上諭
朕、議会の議決を経て公文法を裁可し茲に之を公布せしむ。
内閣総理大臣
国務大臣
宮内大臣
司法大臣
外務大臣
内務大臣
文部大臣
農林大臣
国務大臣
郵政大臣
商工大臣
厚生大臣
国務大臣
運輸大臣
大蔵大臣
労働大臣
国務大臣
建設大臣
国務大臣
国務大臣
第一章 通則
第1条(詔書)
日本国憲法に定められた天皇の国事行為および皇室の重要事項に関する勅旨の宣誥は、別途の形式によるものを除くほか、詔書をもって行う。
2 詔書には親署の後に御璽を鈐し、天皇の国事行為の施行に関するものには内閣総理大臣が年月日を記入しこれに副署し、または他の国務各大臣とともにこれを副署する。皇室の事務に関するものには内閣総理大臣が年月日を記入しこれに副署し、宮内大臣がこれに副署する。
第2条(勅書)
文書により発する勅旨で宣誥しないものは、別途の形式によるものを除くほか、勅書をもって行う。
2 勅書には親署の後に御璽を鈐し、国務大臣の職務に関するものには内閣総理大臣が年月日を記入しこれに副署し、または他の国務各大臣とともにこれを副署する。皇室の事務に関するものには内閣総理大臣が年月日を記入しこれに副署し、宮内大臣がこれに副署する。
第二章 公布
第3条(憲法改正の公布)
日本国憲法の改正は、上諭を付してこれを公布する。
2 上諭には議会の議決および国民投票を経た旨を記載し、親署の後に御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入し、他の国務各大臣とともにこれに副署する。
第4条(皇室典範改正の公布)
皇室典範の改正は、上諭を付してこれを公布する。
2 上諭には皇族会議および閣議の議決を経た旨を記載し、親署の後に御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入し、他の国務各大臣とともにこれに副署する。
第5条(法律の公布)
法律は、上諭を付してこれを公布する。
2 上諭には議会の議決を経た旨を記載し、親署の後に御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入し、主任の国務大臣がこれに副署する。天皇の付帯意見は上諭の次に記す。
3 法律の一部を改める法律は、上諭を省略することができる。
第6条(国際条約の公布)
国際条約を公表するときは、上諭を付してこれを公布する。
2 上諭には、議会の議決を経た旨を記載し、親署の後に御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入し、主任の国務大臣とともにこれに副署する。
第7条(予算の公布)
予算および予算外国庫の負担となるべき契約を締結するときは、上諭を付してこれを公布する。
2 上諭には、議会の議決を経た旨を記載し、親署の後に御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入し、主任の国務大臣とともにこれに副署する。
第8条(政令)
政令は、これを公布する。
2 政令には、主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署する。
第9条(政令の施行期日)
政令は、別途の施行時期がある場合を除き、公布の日から起算して満二十日を経てこれを施行する。
第10条(法令の施行期日の通則)
法律、政令およびその他の法令は、施行期日を定める他の法令がないときは、前条の規定に従う。
第11条(公布の方法)
この法律に定める公文の公布は、官報に掲載してこれを行う。
第三章 その他の公文
第12条(国書等の形式)
国書その他外交上の親書、条約批准書、全権委任状、外国派遣官吏委任状、名誉領事委任状および外国領事認可状には、親署の後に国璽を鈐し、主任の国務大臣がこれに副署する。外務大臣に授ける全権委任状には、内閣総理大臣がこれに副署する。
第13条(認証官の官記)
認証官任命式をもって任ずる官の官記には、親署の後に御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入しこれに副署する。ただし、内閣総理大臣を任命する官記には、副署を要しない。
第14条(一級官および二級官の官記)
一級官の官記には御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入しこれを奉じ、二級官の官記には内閣の印を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入しこれを宣する。
第15条(認証官の免官)
認証官任命式をもって任じた官を免ずるの辞令書には、御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入しこれを奉ずる。ただし、内閣総理大臣を免ずるの辞令書には、副署を要しない。
第16条(一級官および二級官の免官)
一級官を免ずるの辞令書には御璽を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入しこれを奉じ、二級官を免ずるの辞令書には内閣の印を鈐し、内閣総理大臣が年月日を記入しこれを宣する。
第17条(爵記)
爵記には、親署の後に御璽を鈐し、宮内大臣が年月日を記入しこれに副署する。
第18条(位記)
一位の位記には、親署の後に御璽を鈐し、宮内大臣が年月日を記入しこれに副署する。
2 二位以下四位以上の位記には、御璽を鈐し、宮内大臣が年月日を記入しこれを奉ずる。
3 五位以下の位記には、宮内省の印を鈐し、宮内大臣が年月日を記入しこれを宣する。
第19条(勲記)
勲記には国璽を鈐し、内閣総理大臣が旨を奉じて賞勲局総裁に年月日を記入させこれに副署させる。大勲位菊花章頸飾その他別に定める勲章の勲記には、親署の後に国璽を鈐すものとする。
2 勲記には勲章の種別に従い号数を付し、簿冊に記入する旨を付記し、賞勲局の印を鈐し、賞勲局総裁の指定する賞勲局事務官がこれに署名する。
第20条(爵位の返上)
爵位の返上を命じ、または允許するの辞令書には、宮内大臣が年月日を記入しこれを奉ずる。
第21条(記章等の証状)
記章の証状並びに外国勲章および記章の佩用免許の証状には、内閣総理大臣が旨を奉じて賞勲局総裁に年月日を記入させ、賞勲局の印を鈐しこれに署名させる。
2 証状には、その種別に従い号数を付し、簿冊に記入する旨を付記し、賞勲局の印を鈐し、賞勲局総裁の指定する賞勲局事務官がこれに署名する。
第22条(勲章等の剥奪)
勲章および記章並びに外国勲章および記章の佩用免許の証状を剥奪するの辞令書には、内閣総理大臣が旨を奉じて賞勲局総裁に年月日を記入させ、賞勲局の印を鈐しこれに署名させる。
第四章 公文書の表記
第23条(公文書の表記)
公文書は、この法律および皇室典範に定める形式の詔書その他文語体を変更し難いものを除き、最大限、昭和二十一年内閣告示第三十三号により公布された現代かなづかいを使用するものとする。公的機関は、広く現代かなづかいの使用を徹底するように努めなければならない。
第24条(公文書の様式)
公文書の様式に関しては、別途制定される公文様式標準令等に基づき、行政機関において準拠することを要する。
第25条(現代語表記の準則)
現代語をかなで書き表す場合の準則は、別に定める。
附則
第26条(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から、これを施行する。
第27条(既存法令の廃止)
公文式令(明治十九年勅令第一号)は、これを廃止する。