混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
いえ、本当に低評価の理由は知りたいものですからねぇ。どう改善するかどころか、そもそも改善する部分かどうかもわからないですから。……実際、意味もなくなんとなく低評価してるとしか思えない奴には寄ってきてほしくないですし(ボソッ
和地Side
スタジアム近くの飲食店で祝勝会をすることになり店を見繕った。
選んだのは高めの焼き肉店。この辺りなら金も使えて騒がしくても問題ない。日本風だから色々あるだろうしな。
「……なるべく高いのを注文してくれ! むしろ俺の為を思って注文してくれ!! あ、お姉さん値段が高い順に肉を三種類人数分お願いします! カードで!」
「落ち着け! 違う意味で金に振り回されてっぞ?」
ベルナに後ろからツッコミを入れられるが、この程度で揺らぐ金じゃないから安心してくれ。
今年だけであの量なんだ。来年からも定期的に入る以上、金を使わないと経済の流れが滞ってしまう。
何としても金を使わないと、困る!
「……そうだ、出資しよう。日本の後継者不足とかに悩んでいる中小企業や町工場に土下座して、一億円ぐらい出資させてもらうんだ」
「……本当に落ち着こう。やるのはいいけど、ちゃんと報告、連絡、相談しようね?」
インガ姉ちゃんにもツッコミを喰らった。
う~ん。そこまで言われなければならないというのか。
さて、試合があったコロシアムの近くなだけあり、割と混んでるな。
これは隣の席の人とかいるだろうから、その辺りを気を付けないと―
『『『『『『『『『『あ』』』』』』』』』』
―ヴァーリチームがいたのかよ。
それから三十分後。
「……うっぷ……っ!?」
「トイレはあっちよ、早く行きなさい」
黒歌にため息をつかれながら、美猴がトイレに向かって足早に向かっていく。
「……だから異能込みにしろって言ったんだ」
俺はそうため息をつきながらジョッキを置く。
事の発端はヴァーリチームと席が隣り合った状態で焼き肉をすることになったことだ。
この辺りは飲酒可能年齢が17歳。それもあって美猴から飲み勝負を持ちかけられた。
あまりにしつこかったので、俺の飲める限界を図るのも兼ねて付き合った結果、美猴が敗北した形になる。
異能抜きというルールになったのが仇になったな、阿呆め。仙術で調律すればまだ勝ち目はあったろうに。自爆したとしか言いようがない。
「
だからこそ異能ありにしたかったんだが、美猴が拒否ったからこの結果だ。
それでも酒に弱い奴はいるらしいが、まぁ基本的にはザルだ。なので度数が高い酒が主体になりやすいわけだな。だってそうじゃないと酔えないし。
ま、割と回っているからこの辺にしておこう。まだ味に慣れてないし、残りはウーロン茶でいいだろう。
「……念為為にシジミの味噌汁頼んでてよかったな。飲んでおこう」
肝臓の負荷もあるので、念の為民間療法。
「……う、うん……そうだね……?」
と、そこでヴィーナが戦慄を覚えた表情になっている。
というより、俺の飲んでいるシジミの味噌汁に戦慄を覚えている感じだ。
「ああ、味噌汁って外国人は引くこともあるとか?」
「う、うん。色がその……ちょっと引くかな?」
異文化コミュニケーションは大変だってことだろう。
念の為さっさと飲んでおくか。他人の食欲を削るのはマナーとしてあれだ。
……あれ? 更に味噌汁がこっちに来たぞ?
「豆腐の味噌汁のお客様は―」
「―あ、私です」
何故かシルファがそれを受け取った。
「し、シルファちゃん……凄いね」
「いえ、日本じゃメジャーだし慣れた方がいいでしょう? ……なるほど、こんな味なのね」
と、ヴィーナが感心している中、シルファは割とあっさり飲むと満更でもない感じだった。
「何というか、味が複雑に混ざり合っているわね。これがオリエンタルジャパンってものなのかしら?」
「だよなぁ? 最初見た時は面食らったが、日本の伝統調味料って中々イケるぜ?」
と、こちらはこちらで味噌汁を頼んでいたベルナがうんうんと頷いた。
……まぁ、焼き肉店で味噌汁はメニューにないことも多いんだが。日本風の焼き肉店だが冥界のそれなので、ちょっと誤解もあるのだろう。
ただ味噌汁は割と美味い。腕もいいし理解もあるといったところか。
「ちょ、ちょっと味見を。……あ、美味しいかも?」
そしてヴィーナも試してみたけど、意外と気に入ったらしい。
この辺り、素直というかなんというか。やっぱいい子だな。
そして、そのきっかけを作ったシルファもいい奴なんだろう。異文化コミュニケーションに積極的というか、自発的に歩み寄ってるな、意外と。
「そういえば、そっちの初戦は大変だったね」
と、インガ姉ちゃんがヴァーリチームに話を振る。
ヴァーリもそこには同意だったのか、苦笑交じりで肩をすくめている。
「勝ち負けはともかく不完全燃焼だね。俺達もまだ出し切っていないが、相手もそうだから尚更だよ」
そういうヴァーリは、その上でこっちに視線を向けてくる。
なんというか目がキラキラしている。面白そうなおもちゃを見つけた目だ。
「そして、勝利おめでとう。中々歯応えのある相手だったけど、見事に絡めとって撃破したじゃないか」
その視線は、黒狼さんの方にちらりと向く。
「そちらの提案かな? キャスリングというゲームのルールを上手く使った策だと思うよ」
「まぁ、ゲームだからこその策だという自覚はあるさ」
そう返す黒狼さんは、ちびりと焼酎を飲んでさらりと流す。
ヴァーリは逆にそれに面白そうな表情を浮かべるが、やがて小さく頷いた。
「面倒な制約もままあるが、強者相手に邪魔を入れられることなく戦えるのはいい機会だ。もとより君とは戦ってみたかったし、いずれ戦う機会がくることを願っているよ」
「そりゃどうも。ま、俺も天龍打倒ぐらいはできないとって感じなんで容赦はしないがな」
俺はヴァーリの挑戦的な言葉に、あえて挑発的な言い方で返す。
実際問題、極晃を否定した責任を取るのが俺の目的の一つだ。その点を考えるのなら、チーム単位でなら龍神をいなせるだけの成果を上げれるに越したことはない。天龍如きにビビっているわけにはいかないのだ。
「なるほどねぇ? ヴァーリや赤龍帝ちんと真っ向からやりあえないとってのが目標なのかしら?」
「ふふ、それは面白い。いえ、それぐらいの気概が相手に欲しいと思っていたところです」
乗っかる黒歌やアーサーをスルーしながら、俺は水を飲んで口の中をさっぱりさせる。
……さて、あんまりピリピリした雰囲気で食べるのも論外だ。
よし、ここからはもっとはしゃぐか。
ちょうどよく肉も焼けているので、俺はそれを箸でとり―
「……よし、インガ姉ちゃん、あーん」
「……はえぇっ!?」
―インガ姉ちゃんに差し出してみる。
その瞬間、後頭部をベルナに張り倒された。
「何やってんだ、カズ!?」
「待ってくれ。俺も順番は考えたが、アルコールも回ってるし掴み取った順番という感じにしたんだ! ちゃんとするから!」
素早く俺は弁明するが、今度は左右から同時に張り倒される。
「「そっちじゃない!!」」
「じゃあなんだ!?」
あれぇ? なんか会話がかみ合ってないぞ!?
「……ねぇ、もしかして割と酔いが回ってません?」
美文にそんなことを言われるけど、そうなんだろうか?
う~ん。酒そのものに慣れてないからそのあたりの感覚がさっぱりわからん。
「むぅ。分った、
とりあえず、酔いがさめたときにやった方がいいか。
でもお昼とかだと学校だし、ベルナやインガ姉ちゃんにするタイミングがなぁ。
そのあたりを悩んでいると、なんか全員があきれている雰囲気だった。
「あ、これ天然だわ。酔いとか関係ないわ」
文香酷い。天然って何がだよ。
「ふふっ。愛されてますね、お二人とも」
「正直、愛され方に困るときがあるかな?」
「まぁ、これもカズの味って奴なのか?」
ルフェイに応える二人の言い分に、何かが釈然としない。
むぅ、なんかやらかしてしまっているんだろうか俺は。
「……文香」
と、そこで何か考え込んでいた文雄が美文の声をかける。
「え、なに?」
「あ~ん」
と、振り返った文香に箸でつかんだ肉を向けた。
「……あむ。……うん、焼き加減はもうちょっと緩い方がいいかも」
「そっか。僕はウェルダンの方が好きだから、ちょっと焼きすぎたかな?」
………。
なんか妙な沈黙があるな。
「やっぱり問題ないだろ、これ」
「「あるから」」
ベルナとインガ姉ちゃんのシンクロツッコミは釈然としないなぁ。
「……和地様、あの二人は参考にしない方がいいですよ?」
三美さんがなんか苦笑しているけど、そんなにダメか?
「……どうなんだろうか?」
「いや、俺に言われて困るが?」
……ヴァーリに聞いたのは確かに間違いだな。まずこいつはエロ作品で興奮できるようになってからが重要だし。
Other side
一方その頃、アザゼル杯の別の試合が行われていた。
その試合は注目株。優勝最有力候補たる、帝釈天が率いるチームの戦いである。
隔離結界領域に向かっていない神々の中では最強格とされる神々。間違いなく最強格の力を持つ神仏の筆頭。その力は間違いなく絶大であり、相手になるチームは初戦敗北が間違いないとすら称されていた。
……だが、その結果は逆となる。
「HAHAHAHAHA! レーティングゲームを舐めてたZE! ルールに絡めとられたとはいえ負けるとはな!」
ゲームは熾烈を極めたが、その結果は帝釈天の敗北。この事実に、多くの観客が大きな歓声を上げる。
それは大いなる結果はもちろんだが、冥界の悪魔領で行われたゲームであることも大きい。
「まぁ、特殊ルールでしたからね。もっとも真っ向勝負でも勝ち目は十分ありましたが」
そう答えながら、勝利の決定打となったボールを拾いつつ、グレイフィア・ルキフグスがそっけなく答える。
この勝利における大きな要因な二つ。
一つはランペイジ・ボールというルールそのもの。ファール行為有の球戯といえるこれは、一時的に戦闘不能になってリタイアしても復帰できる。その為、直接戦闘能力が決定打になりにくい。
初手のルールでこの特殊なゲームになったことが、帝釈天にとって大きく不利な展開となった。
そしてもう一つの要因。それは人員の質である。
直属の四天王を引き連れた帝釈天は、間違いなく最強格の質を揃えている。
だがグレイフィアのチームもまた、ずば抜けた者達が揃っていたことでこの差を埋めきっていた。
「……ご苦労様、皆。おかげで助かったわ」
振り返りながらそう告げるグレイフィアに、チームメンバーの一人が小さく微笑みながら頷いた。
「なぁに。これぐらいはできないと、冥界の民に顔向けできませんからね」
そう返す男に、グレイフィアではなく帝釈天が苦笑いを浮かべる。
「……まさか、純血の魔王血族に生き残りがこんなにいるとな。HAHAHA! これは面白い戦いになりそうだぜ!」
「おかげで助かりました。貴方を私と彼の二人がかりで抑え込めたからこその勝利ですからね」
そう答えるグレイフィアは、しかし表情を厳しいもので維持している。
所詮この勝負は勝利の一つでしかない。予選がレートの取り合いである以上、勝数が多ければいいという物ではない。
無理な連戦や不利な相手との勝負で負担をかけ、連敗に繋がることは避けねばならない。また同時に、勝利を何度も積み重ねてレートを増さなければならない。
その調整こそが必須である以上、優勝候補を一度の試合で倒した程度では油断ができない。
それだけの決意を籠め、グレイフィアは真っ直ぐに帝釈天を見据える。
「天は二人もいらないと、貴方はアザゼル元総督に仰ったそうですね。……その通り、そして冥界において天の帝を名乗っていいのは、断じてあなたではないのですよ」
その言葉で、帝釈天は一端を悟る。
そして面白そうに口元を歪める。それだけの内情を彼は掴んでいた。
「……なるほどNA! あの坊主は権威欲はそこまでないみてぇだし、フロンズの坊主と連名で推薦しても辞退されるって踏んだのか」
政治の傑物であり、大王派の実権をほぼ握ったフロンズ・フィーニクス。現ルシファーの妻であり、レヴィアタンの襲名者候補でもあったグレイフィア・ルキフグス。この二人の連名で要望を掲げれば、悪魔側が拒否できることはそうそうない。
だが、当人が辞退すれば話は別。そして、そうするほどのことがいくつかある。
それをあえて、グレイフィアは帝釈天にだけ聞こえるように告げる。
「兵藤一誠こそ、この冥界で天の帝を名乗るに相応しい存在。彼を罪王にすることこそ、私の使命です」
その宣言と共に、彼女は後ろを振り返る。
そこには、あくまで構成される彼女のチームがいる。
彼女自身の努力とフロンズの支援で集まった、元魔王派・大王派・冥革連合投降者で構成されるチーム。
そして、戦力において中核となった三人の悪魔。
「ルシファー、ベルゼブブ、そしてアスモデウスの末裔をもってして、私は赤龍帝を悪魔の王にする。……貴方はその為の踏み台です。断じて邪魔は、させはしない……っ」
今ここに、「光掴む殲滅女王」チームは、最も鮮烈なるデビューを飾ることとなった。
ゴメンね? 題名はギャグです。
そして終わりの方はシリアスです。
……イッセーは原作でも「魔王になるなら仲間たちと自力でなります!」って言ってのけた奴ですので、そのあたりをプロファイリングできる奴なら、外からの要望だけでなると判断しない可能性は十分にあります。そしてフロンズはその上で「ならどうすれば断れないか」を考えるやつです。
結果として、この時期余裕がないグレイフィアと違い、冷静にそのあたりを踏まえたうえで「優勝賞品を使って連名で要望すれば、いくらなんでも断れない空気になるだろう。民衆も賛同するだろうし」といった感じですね。
で、そのついでにいろいろやっている感じです。詰まるところ、余裕がない要人から難易度の高い要望をされたので、協力するついでにいろいろさせているといった感じです。
そして今回はゲームのルールを利用した形ですが、そこで終わるわけがないんだよなぁ?