混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 ハイどうもー! 最近興味深いD×D作品もちょくちょく出てきて、この調子で非アンチ・ヘイト作品が増えるといいな~なグレン×グレンでっす!

 ただ長続きさせれるかは別ですからねぇ。自分も大変ですからねぇ? ……何とか自分も頑張るか!


大会開幕編 第十九話 悪魔重鎮胃痛案件

イッセーSIDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さぁて、今日は色々と忙しいぞー!

 

 リアスのチームも俺のチームもカズヒのチームも九成のチームも暴れるからな! 更に九成のチームは成田さんがいるチームと激突するし、本当に忙しい!

 

 試合はなるべく全部観戦したいし、俺もバラキエルさん達に勝ちたいし。とにかくやることが多いぜ!

 

 そんな感じで、ちょっとリビングで気を静めながら今日のことを考えていると、掃除機を持った成田さんが入ってきた。

 

「……あ、イッセー。そっちは準備いいの?」

 

「そっちもだろ、成田さん。メイド業務までしてていいのかよ?」

 

 むしろそっちこそ休んでいた方がいいと思うんだけどなぁ。

 

 だって、メリードは従者として色々厳しいというかなんというか。リアス達は基本的に家事を手伝う分、メリードは仕事を目ざとく探して何とかしてるからな。

 

 壁の掃除や、町内会のボランティア活動に参加するとか色々やってるし。割と重労働だと思うんだけど。

 

 ただ、成田さんはどうってことないように肩をすくめる。

 

「一応私、メイドが今の基本よ? そもそもガチでテロってたわけだし、きちんとこなしてからやんないとね」

 

 う、う~ん。確かに言ってることはあってるけど。

 

「ヴァーリとか曹操とか、普通に出てるしいいんじゃないか?」

 

「いや、あそこまで神経太くないわよ?」

 

 おお、容赦ない。

 

「私達だって、それなりの後見人や身元保証人としてしっかりとした貴族様達がついているからこその参加だしね。それだって納得してない奴は多いだろうしね」

 

 あ~、確かに。

 

 冥革連合って、禍の団の同盟組織だったしな。それもかなり大規模で一大派閥レベルの発言力もあったし。王の駒も裏の事情があったのを知っていた上でやっていたわけで、考えようによってはもみ消しじみたことを狙ってたわけだしな。

 

 そういう意味だと、やっぱり不満や敵意を持っている奴は多そうだな。

 

「特に、監視役が参加してないヴァーリチームは不安ね。一応和平会談の時だって、死傷者は一桁じゃきかないでしょ? 監視役ゼロで参加って、ヘイト稼がない?」

 

「どうなんだろ。アザゼル先生達が連名で推して最上級悪魔だし、案外何とかなるんじゃないか?」

 

 実際問題、冥界では英雄の一人だしな。

 

 実際ヴァーリがいなかったら、ミザリの打倒はもっと被害が大きかったはずだし。アジ・ダハーカの打倒だって、ヴァーリが挑まなけりゃもっと被害が出てたはずだ。

 

 だから大丈夫だと思うけどなって思っていると、成田さんは掃除機を掛けながらため息をつく。

 

「因みに、王道の再興者(ウチ)は脅迫状とか送られたわよ? 私も名指しで殺害予告とかされてるし」

 

 え、マジかよ。

 

 俺がちょっと引いていると、成田さんは肩をすくめる。

 

「ま、私の場合は神器を強引に簒奪して強化したクチだしね。……相手は選んでるけど、そんなことした奴が一度はテロまで起こしてたら当然でしょ」

 

「……あ~、それもそうか」

 

 確かに、言われてみるとそうなんだよなぁ。

 

 神器を強引に摘出すれば、基本的に死に至る。神の子を見張る者の技術でもそうなるから、やっぱり成田さんの件もそうなるわけか。

 

 ただ、そこは安心ではないけど確信はあるんだよ。

 

「でも成田さん、っていうかヴィールの監修ありだろ? 罪もないただ毎日を生きている人から強引にって想像できないんだけど」

 

 あのヴィールで、その眷属の成田さんだからなぁ。

 

 レイナーレとかコカビエルなら分かるけど、ヴィールがそういうやり口を選ぶとも思えないっていうか。あいつのことだから、下劣な手段はしてないと思うんだよ。

 

 その眷属であることを今でも誇っている成田さんなら、こっそりそういうことをするっていうのも無いと思うし。だから今まで、その辺りを突っつく気にもならなかったんだよなぁ。

 

 俺がそんなことを考えているのに気づいたのか、成田さんも肩をすくめる。

 

「……ま、そこはあってるけど。敵対したちんけな犯罪者集団を叩き潰すついでにかき集めたって感じね。……あれはついていると言っていいのかしらね」

 

 犯罪者集団か。

 

 人間側でも、お国柄でそういうのの容赦とかが変わるしな。異形社会は遠慮なくその場の判断で殺せる時とかも多いし、尚更か。

 

「因みにどんな犯罪者集団だったんだ?」

 

赤き炎の腕(アーム・ファイヤ)保有者だらけで構成された、金を貰って放火を繰り返す連中よ。割とこっちの関係者も被害受けてて、そいつらを壊滅させたことがヴィール様にとってかなりの評価になっていたわね」

 

 ……凄いな、オイ。

 

 神器って本当に悪用されることが多いな。聖書の神様が死んでることもあって、教会も堂々と神器を公表できないってのがキツいのかもな。

 

 ただ、赤き炎の腕保有者だらけか。

 

 成田さんは十個以上の赤き炎の腕を統合して、最近には禁手通り越して神滅具級の進化まで遂げたけど、凄い数だよな。

 

「赤き炎の腕だって、神器全体で見たら比較的凄い方なんだろ? 使い手ばっかりたくさん集められるのか?」

 

「ボスも禁手に至ってたのよ」

 

 成田さんは嫌なことを思い出した感じの表情で、ちょっと遠い目になった。

 

「赤き炎の腕を保有している奴を感知する、索敵機能に特化した禁手ね。で、放火して金稼いで人口密集地に言ってスカウトして更に放火して金稼いで……の無限ループ」

 

「うっへぇ」

 

 そりゃ大変だ。

 

 つまり、神器保有者が十数人もいる連中なわけだ。しかも神器の性質が性質だから、警察だと放火の道具が見つからないってことになる。

 

 また面倒な奴もいたもんだな、オイ。

 

「……ま、それは別として冥革連合が反乱を起こしたことは事実。自らの意思でそれをしたのなら、業は背負えるだけ背負わないとってことね」

 

 そういうと、成田さんは掃除機をかけ終わったので片付け始める。

 

 そして、俺の方を向くと拳を握り締めて突き付けた。

 

「そういうわけだから、ぶつかる時はお互い遠慮なしよ。我が主ヴィール様の最後の命に賭け、悪魔の富国強兵を目指す私達に容赦はないわ」

 

「……もちろんさ。お互い試合の場では全力でぶつかるのが礼儀ってもんなんでな」

 

 ああ、成田さん達が相手の時だって容赦はしない。

 

 全力で挑んで、必ず勝つさ。

 

 ま、九成もいるし大丈夫だろうけど……な?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズヒSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しっかし、オカ研主体のチームが軒並み試合とは意外な展開ね」

 

「そうですね。それにどのチームも強者ですし、偶然にしろ意図的にしろ、お姉さま達の力を見せなければいけない日ではないでしょうか?」

 

 私の呟きにカズホが応えるけど、実際そうね。

 

 私達と相対するのは、悪魔祓いの中でも対上級を優先的に拝命する手練れだらけのチーム。

 

 リアスと相対するのは、レーティングゲームのランキングでも上位をキープする強豪。

 

 イッセーと相対するのは、現堕天使副総督であり純血堕天使としては最強格のバラキエルさん。

 

 そして和地は、春奈を擁する王の駒正式採用を目指す、若き悪魔達のチーム。

 

 全てのチームが現段階で連戦連勝。本戦出場も不可能ではないとされるチームが激突する試合だらけだ。

 

 誰が勝つかは分からない。ただ、誰が勝ってもおかしくない。

 

 そういう、三大勢力の実力者達同士のぶつかり合い。どの試合もかなり注目されていると聞いている。

 

 だからこそ。無様な試合は見せられない。

 

 ……とはいえ、面倒なことも多いようだけれどね。

 

「で、私宛の脅迫状ってきたの?」

 

「……いきなり何を意味不明なことを?」

 

 意味不明なことを言われて困惑しているように言うけれど、動揺が隠せてないわね。

 

「誰が何と言おうと、道間誠明(ミザリ・ルシファー)の始まりに道間日美子(カズヒ・シチャースチエ)は深く関与している。その時点でヘイトなんていくらでも生まれるでしょう」

 

 だからこそでもある。

 

 今後も私が和地と共にいることを容認してもらう為には、相応のことをする必要がある。

 

 ただ同時に、あれだけのことが起きた以上どこまで行っても私に負の感情は向けられる。そういう奴は必ず出てくるし、感情の問題だから嫌悪を完全に消すことも現実的じゃない。

 

 だからこそ、復興支援金目的と堂々と公言したところで嫌悪感は向けられるでしょう。偽善者とか売名行為とか言われるでしょうしね。

 

 だからまぁ、そこは実感しておくべきだものね。

 

「……七通ほど来ていたようです。数枚にはカミソリや血文字まであったと」

 

「……それだけ? 少なすぎないかしら?」

 

 本音が出たら信じられないような視線を向けられた。

 

 ……ミザリ関連の被害や日美子のしたことを考えれば、桁が二つは少なくないかしら?

 

「……おいおい、マジか?」

 

「うっそぉ……」

 

「「え?」」

 

 と、少し離れたところで今回のメンバー達がなんかどよめいているわね。

 

 何かあったのかと覗いてみれば―

 

「……また、面倒なことに……っ」

 

「お姉さま、気を確かに! いえ確かに大問題ですが!!」

 

 真剣に胃が痛くなる事態が乱れ撃ちに……っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 崩れ落ちるは、三大勢力の精鋭達。

 

 神の子を見張る者が擁する、準神滅具を宿すハーフ堕天使。

 

 教会から参加した、上級クラスの異形相手に動かれる、精鋭悪魔祓い。

 

 そしてレーティングゲームのレートでも3000に届くレベルの最上級悪魔。

 

 和平により意気投合する機会を得た者達で構成されるチームは、ここに至るまで連戦連勝。優勝候補とは言わないまでも、好成績を収めるだろうと確信すら持たれていた。

 

 ……そのチームが、誰一人倒すことなく全滅して敗北した。制限時間が八割も残っている段階での決着である。

 

 まさにワンサイドゲーム、完全試合。圧倒的な勝利をもって、そのチームは会場に帰還する。

 

 そのチームはあまりにも特殊だった。

 

 王がここに至るまでフードを被っていたチームは、これまた連戦連勝ではあったが目立たなかった。

 

 それは参加チームの中では下馬評が低い者達とばかり当たっていたこともある。そしてその試合運びも、決して圧倒的とは言えないような立ち回りだった。

 

 それゆえに下馬評では圧倒的に相手が上。それがこの圧倒的完封勝利。観客は誰もが戦慄すら覚えている。

 

 ……そして、一部の者はこれが演出だと感づいていた。

 

 おそらくは、マッチメイクで強いチームとぶつかるまで本気を出さなかった。そしてそれが巡りめぐって、想定以上の成果を上げている。

 

 これまでパッとしなかったチームが、強者と認められたチームを相手に圧倒的な勝利を飾る。これはどうあがいても強い衝撃を与えるものであり、必然として有名になるだろう。

 

 ……そして問題はその王。

 

 フードを取り払ったその男は、悪魔だった。

 

 中性的な容姿を持つその悪魔は、何故か手を傷つけると血を採取する。

 

 その奇行に観客の注目が集まる中、彼は宣言する。

 

「改めまして、初めまして……諸君っ! 我が名はラツーイカ・レヴィアタン! 初代レヴィアタンの血を引く、純血悪魔なり!!」

 

 その宣言に、会場は思わず沈黙する。

 

「嘘だと思われないよう、ここに血液を提供するのでぜひ調べてほしい! そして同時に……私は此処に二つを宣言する!」

 

 そう言いながら血を入れた小瓶を掲げ、そしてラツーイカは胸を張る。

 

「私は、偉大なる主ハーデス様に相応しくなる為、九大罪王の一角を狙う! 優勝の暁にはその地位を要求させてもらうと、これを見る全ての神仏に誓約する!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その映像をたまたま見ていたフロンズは、思わず腹部に手を当てていた。

 

「……やってくれたな……ハーデス……っ」

 

「おい、大丈夫か?」

 

「しっかりせい。ポーズの意図が全く感じぬぞ?」

 

 近くにいて話をしていたノアと幸香が思わず気遣うほど、フロンズは精神的にキている。無自覚に胃を心配しているほどにキている。

 

 彼は大王派の実権を握っているも同然であり、同時に暴発による内乱を防ぐ為に責任も苦労もしょい込んでいる。そしてそれだけでもない。

 

 グレイフィア・ルキフグスの要望を叶える為の潤沢な支援を確保する為の手腕。

 

 サウス計画の成功者達を何とか収める為の各種暗躍。

 

 そして幸香達と共に目論む願望成就の為の根回し。

 

 全てにおいて多大な苦労が必須であり、フロンズ・フィーニクスは多忙の権化だ。シュウマ・バアル亡き現在では彼は大願成就の為の集団の長にもなっており、はっきり言って忙殺されてもおかしくない。

 

 圧倒的に優れた手腕と根回しによる分散対応でしのいでいるが、過労で倒れても驚かれない程度には仕事をしている。

 

 そこにこの一手を撃ち込まれたことで、フロンズは無自覚に胃痛を気にするレベルに達していた。

 

 実際、フロンズはノアや幸香の言葉を聞いていなかった。

 

「くっ! シャルバをそそのかせたことから言って、旧魔王派にコネがあることは分かっていた。真魔王計画も掴めるだろうし、一人や二人確保されている可能性は覚悟していた。……だがここで堂々と切るとは……っ」

 

 フロンズは入念に思考し、二手三手先を読んで動く男だ。真魔王計画を知った時点で、禍の団やハーデスが先に一人二人を確保することは想定していた。

 

 だが、ハーデスがここまで素早く切るとは思っていなかった。札として使うのなら、本格的に三大勢力と激突するそのタイミングで使っての動揺を誘うと踏んでいた。

 

 ……老獪な老人を常に出し抜けるほど、フロンズも経験が足りていない。つまるところそういう事だ。

 

 フロンズも冷静さを取り戻しながらそれを身に刻むが、幸香はその時首を傾げている。

 

「思い切ってはおるのぉ。ここぞというタイミングで切っても良さそうじゃが」

 

 幸香の意見はまさにフロンズも思っていたことだ。

 

 そしてその時、ノアはピクリと肩を震わせる。

 

「……あ~、俺なんか嫌な予感がする」

 

「「というと?」」

 

 思わず二人同時に問いかけてしまえば、フロンズは冷や汗を一筋垂らす。

 

「戦闘でこれ使うならどうするかって考え方なんだがな? 奴さん、本命じゃない可能性があるぜ?」

 

「……なるほど。インパクトが強いのを良いことに、そちらに意識を向ける為の陽動が奴の役目ということか」

 

 幸香が速やかに納得する中、フロンズは小さく考えこむ。

 

 ……確かに、ラツーイカ・レヴィアタンの戦闘能力は、魔王クラスにはまだ届いていない。

 

 最上級悪魔としては上位クラスだが、神仏魔王と一対一で真っ向勝負ができるかと言えば疑問が残る戦い方だった。おそらくだが、シャルバやカテレアと同程度……といったところだろうか。

 

 それでは、血筋による強みぐらいしか札としての価値がない。そしてそれだけでは現悪魔政府をどうにかするには力不足だ。シャルバ達旧魔王派は蛇で強化してなお惨敗を喫したことから、それはうかがえる。

 

 そして、そう仮定した場合が更に怖い。

 

「……つまり、本命があるという事か?」

 

「少なくとも戦力的にはアテがあるんだろうさ。でなけりゃこんな挑発行為は流石にしねえだろう」

 

 フロンズに応えるノアは、画面に映り派手に身振り手振りを見せるラツーイカを見据える。

 

「こんなことすりゃ警戒されるのは目に見えてる。例えそれが本命を隠すブラフにしろ、意味もなく警戒心を高めるような奴じゃねえだろ、あの骨は」

 

 その言葉に、フロンズは呼吸を一つ入れながら一瞬の思考を入れる。

 

「……なるほどな。よし、ではこちらも派手に動くべきだろう」

 

 そう語り、フロンズは視線を幸香に向ける。

 

「こちらは手はず通り動く。そちらも次の試合では、相手に関わらず本気を出してくれ」

 

「よかろう。私掠船団の本領、相手に関わらず見せてやるとしようではないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どの勢力も、先を見据えて一手を出し続ける。

 

 そしてそれが更なる相手の一手を引き出し、世界は揺らぎ続ける。

 

 三大勢力の和平と禍の団の決起。その二つをきっかけに動き始める世界は、いまだ止まる様子を見せないでいた。




 そんなこんなで胃痛案件「ハーデスシンパに魔王血族」が投入されました。

 もう堂々とハーデスのシンパを名乗って優勝したら罪王の一人になりたいとぬかす奴。しかも魔王血族で優勝賞品を使う場合、悪魔社会的に無視もできない。フロンズも無意識で胃に手をやる案件です。

 そして実際問題、ハーデスの本命はリリス・チルドレン。……胃痛案件だぜぇ!
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