混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 高評価も感想もお気に入りも捜索掲示板での紹介も、いずれは推薦も期待していますよグレン×グレンです!


序章 第四話 問題続くよどこまでも

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

「……何がどうしてああなった……っ」

 

「落ち着けイッセー。いや、カズヒがなんかごめん」

 

 その日の午後、俺はイッセーと一緒にハンバーガーショップでだべっていた。

 

 こういう男同士の馬鹿話にカズヒ達は理解を示してくれている。同性同士でないとできない、馬鹿極まりない話とか、異性をダシにした同性同士のグチとか、そういうのが世の中にはある。

 

 なので、カズヒが女性陣を監視してくれるそうだ。あとでなんか買って帰ろう。

 

「まったく。なんか体も凝ってるなお前。あとでツボでも押してやるから元気出せ」

 

「いやだってさぁ? 松田と元浜が星辰奏者だぜ? ツッコミ追いつかないっていうか、意味不明っていうかさぁ?」

 

「星辰奏者の適性は、ピンキリ問わなければ数%ぐらいはあるだろうからな。ま、お前は意味不明な星辰奏者なんだからおまいう案件だからな?」

 

 イヤホンと、サーヴァントと一緒に体を作り直して、二人で一つの星辰光(アステリズム)って意味不明だからな?

 

 そんなことを言い合いながら、俺達はまぁくだらない話に移行する。

 

「そういえば九成、三年になる頃に外国から留学生が来るって知ってるか?」

 

「三年生になってから? またタイミングとしては不思議な気がするな」

 

 俺がそれを返すと、イッセーはちょっと目をキラキラさせている。

 

「なんでも本命は大学部の方らしいんだけど、日本に興味があるのとそっちのハイスクールで必要なカリキュラムを全部終えてるってことで、一年早く来るらしいんだってさ。……そういう子って、やっぱ可愛いだろ?」

 

「フィクションと混同するなフィクションと。後俺もお前もモテまくってるんだから、がっつくな」

 

 悪目立ちしなければいいんだがとか、そういうことを懸念しちまうな。

 

 まぁ、覗きの常習犯なイッセーが警察に突き出されないわけだからな。その辺りは心が広い奴が多いし大丈夫か。……いや、それが死んでもおかしくない私刑(リンチ)なのはどうなんだ。

 

 ちょっとため息をつきたくなるが、まぁそれはそれとしてだ。

 

「というかお前、ついに上級悪魔なんだってな。……凄い出世速度じゃないか」

 

「だよなぁ。前代未聞らしいぜ、転生して一年、それもプロデビュー前って」

 

 イッセー自身軽く困惑している出世速度だ。

 

 まぁ、手柄だけで言ったら十分すぎるからな。

 

 上級悪魔と一対一の決闘で勝つ。最上級堕天使に襲われながらも、主や仲間達と一緒に死者一人出さず生還する。魔王の血を引く完全上位互換状態のライバルを打倒する。悪魔になってから数か月でこれだ。

 

 更に禍の団がガチになってからは、魔王血族三人がかりだの、悪神によるクーデター騒ぎだの、神滅具保有者が何人も所属する連中との一戦だのを潜り抜け、中級悪魔に昇格。

 

 リゼヴィムが動いてからは、龍王クラスの邪龍なんて代物まで出てきたわけだ。そこに龍神化に到達し、超越者やら天龍クラスすら打倒してのけた。

 

 とどめに俺がメインだったとはいえ、極晃星(スフィア)を相手にして打倒したわけだ。むしろ最上級悪魔でもお釣りがくる。

 

 ま、同時に若手極まりないからな。ある程度の段取りはあるに越したことはない。

 

 一応段階を踏んでいる。ただその程度のことだろう。間違いなく、近いうちに最上級悪魔昇格が確定する。

 

「まぁ頑張れ。下手するとお前、数十年ぐらいしたら罪王にノミネートされるぞ」

 

「……いや、まさか」

 

 そんな答えを返すイッセーだが、それはちょっと自分の理解が足りてないな。

 

 あとはまぁ環境だろう。普通に考えれば、人間世界基準だと以上だろうしな。

 

 ただ、イッセーは今や異形や異能の世界に生きているわけだ。

 

「異形や異能の世界を人間界のそれとごっちゃにするなよ? まぁそれにしたって特例の極みだと思うが、俺達はやっていることが特例の極みだからな?」

 

「……あ~。確かに、セラフォルー様とか魔王なのに、映画の主演とかもやってるしなぁ」

 

 納得してくれて何よりだ。

 

 そういえば、魔法少女レヴィアたんは今後どうするんだろうか。

 

 そんなことを思いながら、俺らはもうちょっとだべろうとしたが―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『―イッセー、和地、聞こえる?』

 

 通信用の魔法陣が緊急展開。

 

 この瞬間、俺達は意識を切り替える。

 

『―バラキエル副総督から、日本国総理大臣との連名で緊急の協力要請があったわ。すぐに戻って頂戴』

 

 また、とんでもないことになりそうだなオイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから五分後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家の地下、ブリーフィングとかで使っている多目的室。

 

 そこで俺達オカルト研究部メンバーに、シトリー眷属及びグリゼルダさんが呼び出されていた。

 

 そして足早に入ってくるのは、朱乃さんの父親でもあるバラキエルさん。

 

 一見すると堅物に見えるような偉丈夫だが、生粋のドMで堕ちた人だ。まぁMと親バカ以外はかなりまともな人なので、とても信頼できる人物だ。今は繰り上がりじみたところもあるが、神の子を見張る者の副総督を務めている。

 

 裏を返せば、娘がいるなどの縁があるとはいえ、副総督が自ら出てくるレベルの事態という事なんだがな。

 

「……急に呼び出して済まない。だが少々急ぎなので、本題から入ろう」

 

 緊張感のある表情で、バラキエルさんはUSBメモリを機材に挿入すると映像を映し出す。

 

 展開されるのは関東地方のマップ。そこで駒王町に近い都市部分と、比較的離れた山間部がチェックされている。

 

 この二か所で、俺達の力を借りたい問題が発生した。つまるところそういう事なんだろうが、類似性が思いつかないんだが。

 

 内心首を傾げていると、バラキエルさんは眉間にしわを寄せながら、俺達を見渡す。

 

「単刀直入に言おう。緊急性のあるまったく別の問題が発生し、更に脅威度が図りづらいときている。その為奥の手として君達の力を借りたいと日本政府から要請が来たのだ」

 

 なんか、妙な雰囲気だな。

 

「お父様、緊急性があるのに脅威度が図りづらいとは? それに異形に関与するなら、朱雀姉様から話が届くのでは?」

 

 朱乃さんがそう尋ねると、バラキエルさんが頷いた。

 

「そこが問題だ。今回起きている二つの事件、どちらも異形や異能が関与しているにしてはその辺りの対応がずさんなのだ」

 

 そう告げると、バラキエルさんは更に情報を開示する。

 

 まず映し出されたのは、近くにある都市部。

 

 学校が映し出されると、その隣に数人の男女の写真も映し出される。

 

「……まずこちらの方だが、神の子を見張る者(我々)が確保した神器保有者、その中で常々異能や異形と関わらない暮らしを求めていた者達が多く通っている付属高校だ」

 

 なるほど。

 

 和平が結ばれる前から、神器関係の見過ごせないトラブルは堕天使側の責務となっていた。各勢力間での暗黙の了解であり、神器保有者の保護や、未熟や悪意による神器使いの暴走を殺してでも止めるなどだ。

 

 正直いい気分がしないこともあるが、和平が結ばれてない状況では仕方ないことが多すぎる。イッセーもこの件で暗殺され、それが妙な流れでリアス部長の眷属になったりとかだ。人間世界の各国からも堕天使の責務という暗黙の了解があり、日本では数年前にやらかし案件があるので尚更手が抜けない。

 

 そしてそれらは堕天使側で保護している形である為、和平が結ばれるまでは不自由を強いることもままあるものだ。仕事をするなら給料も支払うから、協力してくれる人たちは問題ないが、誰もが異形や異能で神器の力を使うことを良しとするわけではない。だが和平前に野に放つのは、技術の流出もあって流石に難しい。

 

 それが和平が結ばれたことで、だいぶ緩和されたとは聞いている。元々日本は神話側も緩いというか穏健なので、かなり制約が緩んでいるのは知っている。

 

「そしてこの学園では、その辺りの記憶を消した者達が通っている寮もある学園なのだが……ここ数週間、学園生徒や教員の様子がおかしいという通報や相談が多発していた」

 

 そういうと、バラキエルさんは映し出されている写真をピックアップする。

 

「彼らは公安から派遣された調査員及び、保険として我々や五大宗家が派遣した調査員だ。異形や異能が関わっている可能性は低かったが念の為……だったのだが、状況が変わった」

 

 その表情が鋭くなると、更に新しい写真やデータを映し出す。

 

 データの方は何やら妙な数値やグラフになっており、写真では拘束具でベッドに縛り付けられた彼らが映っている。

 

「……単刀直入に言おう。彼らは特殊な薬物を投与される形で洗脳された。それにより一部の情報を、洗脳した者達に送っていることも判明している」

 

 おいおい、マジかよ。

 

 しかも薬物? 異形や異能のやり口にしては、多少違和感を覚えるな。

 

「ヴァレリー・ツェペシュの検査をしている時に、物のついでで聖杯の調整試験対象にした結果アタリを引いたのだ。慌てて他のメンバーも総当たりで調べたら、全員だと判明した」

 

 そう語るバラキエルさんは、顔に苦い色を思いっきり浮かべている。

 

 まぁそうだろう。薬物投与で洗脳とか、かなりアレだ。それも異形や異能の者達までいる状態でされるとか、その時点でヤバいだろう。

 

 追加で言えば、そんなことを成立させれる連中がいるのも厄介だ。そしてそうなっているということは―

 

「ゆえに可及的速やかに部隊を派遣する必要がある。……加えて面倒なことに、夫従妻隷会の関係者とマークされている者が多数部外者なのに出入りしているという情報も掴めたのでな」

 

「……また、面倒なことになりそうだな」

 

 思わず俺はぼやいたよ。

 

 夫従妻隷会。「妻という存在は夫の奴隷として服従すべし」という価値観に基づいて行動する、()()主体犯罪組織。

 

 行っていることは、薬物投与などによる男女問わない人格改造や、夫による妻の使役を妨害する者の破滅や支配。それに伴い妻を使役する夫に物資や金銭などの支援も行っている。

 

 かつて性犯罪者抹殺私刑団体である、アルテミスの鉄槌と共にこの辺りも含めた範囲で激しく戦っていた連中だ。あの頃は松田と元浜がエロを抑えてノイローゼを起こしており、エログッズ購入を黙認されていたので俺が護衛したりもしたな。カズヒはカズヒで変態どもを含めた4つ巴になっていたはずだ。

 

「つまり、犯人は夫従妻隷会と」

 

「その可能性がどうも低い」

 

 と、木場の確認にバラキエルさんはいぶかしげな表情だった。

 

 低いのか。どういうことだ?

 

「というのもだ、使われている薬物は全てが科学的に合成されたものかつ、まったくの新種だ。そのうえ、これまで夫従妻隷会が使っていたものとは比べ物にならない効果の高さと副作用の低さだ」

 

「……それは確かに、おかしいわね」

 

 リアス部長がいぶかし気になるし、カズヒも眉間にしわを寄せる。

 

「それだけの代物、先進国の専門機関でも投入するべきレベルだわ。いきなり誰にも感づかれず、それだけ大量に薬物を開発できるとは思えないわ」

 

「そもそも、調査チームが全員洗脳されるまで、緊急連絡ができないともいうのも考えづらいですね。夫従妻隷会が如何にレイダー技術を持っているとはいえ、五大宗家や神の子を見張る者(グリゴリ)のエージェントまでいてそれは手際が良すぎます」

 

 ソーナ先輩もそれに頷いており、バラキエルさんも頷いた。

 

「それもあって士気にも揺らぎがあってな。戦力確保と士気向上を兼ねている」

 

 そう告げてから、更にバラキエルさんは山間部のモニターを操作する。

 

「……そして、こちらの方が大きな問題だ」

 

 そう言いながら映し出されたものを見て、俺達は一瞬絶句した。

 

 スマホでとったと思われる映像は、空から降ってきた何かが直撃した人間が、急にうずくまる映像だ。

 

 そして次の瞬間、その体は変化する。泡立つかのように膨れ上がったり変色したりし、気づいたときにはホラーゲームのクリーチャーみたいになっている。

 

『ナグリタイ……ナグ……ルゥウウウウウッ!?』

 

 そして飛び掛かる光景と共に、映像は途切れる。

 

「……これが三十分前の映像だ。そして、同様の現象がその小さな町で起こっている」

 

 おいおい、どういうことだ?

 

 異形や異能による、人体改造ともとれる。だがそれにしてはやり方がずさんだ。

 

 異形や異能は人間界に秘匿することを選んでいる都合上、その手の対策や手段も確立している。こんな簡単にスマホで映像が流れるなんて早々ない。そもそもさせないように立ち回るからな。

 

 まるでアポプスやアジ・ダハーカが暴れていた時のようだ。だが、それにしたって妙だ。

 

 なんだあの、TとかGとかCとかのウイルス案件じみた変貌は。しかも空から降ってきた何かに当たったとか、まず間違いなくそれが原因だろう。

 

 やり方も雑だし、隠す気もない。なら都心部でやるぐらいでもいいだろうに、何故か微妙なところでやっている。

 

 寒気というか違和感が強すぎるが、これもまずいな。

 

「現在その町は緊急封鎖。自衛隊と五大宗家がこちらも対応しているが、状況は刻一刻と悪くなっている」

 

 そして映し出される映像には、なんかファンタジーゲームとかで出てきそうな、悪の拠点っぽいものが出てきている。

 

 所々が生物のようになっており、その意匠が似通っているところから、たぶんさっきの化け物と同系列。

 

 ……これも、やばいってのか。

 

「正直緊急度ではこちらも高いが、どちらも決して時間をかけるわけにはいかない。なので済まないが、緊急用の待機班を含めて三つに分かれて手伝ってもらいたいのだ」

 

「そうね。これだけの事態、早急に止めないとどこにとっても悪いことになるわ」

 

 リアス部長がそう言うと、グリゼルダさんも頷いていた。

 

「デュリオ達D×Dの別動隊にも連絡をしておきましょう。万が一の可能性があります」

 

「では、夫従妻隷会は私達シトリー側が立ち回りましょう。むしろ派手な動きをとっている方は、リアス達も動きやすいでしょうし」

 

 ソーナ先輩も頷いて動く中、俺はちょっと寒気を覚えていた。

 

 ……禍の団が動いている。おそらく誰もがそう考えているだろう。

 

 だが、それにしたって違和感が大きい。

 

 禍の団は今間違いなく大打撃を受けているはずだ。というより、組織を再編させる余裕があるのかもわからない。

 

 初期において主導権を握っている派閥は、殆どすべてが壊滅している。象徴にして力の供給源だったオーフィスも、その後釜であるリリスもこっちが確保した。更に切り札であるトライヘキサや極晃も失い、どう考えても組織力で大打撃を受けている。

 

 そんな状態で、これだけの騒ぎを起こせるか? それも、D×Dの主力である広義的リアス・グレモリー眷属が集まっている東京近辺で?

 

「……妙なことが起こっているわね。変な事態にならなければいいのだけれど」

 

 小さく、カズヒがそう呟いたのが聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして恐るべきことに、この戦いはある意味でとてつもない蛇足になる。

 

 具体的には、禍の団と戦った時のロキに近い戦闘。

 

 ろくに関与しないややこしい出来事。そういうほかないのだから。

 




 序章はこれにて終了。

 次回から、「これから大きなイベントあるけど、面倒な奴らは少なからず出てくるんだよね~」的な事実を示しながら第一章が始まります!

 そして第一章ラストは渦の団との戦いもあります。魔改造しまくる予定ですが、これもまた「面倒な連中はいつの時代もいるんだよ」的な暗示にしていこうかと!
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