混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
そういうわけで、VSリュシオンチームとの戦いは続きますよー?
Other side
その光景を、フロンズ・フィーニクスはVIP席で観戦していた。
そのVIP席は彼のものではなく、九条・幸香・ディアドコイのものだ。
「さて、そろそろ実証実験に適切になってきたようじゃのぉ?」
「ああ。現段階では神滅具使い相手でもそれなりの足止めはできるレベル。だが、それぞれの神滅具が相手となると簡単にデータは取れないからな」
幸香と共に、フロンズはそう検証の姿勢を隠さない。
「……まぁ、エルゴン・クラブ単体で至った神滅具使いを倒せるなんて考えないけどね。流石に毎度毎度やられているのを見るともうちょっと頑張ってほしい気はするよ」
そう返すのは、フロンズに連れられた妙齢の女性。
彼が眷属として抱える腹心。名をリザーネという。
「美しいものが汚れ朽ち果てるのは好きじゃない。必要とはいえ、毎度毎度だと心が痛むものさ」
そう役者ぶった身振り手振りで語るリザーネに対し、幸香は首を傾げて見せた。
「……美しい? むしろ無骨に見えるがのぉ?」
幸香の言い分も当然だろう。
今回投入された
はっきり言って芸術品とは見えない機体だが、リザーネは首を横に振ると自慢げな表情すら見せている。
「美しいさ。芸術的な美と機能性の美は異なるものだ。あれはある意味で機能美の体現者といえるからね」
「まぁ、その辺りは置いておこう。問題はリュシオン・オクトーバーだ」
フロンズはとりなしながら、その上で鋭い表情を浮かべている。
映像越しのリュシオン・オクトーバーは、エルゴン・クラブを相手に終始優勢に立ち回っている。
胴体の左右から放たれる砲撃をいなし、両腕のクローによる攻撃を弾き飛ばす。エルゴン・クラブはさらに全方位からのオールレンジ攻撃を仕掛けるが、これすら足止めにしかなっていない。
エルゴン・クラブは、対龍神級用兵器であるGFの一種である。
三胴型の機体であり、左右の胴体は丸ごと疑似反物質粒子であるアザトースによる砲撃ユニット、更に挟むようにして大型のクローが装着されている。
もとより大型異形用で、人間サイズとのタイマンは用法からずれる。だが、下手な最上級悪魔なら押し潰せる性能がある。
更にそれらの対処の為、最大36機のスケイルビットを展開可能。一機一機がデビルレイダー三人分の戦力となり、その援護で有象無象を捌きつつ、大火力で圧殺ができる。
だが、それをもってしてもリュシオンは慎重に立ち回っている。
自身が王ゆえに慎重さが必須。だからこそもっているだけというほかない。
「……やはり複数機による連携が必須か。コンセプト上仕方ないとはいえ、神の子に続く者相手ではこれが限界のようだね」
「仕方ないねぇ。ま、そこから先は要研究ということですかな?」
互いに苦笑を浮かべながら、フロンズとリザーネはそう結論付ける。
だが、同時にそれで終わらない。
「さて、かの
「同感だ。彼は中々インスピレーションを刺激するから、楽しみだよ!」
「ふふ、まぁそうじゃのぉ」
今度は幸香も加わりながら、彼らは試合を見守っていく。
未来を見据え、勝利を望む。
大王派革新衆は、今この時も牙を研ぎ続けていた。
和地Side
まずいな。リュシオンがGFと接触したか。
撃破されるのは時間の問題。これは気合を入れて対応を考えるべきだ。
厄介なのは、メンバー全員がリュシオンやGFに近づけていないという事。その辺りも考慮した立ち回りをされていたようだな。
ようは、キャスリングをされても問題ない位置取りの確保。どこにキャスリングされようと、問題点が変わらないのなら対応できる。そういう戦術だろう。
……なるほど。なら、シンプルにいこう。
「総員、プランBに移行!」
俺は声を張り上げ、そして素早くショットライザーを装着。パラディンドッグを使用する。
リュシオンをどうにか抑え込む。これは俺達にとって必要最低条件といえる勝利の方程式だ。
単純に奴が強すぎる。そして抑え込めるのは俺ぐらいであり、だからこそ、俺が出張る必要があるという単純すぎる要素だ。
ゆえに、こちらも遠慮はしない。
「ベルナ、ヴィーナ! 黒狼達と合流してプランBどうりに! 俺はリュシオンを抑える!」
「OKだ! 行ってこい!」
「が、頑張ってね!」
ベルナとヴィーナの声を受け、俺は即座に対応する。
……さて、遠慮なくやらかすとしますか!
イッセーSide
ふと気づいた時、リュシオンさんの近くに九成が迫っていた。
え、速い!?
俺達すら気づくのが遅れる、超高速移動。リュシオンさんすらまだ気づいてない。
「――ッ!?」
「――チッ!」
ぎりぎりでリュシオンさんが気づき、九成の奇襲は防がれる。
ただ、九成も速度に振り回されていたところがあるな。だからこそ、気づくのに遅れながらリュシオンは捌けた。
裏を返すと、あの九成が速度に振り回されたわけで。どんな方法で移動したんだよ、あいつは!?
「パラディンドッグということは、禁手かしら?」
「……問題は、どの禁手を使ったのかという事ですわ」
リアスとレイヴェルが推察する中、九成は体勢を立て直すとリュシオンさんと真っ向勝負を繰り広げる。
流石に戦えているけど、リュシオンさんだって歴戦の猛者で傑物中の傑物だ。九成の攻撃を的確に捌き、打撃と素粒子で反撃を加える。
九成も障壁でしのいでいるけど、完全に九成が抑え込まれている状態だな。
……苦し紛れってわけじゃないだろう。ただ、どうするのか。
そう、思った瞬間だった。
『じゃぁ、もう一つ行くぜ!』
―その瞬間、九成とリュシオンさんの姿が消える。
え、え……なに!?
「なんだなんだ!? 強制転移!?」
思わず俺は声を上げるけど、実況が応えるように素っ頓狂な声を上げたのはその直後だ。
『こ、これはぁ!? 映像を展開します!』
そう慌てた様子の実況が伝えると、そこに新たなる映像が映し出される。
……え、ちょ、これは―っ!?
Other side
その少し前、リュシオン・オクトーバーは間違いなく驚愕していた。
傑出しすぎているその精神性ですぐに冷静さを取り戻しているし、動揺している時も十全の対応準備は取れている。だが、それでも驚愕に値する。
そこは、レーティングゲームのフィールドではない。
まるで青天の昼間のように、青く輝く星空。
幻想的とすら思える、銀に輝く雪原。
それが広大に広がる、寂しさのない誇らしさすら感じる世界。
そこに、九成和地はリュシオン・オクトーバーと向き合い構えていた。
リュシオンは、そのずば抜けた精神性ですぐに思考する。
そして、すぐに答えが出た。
「
「厳密には、残神との合わせ技だな」
そう返す九成和地は、星魔剣を創造すると素早く構える。
どこかもの悲しさを覚えてもおかしくない世界で、しかし寂しさは感じない。
それは、この風景がどこまでも前向きな思いに満ちた心象風景だからだろう。
そう、これこそが九成和地の固有結界。
鮮血の聖別洗礼という、所有者を強化する神滅具。その禁手と残神により作り出される、
今ここに、壮絶な決戦の幕が上がる。
【カズヒLOVE】和地、比翼が好きすぎるあまり固有結界を疑似生成【超極まった】
いやぁ、対リュシオンなら隠し玉の一つぐらいいるよなぁと思ったら思いつきました、神器の力で疑似固有結界!