混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
なるべく常連さんの感想は待ってから投稿しておりますが、あまりたまりすぎるのあれですし場合によってはスパンを短くするのもありカモと考えております!
和地SIDE
「では先輩! お話を聞いてもらうお礼に焼きそばパンです!」
「いや待て落ち着け」
速攻で頭下げながら渡された焼きそばパンを、俺はそっと押し返す。
話を聞くともまだ言ってない。いや、少しぐらいなら聞く気だったけど返事してないから。
きちんとお礼を用意するのはいいことだが、学生関係だということもあるとちょっと不安になるな。
「話は聞くから、とりあえず速攻で報酬を渡そうとするな。まず話を聞いてからもらうかどうか決めるから」
「分かりました! で、相談なんですけどね?」
ふんふん。なんだ?
「オカ研に入りたいんですけど、どしたらなれます?」
……ん、ん~?
こりゃまた難題が来たな。
オカルト研究部。俺達が所属している部活であり、広義的なリアス・グレモリー眷属と言ってもいい。
そんな実態があるからか、基本的に裏に関わらない人間は入れない。その辺りはある種のボーダーラインであり、最低限の筋というべきものかもしれない。
勇儀さんは俺達の事情を知っているけど、その娘さんまで伝わっているかが気になるな。
「因みに理由は? やっぱり木場狙いとかか?」
女子だとやはりそこだろうか。
ギャスパーは女装趣味もあって彼氏にする方向性は薄い。イッセーはイッセーで、最近こそひきつけや後輩の面倒で評価を上げているが、
アニルや俺という線もあるが、まぁ最有力候補は木場だろう。
ただ、優華はそれには首を振った。
「いえいえ。確かにイケメンですけど、顔は金があれば美容整形で割と誤魔化せますから」
身もふたもないが確かに正論だな。
勇儀さんはもともと腕利き……を通り越して、人造惑星相手でもいれば勝算がデカいスーパー星辰奏者。かなりの高給取りは間違いない。起業してからもD×D関連で儲けているし、家に金はあるだろう。
そしてこの世の中、金があれば大抵のことはどうにかなる。美しさに対しても、美容整形である程度は補うことが可能ではある。
「私が男に求めるのはぁ……一緒にいて楽しいかですね。それさえあるなら、大抵のことは寛容になれるんで」
なるほど。確かに一理あるかもしれない。
ただ同時に、無責任になったり悪の道に行ったりしたらヤバイ思考でもある。
勇儀さんの娘さんなら心配は薄いけど、血縁が善良ならそれだけで善人とはいいがたいしな。ちょっと様子を見た方がいいかもしれない。そのあたりもあってカズヒに目をかけるよう伝えたのかもな。
ならまぁ、俺も目をかけておくべきで―
「で、話を戻すけど理由はなんだ?」
―そこはしっかりと確認しないとな。
わざと見抜くような見方をして、相手に意識を誘発させながら俺は尋ねる。
なんでオカ研を選ぶのか。そこはしっかり確認しないと、アーシアに話すのもはばかられる。
元々根っこがいい子で争いを好まないからな、あの子。俺達も気を使える部分は少しは気遣っておかないと。
入りたがってる子を断るのも、心苦しく感じそうだし。俺としても、しなくてもいい苦労を人にしょい込ませるのは好まない。
だからこそ、見定めるつもりで俺は優華を見つめ―
「めっちゃ面白そうだからっす!」
―迷いないその言葉を聞いた。
うん、凄く澄んだ目だ。隠し事があるような濁りを全く感じない。
人間、ここまで真っ直ぐな目でこんな何も考えてないような目ができるんだ。俺、素直に感心してるぞ。
「部活動するんなら、とにかく楽しく毎日が送れる部活がしたいんです! あとトラブルに巻き込まれた時に頼れる人が多いみたいですし!」
人を見る目があるな。
まぁ、悪魔って何でも屋みたいなことしてるからトラブル対応もお手の物だろうし。そもそも俺達、国際的な対テロ部隊だから後ろ盾としてはかなりのレベルだし。お人好しが多いから、身内に襲い掛かる理不尽には断固撃破になるだろうし。
あとトラブルに巻き込まれること前提な辺り、自分のことも分かってるっぽいな。ちょっと不安になるところがある考え方だし、自分を客観視して備えるのはいいことだよな。
その辺りを踏まえて俺が考えていると、優華は何かを勘違いしたらしい。
「あ、もちろん後輩として先輩に尽くすっすよ? これでも楽しくやりたいエンジョイ勢だけど運動部だったんで、パシリぐらいはお手の物っす! コーヒーも三分以内に買ってきます!」
そして対価をキチンと払う主義らしい
「いや、
これは、もはや伝統だろう。たぶん来年も続くだろうし。
ま、それはともかくだ。
……勇儀さんの娘さんが相手なら、ある程度話す余地はあるだろう。
勇儀さんに直接聞く必要もあるだろうが、まぁそれを踏まえても話を通すぐらいはしてもいいか。
「分かった。とりあえず今日の部活で議題に挙げてみる。……ただし却下されても恨むなよ?」
「やったぁ! 先輩ありがとうございまっす! お礼に胸も見ます?」
それはやめろ。
イッセーSide
「ってなことになっているんだけど」
「どういう展開だよ」
九成がそんな話を持って来て、俺は思わずツッコミを入れたよ。
いや、オカ研って事実上の異形の集まりだぞ? 一般人を入れるのはややこしいことになるだろ。
リアスの時だってそれはしてなかったし、やるんだったらそれこそ異能に関わらせた方がいい気もする。
ただ、異能に関わらせると余計な火種もきかねないんだよなぁ。俺たちと同じ部活とか、変な連中のターゲットにされそうだし。
駒王町は和平成立の地だから、結界の強度や数は重要拠点レベルだ。それを突破してくるような連中は基本的に手練れといっていい。そして厄介なことに、そんな奴らがあの手この手で侵入してくる。
コカビエルしかり幸香しかりユーグリッドしかりニーズホッグしかり。どいつもこいつも異形社会で言うなら上澄みレベルの化け物だ。俺達、よく毎度毎度生き残ってるよなぁ。
そりゃそんな連中は相手を選ばないけど、だから開き直ってうかつに危険な橋を渡らせるってのもなぁ。
「どうする、アーシア。俺は断るのも手だと思うけど」
俺がそう言うと、九成も紅茶を一口飲んでからあっさりと頷いてきた。
「ま、俺もダメ元だから断っていいぞ?」
あ、流石にそうなのか。
ま、そりゃそうだ。オカ研はある意味でグレモリー眷属の拡張と見なされてるからな。参加するだけで注目レベルは上がるだろうし。
九成ならそりゃ言うだろ。この件も、独断で動いて変な食い違いが出ないようにするってだけだろうし。
『しかし、あのおっさんの娘さんですかい? ちょっと会ってみたいですぜ』
「私も接木勇儀さんにはお会いしましたけど、兄やヴァーリ様が興味を引く方ですよね? 実はお強いのでは?」
「むぅ~。初等部や中等部からも来ておるのじゃし、一人ぐらい民間人がいてもよくないか?」
新入りのベンニーアやルフェイ、九重はそう言う。
まぁ、あの接木さんの知り合いなら絶対強いとは思うけど。思うけどさぁ?
凄い人の血縁だからって、必ず同じような凄さが得られるとは限らないし。サイラオーグさんや、同列に語りたくないけどディオドラがそんなわけで。
俺はその辺りの意見が聞きたくて、三年生組や二年生組に視線を向ける。
「難しい問題だね。少なくとも、リアス姉さんの代なら断っていただろう」
「……そうですね。異能や異形に全く関与してない人を入れるのは避けるはずです」
木場と小猫ちゃんは反対よりの意見か。
「私はいいと思うわよ? これを機に信仰も広めたいわね」
「その辺にしとくじゃんか。……ま、あの人の娘さんなら別の意味でマークされてるだろうしさ? いっそ巻き込んで鍛えるのもありかも?」
イリナはノリノリで、ヒツギは安全の面から逆に賛成意見だな。
「よく分かりませんので、ここの判断は譲りますわ!」
「ぼ、僕も判断できる気がしないですぅ」
ヒマリとギャスパーは判断を保留か。二人らしいというかなんというか。
「そうねぇ。逆に一種のモデルケース……という考えもあるかしらぁ?」
「ま、入れるならレイドライザーぐらいは護身用に持たせた方がいいかもね」
リーネスと、前生徒会の解散もあってオカ研にきた南空さんは、入れる入れないではなく入れる場合のアイディアを入れてくる。
九成は話は持ってきたけど断られると踏んでいたし、俺はちょっと断った方がいい感じと思っている。
ゼノヴィアは生徒会、リアスと朱乃さんは大学を今回は優先。カズヒもアニルもルーシアも、ちょっと窪川の奴がやらかしたみたいで今回は特別風紀隊としての活動に注力している。
と、なるとだ。
俺は残るメンバーと顧問の、レイヴェルとロスヴァイセさんを見やる。
この二人がどうするかで話は大きく変わりそうだけど……。
「あえて保留しますわ」
「私もです」
あら、二人とも保留か。
「え、保留でいいんですか?」
アーシアもきょとんとしているけど、二人は真面目な表情をアーシアに向ける。
「私は顧問ですが、大体皆さんの意見は良しあし含めてまとまっています。ならやるべきは指針を決めるのではなく、決めた後どうするかに回るべきでしょう」
と、ロスヴァイセさん。
なるほど。顧問はあくまで顧問として部をわきまえる的なあれか。まじめだから今回反対に回りそうだったけど、教師らしいなぁ。
で、レイヴェルはどうなんだろうか?
「個人的にはリアス様と同様に一般からの入部は避ける方がいいと思います」
そう前置きしてから、しかしレイヴェルはアーシアの方をもう一度見る。
「ですが、今後は人間との付き合い方も変わるはず。それに純粋な只の人間である桐生さんも、事情を知ったうえで時折顔を出してますしね。それも半ば入部しているようなものです」
あ、確かに。
生徒会選挙の時が中心だったけど、桐生は年末からゼノヴィアのお得意様だ。それなりに事情を知ったうえで、時々顔を出している。
それも考えると、確かにありなのか?
「その上で、部の全体的な方針になりえます。なら決めるのはアーシア部長ですわ」
と、レイヴェルはそう言ってアーシアの方を向いた。
思わず俺達全員の視線が集中する。
アーシアはどうするんだろう?
俺から何か言うこともできるけど、レイヴェルの言い分も正しいし、あんまり深く言うのもあれか。
ただアーシアは、部長としてはまだ議事進行役ぐらいだしなぁ。少しずつでいいとは思っているけど、結構重要なこの決断は大変じゃないだろうか?
ただ、アーシアは少し俯いて考えこむと小さく頷いた。
「……では、試用期間を設けてみてはいかがでしょうか?」
し、試用期間?
俺達は続きを促すと、アーシアは俺達を見回した。
「まずは週一日だけ、接木さんを呼んで表向きのオカルト研究部の活動をする日にします」
な、なるほど。
異形とかを表に出さない、表向きの活動なら連れてきてもいいのか。
その上で、アーシアは自分自身で考え直しながら続けていく。
「一学期の間続けてみて、私達の事情を話すかも接木勇儀さんとも話し合って考えましょう。それなら、丸く収まると思います」
「……なるほど、その手があったか」
「考えましたね。それならこちらも無理がありません」
九成とロスヴァイセさんが感心しているけど、確かに。
毎日事情を隠し続けることは難しいけど、週一日の部活動ならやりようはある。最初から彼女と一緒にすることを前提にしたりとか、やれるしな。
その上で接木さんと一緒に話し合って、二学期以降から今後どうするかを決める。それならやりようはあるかもな。
それだけ期間を設けてダメっていえば、諦めもつくだろうからカドもたたないだろうし。
うん、いいかも。それならいいか。
周りを見渡せば、この案に反対意見はなさそうだ。
「来年以降は今のメンバーの半分以上が抜けますし、場合によっては事情を知らない方々を入れないと存続できないかもしれません。そう言ったことも踏まえ、、新しいオカ研の形を考えればいいと思いますが……どうですか?」
「「「「「「「「「「異議なし!」」」」」」」」」」
う~ん。これがアーシア新部長のやり方かぁ。リアスとはまた味が違うなぁ。
俺の愛するアーシアちゃんの成長に、なんか感慨深いなぁ。
接木優華さんか。いい機会をくれたことには感謝しないとな!
よっし! 俺も先輩としてきちんと面倒みるとするか!!
和地Side
「と、言うわけで勇儀さんの娘さんを試験入部させることになったんだ」
「なるほどね。来年以降を踏まえた色々なテストを兼ねるのね。……できるようになったじゃない、アーシア」
と、俺の事後報告にカズヒは感心していた。
ゼノヴィアの方にはイッセーが行っており、それなりに伝えておくという流れだ。
ちなみにルーシアとアニルは、今後の予定についてオカ研の方に聞きに行っている。入れ違いになったけど、まぁあっちから連絡するだろうし問題はないだろう。最悪カズヒが言うか。
「で、そっちはどうなんだ?」
「割と頭が痛いわね。とりあえず指摘の方向性とかを見直させたいけれど、思考が硬直気味なのが厄介だわ」
なるほど。窪川蓮夜の方は苦労していると。
松田や元浜クラスの煩悩を、自己嫌悪するとああなるんだろう。自分の特性にコンプレックスを感じるという点では、朱乃さんや小猫が近いのかもしれないな。
と、俺はふと思いつきがあった。
「いっそのこと、オカ研の試験入部を窪川にさせるのはどうだ?」
「……イッセーと直接相対させるの? 憤死しそうね」
まぁそうなんだけど。
ただ、ああいうのは違う価値観を受け入れさせるのがある意味で重要だ。違うものを受け入れるには、理解と寛容が必要不可欠。
言っちゃ悪いが、もっと癖が強いのに慣れれば結果的に寛容になれるかもしれない。性欲が強すぎて変な方向に暴発する点では、イッセーも窪川と変わらないし。
それにまぁ、早々酷いことにならないだろう。
「松田や元浜ともそれなりにやれているんだろ? ならいきなり大暴れってことはないだろうさ」
あの二人だって、イッセーほどじゃないが覗き常習犯の超スケベだ。エロ達数週間でノイローゼを起こしてるしな。
そんな二人と一緒の特別風紀隊として活動を共にすることもあるのなら、まぁそこまで酷い事にはならないだろうし。
そう思ったのだが、カズヒはなんかさっきより三割り増しぐらい深刻な表情になっている。
「致命的な事態にはなってないけど、複雑な感情は向けてるわね。……どっちも」
ふむ。
まぁ、直接的に罵倒や危害を加えてないなら大丈夫の部類か。まぁイッセーはその上を行くからそこは不安だが。
ただ、もう一つ気になる点もある。そっちの確認はしておこう。
「どっちもってことは、あの二人もか?」
「ええ。おそらく同類の気配をかぎ取っているわ。猥談がしたくて堪らなくなってる様よ」
なるほど。それは不穏だ。
猥談なんて吹っ掛けられたら、窪川の奴がどんなことをするか予想がつかない。
むしろショックで失神ぐらいはしそうだな。奴ならあり得る。
……待てよ?
「ならやはり入れるべきじゃね? アーシアとレイヴェルがいるなら、脳出血を起こしても何とかなるし」
「……本格的に絡ませるまでに、先にもっと酷いのでショック療法ね。一理あるわ」
もっと酷いのを経験すれば、まだマシという意識が働く。
ある種の錯覚だけど、余計な被害を避けるためにもそれぐらいはした方がいいかもしれない。
カズヒも同じことを考えたようで、苦笑気味にうなずいた。
「まずはディーレン達に確認をとるわ。そのあとでなら、荒療治もありでしょう」
ま、そうだな。
あのレベルは人生に悪影響しかもたらさない。この場で何とかするのも一つの手法と断言できるだろうさ。
その上で、カズヒはちょっと申し訳なさそうな表情になりながらも微笑んだ。
「いつも済まないわね。本当に助かるわ」
「いいってことさ。もっと頼られたいし」
お互い、足りないところは補う方向でいくべきだろう。
愛を交わした比翼連理。衛奏を奏でる極晃の担い手。
そんな二人が互いの力を借りて頑張るのは、むしろ当たり前のことだろう。
「それに、リーネスも鶴羽もお袋も、オカ研のみんなだって力を借り合っているさ。必要な時は素直に頼ってほしいぐらいだと思うぜ?」
そう言ったうえで、俺はちょっと茶目っ気を入れることにする。
「ま、愛する女性の力になるんだから、ちょっとご褒美が欲しいとは思うけど―」
その瞬間、俺の唇はカズヒの唇で塞がった。
………わぁいっ!
「……前金は払ったわ。残りは今夜ね?」
え、マジで!? いやっほぉおおおおおおう!
俺は声を上げずにガッツポーズをする。
こういうところは最高だぜ、カズヒぃいいいいいいいいいっ!!
おそらく次章から、二人がちょくちょくオカ研に顔を出すことになるかと思っております。