昭和三十四年九月二十六日。
東京・赤坂にある慶仁の仮邸。仮邸とはいえ、慶仁が京極宮を継いだ暁には京極宮邸となる為、他の宮邸と比べても遜色ない邸宅である。
窓の外では、朝から降り続く雨が次第にその音を強めていたが、六条雅武の心に焦りはなかった。
「……よし、袖丈はこれで間違いあるまい。殿下は少し背が伸びられたようだから、これくらい余裕があった方が、京極宮としての初のお披露目に相応しい」
雅武は、絹の擦れる微かな音を立てながら、慶仁が纏う装束の寸法を丁寧に確認していた。広げられた重厚な衣には、新たな宮家の象徴となる紋が静かに光っている。
傍らの文机には、伊勢から戻る慶仁を迎えるための祝宴の招待状が、整然と積み上げられていた。
「台風が来ているとは言うが、殿下には八百万の神々がついておられる。まして、松殿の寛子様や千代達がついているのだ。心配など、入る隙もないな」
雅武はふっと口元をほころばせ、筆を執った。
『殿下。お土産話を楽しみにしております。東京の空は少し荒れておりますが、祝宴の準備は万端に整っております――』
雅武はまだ知らなかった。
その時、三重の空を覆っていたのは、神々の加護すらも遮るほどの、真っ黒な絶望の壁であったことを。
そして、自分が綴っているこの言葉が、二度と「日常」の中で慶仁の目に触れることはないということを。
同日 午後三時過ぎ。
激しい風雨が窓ガラスに叩きつける中、亀山駅を経て関西本線を上る特別列車は、喘ぐように桑名駅のホームへと滑り込んだ。
本来であれば、愛知と三重の県境を流れる木曽三川に架かる長大な鉄橋を越え、名古屋を経てその日のうちに東京へと帰り着くはずの旅程であった。しかし、自然の猛威は、十二歳の若宮が抱いた気高き「公務への志」をあざ笑うかのように、その鉄路を無情にも切断した。
「殿下! 鉄橋が、渡れません」
顔面を蒼白にした随行の侍従武官が、慶仁の座る車室へと駆け込んできた。
「風速はすでに三十メートルを超え、揖斐川の水位も警戒標を大きく上回っております。この暴風雨の中、列車で橋を渡ることは自殺行為であると、国鉄側から運転見合わせの通達が下りました」
「……そうか」
慶仁は、白く曇った車窓の外、狂ったように吹き荒れる風雨を静かに見つめた。
十月に十三歳の誕生日を迎える彼にとって、この「中等教育前半の締めくくり」は、子供から大人への境界線となるはずの儀式であった。
その小さな背中には、一刻も早く上京し、陛下にその成長をお見せしお支えせねばならないという焦燥とそれが叶わぬことへの悔しさが滲んでいた。
「殿下」
傍らに控えていた寛子が、そっと声をかけた。十六歳の彼女の眼差しは、姉のように優しく、そして護衛のように鋭かった。
「御無念とは存じますが、今は天命に従うほかに道はございません。お体を休めることもまた、次なる公務への備えにございます」
寛子の声は、すでに誕生日を終え、十六歳の芳紀を迎えた女性特有の落ち着きを帯びていた。学年差以上に、今の慶仁には彼女が遠い存在に感じられた。
「……わかっている、寛子。皆にも苦労をかけるな」
そこへ、雨合羽姿でずぶ濡れになった桑名警察署長と駅長が、平伏する勢いで車内へ飛び込んできた。
「殿下! このまま停車した車内にお留まりいただくのは危険にございます。駅舎も古い木造ゆえ、いつ強風で屋根が飛ぶか知れません。恐れながら、当地で最も堅牢なる御滞在先を手配いたしました。どうか、至急の御移動を!」
署長が提示した避難先――それは、桑名駅からほど近い揖斐川の右岸に建つ、「六華苑」であった。
明治の鹿鳴館などを手がけたジョサイア・コンドルの設計による、壮麗なる四層の塔屋を持つ洋館と、広大な和館を擁する名建築である。地元では「絶対に壊れない六華の御殿」として知られており、皇族を迎える格式としても、これ以上の場所はなかった。
「……分かった。案内を頼む」
一行が列車を降りた瞬間、息をすることも困難なほどの暴風が襲いかかった。差し掛けられた雨傘は一瞬で骨から折れ曲がり、吹き飛ばされる。寛子は自らの身を盾にするように風上に立ち、慶仁の手をしっかりと握りしめた。
「殿下、足元をお気をつけて。私の手を、決して離されませぬよう」
「大丈夫だ、寛子。……そなたも気をつけよ」
暴風雨の中、千代は寛子の外套の裾を押さえ、濡れた髪を整えながら、
「お怪我などなさいませぬよう……」
と震える声で呟いた。
寛子は振り返り、幼い頃と変わらぬ柔らかな微笑を向けた。
「千代、そなたも離れてはなりませぬよ。……共に参りましょう」
その短いやり取りを、慶仁は嵐の音に紛れながらも確かに耳にしていた。
「殿下、六華苑は揖斐川のすぐ側にございます」
車中で署長は、申し訳なさそうに、しかし自信を持って付け加えた。
「それゆえに、この桑名で最も頑丈に造られております。諸戸様が私財を投じ、度重なる水害を耐え抜くよう、地盤を固め、選び抜かれた材で建てられた『不沈の城』にございます。川向こうの民家が流されても、あそこだけは残る……それが桑名の常識でございます」
署長の脳裏にあったのは、過去の大雨による洪水の記憶だった。
川の水がじわじわと溢れ、床下を濡らす程度の、これまでの水害。それならば、六華苑の高い基礎と、選び抜かれた木材の粘りが耐え抜くことを彼は知っていた。
泥水が川のように流れる桑名の市街地を、警察の先導で進むこと十数分。
視界の悪い雨の向こうに、鮮やかな水色の外壁と天を突く塔屋を持つ六華苑の威容が浮かび上がった。
木造建築でありながらも、西洋の粋を集めたその壮麗なる洋館は、荒れ狂う嵐の中でも城のごとく鎮座し、一行を安堵させるだけの圧倒的な存在感を放っていた。
「ここならば、いかなる暴風雨でも御身は安全にございます」
署長の言葉に、随行員たちもようやく安堵の息を漏らした。
車が六華苑の正門をくぐった時、慶仁は窓の外、すぐ背後に迫る揖斐川の堤防を仰ぎ見た。
「署長。川があまりに近い。堤防が決壊すれば、ここはひとたまりもないのではないか」
十二歳の慶仁の鋭い指摘に、署長は雨に濡れた顔で必死に訴えた。
「恐れながら殿下、あちらの堤防は近年、国が威信をかけて補強したばかりにございます。万一、越流いたしましても、この洋館の二階、あるいは塔屋へ逃れれば、救助が来るまで十分に持ち堪えられます。駅舎や学校のような、薄い壁の建物とは造りが違うのでございます!」
寛子もまた、周囲の状況を冷徹に観察していた。
(確かに、周囲の木造平屋とは格段に強度が違う。でも、あの川の咆哮は……)
彼女は不安を押し殺し、慶仁の肩に手を添えた。
「殿下、今は署長をお信じくださいませ。外の暴風雨に身を晒すより、今はこの館に身を寄せておられる方がよろしゅうございます」
しかし、誰も――地元の署長ですら気づいていなかった。
河口の名古屋港から桑名にかけての沿岸部には、膨大な数の「北洋材」を浮かべた広大な貯木場が広がっていたことに。
広大な屋敷の管理人たちに迎えられ、慶仁と寛子は、和館の奥まった一室へと案内された。
「殿下、お召し物が濡れておいでです。すぐにお着替えを」
慶仁の学友であり雅武に代わって御付きとして同行していた五辻正成が、青ざめた顔で手拭いを差し出す。慶仁が「頭は良いが華奢」と評した通り、線の細い彼は、度重なる列車の揺れと外の暴風雨の恐怖で、すでにひどく消耗しているようだった。
一方、寛子の周囲では、妃教育の指南役である宮内省から遣わされていた老女官が、不安げに身を寄せる若い侍女たちを厳しく叱咤していた。
「お静かに。殿下と寛子様の前で、そのように見苦しく怯えるものではありません」
叱責する指南役の老女官の手もまた微かに震えていた。
一行が館内に入った直後、背後の揖斐川から、堤防が「悲鳴」を上げるような音が響いていた。
それは、地元の人間が信じていた「近代的な堤防」と「名建築」が未曾有の異常気象を前に、その前提を崩される崩壊の序曲であった。
ガラス窓を震わせる風の音に混じり、川の向こうから、何万本もの巨大な丸太がぶつかり合う、不気味な地鳴りのような音が響き始める。
伊勢湾の海水が、台風の猛烈な気圧低下と強風によって「巨大な水の壁」となり、揖斐川を逆流してくるまで、あと数時間。
いかにコンドルの名建築であろうと、木造の骨組みが、数トンの質量を持つ無数の丸太の直撃に耐えられるはずもないという冷酷な物理法則が、すぐそこまで迫っていた――。
停電した薄暗い和館の一室で、慶仁たちは外で唸る風の音と、すぐ裏手を流れる揖斐川の不気味な濁流の音を不安げに聞いていた。
「殿下、こちらへ」
寛子は慶仁のそばから片時も離れず、その小さな体を庇うように寄り添っていた。彼女の体温だけが、慶仁にとって唯一の安心感だった。
その時だった。
地響きのような轟音と共に、想像を絶する衝撃が邸宅全体を揺るがした。
高潮により限界を超えて水嵩を増した揖斐川の堤防が、凄まじい水圧に耐えかねて大音響と共に決壊したのである。
「決壊だ! 堤防が切れたぞ!!」
悲鳴が上がる間もなく、十メートル近い「泥の壁」となった激流が名園の木々をへし折り、壮麗な木造洋館の漆喰壁や和館の建具をいとも容易く粉砕して、一階部分へと一気に雪崩れ込んできた。
「殿下!」
一番近くにいた正成が、身を挺して慶仁を庇おうと飛び出した。しかし、彼のもともと華奢な体は、叩きつけられた濁流の圧倒的な質量の前に、まるで木の葉のようにいとも容易く吹き飛ばされ、そのまま暗い渦の中へと姿を消した。
「正成!」
慶仁の絶叫は轟音に掻き消された。
阿鼻叫喚の地獄。重い家具や太い柱の破片が濁流の中で凶器となって渦巻く。
「寛子様をお守りなさいませ!」
指南役の老女官が若い侍女たちを庇うように両手を広げた直後、和館の重厚な襖と土壁が濁流に押されて一気に倒壊した。悲鳴すら上げる暇もなく、指南役の老女官や寛子の世話を焼いていた侍女、寛子の近くに居た学友たちは、大量の土砂と建材の下敷きとなり、黒い水底へと呑み込まれていった。
慶仁もまた為す術もなく水に浚われ、冷たく重い泥水の中で息ができずにもがいた。
その暗闇の中で、細く、しかし力強い手が、慶仁の腕をきつく掴んだ。
「殿下! しっかりなさいませ!」
水を飲み込みながら咳き込む慶仁を引っ張り上げたのは、寛子だった。彼女は自身の体ほどもある和館の太い松材の梁にしがみつき、必死の力で慶仁の体を、激流からかろうじて突き出たさらに高い梁の上へと押し上げようとしていた。
「寛子……! お前も、上がれ!」
「私は、後で……っ! まずは殿下を!」
生き残った二人の学友や侍従、武官。松殿家の随行員たちが、もはや人の力では抗いようのない激流に足を取られながらも、ただひたすらに慶仁と寛子のもとへと集まってくる。
誰もが分かっていた。
この濁流は、忠義を尽くす者の命を選んでくれるような優しいものではない。
それでも、彼らは進んだ。
慶仁と寛子を囲むように「肉の防波堤」を築こうと身を投げ出していた。
「お二人を、守りまいらせよ! 御学友は我らの内に!」
侍従武官が怒号を上げるが、渦を巻いて室内に雪崩れ込んできたのは水だけではなかった。貯木場から流出した、数トンもの重さを持つ巨大な北洋材の丸太が、何本も狂ったように暴れ回りながら押し寄せてきたのである。
なおも声を張り上げようとした侍従武官の側頭に丸太の破片が容赦なく叩き付けられた。
「お二人を……おまもり……せ……よ……」
その言葉とともに、武官侍従の壮健な身体が押し流される。
もっとも外側で盾になろうとした屈強な武官たちの体に、巨大な丸太が容赦なく直撃する。肉が潰れ、骨が砕ける鈍い音が嵐の音に混じり、盾が崩れた。
盾が崩れ、その内側で壁を築いていた侍従達に丸太が直撃し始める。血を吐きながら一人、また一人と濁流に引きずり込まれていく侍従や随行員達。
その魔の手は学友にも及んだ。
成すすべなく濁流に引きずり込まれる学友とそれを助けようとした侍従や随行員がともに流される。
慶仁の皆を呼ぶ声は雨と轟音にかき消され、ただ寛子の手を握る力だけが、彼の意志を示していた。
彼らが命と引き換えに僅かな時間を稼いでいる間も、寛子は震えながら慶仁の体を必死に押し上げていた。
その寛子のすぐ背後では、乳姉妹の千代が、濁流に呑まれそうになりながらも必死に寛子の帯を掴み、背中を支えていた。
「寛子様……っ、お上がりを!」
しかし次の瞬間、渦を巻いて室内に雪崩れ込んだ巨大な丸太が、千代の背中を無情にも打ち据えた。
「千代っ……!」
寛子の叫びが轟音に消される。肋骨を砕かれ、肺から空気を吐き出させられた千代の体は、そのまま暗い水の底へと沈みかけた。だが、彼女は決して寛子から手を離さなかった。
水面下に没しながらも、千代は残された最後の力で寛子の両足をしっかりと抱きかかえ、己の体を濁流の中の『土台』としたのである。
慶仁を押し上げようと水面でもがく寛子の体が、重力と水圧に逆らって、水底の千代の肩や頭を容赦なく踏みつける形になる。
(千代……ごめんなさい……ごめんなさい……っ!)
寛子の細い指に、流れ落ちる雨と涙の区別はもうつかない。
残された武官や侍従、松殿家の随行員たちは、仲間が沈み、流されていくのを横目にしながらも、二人を囲むようにして必死に踏みとどまる。
「殿下をお守りせよ! 寛子様をお支えせよ!」
互いに掛け合う怒号が怒濤の音に消される。
彼らの足元では、濁流が唸りを上げ、二人を囲んでいた侍従や随行員たちも、一人、また一人と姿を消していった。
慶仁はどうにか梁に上半身を乗せたが、揖斐川から直接流れ込む水流のすさまじさに全身が引き剥がされそうになる。寛子は慶仁の足にすがりつくようにして、下から彼を支え続けた。
その傍では濁流に抗っていた松殿侯爵家の随行員が二人、渦巻く暗黒の濁流に足を取られながらも、寛子と慶仁の体を支え続けていた。
最後に残った二人の随行員は、流木や瓦礫が体に叩きつけられる衝撃に耐え、血を吐きながらも、その手を緩めることはなかった。
「寛子! 手を出せ! 早く!」
慶仁は梁から腕を伸ばした。だが、寛子の体力はすでに限界を超えていた。冷たい水が体温を奪い、凄まじい水圧が容赦なく彼女の体を揖斐川の巨大な渦へと引きずり込もうとする。
その時、寛子の足元では、水の底へと呑み込まれた乳姉妹の千代の身体が、なお踏みとどまっていた。
水底の千代は、肺に泥水を満たしながらも決して腕を緩めず、姉と慕う主の体を上へ、上へと支え続けた。
その千代の命を削る土台があったからこそ、寛子は水面から顔を出し、慶仁を安全な高みへと押し上げることができたのだ。
やがて、寛子を支えきった千代の腕からふっと力が抜け、その小さな影は、二度と浮かび上がることなく漆黒の水底へと完全に消えていった。
暗い水面から顔を出した寛子は、力なく微笑んだ。その片手には、数日前に慶仁から贈られたあのお守りが、泥にまみれながらも固く握りしめられていた。
千代を失い、水底の足場をなくした寛子のもとに、泥水が再び容赦なく襲い掛かり、その体を揖斐川の巨大な渦へと引きずり込もうとする。
「寛子……っ! ダメだ、離すな!」
慶仁は梁から腕を伸ばした。だが、千代を踏み台にしてすべての力を使い果たした寛子の体力は、すでに限界を超えていた。
「殿下……」
轟音の中でも、その声だけはやけにはっきりと慶仁の耳に届いた。
「殿下……必ず助けが参ります。それまで決して、お手をお離しになりませぬよう……立派な、御当主に……」
それが、最期の言葉だった。
突如として和館の残りの柱をへし折って押し寄せた凄まじい波のうねりが、寛子達の体を無情にも飲み込んだ。
「寛子ぉぉぉっ!!」
慶仁の絶叫が暗黒の水面に響き渡ったが、応える声はもうなかった。彼を支え続けた寛子、その寛子を命がけで支え抜いた千代、そして最後まで激流に抗い続け力尽きた随行員たちは、木造の邸宅を丸ごと飲み込んだ濁流の奥底へと完全に消え去っていた。
二十七日。泥の海と化した桑名の地に国防軍の工兵大隊が駆けつけ、かろうじて押し流されずに残った洋館の塔屋の残骸と、へし折られた和館の梁の狭間で、慶仁は奇跡的に救出された。
九月二十八日、未明。
かつて壮麗を誇った名園の無残な泥の跡地で、国防軍の工兵大隊によって寛子の遺体が収容された。
泥に塗れたその姿は痛ましいものであったが、彼女の右手は、慶仁から手渡された御印入りのお守りを握りしめたまま、慶仁を支えようとするかのように固く結ばれていた。
傍らには、彼女と共に最期まで闘った随行員たちも、主家を守り抜いた誇りをその亡骸に宿して静かに横たわっていた。
現場で指揮を執っていた歴戦の将兵たちも、十六歳の少女が見せた凄絶な自己犠牲の前に、泥だらけの軍帽を脱ぎ、深い黙祷を捧げた。
救助活動に従事した元工兵大隊長は後にこう語った。
「……私は大陸で多くの死線を見てきました。ですが、あの日、泥濘の中から収容した松殿侯爵家のご令嬢の御手を見た時、私の膝は初めて震えました。……その細い指は、泥に汚れ、爪は剥がれかけていながら、殿下から賜ったというお守りを固く握りしめておられた。指が固まって、まるであの梁を、或いは殿下の御手をまだ支えようとしているかのようでした。我々軍人が口にする『尽忠報国』という言葉が、いかに空疎なものであったか。あのお方こそが、この国の真の盾であられた。私はあの日以来、自らに問いかけております。『いまお前が造っているものはあの方を守りきれるのか』と」