コモリ「約3個小隊と一個中隊分ですね。」
先生「わざわざ覚えてるあたり自慢に思ってそう。」
コモリ:「」
私が寝るまでが「今日」なのです…
元気玉みたいにたくさんの評価、コメントありがとうございます。もう皆さん優しすぎ。愛してる。もっとくれ(強欲)
でも正直エデン条約はコモリちゃんが主役ではないしほぼ空気なので多分こんな二次創作読むより原作見て来た方が良い。
嗚呼、この世に神という存在が本当に実在するのなら。
私はその右の頬を殴りたい。そしてかの有名な言葉通りに、左頬をも差し出してくれるというならば。私はそれをも思いっきり殴り飛ばそう。
そして倒れ伏した神とやらを踏みつけ、こう言うのだ。
『ゲームバランスは…!ちゃんと調整してくれ…!!』
─────と。
「あはは⭐︎」
冗談ではない!!
あれはまるで…神秘が形を成して殴りかかってきているようなものではないか!本当にふざけている!
私のように周到に準備をし、フィールドを整え、その上で切り札まで用意していたのならわかる。だが!だが!この現状はどうだ!?敵の作戦を先に知り、その裏をかいたはずの私たちが。はじめに到着していた部隊相手に有利に立ち回っていた私たちが、ほぼ一人に、たった一人に形勢をひっくり返されているのだ。納得できるか!
バランスブレイカーにも程があるだろう!
「……なるほどねー。そっかそっかぁ。そりゃみんな『シャーレ』『シャーレ』って言うわけだ。厄介だね、『大人』って。」
ミカはそう言いながらも、随分と余裕な様子に見える。
「それに、コモリちゃんもなかなか強かったけど、無駄だよ?貴方が今倒した子達以上の増援部隊が……ほら、もう来てるみたい。さ、まだまだ続けよっか?」
『…ちっ』
ハナコとミカが何やら問答している間に空っぽになったアサルトライフルのマガジンを捨て、コートの裏から取り出す……が、そこで気づく。残りのマガジンが、今取り出した一本のみであると。
サブマシンガン、マークスマン。それ以外の銃火器も既に弾切れ。先の戦闘で使用した警棒はまだ使えるが、こんな広々としたフィールドで使用するものではない。また神秘再現システム──ベネディクトゥスの光輪も、何度も破壊され、エネルギー残量は心もとない。
にも関わらず、体育館の外からはサブモニターを見なくてもわかるほどの、夥しい量の足音。ミカの言葉通り敵の増援が来ていた。
『はぁ…くそ。』
だが、やるしかない。
この程度の修羅場、この私が何度潜り抜けて来たと思っている。
依頼を達成するため。先生を守るため。
そして何より、便利屋68を侮辱したあの鳥女をぶん殴るため…!!
『アズサ。貴方と彼女の間に何があったかは知らない。けど前を向け。今はここを切り抜けることを──────!?』
爆音が響いた。
『…なんだ?』
「んー?」
「トリニティの生徒が一部、こちらへ向かってきます!」
「……?なんで?ティーパーティーの戒厳令に背くような人たちは、もう……」
爆音は、こちらに向かって近づいて来て──
「……いますよ。ティーパーティーにも命令できない、独立的な集団が。」
──体育館の扉が吹き飛んだ。
『な…!?』
「シスターフッド…!?」
現れたのは、このような戦場には似合わない、いわゆる神に仕える者が身につけるような装束を身に纏った集団。
私が増援としてはあり得ないと切り捨てていた可能性の一つ。
トリニティにおいて、ティーパーティーに次ぐ大組織。
『シスターフッド』
「っ!浦和ハナコ…!」
「…まあ、ちょっとした約束をしましたので。」
ちょっとした約束などで奴らが動くはずがないだろう、あの堅物どもが。などと思いながらも、私は口角が上がるのを感じていた。
「けほっ、今日も平和と安寧が、みなさんと共にありますように…けほっ。」
「す、すみません、お邪魔します…」
「シスターフッドこれまでの慣習に反することではありますが……ティーパーティーの内紛に、介入させていただきます。」
光が──勝ち筋が見えた。
「…さて、片付けないといけない相手が一気に増えちゃったなぁ。」
「……ようやく顔色が変わりましたね、ミカさん?」
「そうかな?まあどうせホストになったら、大聖堂も掃除しようと思っていたところだし。うん、一気にやれるチャンスだって考えることにしようかな。」
「……さて、じゃあやってみよっか?」
マガジンを装填する。
「…私は、もう行くところまで行くしかないの。」
第二幕の始まりだ。
「…何を見誤ったのかな。」
折れた銃身。傷だらけの装甲。散らばった薬莢。火花を散らす切れた配線。そして息の荒い仲間達。
だが、私たちは立っていて、ミカは倒れていた。
決して完全勝利とはいかないまでも、わたしたちは彼女に勝利したのだ。それだけが事実としてそこには存在していた。
「……ハナコちゃんのことを、見くびっていたから?」
暗い体育館の床の上。彼女はポツリポツリと言葉をこぼす。
「ううん、『浦和ハナコ』がとんでもない存在だってことは知っていた。でも、いつの間にか無害な存在になっていた。変数として計算する必要がないくらいに。」
変数。彼女は、自らの計画が崩れ去った原因を振り返るように独り言を続けた。
ハナコに続き、アズサ、コハル、ヒフミ。そして私。
白洲アズサは他にないほどの戦闘力を持っていた。だが、所詮彼女は操り人形で、彼女の計画の変数にはなり得ない。
ヒフミはただ無害な良い子というだけで、変数という言葉とは程遠い。
「コハルちゃんはただのおバカさんでしょ?」
…言い方は悪いがコハルも同様に変数にはなり得ない。
「コモリちゃんも、驚かされはしたけど、対処できないほどじゃなかった。」
……まあ、そうだな。屈辱ではあるが、そうだろうとはわかっている。きっと私一人此処に立っていたとしても、彼女の計画を邪魔することはできなかった。例え先生との“約束”がなかったとしたら?…その時は、私はまだあの暗い闇の中一人震え彷徨って彷徨っていただけだろう。こんな青春に立ち会い、そして仲間と共に過ごすなどという経験はしなかった。陽の光を浴びることもなかっただろう。
「それなのに、どうして負けるかな…」
「どこからズレちゃったんだろ。」
どこか後悔するような彼女の言葉は、この戦いの結果に対するものではなかったように感じた。
「……そういえば、一番大きい変数を忘れてたね。」
一人一人に視線を向けたあと、彼女は思い出すように、タブレットを片手に真剣な眼差しで彼女を見つめていた一人の大人を見つめ返す。
シャーレの『先生』。
この世界の主人公。そして、私の、私たちの光。
彼を巻き込んだ時点で、彼女の敗北は確定されていたのだ。
そして───私にとっては顔も知らない、情報だけの存在。ティーパーティーのひとり百合園セイアの死亡から確定したはずだった…彼女にとっても
「いやー…ダメだな。私…」
自虐的な笑みを浮かべ、天井を見上げる。
「ミカさん、セイアちゃんは…」
「……本当に殺すつもりじゃなかったの。今の私が何を言っても言い訳になるけど…」
きっと、彼女の後悔の原因であろうその名前。
「……セイアちゃんは無事です。」
顔を歪める彼女に向けてハナコが放った言葉は、劇的な変化をミカにもたらした。
「……!?」
「ずっと偽装していたんです。」
初めて見せた感情の乗った表情。
それをまっすぐと見つめながらハナコは続ける。何者かに襲撃を受けたセイアが安全も兼ねてトリニティの外で身を隠していると。負傷が原因で意識こそ目覚めていないものの確かに生きていると。トリニティの組織の一つ、救護騎士団が団長、ミネによって護衛されていると。
「……そっか。生きてたんだ。」
ポツリと呟いた彼女は。
「よかったぁ…」
安心したように、気持ちが晴れたような表情で笑っていた。
「…降参。私の負けだよ。」
「ミカ…」
そう言って聖園ミカはあっさりと負けを認めた。
私には彼女の感情はわからない。私はただの傭兵で、雇われただけだ。補習授業部のみんなのように巻き込まれながらも必死に抵抗したわけではない。先生のように、生徒たちのために寄り添おうとしたわけでもない。ティーパーティの皆のようにこの事件をめぐって考えを張り巡らせたわけでもない。
だが、今のミカの表情は、実に晴れやかで、まるで繋がれていた鎖から解き放たれたようにも感じとれた。
「おめでとう、補習授業部…そして先生。あなたたちの勝ちってことにしておいてあげる。もう何でもいいや、私のことも好きにして。」
両手を投げ出し、負けを認め、そしてアズサに向き直る。
「……」
「アズサちゃん。自分が何をしてるのか、その結果この先どうなるのか。それは分かってるんだよね?」
「もちろん。」
アズサはミカをしっかりと見据えながら言葉を返す。
「……トリニティが、あなたのことを守ってくれると思う?これからずっと追われ続けるよ。ずっと、どこに行っても。あなたが安心して眠れる日は、来るのかな?それに、サオリから逃げ切れると思う?アリウスの出身ならもちろん知ってるよね、et omnia vanitas.」
Et omnia vanitas
アズサがよく言葉であり、一切は虚無である、と言う意味だ。
…確かに、その言葉には少しの同意を示すことができる。光の見えない闇の中。ただひたすらに生きることだけを考える日々。人の生き死にに対して関心を抱かず、それ以上にどう効率よく殺せるか、金を稼ぐことが出来るかにのみ重点を置く。そんな毎日。一切は虚無であると思わずにはいられない。否。遠くに見える、どう足掻いても手の届かない光から目を逸らすために、そう
だが、違うだろう。私は光をみつけた。そして、君はいつもこの言葉の後に付け加えていただろう。
“たとえ全てが虚しいことだとしても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない。”
”たとえ全てが虚しいことであっても、抵抗し続けることを止めるべきじゃない。“
故に、今日も彼女はその傍観に染まった瞳に対してこう言うのだ。
「うん、分かってる。それでも私は最後まで足掻いてみせる、最後のその時まで。」
……ああ、やはり君たちは眩しすぎる。
ティーパーティの一人、桐藤ナギサを狙ったトリニティ襲撃事件は首謀者として同じくティーパーティの一人聖園ミカが正義実現委員会によって拘束されることでひとまずの幕を閉じた。
だが、補習授業部の皆にとっての戦いはこれからが本番であった。
疲労困憊の体を癒す暇もなく、むしろ差し迫る時間までに会場へと辿り着くために酷使し、いざボス戦へ。
お世辞にもよくない結果を残すことになった第一次特別学力試験からトラブルと策略によりメチャクチャになった第二次特別学力試験を通し、皆で合格点を目指した6度目の模試。
初めはバラバラ、凸凹な集団であった彼女たちは、あくまで第三者として見ていた私からでもわかるほどに結束し、努力し、合格を目指してきた。
私はほんの少しだけ、学力向上の手助けをしただけであったが……まあ、そうだな。
「わざわざ来てくれたんですねコモリちゃん!」
「…ん。」
友達…としてその青春が報われることを願おう…かな?
「……」
「?」
……はは、なんてね。恥ずかしいから言葉にはしないけど。
「…行ってきます!」
「…行ってらっしゃい。」
「!……はい!」
……こ、このくらいで勘弁してやる!
「では第3次特別学力試験……開始!」
先生の声を最後に私は会場を後にする。
ここまで付き合ってくれた観測者諸君に深い感謝を。
一人の社会不適合者予備軍と、4人の学生達の青春はここでいったんの幕引きだ。
試験の結果?そんなもの、分かりきったことだろう?
物語はハッピーエンドが最良だ。悲しみの溢れたバッドエンドなど今更流行らない。みんな結局笑顔が大好きなんだ。
それと……ああ、そうだな。そろそろ幕引きの言葉を言おうか。
ありきたりで、時にはあまりよくない意味で使われることもある例の言葉に酷似したもの。そして、物語として綴られなかったその先を示すこの言葉を贈ろう。
───彼女達の青春は、ここからだ!!
「あ、まだあの勘違い馬鹿鳥に便利屋68の良さを布教していないじゃないか。」
「待って待って待って。」
「止めてくれるな先生!これは私のしなくてはならない使命であり義務であり────放せぇぇぇぇえぇぇぇぇ!!!!!!」
《エデン条約編2章『IF:不可能な証明』──終幕》
【あとがき】
ここまでご愛読ありがとうございました。
いや、うん。一章書いた勢いのまま2章としてエデン条約編に突っ込んじゃったけど、正直言って後悔しています。やっぱ原作に準じたシナリオを書くよりもオリジナルの方が描きやすいし、てかそもそも二次創作ってものを活かせない気がする。
あと原作の完璧さを崩したくない。私はメインストーリーに関わらないけどあったかもしれないちょっとした一幕の二次創作を描きたいんだ!
二次創作の時点でIFなんですけど、この章はこの二次創作の中でもIFってことにしておいてください。もし続いたとしても、新戸コモリはエデン条約を経験しているかもしれないし、していないかもしれない。『シュレディンガーのエデン条約』にしてください。
多分エデン条約編3章は書かないと思います。一応アンケートはとりますけど。多分筆?指?が乗らない。
これからは低クオリティなオリジナルストーリーという名の妄想を輩出していくと思うので、よかったら見ていってください。
では、また。
※最終回のように書いてるけどこの作品自体が完結したわけじゃありませんからね!?
ちょっとしたアンケート
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エデン条約編3章まで書けや。おら。
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2章まででいい。もう逃げてもええんやで…