あと章名つけましたけど作者の厨二心でつけたものなので変えるかも。エリカは人名じゃなくて花
新生活
やあ、観測者諸君。私だ。
なに?生きているとは思わなかった?お前みたいなクソ雑魚ナメクジがあのあとよく生き延びられたなだって?
失礼…だとは思いましたが私もその意見には同意します。正直今私が生きているのは奇跡と、そしてみんなのおかげだと言っていい。
本来、私こと掃除屋はヴァルキューレに引き渡されて半永久的な豚箱ゆきだったそうな。そのくらいの罪を犯していたと言うわけだな。でもそれは我らが先生が『私の生徒だから』と鶴の一声。聖人か?
まあ代わりに彼から軽い罰を受けましたが……え?内容?…なんですか?貴方達。人の醜態をわざわざ聞きたいのか?それに、その話に触れると臀部が疼くからあまり……
「ん゛ん゛!」
「?どうしたの?」
「い、いえ…なんでも……」
とにかくこの話は終わりだ!
さて、私の今の現状だが……便利屋68の社員をやらせていただいています。何様だって話なんだけど…
本当にアル様には頭が上がらない。刑務所送りを免れたとはいえ、流石に私のような人間をシャーレという組織に引き入れる訳には行かない。先生も最近就任?したばかりらしくあまり負担はかけられないからだ。
なので、あのままだったら私は路頭に迷うことになるはずだったのだが…そんな私を拾ってくれたのがアル様達、便利屋68だ。
私は貴方達の命を狙ったと言うのに…
しかもその頃の私には彼女たちにお返しできるものがあまりなかった。有り余っていたはずのお金の大半は電車戦での戦闘人形作成へ注ぎ込んでしまっていたし、事件の弁償などで残ったお金の大半も吹き飛んだ。
私の手元に残ったのは最低限修復させた“元”掃除屋人形と、数ヶ月頑張れば生きていけるだけのお金。
そんな私を拾ってくださるなんて…
…そういえばアル様に戦闘人形一体分の制作費をこの前聞かれたので正直に答えたらすごい顔していたが…なんだったのだろうか。
そんなわけで私、新戸コモリは便利屋68の社員の一人となったわけだ。ちなみに役職はエンジニア…エンジニア?役職名なのか?ま、まあいいだろう。
えー……はい、そんな私が今何をしているのかと言うと…
「コモリ!そっちの薪取って!」
「は、はい…」
夜空の下でキャンプ生活を謳歌しております。
はい、キャンプ生活を謳歌しております。
「弁当あるよ〜」
「あ、た、食べます…」
どうしてこうなったか…うん。これにはひっじょうに深い、トリニティの女子生徒の闇以上に深い理由があるのだ。
以前私は、これから便利屋には沢山の依頼が来るだろう、と言っただろう?ああ、これは正しかった。沢山の依頼は来たのだ。依頼はな。
だが…なんというか…その…
で、そんな依頼達をアル様は
そして、何度も依頼を失敗するうちに掃除屋の件は偶然として片付けられたのか、はたまた私側のミスとして片付けられたのか…いつしか便利屋68へ向けられる認知度は『便利屋68?ああ、あったなそんな組織』程度に戻すことに成功したのだ。つまり全てはアル様の計画通りというわけなのだが………まあ当然の結果と言うのだろうか。金がなくなったのだ。
依頼がなければ金も入ってこない。あまりにも当然の結末だ。
「ねえコモリ!まだ依頼は何か来てないの!?」
「あ、えと…来てます……けど…」
「なになに!?何があるの!?」
目をきらめかせながらアル様が寄ってくる。やめてください。顔が良すぎます。死んでしまいます。
まあそう言いながらもちゃんと仕事はする。新しく開設した便利屋68のアカウントにパソコンで接続し、届いているメールを確認する。
「…三つ…あります…」
「それで!?」
「ひとつ……要人の、護衛……」
「へぇ!いいじゃない!」
「ちなみに、その要人は…いわゆる、バイヤー…その中でもめっちゃやばい、犯罪者……成功してもタダでは帰れないと、思う…」
「なら全部殺せばいいんですね!?」
「…そしたら、報酬もらえない……」
「……つ、次!次の依頼は!?」
「ふたつ……暗殺」
「へぇー……暗殺!?!?」
「そう、暗、“殺”。暗闇で殺すと書いて…暗殺…」
「そ、そう言うのはちょっと…」
「さ、最後は?」
「…最後は、モノ探し…」
「モノ探し?」
「落とした財布を、探して欲しいみたい…」
「ヴァルキューレにでも頼みなさいよ!!」
残念ながら今回も彼女の琴線に触れるような依頼はなかったようだ。
「…でも、お金ないですよね…?」
「だ、大丈夫よ。まだ食料の備蓄は…」
「…社長、これが最後の弁当みたい。」
「……ないみたい…」
ちょうど先生にもらった弁当の在庫も尽きたらしい。
「…なら、私がその依頼をすれば…解決?」
なので私は最善策を提案する。正直こう言う(前者2個)依頼の方が報酬が高いのは事実だ。それに私の機体ならバイヤーなんかの罠は意味をなさないだろう。人間の体なら飲み物とかにヤバい物質を混ぜられたりするかもだが、機械には意味がないしな。
「だめよ!」
「ふぇ!?」
肩を鷲掴みにされその形のいい顔面を一気に近づけられた。やめろください本当に死んでしまいます。
「うちの社員にそんな危ないことさせられないわ!」
「い、いや…でも、私の場合アレを使いますし…」
「それでもよ!」
「で、でも……」
「…そういえばコモリ、この前先生がまた悪いことしたら“お仕置きだ”って言ってたけどこれは悪いことには入らないの?」
「ん…?おし…お…き…────────っ!!!」
「ちょ!?大丈夫!?カヨコ何言ったの!?」
「…本人の名誉のために言わない。」
「………わ、私の体で皆さんの、食費が賄えるなら…私は────!」
「すごい覚悟ね!?」
「わ、私もお供します!」
「じゃあ私も〜」
「ダメよ!?」
むぅ……ではどうしようか。残りの一つである財布探し程度で得られる報酬金も高が知れている。それに私が便利屋68に加わったせいで食費が今まで以上にかかっていると言うこともあるし……お、お仕置き程度で皆んなを助けられるなら……わ、私は別にいいのだが……………あくまで目的はお金だ。
だがしかしどうしようか。これではお金を稼ぐ手段がない。
その時だった。
「みんな大丈夫…じゃなそうだね?」
「先生!」
「あ…先生…こんな時間に…」
「抜け出してきちゃった。」
「えぇ…」
公園にやってきた一人の男性。それはまさしく先生であった。
「……」
「コモリも久しぶり。」
「…久しぶり、です…」
「…何か悪いことしようとしてた?」
「!」
「コモリ?」
「し、してません…!」
「ならよし。」
なにかゾワゾワって感じて、思わず後ろに手を当ててしまったが、仕方ないと思う。…先生に何かされたのか?ええいしつこい!聞くな!
「ほら、お弁当。」
「わあ!美味しそう!」
「…おお!…焼肉、弁当…!レジェンド弁当…!」
思わず涎がこぼれてきた。
光り輝く肉油。見ただけでお腹が空いてきた。
「先生…は、早く…それを…!」
「その前に、コモリ。」
「な、なに…?」
「君、学校行ってないよね?」
「ぅ…っ!」
「テストだけは出してるみたいだけど成績やばいって。」
「うぁ…!」
「だから、この弁当が欲しいなら今度一回くらいは学校行こうね?」
この…!先生!卑怯な!
前言撤回だ。こいつは悪魔だ。鬼だ。デーモンだ!食べ物で私を学校に行かせようだなんてっ!
「……先生、私は、学校に行くくらいなら──餓死も辞さない覚悟…!」
「すごい覚悟!」
「…なら、お仕置きしないといけないかな〜…」
「降伏します。私新戸コモリは、学校に行きます。」
「負けるの早いわよ!?」
卑怯、卑怯なり!
屈辱の極み──────!
こうして、私は再びあの地獄へと足を踏み入れることになってしまったのだった!
「別にそんな死にそうな顔しなくても…私が話はつけてあるから明日一回行けばそれでいいんだよ?」
「…!ほ、本当…?」
「うん」
訂正の訂正。彼は聖人だった。1日くらいなら私も学校という地獄に耐えられるはずだ。まだ私は死ななくて済むんだ!
「ティーパーティーの人が少し君と話したいんだってさ。」
ごめん嘘ついた。明日は私の命日だ。
感想欄とかpixivのコメントでコモリちゃんのモチーフを予想してくれた方がいました。
1、天使「マンセマット(マスティマ)」悪霊(死体)を従えるとこから
2、悪魔「ゴモリー(グレモリー)」コモリ=ゴモリー
だそうです。
設定何も考えてないけどもうこれでいいじゃん!(脳死)
便利屋はソロモン72柱、トリニティは天使モチーフらしいし。
世の中には天才がいるものですね…
ちなみに作者が考えたのはニートと引き篭もりで「新戸(あらと)コモリ」と言うくだらない名前です。
投稿時間について
-
7:00
-
12:00
-
6:00
-
9:00
-
0:00
-
その他(コメント欄にお願いします)