混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 最近再びこっちのモチベーションが上がってきました、グレン×グレンでっす!

 さて、そろそろ戦愛白熱編も佳境となっておりますよ~?


戦愛白熱編 第三十六話 カズヒの故郷

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達は今、外国に来ている。

 

 元ソ連圏の小国、シルヴァスタン共和国。

 

 なんでも独立成立の過程にはソ連時代の大手異能勢力と現地の異能勢力の軋轢もあったとかで、今現在においても異能勢力との交渉を巧みに生かした独立維持が行われているとか。

 

 今回は魔法使いの隠れ里にコロシアムを設立し、異形関係での外貨と後ろ盾の獲得を目論んだそうだ。色々と困った隣国がいるからこその対策だろうな。

 

 大欲情教団によって大打撃を受けて対策必須なうちに、国防面での強化を図ったってところなんだろう。抜け目がない国家だなぁ。この試合会場がある異形の区画、首都が目と鼻の先にあるらしいし。

 

 で、だ。

 

「九成達はもう、控室で待機だっけ?」

 

「みたいね~。まぁ、カズ君のことだから準備は万端じゃないかしら?」

 

 と、リヴァさんが俺の質問に軽く答える。

 

 ちなみにビールと揚げパンを既に購入している。抜け目がねえ。

 

 まぁ、俺達はいうなれば買い出しだ。

 

 試合が始まる前に、色々と買っておいて食べたりしながら観戦する。つまりそんな感じ。くじ引きでペアが決まりました。

 

 ……リアス達の壮絶な視線を笑顔一つでスルーする。リヴァさんって、本当に強者だなぁ。

 

「アニル君やルーシアちゃんも、その辺りはそつなくこなしてるでしょうね。結局、あと三試合ぐらいで中途退場(リタイア)だったっけ?」

 

「そのようですね。思った以上にメンバーの多くが精神的に消耗していて、これ以上は健康に悪いと判断されたようです」

 

 と、食材関係なので付いてきたクックスが、その辺りも把握していたのかそう教えてくれた。

 

 っていうか、クックスが一番詳しいんだ。ちょっとびっくり。

 

 そんな視線を俺とリヴァさんが向けてたのに気づいたのか、クックスは少し苦笑していた。

 

「気晴らしに美味しい食事を出したいとのことで、相談を受けてまして」

 

「「あ~」」

 

 納得。すっごい納得。

 

 クックスって料理担当のヒューマギアだから、作るのも教えるのも上手だし。地味に兵藤邸の料理長だもん。

 

 アニルはいいとこだからシェフにツテもあるだろうけど、それを差し置いて相談されるのも納得だよ。

 

 で、アニル達も試合の準備は万端なんだろうな。

 

 むしろ中途退場が決定しているからこそ、思いっきり全力を出せる所もある。気負う部分が減ると、逆に勢いが出るってこともあるだろうしな。

 

 こりゃ九成も大変だ。相手にはあのリュシオンさんもいるからなぁ。

 

 なんてことを思っていると、ちらほらと耳の部分が特徴的な機械の人とすれ違った。

 

「……この辺り、ヒューマギアも多いのね」

 

 リヴァさんがそう言うけど、確かにヒューマギアのモジュールだな。

 

「少しずつですが、ヒューマギアの流通も再開しているようですね」

 

「そうなのか? 駒王町ではあまり見ないけど」

 

 クックスに言われても、俺は思い返して特にヒューマギアを見かけた記憶がない。

 

 なんとか思い出そうと首を捻っていると、クックスは苦笑していた。

 

「まだ部分的ではありますから。近年では異形関係者での販売が広まっているそうですね」

 

「なるほどねぇ。基本性能が違ううえ、多種族に慣れてるから抵抗が薄いってことね。……アースガルズ(ウチ)も提案してみるべきかしらね」

 

 と、クックスの捕捉にリヴァさんはガチなトーンになっている。

 

 でも納得だな。シンギュラリティに到達したヒューマギアの扱いとかが抵抗の元らしいし、元から自分達の種族でない自我を持つ人達に慣れてる異形の方が抵抗は薄いのか。

 

 こんな形でヒューマギアの普及が進むとか、作ってたザイアの連中も思ってないだろうなぁ。もともと異形を嫌ってる連中が多いはずだし、もしかしてサウザンドフォース的には苛立ち案件かもしれないな。

 

 ま、それはともかくだ。

 

「そういやカズヒはどうしたんだろうな? なんか別行動らしいけど」

 

 九成の試合だし、一緒に観戦するかと思ったら「ゴメン」の一言でそそくさと移動したし。

 

 あいつのことだし、九成をないがしろにするとは思えないんだけど。っていうか、外国に単独行動する理由ってあるのか?

 

「あぁ。イッセーは知らなかったわね」

 

 リヴァさんはなんかしたり顔だ。

 

 なんだなんだと思っていると、リヴァさんはちょっと苦笑していた。

 

「カズヒ、ここが出身国よ?」

 

 ……

 

「え、そうなの!?」

 

 マジか! ここがカズヒの生まれ故郷!?

 

 そういえば、旧ソ連圏で独立した国家のストリートチルドレンって話だったっけ。ここかぁ。

 

「現首都アルドーラが生まれ故郷らしいし、色々と思うところがあるんでしょうね。ま、あとで合流した後色々お話ししましょうか」

 

「なるほどなぁ。観光旅行ができればいいけど」

 

 でもこの国、観光資源はあんまりないらしいしなぁ。

 

 ま、まずは九成達の試合だよな。

 

 楽しみにしてるぜ、皆!

 

 

 

 

 

 

 

 

カズヒSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 この辺りも、だいぶ様変わりしているわね。

 

 かなり近代化が進んでいるというか、ほぼ別物。

 

 日本に比べると警察の重武装化が進んでいるというか、パトカー代わりに軽装甲車両が運用されているのはあれだけど。元々政情不安定地帯だったからそこは仕方ないわね。

 

 むしろ良くやっている方でしょう。当時圧政を強いられていたことを逆手に取り、生活の改善をあえて一気に進めず小さく段階を踏むことで、余剰資産を確保。少しずつ確実に良くすることで、民衆の支持を確実に維持し続けた。

 

 そしてそれで空いたリソースを地盤に財源や人材確保にいそしみ、それが成功したことで国家として確立するレベルの水準は確保できた。

 

 積極的にストリートチルドレンを保護し、基礎教育を受けさせることで国民全体の識字率や就職における幅を確保することに成功。学力のある子供の海外留学や技能研修生に手厚い援助を行い、国外流出されること無く技術を国に持ち帰ることにも成功。あと、星辰奏者技術を早期に確保したうえ、研究面での転用に力を注いだことも大きかったでしょうね。

 

 最近では地下資源そのものではなく、加工品の輸出も進んでいる。食料自給率も留学から帰ってきた農業学校生により上がり始めており、最近では源泉の確保に伴う観光産業も行っているとか。

 

 どこの国も、今は他国に軍事的なちょっかいをかける余裕もない*1し、この調子で発展してもらいたいものだわ。

 

 ま、それはそれとして……。

 

「お姉さま。様変わりして困惑しましたが、そろそろ付くはずです」

 

 カズホが地図を見ながら確認してくれたけど、私達は目的の場所につけそうだわ。

 

 あんまり時間もかけれないけど、とりあえず顔を出しておきたいしね。あと、今日を貸し切りにできないかどうかも考えないと。

 

 試合終了後に打ち上げになるか反省会になるかはともかく、折角だから美味しい物を食べてもらわないと。味に関しては太鼓判を押せるから―

 

「「……あら?」」

 

 ―あ、これまずいかも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー君達はもうすぐ着くそうです。ただ、カズヒが「トラブル発生。いつ着くか分からなくなった」とのことですね」

 

「そうなの? カズヒのことだし、地元のギャングやマフィアと一戦交えているのかしら?」

 

 僕がメールを確認すると、リアス姉さんはそう推測した。

 

 ありえそうなのが怖いね。でも政治的権力が生かせる状況なら、カズヒもリアス姉さんに相談ぐらいはするだろうし、たぶん大丈夫かな?

 

 とはいえ、九成君が知ったら残念がるだろうね。試合を見てもらえないこともそうだけど、力になれないことも。

 

「でも何があったのかしら? 徒歩で向かってたし、危ないものは持って行ってないから警察に捕まったってことはないでしょうけど」

 

 イリナさんが首を傾げると、ロスヴァイセさんも考えこむ形になっている。

 

「元々反乱軍が制圧して独立した国家ですが、その来歴がある割には盤石国家ランキング*2で上位に入ってませんからね。その手の独立国家としてはかなり成功している国家ですし、治安もそこまで悪くないはずです」

 

「……あえて改革を段階的かつ少しずつ進め、それでできたゆとりで国力の獲得を勧めたそうですわね。おかげでその失敗国家ランキング、年々順位を下げている*3そうですわ」

 

 朱乃さんも同意するけど、リアス姉さんは少し違うようだ。

 

「でも、裏を返せばそういう治安の悪い地域になる可能性もあった国家。それに、悪意という物はどこに転がってるか分からないもの」

 

 そう、それは確かに。

 

 だからこそ、リアス姉さんは少し気を引き締めた表情で僕らを見回す。

 

「終わっても合流しないようなら、こちらから向かうわよ。今更カズヒだけに負担をかける趣味は無いもの」

 

『『『『『『『『『『はい!』』』』』』』』』』

 

 僕達はみんなで返事をしたうえで、意識を切り替える。

 

 カズヒは色々とやらかす側ではあるけど、味方の支援が必要な時ならきちんと頼ってくれる人だ。だからすぐにどうにかなることはないだろう。

 

 ……さて、なら彼女の分も試合を見届けるとするかな?

*1
大欲情教団が原因

*2
旧名:失敗国家ランキング。国家として破綻しきっているかどうかの度合いをランキング形式で行う者。北朝鮮ですら二十位代

*3
高い方がヤバい




 ようやく出せたぜカズヒの故郷!

 いろいろ頭をひねりましたが、まぁ「まだまだ政情不安定だけど、順調に真っ当な国家になっている状態」といった感じでまとまりました。異能関係者をうまく生かす形で、最低限の安全確保などをかましております。
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