上諭
朕、議会の議決を経て特定デジタルコンテンツ取引適正化法を裁可し茲に之を公布せしむ。
第一章 総則
第1条(目的)
この法律は、電子機器を用いて提供されるデジタルコンテンツの取引において、偶然性に左右される仕組み(以下「ランダム型提供方式」という。)を利用した販売方法が、青少年の健全な育成及び国民生活の平穏を害するおそれがあることに鑑み、その適正化を図るための措置を講ずることにより、消費者の利益を保護し、デジタル経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
第2条(定義)
この法律において「ランダム型提供方式」とは、利用者が金銭又はそれに類するものを支払うことにより、電磁的記録として提供されるアイテム等の種類が偶然の要素によって決定される方式をいう。
2 この法律において「特定デジタル資産」とは、ランダム型提供方式により提供されるアイテム等のうち、財産的価値を有すると認められるものをいう。
第二章 事業者の義務
第3条(排出確率の明示及び論理的整合性)
ランダム型提供方式を提供する事業者は、提供される全てのアイテム等について、その個別の排出確率を百分率(小数点以下第二位まで)を用いて明確に表示しなければならない。
2 事業者は、前項の確率が、プログラム上のアルゴリズムと論理的に整合していることを証明しなければならない。
3 国は、事業者が使用する抽選アルゴリズムについて、ソースコードの開示又は認証機関による技術監査を命ずることができる。
第4条(コンプリートガチャ等の禁止)
事業者は、ランダム型提供方式により入手した特定の異なる二以上のアイテム等を揃えることを条件として、新たなアイテム等を提供してはならない。
2 事業者は、特定の期間や時間帯においてのみ確率を変動させる場合、その変動の事実と数値を事前に明示しなければならない。
、二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた
第5条(提供上限の設定義務及び直接販売)
事業者は、ランダム型提供方式において、利用者が希望する特定のアイテム等を確実に入手できるようにするため、以下のいずれかの措置を講じなければならない。
一 当該アイテム等の直接販売を行うこと。
二 一定の回数又は金額に達した時点で、当該アイテム等を利用者が任意に選択して入手できる仕組み(天井機能)を設けること。なお、この上限金額は、社会通念上適当と認められる範囲内で政令で定める額(上限五万円)を超えてはならない。
第6条(資産価値の保全とサービス終了時の措置)
事業者は、特定デジタル資産が利用者の財産であることを認識し、そのデータを安全に管理しなければならない。
2 事業者は、サービスの提供を終了する場合、保有する有償の特定デジタル資産について、払戻し又は同等の価値を有する代替手段への交換を行わなければならない。
第三章 青少年保護及び依存防止
第7条(未成年者の利用制限)
事業者は、未成年者によるランダム型提供方式の利用について、公的個人認証サービス等を用いて厳格に年齢確認を行うとともに、保護者の同意を確認する措置を講じなければならない。
2 事業者は、年齢区分に応じた月額利用上限額を設定し、システム的にこれを遵守させなければならない。
第8条(高額利用への警告)
事業者は、短期間に著しく高額な利用を行った利用者に対し、警告を発するとともに、一時的な利用停止措置を講ずる機能をシステムに組み込まなければならない。
2 利用者は、ランダム型提供方式による取引について、一定期間内であれば、契約を解除することができる。ただし、既に消費したアイテム等についてはこの限りではない。
第四章 罰則
第9条
第3条、第4条又は第6条の規定に違反した者は、五年以下の懲役又は一億円以下の罰金に処する。
2 前項の規定に違反して得た売上金は、これを没収する。
3 第5条、第7条又は第8条の規定に違反した者は、三年以下の懲役又は一千万円以下の罰金に処する。
附則
この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。
不当景品類及び不当表示防止法はまた別にあります。