第一条(設置及び目的)
皇族の警護及び皇室御用地における警衛、守護及び消防に関する事務を掌り、皇室の安寧を保持し、その尊厳を確保することを目的として、宮内省に禁衛府を置く。
第二条(管理及び所掌事務)
禁衛府は、宮内大臣の管理に属し、前条に規定する事務を掌る。
2 前項の事務は、警察法及び消防に関する法律の定める一般の警察及び消防の事務とは別に、これを行う。
第三条(内部組織)
禁衛府に、長官官房及び皇宮警察局を置く。
2 皇宮警察局に、警備部、消防部及び衛戍部を置く。
3 皇宮警察局に皇宮警察学校を置き、皇宮警察の職員に対して必要な教育訓練を行う。
第四条(職員の設置)
禁衛府に次の職員を置く。
長官
次長
官房長
皇宮警察局長
警備部長
消防部長
衛戍部長
事務官
属
技師
技手
皇宮警視
皇宮警部
皇宮警手
第五条(服務)
禁衛府の職員は、上官の指揮監督を受け、皇族の警護及び皇室御用地における警衛、守護及び消防に関する事務を執行する。
第六条(長官)
禁衛府の長は、禁衛府長官とする。
2 長官は、勅任とし、宮内大臣の奏薦により、天皇がこれを任免する。
3 長官は、府の業務を統括し、所属職員を任免し、及びその服務についてこれを統督し、並びに禁衛府の所掌事務について、各部を指揮監督する。
第七条(次長)
禁衛府に次長一人を置く。
2 次長は、長官の奏薦により、宮内大臣の決を経て、勅任又は奏任とする。
3 次長は、長官を補佐し、府の事務を監督し、長官に事故があるときは、その職務を代理する。
第八条(官房長)
長官官房に官房長を置く。
2 官房長は、長官の奏薦により、宮内大臣の決を経て、勅任又は奏任とする。
3 官房長は、長官の命を受け、次長の監督の下に、人事、文書、会計その他禁衛府の総務に関する事務を掌理する。
4 官房長は、禁衛府の予算の編成及び執行に関する事務を掌理する。
5 官房長は、皇宮警察局その他の部局の事務について、その運営に必要な連絡及び調整を行う。
第九条(部長)
各部に部長を置く。
2 各部長は、奏任とし、担当する部の業務を統括し、部の運営を行う。
第十条(事務官)
事務官は、奏任とし、庶務を分担する。
第十一条(属)
属は、判任とし、庶務に従事する。
第十二条(技師)
技師は、奏任とし、技術に関する事務を分担する。
第十三条(技手)
技手は、判任とし、技術に従事する。
第十四条(皇宮警察局長)
皇宮警察局長は、長官の奏薦により、宮内大臣を経て、勅任又は奏任とする。
2 皇宮警察局長は、上官の命を受け、部務を掌理し、所属職員を指揮監督する。
第十五条(皇宮警視)
皇宮警視は、奏任とし、警衛、守護、儀仗及び消防に関する事務を分掌する。
第十六条(皇宮警部)
皇宮警部は、判任とし、皇宮警手を指揮し警衛、守護、儀仗及び消防に従事する。
第十七条(皇宮警手)
皇宮警手は、判任待遇とし、上官の命を受け、警衛、守護、儀仗及び消防に従事する。
第十八条(司法警察職員としての職務)
皇宮警視及び皇宮警部等のうち命を受けた者は、天皇及び皇后、皇太子その他の皇族の生命、身体若しくは財産に対する罪、皇室用財産に対する罪又は皇居、御所その他皇室用財産である施設若しくは天皇及び皇后、皇太子その他の皇族の宿泊の用に供されている施設における犯罪について、刑事訴訟法の規定による司法警察職員としての職務を行う。この場合において、検事総長の指揮を受ける。
第十九条(小型武器の所持)
皇宮警視及び皇宮警部等は、その職務の遂行のため小型武器を所持することができる。
第二十条(一般警察との協力)
禁衛府の職員及び警察官は、その職務の執行に関し、相互に協力しなければならない
第二十一条(関係機関との連絡)
禁衛府は、その事務の処理に関し必要があるときは、国家公安委員会及び国家地方警察本部と連絡を保つものとする。
第二十二条(礼式、服制及び表彰)
禁衛府職員の礼式、服制及び表彰に関し必要な事項は、宮内大臣が禁衛府規則でこれを定める。
附則
1 本法は、公布の日から施行する。
2 本法の施行の際現に皇宮警視又は皇宮警部の職にある者は、別に辞令書を交付されない限り、それぞれ従前の官等及び俸給をもって、これに任じられたものとする。