混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
いやですねぇ。給金は増えたけどまだ増えたばかりなので、調整に苦労しています。しかもタブレットPCは逝ったので、遅かれ早かれ出費は増えるし。
まぁ、慣れていこうと思っております!
祐斗Side
テストそのものが終わって少し経つけど、そろそろ帰ってくる時期でもある。
とりあえず、自分達で自己採点した分では赤点はない。カズヒにおいても赤点は回避できただろうし、なら全員大丈夫だろう。
だからこそ、ある意味で空いた時間帯に自己鍛錬は欠かさない。
大きな戦いは何とか終わらせたけど、アザゼル杯で情けない姿を見せる気はない。
それにハーデス神や帝釈天は懸念事項だ。禍の団もまた持ち直しているらしいし、サウザンドフォースも不穏要素。そうでなくても、D×Dは今後も対テロ部隊として動くときがあるだろうしね。
とはいえ異空間でするほどじゃないトレーニングもある。例えば体を動かす基礎トレとかは、地下室でも十分だ。
もしかしたら、他のチームで参戦しているメンバーもいるだろう。最近はアザゼル杯のこともあり、手札をある程度隠す為にそれぞれが別の場所で重要なトレーニングをすることが多いからね。
基礎トレぐらいは普段通りにみんなでしたい、そういう時もある。そんな期待で動いていた。
すると、既に何人かがトレーニング機材を使ってトレーニングを進めていた。
「お、木場じゃねえか。お前さんもトレーニングか?」
「……お疲れ様です、祐斗さま。お先に失礼しています」
と、そこではトレーニングウェアを来たベルナが、もう一人とランニングマシーンで走っている。
もう一人の方は、確か
同じチームということは、親睦を深める意味もあるのだろう。僕はそう納得する。
「他の人達はいないのかい? 特にインガさんとか」
「他のメンツは仕事があってな。手が空いてるメンツだけでも基礎トレしとこうかって話になったんだよ」
ベルナは僕にそう答えると、ちらりと行舩さんの方を見る。
「ま、他の業務もあってアタシらだけだがな?」
そう振られ、行舩さんも小さく苦笑した。
「そういう事です。そういう祐斗様も、お一人ですか?」
「たまにはチームメンバー以外ともしたくてね」
僕はそう答えると、そのまま隣のランニングマシーンを起動させて走り出す。
「そういえば、そちらも連戦連勝だね。お互い勝ち進んでいるようで何よりだよ」
「そちらこそ。もっとも、序盤から勝ち進むと警戒され、一度の敗北で大きく点を取られそうですが」
「ま、勝ち続けてりゃぁポイントは溜まるし、一回二回負けてもリカバリーは聞くだろ?」
そんな風に他愛のない話をしながら、僕達は基礎体力向上の為のトレーニングを進めていく。
うん。こういう日常もいいものだね。
過酷な戦いを何度も乗り越えているけれど、やはり平和な日常があってのものだ。こういったものを守る為にこそ戦いたいよ。
「そういえば、ふと気になりましたが」
と、行舩さんが僕の方をちらりと見る。
なんだろうか。そう思った時だ。
「祐斗様は、恋愛に興味はないのですか?」
「……どういう意味かな?」
思わず、こけそうになった。
いきなりなんでこんなことを言われるのだろうか?
本当に突拍子もないというかなんというか。
ただ、隣のベルナはむしろ凄く納得したかのように頷いてる。
「そういやそうだな。なんでお前、付き合ってるやつとかいねえの?」
なんでそんなことを言われなければならないのだろうか。
というより、イッセー君はイッセー君で真羅先輩を僕とくっつけようとしているところがあるし。いったいなんだというのだろうか。
「特に積極的に付き合いたいという人はいないね。今はそれより、アザゼル杯の方が大事だよ」
これが僕の素直な感想だ。
ただ、二人は顔を見合わせると微妙な表情になっている。
あれ、答えがおかしかったかな?
いや、これはさっさと話しを切り替えた方がよさそうだ。下手に手を出さないでいると、ややこしいことになるかもしれない。
「そんなことより、終わったら休憩するだろう? チーズケーキを焼くつもりなんだけどどうかな?」
「そうですか。……では、お言葉に甘えてもよろしいでしょうか?」
行舩さんはすぐ乗っかってくれた。
うん、手作りの料理を味わってもらうのは中々にいい気分だしね。その流れで話も逸らすとしよう。
ただ、ベルナの方はちょっとだけ沈黙している。
えっと、どうしたのかな?
「因みに、あとでイッセーにも食わせるのか?」
「もちろん! イッセー君はチーズケーキが大好物だからね。腕によりをかけて作るとも!」
力強く頷きながら即座に応えてみたら、顔を見合された。
「……こういうやつなんだよ」
「そうなのですか……」
な、何か酷いことを言われている気がする……っ!
和地Side
テスト終わりの比較的楽な時間帯、俺は何となく散歩をしていた。
ここに来てからまだ一年も経ってないから、土地勘もあまり育ってない。一応結界を常々張って更新もしているが、俺達相手に動く連中は毎度毎度潜り抜けてくるからな。いざという時に備えると町に慣れておくに越したことはない。
とはいえ、今日はちょっとした買い食い程度にとどめておくか。
そんなことを考えながら歩いていると、視界の隅に見覚えのある女性の姿が。
「どうも、有加利さん」
「あ、九成君?」
俺が挨拶すると、有加利さんも俺に気が付いた。
「かしこまらなくてもいいのに」
「ま、一応年上相手なんで」
そんな風に軽く言葉を交わしてから、俺は有加利さんの様子を見る。
少し顔が青いな。やはり完全な回復はまだ先……か。
ただ、その手にはいくつか荷物があった。
「買い物ですか?」
「ええ。少しはこの町にも慣れたかったから、散歩のついでにいくつか買い物をね」
そう答える有加利さんは、やはり少し表情が厳しいな。
俺はそれを確認したうえで、荷物をいくつかひったくるように持つ。
「え、九成君?」
「いくつか持たせてください。ほら、男の沽券的にも俺のスタンス的にも、女の子にばかり荷物を持たせるのはアレなんで」
ちょっと早口で俺がそう言うと、有加利さんはちょっと考えてから小さく微笑んだ。
「ありがとう。男の子だね、うん」
……この感じだと、気遣ったことにも気づかれてそうだな。
ま、素直に持たせてくれるならいいか。いくつか残しているからこそ、本人も比較的素直に受け取れたということにしておこう。
その後は、それとなく何でもないような話をしながら一緒に帰路に就く。
ただ、一つだけ確信できることがある。
笑顔で相槌を打ってくれる有加利さんの表情は、やはりどこかに影がある。
それほどまでに失ってしまった。それほどまでに深く傷ついた。そう、分かってしまう。
だからこそ、俺も色々と考えてはいるわけだ。
「有加利さん、よければ少し鍛えますか?」
と、俺はそれとなく話を振る。
「そうね。……ダイエットにもなるし」
かなり真剣な答えが返ってきたが、女性に体重関連の話はかなりリスキーなのであえてスルー。
いやまぁ、それはそれでいいんだけどそうじゃない。
「こう言っては何ですけど、魔王血族ってかなり偉業にとって重要ですからね。俺達もカバーしますけど、護身の技術は持っていた方がいいんですよ」
「そうなの? 一応……心得は持たされているけど」
あ、そういえばそうだったな。
真魔王計画の関係者が、色々と騙して経験を積ませていたのは聞いていた。
もっとも、旧魔王派らしく結局とんでもないことになったのが今なわけだが。あいつら基本的にスペックだけはある無能だよなぁ。
ま、それは置いといてだ。
それなりの心得はあるだろう。だがしかし、だ。
「……この町の現状って割と重要地点なので、潜り抜けてやらかす手合いって、基本的にどいつもこいつも精鋭なんですよ。……なんで、数段上ぐらいにはなった方がいいかと」
「……大変だね、君達も」
そうなんです。
ま、それは半分ぐらいだ。
もう半分、本命はちょっとした考え方の切り替えだ。
今のままだと、やはり半分ぐらい塞ぎ込んでいる。自己嫌悪に呑み込まれるリスクもあるだろう。
だからこそ力をつけて、何らかの貢献をもってして心を切り替えさせたい。
かつて
強い決意とその実績は、支えになることがある。
治療の過程で堕天使化も施された以上、有加利さんや亜香里は永い人生を生きることになる。その長い人生を、俯いてばかりというのはやはりどうかと思う。
それは、俺としても見過ごせない。
瞼の裏の笑顔に誓い、約束された勝利を刻む。嘆きで流れる涙の意味を、笑顔に変えて見せると決めた。この、俺達の勝利の答えに誓って。
俺は、俺達が助けた女の子達に、笑顔で生きれる可能性を渡したい。
「ま、あれですよ。世の中ないよりある方がいいことが殆どで、強さってのもその一つですから。……その強さが、嘆きを切り開く力になればなおいいんですけどね」
なんとなく、俺のスタンス明言的な感じでそんなことを言った。
ただ、ちょっと夕日が逆光になって見にくくなっている彼女の表情はきょとんとしていて―
「……そうね。私も、前を向いて歩きたい……わね」
―どこか華やぐ笑顔に変わったそれは、少しだけ安心できた。
イッセーSide
「よっしゃぁ! その調子だ!」
「うんオッケー! 頑張るよ!」
俺が馬鹿なりいろいろアドバイスした結果、亜香里は高難易度のドリルを高得点でクリアーした。
いやぁ、勉強って大変だけど、しないといけない立場も多いからな。魔王の血を引いていると、いやでも面倒ごとが起きそうだし。最低でも悪魔の一般常識や知識は及第点が取れないとまずいし。
なので、そういった転生悪魔用の一般常識の資料とかを渡して一緒に勉強会をした見たけど、何とかなったか。
「案外できるじゃん。俺がその部分を覚えるの、もっと長かった気がするぜ?」
「そうなの? え、じゃぁ来年まで頑張れば、駒王学園の大学部とか……いける?」
あ、俺が褒めたらちょっと調子に乗っている。
「いや、一般常識と勉強はまだ別口だし。……あとたぶん、亜香里達はダンスとかの練習もさせられるだろうし」
大学の合格はまた別だからなぁ?
「ダンスかぁ。……体育でもあれは選びたくないなぁ」
「いや、創作ダンスじゃなくて社交ダンスな? 転生悪魔の俺でも教えられたし、魔王血族の亜香里だと必須科目だと思うぞ?」
うんうん。転生悪魔ってそういう事をする場合もあるから大変だ。いやまぁ、リアスの眷属であり、あの時点で婿候補と見なされていたからこそってところもあるけど。
ただまぁ、王族ってことだし、亜香里もそれなりにやらされるかもしれないしな。
「ま、相手役なら俺だけじゃなくて、木場やギャスパーもできるから。事前にちょっと練習しておくといいぞ?」
俺がそう言うと、亜香里はちょっと顔を赤らめていた。
「……イッセーでいいかも」
え、俺でいいの?
う~ん。ギャスパーはともかく、こういうのは木場の方がいいような気もするけど。いや、イケメンに可愛い女の子が取られるのはまだたまにイラっと来るけど。
いや、俺も結構踊りには慣れてるからな。その当たりを直感的に感じたのかもしれない。……本当に、結構色々踊ってるよなぁ。
よし、そういわれたのならやって見せるか!
「よっしゃ、任せとけ! これでも結構練習させられたし、魔王様から直々に及第点はもらってるんだ!」
いや、及第点だとやっぱダメかな?
そんなことを思ったけど、亜香里はクスリとほほ笑んでくれた。
よ、よく分からない女心だな。
ま、いっか!
「ただいまー! お土産買ってきたぞー!」
「亜香里はいる~? 好きそうなのを買ってきたわよ?」
お、九成と有加利さんの声だ。
二人とも別々に出てたはずだけど、たまたま出くわしたんだろう。
……おのれ九成、年上キラーめ。あいつはなんで無自覚に年上の好感度を稼ぐ。
思わず嫉妬心が燃えているけど、なんか入ってきた九成は俺に半目を向けている。
「そういうところだぞ、イッセー」
「どういうところだよ!?」
思わず絶叫したよ!