混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
さぁて、それでは和地の初レーティングゲームとなっております! 派手に行きますよぉ?
祐斗Side
『さぁて! 今回の試合は目玉試合! 我らが英雄、
『『『『『『『『『『わぁあああああああああああっ!!』』』』』』』』』』』
大歓声が鳴り響く中、九成君達が試合会場に入ってくる。
……メンバーに関してだけど、九成君が王を務めているのは予想通り。
そこにインガさんが騎士、ベルナが僧侶となっていて、更に追加メンバーが多数参加している。
リヴァさんや春奈が別チームに行ったこともあり、そこでアジュカ様に許可をとったうえで、懲罰メイドや従者の方々からスカウトをしたらしい。
「……もしかして、九成くんってメイドが好きなのかしら?」
「……本人は否定してるけど、ちょっと怪しいと思ってるよ」
ヴァレリーさんとギャスパー君がそういうことを言い合っているけれど、ある意味そういう誤解を招く環境ではあるね。
九成君の女性達は、半数近くがメイドだからね。最近更に増えているから比率は減っているけどね。
ただ今回、九成君は本気で対策をとっていたらしい。
青いフライトジャケットを主体とした、動きやすく頑丈な格好で統一している。これならメイドがたくさんいるとは思われない。
『さて、本日の解説としてお招きしたのは、和平により存在が明かされた、多種族を中核とする教会の特殊部隊であるプルガトリオ機関! その長官を務めるクロード・ザルモワーズさんです!』
『よろしくお願いします。今回の試合は両チームともに知り合いがいますので、フェアに解説ができると思います』
クロード長官が解説を担当するのか、これは意外だね。
かつては教義上明かせない人物が多く在籍する部隊。それもあって暗部部隊も数多く存在するプルガトリオ機関。そんなプルガトリオ機関が限定的にとはいえ姿を明かせるようになるなんて、これも和平の成した一つの形だろうね。
そして九成君達と戦うのもまた、各勢力からの合同チーム。
悪魔はもちろん、人間の術者や神器保有者、更に仙人まで参加している。かなりの多種族複合チームで、これもまた和平の形だろうね。
「あらあら。五大宗家から複合チームに参加する者が出てくるなんて」
「吸血鬼からもいますぅ。和平も進んでますねぇ」
朱乃さんやギャスパー君が感慨深くなるほど、鎖国的な集団からも参加者がいるのか。
これも和平が進んだからこそだろう。アザゼル杯は和平の象徴にもなっているね。
そしてリアス姉さんは微笑みながら、紅茶を一口飲む。
「さて、和地達は実戦でいくつも成果を上げている。……さて、どうなるかしらね?」
ああ、そこは僕も気になっているよ。
彼らは見事な戦いを成し遂げてきた。だけど、レーティングゲームは必ずしも実戦の強みが活かせるわけではない。
さて、彼らはどういう戦いをするのかな……?
イッセーSide
俺達は九成の試合を確認する為、チームメンバーで集まっていた。
「さて、今回の対戦チームは「一忌倒千」チームですわね。かなり様々な勢力から集まっているようですわ」
レイヴェルが集めた情報を教えてくれるけど、本当にたくさんいるな。
五大宗家の術者、ツェペシュの吸血鬼、神器保有者に仙人と、かなり色々な種類の連中がいる。
さて、どんな試合になるのかな?
ルールはシンプルな「ライトニング・ファスト」。一時間で終わるってだけのゲームだ。
時間が短いだけあって、フィールドも割と狭い。そういう意味だと戦い用はシンプルだな。
さて、フィールドに転移もしたし、九成達の初試合はどうなる―
『行くぞ
『行くぜ分身ぅううううううううううううっ!!』
『出ろ、式神ぃいいいいいいいいいいいいっ!!』
―あの、なんかフィールドが酷い密度になったんだけど。
『ふはははははははっ! 戦いは数! 頭数の差が多い方が基本有利なのだ!!』
『そしてレーティングゲームは多くて本来十六人! つまり桁が多くすれば我らの勝利!』
『半数がルールに抵触しない範囲で物量戦術を可能とする者達で構成されたこのチーム! 圧倒的に……有利ッ!』
『そして残り半数で彼らを守る! あとは物量が潰すのみ!』
『そう千は一を打倒する! 忌となるがいい、少数よ!』
なんか凄く胸を張っているよ、相手チーム。
「……真理ですわね。競技試合で合法的にそれを成すのは不可能に近いのですが」
感心しているのかちょっと引いているか分からないレイヴェルの評価だけど、これ本当に無体だよなぁ。
そう思いながら見ていると、試合が本格的に始まっていく。
そしてそのまま大量の軍団が襲い掛かり―
『甘いな。異形の世界は量より質だ』
―すれ違うように、一人の男が突貫する。
すり抜けるように走りぬくその男は、迎撃する相手をすり抜けていく。
動きに無駄もないし判断も早く正確な対応をしている。間違いなくできる人だし、ちょっと見たことがあるかも。
……確かどこかのゲームの試合だったな。最上級悪魔同士の試合だったかも?
「動きが早いし、あの攻撃は聖なるものだな」
「そうね。神器かしら……?」
ゼノヴィアとイリナが気にしている中、走り抜ける男に攻撃が集中しようとした時、後ろからデカい剣が何本も飛んできた!
男の方に警戒が集中していた所為で、一忌倒千チームの物量がごっそりやられた。
そして踊るように飛んでいる大剣の中心には、二十歳ぐらいの女性が一人。
あ、あの人メイドの人だ。っていうかめっちゃ強いな!
あの二人は敵の海をすり抜けながらかき回していく。
そのままフィールドを二人で走り回りながら、残りのメンバーは残った連中を相手に防衛戦を展開している。
「……なるほど。おそらくあの二人はゲームの玄人でしょう。動きと立ち回りに隙がありませぬ」
ボーヴァも感心する動きだけど、あのままだと削り倒されないか?
数があまりに多すぎて、九成達も本体を狙えてない。それにあの二人も、流石にあのままだと最終的に押し潰される。
っていうか既にフィールドの端に追いつめられてるな。……まずくないか?
「おぉ~。あんだけ強くても追い込まれるんだ。レーティングゲーム、怖……っ」
「そうですね。九成さん達があそこまで苦戦するなんて」
アルティーネやアーシアも、不利になっている雰囲気なのを悟っている。
ただ、俺はちょっと違和感を感じるんだよなぁ。
「なぁ、なんか九成達の動きって妙じゃねえか?」
なんか妙な雰囲気があるっていうかなんて言うか。
「……そうですね。あの二人以外のメンバー、数に押されているにしても動かなさすぎです。何人かは戦闘に参加していないようですし」
ロスヴァイセさんも同意してくれるし、俺よりよく把握している。
そうなんだよな。なんていうか、動きが消極的すぎる。
あの二人だけでも勝てる……ってわけでもないだろうしな。なんていうかおかしさが強い。
そうこうしていると、二人で戦っている男女がかなり追い詰められている。
フィールドの端の端に追い込まれる中、相手チームの王が二人の前に姿を現す。
ちゃっかり数十体の護衛をつけている状態で、そいつは不敵な表情を浮かべている。
『ふはははははっ! いきなり振るわれるとは中々に厄介だったが……そろそろ終わりというものだ!』
そういう王の周囲に、更に何人も姿を現すチームメンバー。
『その通り、やはり世界は質より量!』
『数が多い方が勝つ、これ基本!』
『物量の圧殺こそ正義なのだ!』
なんていうか調子に乗っている雰囲気だけど、なんだかんだで警戒はしているから即座に倒すのも難しいな。
これは九成達、まずいかなぁと思った時だ。
「……まさか」
レイヴェルが急にハッとなって素早くメンバー表を確認し始める。
俺達がそれに首を傾げていた時だった。
追い詰められているはずの二人が、小さく笑った。
『ん? 負け惜しみでも―』
『―未熟者が釣れたとはこういうんだな』
そう割って入ると共に、男が消えた。
その瞬間その場にいたのは、パラディンドッグに変身している九成の姿。
そしてその手には銀に輝く剣が振りかぶられて―
『
―カウンターで一気に薙ぎ払われたぁああああああっ!?
「……やはり。伝えるのが間に合いませんでしたが、あの二人は
レイヴェルがそう言うけど、それってつまりそういう事か。
「……キャスリングですか! その手がありましたな」
「なるほど。あの二人はかく乱すると同時に、大技を最適に叩き込む為の位置確保が役目だったのか」
ボーヴァとゼノヴィアも思い当って声を上げる。
キャスリング。チェスの駒を模した悪魔の駒についている、戦車の駒と王を入れ替える機能だ。
レーティングゲームでも一回だけ認められているけど、それが狙いだったのか。
「……えっと、つまりどゆ事?」
「えっとね? 多分あの二人で敵をを引き付けている間に防戦して、少しでもチームメンバーがいそうな場所を探してたのよ」
首を傾げるアルティーネに、イリナが様子を見ながらそう説明する。
俺もそうだと思うけど、これってつまりだ。
「そしてそっちに注意が引かれている間に、他のメンバーは防衛しながら本体の位置を探ったんだ。そして、タイミングを見計らってからキャスリングからの砲撃で奇襲を仕掛けたって感じだろうさ」
俺もそれぐらいは分かる様になってきたんだよなぁ。
既に試合は趨勢が決まっている形だ、
人海戦術を担当するメンバーの殆どが今のでごっそり吹き飛ばされ、あとは実力差でひっくり返せる状態になっている。
慌てて集中攻撃で九成を潰そうとしている相手チームだけど、難しいだろう。相手は九成だし、カバーしている女の人も手練れだしな。
「……思い出しました。あの
「知ってるのか、レイヴェル?」
いや、懲罰関連の人達なのは知ってるけど、詳細まで知ってたのか。
レイヴェルはすぐに頷いて、タブレットを操作するとデータを移す。
……あの、最上級悪魔候補とか書かれているんだけど。
「不正を働いて逃亡した最上級悪魔、お二人はその眷属であり、上級昇格を成されていますわ。逃亡後は他の配下や眷属を宥めて投降に貢献してくださったこともあり、人格に問題なしとして配備されました」
なるほどな。つまりゲームにも慣れている二人と。
「二人とも神器と星辰奏者の資質を併せ持ち、行舩さんは準神滅具、武山さんはずば抜けた星辰光の才覚をもって、最上級悪魔到達も狙えるとされた逸材です。あれで何年もゲームをしておりますし、これはかなりの戦力となりえますわ」
「……なるほど。ベテランがいるというのはそれだけで強みだね」
「そうですな。実力もある経験者となれば、戦術においても力になりえますからな」
ゼノヴィアやボーヴァが、レイヴェルの説明に舌を巻く。
ああ、これは……九成、凄い事になるんじゃないか?
キャスリングを利用したカウンター攻撃により、物量戦術、瓦解!
キャスリングを攻撃的に運用する。これは王の戦闘能力が高い場合も多いレーティングゲームだからこその手法ではないだろうか。いや、チェスはさほど知らないからわかんないけど。
レーティングゲームという二けた同士の戦いに三桁で挑む無体な戦術を仕掛けた相手チームでしたが、数を一気にな義原瀬る手段があれば質の優勢になるという感じですね。
あと事前に情報提供が足りてなかったですが、ディオドラの眷属とかに対する救済措置が強かった懲罰メイド隊とは異なり、戦力的観点とターゲット層から増員には男もいたりします。
ついでにメイドスキー疑惑を払しょくするべく、共通のフライトジャケットを採用する涙ぐましい努力を和地はやっておりました!