夏休み編開始。(夏休みが始まるとは言ってない)
一瞬だけキャラ崩壊注意。(自車校で壊れたリョウ参考)
さてこのタイミングで言う意味は特にないのですが、当二次創作は誰も死なないほのぼのとした全年齢対象小説となっております。
山田リョウは告らせたい
──7月3日。日曜日。
現在地、伊地知家(マンションの方)
……というのも当然の話で、恭助はもう
「虹夏、7月だね」
「うん」
「曲が出来て、オーディションに受かって、期末も乗り越えたね」
「……うん」
「──で、恭助にはどうアタックするか決めた?」
「う゛っ」
「もう学校もバンドも落ち着いた。言い訳にはならないよ」
「わ、分かってるよ……」
そもそもの話、2人の関係が進展しない理由の半分以上は虹夏にある。
私の視点では、どっちかが告白すれば即ゴールインが確定していると判明している以上……当然私が『さっさと告れ』と焚きつけていたのは恭助だけじゃあない。
勿論、その行為に多大な勇気が必要であることは承知の上だ。しかし考えてもみてほしい。
虹夏は誰にでも優しい。だから虹夏の周囲には人が絶えない。異性の友人も、並より間違いなく多い。そしてスキンシップも多い。……にも関わらず本命相手にはヘタれるタイプ。
対し恭助は、(
──さて、告白しやすいのはどちらか……言うまでもないだろう。
いやね? 虹夏だって何もしていなかったワケじゃない。特にバレンタインでは毎年頑張ってスゴいのを手作りしてたりする。……けど、私にも
そんなこんなで結局、タイムリミットがすぐそこまで来てしまった。
恭助が覚悟を決めたから良い──と言ってしまうには、『お姉ちゃん』としての私が『ちょっと不公平じゃあないのか』と主張しているから。(どちらが先になるかは別として)虹夏にも、告白する覚悟だけはしておいてほしかったのだ。
──と、いうワケで。
「虹夏、1つやる気の出ることを教えてあげる」
「……何?」
「ウチね、白浜が綺麗な海の近くに別荘があるんだけど……夏休みに入ったら、
──それまでに恭助と恋人になれてたら、人目を気にせず思いっきりイチャつけるよ?」
「そ、それは……ぅん、イイ」
ふふ、乙女のお手本みたいに頬を染めて……お可愛い奴め。
今虹夏の脳内では、普段は着ないような露出の多い水着を着た自分と恭助が、仲睦まじくはしゃいでいる光景でも流れているのだろう。
──だが、
「逆に、恋人になれていない場合……どうなると思う?」
「ど、どうなるって……?」
「郁代は言わずもがなの美少女で、それを自覚してて、行動力がある。それに何より、郁代は恭助と気が──というより、『波長』が合ってる。
今は違うみたいだけど、アレが本気になったら……一瞬で掻っ攫われるよ?」
「……ぅ」
恭助が虹夏にベタ惚れな以上、あり得ない仮定だが……虹夏視点ではそうじゃない。
「ぼっちは普段猫背とジャージで分かりにくいけど、素の顔の良さとスタイルはたぶん私達の中で一番男受けがイイ。水着なんて着せたら、ギャップ込みで凄い破壊力になるだろうね。
──しかもぼっちは、
「ぁ……」
コレに関しては、普通に心配。主に虹夏が。
……ん、『気になる子』云々はどうしたって? ぼっちには悪いけど、アレはどこまで行っても『自爆しそうで危なっかしい小動物』にしか見えんよ。
「今まではライバルらしいライバルなんていなかったから良かったけど……あの2人は、明確な脅威に成り得るよ?」
「…………」
あまり焚き付け過ぎても、バンド内がギスギスしちゃう──なんて心配は、無用だ。虹夏はネガキャンを使うような性悪じゃないし、ぼっちと郁代には私からそれとなく釘を刺している。あとその他諸々の外堀も大体埋めた。
だから後は、虹夏が覚悟を決めるだけでいい。
「──これが最後のサポートだよ。頑張ってね」
「……うん」
──そして今日。7月9日。土曜日。
懸 念 が 当 た っ た。
今日は虹夏が家に遊びに来る日かつ、両親は
「──っ、〜〜っ」
「……ん?」
現在地、自宅。買い込んでしまった
……え? え゛??
心臓の鼓動が加速して、汗が噴き出る。
もしや虹夏、タガが外れたか? 既成事実を作ってしまえばいいと早まったのか?
いや待て、錯覚だ……そうでなかったとしても、何かの間違いに決まっている。あの2人がまさか、そんな。
「ん……、んんっ」
「……ごめん、痛かった?」
「う、ううん。大丈夫……続けて……」
…………落ち着け。まだそうと決まったワケじゃあない。漫画でもよくあるだろう、そういう類の『行為』をしていると見せかけて──って展開。
その場合よくあるのは、マッサージ……いや、
…………え、待って? てことは本当にコレって『そういう』アレ?
交際前の不純異性交友……高校中退……バンド活動停止……解散……
「それはアカン!!」
急いで部屋を出て、隣に突撃する。
せめて避妊してるかの確認だけでも──ッ!
「──あっ、大っきいの取れた」
「見せなくていいよ恥ずかしい……って、リョウ? どしたのそんな血相変えて」
「…………耳、かき?」
「うん。虹夏ちゃんが『最近耳鳴りがする』って言うからさ。鼓膜とかうずまき管のダメージは治したけど、ついでに耳垢も取っておこうかなって」
「あ、あぁ。なるほどね……」
バンドマンは耳を痛めやすい。よくあることだ。
そしてクレイジーダイヤモンドの能力はあくまで『治療』だ。身体に侵入・付着した『異物の除去』はできないから、感染症などの病気は治せないし、老廃物も無くならない。
故にコレは、自然なコトだ。うん、何もおかしくは……いやオカシイだろ付き合ってもいない相手に聞かせちゃイケナイ声だったよ。
「つまり恭助は治療のついでにかこつけて、虹夏の性感帯をまさぐっていたと」
「はぁ!?」「なっ、何言ってるのリョウ!?」
「耳は歴とした性感帯。実際虹夏めちゃくちゃ喘いでたの、隣まで聞こえてたし」
「にゃあっ!?」
「盛り上がって本番まで行ってもいいけど、ちゃんと2人で避妊はするんだゾ☆」
「よし姉さん、そこ、動かないでね? ──早急に頭の治療が必要みたいだからさ」
「脱兎ッ」
「早い!?」
──さて、今度はどこで時間を潰そうか。
荷物は増やしたくないな。お金も流石に使い過ぎた。そうだ、まだ行けてない廃墟にでも行ってこようか。
…………できれば十代で『
(正直少しやり過ぎた気もしている。作者自身苦手な手法なのでこの先はもう使われないと思われる)
次回、虹夏ちゃん&恭助くん視点。