…………はい、半年と一ヵ月ぶりですね。明けましておめでとうございます……(震え声) もう二月ですけど
もう待っている人はいないかもしれませんが、再開です。亀の歩みではありますが、キリのいいところまでは書いていこうと思います。
それではどうぞ。
「──で、どういうつもりだよ? 姉貴」
「なんのこと?」
「どうして今日、虹夏ちゃんを家に呼んだ?」
風呂から上がり、食事を済ませ、虹夏ちゃんは今、食器を洗ってくれている。
オレも手伝おうとはしたのだが、『怪我人は下がっていろ』と言われあえなく撤退。
折角なので、この時間で──彼女と距離がある内に、
「呼んではいないよ。歓迎する理由はあっても拒否する理由がないから上げただけ」
「ほーん? じゃあ普段昼まで寝てる姉貴がこんな時間に起きてるのも、料理なんてしねえのに食材が買ってあったのも、虹夏ちゃんの身長に合う湯浴み着がポンっと出てきたのも、全部偶然?」
「うん。凄い偶然」
「──じゃあ、
「…………うん。昨日は、何もなかった」
「はぁ……あのさ」
昨日の後藤家で、何があったのか……実はオレ、
分かっているのは、何故か『結束バンド』の4人が揃って倒れていたらしいという
……しかし、察しは付く。
「皆が倒れた原因、
後藤夫妻とふたりちゃんにはスタンドが見えていなかった。あの3人は、オカルトに理解があるだけの一般人だ。姉さんと虹夏ちゃん、喜多さんも同様。
でも、彼女だけは違う。
そして倒れた後、虹夏ちゃんと姉貴も
「──ッ。待って恭助、誤解! ぼっちに悪意はなかった!」
「はぁぁ……やっぱ
「……へ?」
「そんな心配しなくても、能力が危険って理由で、誰かを遠ざけようとはしないよ」
それなら真っ先に、オレが消えないといけない。
でも姉さんも、虹夏ちゃんも、きっと喜多さんも、そんな理由で身内を切り離したりはしないだろう。
「まぁ、流石にそろそろ本人に、異能を自覚して貰ってもいいんじゃあないかとは思うけどね?」
かつてオレも一度、能力が意図しない動きをした。
オレの場合は、それをキッカケに訓練して、制御できるようになったけど……後藤さんは、自分の体質を自覚していない。それでは
「…………分裂したんだ」
「ん?」
「だから、分裂したの。ぼっちが。鼻から吸えるくらい細かくね」
「……は?」
「それで分裂したぼっちを吸い込んだら、思考回路が自己嫌悪に支配されるようになった。私と郁代はそこまで酷くはなかったけど、虹夏は
「…………」
「これ本人に自覚させたら、どうなると思う?」
「あ゛ー……それはダメだわ……」
結束バンドはメンバー同士の仲が良好だけど、後藤さんは特に虹夏ちゃんと仲が良い。……というか、言い方はアレだけど『懐いている』と表現した方がしっくりくる。
「だからぼっちには、まだしばらく秘密。完全にタイミングを逃したっていうか、私の判断ミスでこうなったワケだし……申し訳ないとは、思ってるよ」
「オーケー分かった。昨日の話はこれでオシマイ。
──で、今日虹夏ちゃんを呼んだ理由は?」
「……いや察せよ愚弟」
「え?」
「あ゛??」
ひぇっ。乙女の口から出ていい声じゃないだろそれ。
「…………『落ち込んでるから甘やかせ』ってんなら分かるけど……今の状況、逆じゃん」
「
「……マジで?」
「ジーマーで」
「…………姉貴よ。いまオレ、手足がマトモに動かないって知ってるよな?」
「うん」
「好きな娘からされるがままにされて正気を保っていられるほど、オレの精神力は強靭じゃあないんですけど??」
「よかったね。正気を失っても手足が動かないなら、間違いも起こらないでしょ」
「オレに死ねと? それってつまり」
「生殺しだって? そう言うと思って」
「……何だその袋」
「ほい」
取り出された『箱』を見て、風呂上がりで元々火照っていた顔が更に熱くなる。
「やめんか!? 花のJKが真顔でそんなもの持つなアホ!!」
「真顔じゃなければいいの? テヘペロ」
「やかましいわ!!!」
「はいはいごめんごめん。
──本命はこっちね」
見た感じ、袋にまだ何か入っているのは分かっていたが……今度は何だ?
「…………真っ当に気を利かせられるなら、最初からやってくれよ……」
「その憎まれ口が無くなるなら、考えてやらんこともない」
「どうせ3秒で『熟考した結果ナシ』って言うんだろ?」
「わかってるじゃん」
「わかりやすいからな、姉貴は」
「おかしいな。これでも学校では『ミステリアス』って評判なのに」
「
──渡されたのは、身体を動かさなくても楽しめる『映画』だった。