もしもこんな日本だったら   作:fire-cat

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異伝 核戦争勃発編 など
台詞集① 〜朝鮮動乱:大韓民国崩壊編〜


1945年(昭和20年)

 米英 朝鮮半島南部進駐開始(8.30)

 

1948年

 朝鮮半島 済州島4.3事件発生(4.3)

 大韓民国建国宣言(8月)

 大韓民国 日本漁船拿捕(9月)

 

1949年

 大韓民国 対馬領有宣言(1.23)

 大韓民国 白頭山事件発生*1(9月)

 

1951年

 大韓民国 反民族行為処罰法制定(2月)

 大韓民国 金錫源、白善燁、朴正煕を反民族行為処罰法により処刑(5月)

 

1952年

 大韓民国 隣接海洋に対する主権宣言。海洋境界線制定。竹島を占拠(1月)

 米国 韓国に対し海洋境界線非承認通告。大韓民国黙殺(2月)

 米国 在日米軍による竹島空爆演習実施(10月)

 大韓民国 竹島に警備部隊常駐(11月)

 

1953年

 大韓民国 竹島近海の日本巡視船への銃撃開始(1月)

 大韓民国 第一大邦丸事件発生(2月)

 大韓民国 日本国巡視船へくらに砲撃(7.12)

 

1955年(昭和30年)

 大韓民国 京城クーデター未遂事件(12月)

 

1956年

大韓民国 クーデター*2(8.15)

日本 大韓民国崩壊による密入国者増加に伴い全国擾乱(1956.8~1957.4)

 

1957年

 朝鮮民主主義人民共和国建国宣言(朝鮮労働党満洲派による統一国家樹立)(1.9)

 日本 朝鮮人祖国帰還支援事業(朝鮮名:大帰還運動)開始(1957.4~1958.9)

 


 

「呂閣下ですな?」

「そうだが、君は……。ああ、李の秘し」

「お命頂戴!」

「グッ、きさ……ま」

「なにをする! か」

「遅い遅い、これで護衛とはぬるい」

「閣……下」

「同伴はこいつで最後か?」

「そのようだ。ふん、全員死んだか。これで……ぐっ! な、にを!」

「足のつきそうな道具は処分するに限る。さて……誰か! 誰か来てくれ! 呂閣下が襲われた! ……騒がしくなったな。これで良し、さっさと逃げるか」

 

 

「何!? 呂運亨が暗殺されただと? 何があった!?」

「ソウルからの移動中、休憩所の部屋に忍び込んだ白衣社の連中に至近距離から撃たれた模様!」

「誰の仕業だ!」

「現場で殺されていた護衛が、銃で射殺した犯人と思しき者は白衣社の韓智根、李弼炯ら5人ですが、黒幕は恐らく……」

「あの李承晩か?」

「おそらく」

「では初代大統領は李承晩か? 気に食わん」

「呂運亨であれば我々も表立って反対はしなかったのですが」

「クーデターを起こさせますか? 北半分位なら確実に持ってこられますが」

「……いや、今起こすのは悪手だな。奴の政権であればどうせ10年は持たん。ボロが出たときに丸ごといただくとしよう。金に目ぼしい人材を連れて同志と共に満洲に避難するように指示を出せ」

 

 

「私は逃げない。白頭山に籠って祖国のために戦う」

「犬死ですぞ、同志」

「ならば貴様は満洲に尻尾を巻いて逃げよ。安全な国外からキャンキャンと吠えるが良い」

 

 

「もう防げません、お逃げください!」

「私はいい。かつては抗日の英雄、今は反逆者の頭目か。私の人生は何だったのか……」

「同志!」

「早く満洲に逃げよ。そしてあ奴に伝えてくれ、すまなかったと」

 

 

「白頭山が陥ちました。遺体は全て洞窟とともに埋もれ回収は絶望的です」

「おのれ! ……遺体が回収できないのは政府軍の仕業か?」

「いいえ。同志自ら洞窟に爆薬を仕掛け政府軍諸共……」

「そうか……」

 

 

「金錫源、白善燁、朴正煕とその一族が親日罪により処刑されたようです」

「なんということだ。思想は合わなかったが、可惜貴重な人材を。惜しいことだ」

「同志? 奴らを評価されていたので?」

「ん? 私とて敵に成るかもしれなかったとはいえ惜しむものは惜しむぞ。特に死んだ者は仇をなさないからな」

 

 

「ここ最近、ソウルの様子、おかしくないか?」

「ああ。ピリピリしてるな。俺たち駐留軍も単独での外出や複数でも夜間の外出は控えるように言われているしな、特にWAVEやアジア系はな」

「取り締まりもほどほどにすればいいのにな」

 

 

「時は来た! 今こそ散った同志たちの仇を取るときぞ!」

「李承晩を捕えろ!」

 

 

「緊急事態発生! 朝鮮全土に大規模な暴動発生! 駐留軍全兵士は速やかに臨戦態勢に入れ」

「やっぱり始まったか」

「……なぁ、アイツら庇う必要あるか」

「いうな。我々は軍人だ」

「とはいってもよ、祖国のためならともかくこんなところで独裁者のために死にたくはないなぁ」

「いうな」

 

 

「大統領! お逃げ下さい。警護隊は全滅しました。港も空港も落ちました」

「米軍基地に向かうぞ」

「いたぞ、こっちだ!」

「いけません! 此方の通りは塞がれました! こちらに」

「そうか」

「こちらは安全なようです」

「おのれ、コミュニストども。態勢を立て直したら族滅してくれるわ!」

「無理でしょうな」

「なんだと!」

「なぜなら……。李承晩を捕えたぞ! ここだ!」

「なっ! 貴様ぁ。この裏切り者がぁ」

「無実の罪で私の従兄を親日派の汚名を着せて殺した貴様が悪いのだよ」

「おぉ! 確かに李承晩だ! 同志の前に引き出せ!」

 

「李承晩大統領ですな」

「貴様、何者だ」

「私は金日成。独裁者李承晩を倒す同志たちの代表だ」

「ふざけるな! 金日成は白頭山で死んだ! 貴様、何者だ」

「死に逝く貴様が知ったところで意味なかろう。私は金日成だ。呂運亨殿始め多くの人材を恣意のままに殺戮した罪により貴様を処刑する!」

「ふざけるでないわ! ……! そうか、貴様は」

「撃て!」

「金成……」

「私は金日成! 抗日戦争を経ていま独裁者を打倒した金日成だ!」

 

 

1956年

李承晩、処刑

 

「閣下、朝鮮民主主義人民共和国建国おめでとうございます」

「ありがとう。早速だが今後の我が国の――」

 

「では、独島を日本にくれてやると?」

「海軍も満足に揃えられていない現状であの島を守り切る自信はあるのかね? 実力行使に来る可能性は極めて低いが万が一という事もある。奪われるより、恩に着せられるうちに恩に着せてくれてやった方がましだ。今なら独裁者李承晩の暴走行為の後始末という事で此方の面子も立つからな」

「しかし、みすみすくれてやるのも惜しいですな」

「誰がタダでくれてやるものかね。当然対価は頂くさ」

「対価と仰いますと」

「日本に避難した我が同胞の帰還事業を確実に速やかに行って貰う。我が国は人手不足だからな。当然費用は向こう持ちでな。帰還の際は資産の持ち出しも認めさせる」

「その資産は……」

「もちろん我が国に帰還した時点で国家の物になるな」

「なるほど」

「ああ、それと、我が国にいる日本人も帰国を望む者は島をくれてやるのと同時に送り返してしまおう。島の周囲で捕らえられた者には、そうだな……陶製の勲章でもくれてやれ、殉難烈士とでもつけてな。我々は奴と違うという印象も与えられるだろうさ」

 

 

「では竹島の返却と朝鮮半島にいて帰国を望む日本人を送り返してもらう代わりに帰還事業を速やかに進めろと?」

「そうです。李の弾圧や今回の騒乱でそちらに逃れた同胞や、戦前に渡ったり戦中に徴用され帰還できていない同胞たちを全て帰国させて頂きたい。当然帰還に当たっては財産の持ち出しも認めて頂きたい」

「同胞全てですか。もし帰還を拒む者がいた場合」

「我々は全ての同胞の帰還を求めています、全ての同胞の」

「なるほど。同胞、のですな」

「お判りいただけましたか」

 

 

「では我が国に在住している朝鮮人の帰還事業を進める代わりに竹島の返還と朝鮮半島にいる日本人の帰還が行われるという事でしょうか」

「その通りです。また、竹島周辺で捕らわれた日本人については見舞いとして殉難烈士勲章を授与するとのことです」

「我が国は朝鮮民主主義人民共和国とは国交を結んでおりませんがそこはどうするおつもりですか」

「この事業は人道に基づき行われる事業であり、国交締結はまた別の問題であります」

 

 

「帰還は順調かね」

「ええ。日本政府が積極的に行っております。この十ヶ月でこちらが把握している人数の六割は帰還しております。残りは三割が帰還の船を待って待機中、一割が米国に亡命申請を行ったとの事です。中には日本に帰化申請を出した者もいたようですが、外国人居留者名簿に記載がない者や渡航証明書を持たない者、戦後に騒乱を起こしたり、許可なく何処ぞに勝手に住み着いた者たちの申請は悉く却下され、財産を持たされた上で新潟に監視付きで送られています」

「そうか、素晴らしいな。仕事の早さは我が国も見習わなくてはいかん」

「まったくですな。ああ、帰還の件ですが、日本人は官憲のみか、彼らが言うところの任侠すら官憲に積極的に協力しているようです」

「ほう、日本に逃げ込んだ奴らは相当恨みを買ったようだ。では島の譲渡と日本人の送還を確実に行い、我々は奴らと違うと日本人に理解させねばならんな」

「はっ」

「ああ、それと密出国が起こらないようにしたまえ。くれぐれも周辺諸国に【迷惑】をかけることのないようにな」

「承知しております」

「宜しい」

 

 

*1
(朴憲永率いる朝鮮労働党主流派、弾圧により壊滅)

*2
(朝鮮半島全土で朝鮮労働党満洲派によるクーデター発生。大韓民国政権崩壊)




戦禍がなく建国できたので余計な負担もなく、政敵も葬れ、色々と余裕があります。
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