔クラスに強化する『焼魔の命』と呼ぶ異能を振るうのだ』
凄く頭を痛そうにするフロンズに同情する。
……濃い。滅茶苦茶濃い。
戦闘に使った食用馬を戦勝記念シチューにして売る魔王クラスに、脳内妄想の女を具現化して二人の魔王クラスとして戦う超越者クラス。この調子だと他の連中もヤバいだろう。残りは後継私掠船団だし。
俺達、もしかするとあんなのと戦うことになるのかなぁ?
俺達がちょっといろんな意味で戦慄していると、レイヴェルが時計を確認してはっとなる。
「イッセー様、そろそろ九成さん達の試合が始まりますわ!」
「マジか! もうそんな時間かよ!」
ヤバイ、意外と熱中してたな!?
……ついに九成達も試合を始めるのか。
さて、あいつはどんな試合をするのかな?
カズヒSide
「さて、そろそろ和地の試合ね」
「そうねぇ。和地ってどんなチームにしたのかしらぁ?」
「私達はもちろん、春奈やリヴァも別チームなんでしょ? どうすんのかしら?」
思わずそんなことを言い合っていると、オトメねぇが小さく微笑んだ。
「どうしましたか?」
「うん。三人とも恋する乙女の顔だなぁって」
……ディックに聞かれてそんなことを言ってくるけど、まぁ惚れた男の試合だしね。
「アファファファファファ! ちょ、恥ずかしいこと言わないでよ!?」
「あ、あうあうあうあうあうあうあうあ~」
鶴羽とリーネスが瞬時にバグったわね。
「まったく落ち着きなさい。そんなことで一々慌てる年齢でも……前世込みならないでしょう」
私がそういうと、勇ちんもしたり顔でうんうん頷いている。
「まったくだ。そういう照れくささはさっさとぶっ飛ばして、初めてイチャイチャできるんだぜ?」
いまだ倦怠期は来てないようね。これが義理の姉を妻にして子だくさんの男の強みか。
私も感心しているけど、カズホやラトスも関心の表情だった。
「既婚者の発言は重みがありますね。……お姉さまもいずれはそうなるのでしょうか」
「すげぇ。これが立派な父親って奴か……っ」
「皆さん。本当に試合が始まりますよ?」
おっと、ディックが指摘してくれなかったら脱線したままだったわね。
さて、和地はどんな試合を見せてくれるのかしら。
ふふ。ちょっと楽しみになってきたわね。
「……見せてもらうわよ、
さぁ、見せてもらうわよ、愛しの
貴方の果たす責任を、この目に焼き付かせて頂戴!
決着! 互いにガチバトルにこだわった結果、流れ弾で勝利条件が付いた事実上のドロー!!
……ヴァーリチームという比較対象にぴったりな奴を出しつつ、ヘイト創作にならないように頑張ったのですがいかがでしょうか? ちなみに黒歌一人だけがまじめに試合内容にのっとって頑張っていたことで、人数的なバランスでも互角になっていたという感じに収めております。
互いに本気を出さないうちに決着がついて、どちらも不完全燃焼。さて、これがどう動くかはまだ考えてなかったり。