【リメイク更新中】ウルトラ世界で星を狩る蛇【こっちは未完】   作:Emerihhi

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前回のあらすじ!

エボルト「火星についた。三人は秒殺された。マル。」
ベルナージュ「短すぎる。もっと長く」
ブラッド族A「細かくではなく!?」
ブラッド族B「というかなんやこの名前!」
エボルト「仕方ねえだろ、公式に名前明かされてねえんだから」
ベルナージュ「何を細かく説明しろというのだ。言われたとおりだろうに」
ブラッド族B「メタ発言すなや!」
ベルナージュ「黙れ、騒がしいぞ。どうなる第9話」
ブラッド族C(一言も喋ってない…)


第9話 魂の故郷へ

「ここからが、本当の戦いだ……一つでも行動を間違えれば、火星どころか宇宙も滅びるぞ」

 

 ついに火星での最終決戦が始まった。

 

「ハアッ!」

 

 先手必勝と言わんばかりにベルナージュが斬りかかるも、キルバスは回避ではなく正面から自分の攻撃でそれらを打ち消していく。合間を縫ってエボルトが殴りかかるも、それを防御もなしに持ち前の装甲だけで耐えると、反対にエボルトを蹴り飛ばす。しかし脚を振り抜いて無防備な格好になっているところへ剣の一撃が直撃し、たまらず声を上げるがしかし、堪えてはいない―――が、動きが止まった。

 

「な、んだとォ…!?」

 

 バチバチと音を立て、朱色の電撃がキルバスの全身を走っていく。見ると、その腰にあるドライバーに亀裂が入っている―――ベルナージュの剣は鎧を貫き中身にダメージを入れるまでは至らずとも、確かに手痛い傷をその身に負わせていた。

 

「もう、いっちょォ!!」

 

 一拍遅れて、追いついてきたエボルトがすり抜けざまにひと殴りしていく。狙いも見え見え、隙も大きい動きではある。ある程度腕が立つなら誰でも容易くカウンターをとれるであろうそれには、しかしキルバスでは届かない。どれだけ力があろうとも、動けなければ意味など無いのだ。

 

「さァてそれじゃあ、もう一発…おッと危ねえ!」

 

 二撃目に移ろうとしたエボルトは、(すんで)のところで身を翻した。その眼前を赤い軌跡が駆け抜けていく。軌跡の正体は、回復したキルバスが振り抜いた腕だ。

 

「してやられたよ、エボルトォ……小細工好きめ、そいつに何を吹き込んだ?」

「さァな、誰が教えるかよ」

 

 エボルトが吐き捨てるのとほぼ同時に、レバーを回し終えたキルバスが必殺の一撃を放つ。

 

Ready(レディー) Go(ゴー)!】

[+\:*@.](■■■■) Finish(フィニッシュ)!!】

 

「消し飛べェ!」

「断る!!」

 

 己を灰燼に帰さんとする赤い波に、しかしエボルトは防御もなしに突っ込んだ。まさに波に飲まれんとするその瞬間、エボルトの周囲を円錐状に()()()()()()()()()()()()が取り囲み破壊の波から守り抜く。

 

「往けッ!エボルトォオオ!!」

「言われなくても、これで決める!!」

 

 自分を包むバリアすらも捨て去り、誇り高き火星の王妃はエボルトの防御に全てのエネルギーを回す。黄金(こがね)色の円錐は捻れながら回転を始め、進むとともにその速さを増していく。

 一方兄を討たんとする星狩りは、進みながらレバーを回し、禁止されていた()()()のトリガーの使用を始める。しかしこれまでと違うのは、その手の中に白銀(しろがね)色のボトルを握っていること―――名を、『イージスボトル』。イミテーション・エボルトリガー開発にあたって、一時的にイージスを纏ったゼロから漏れ出ていたエネルギーを閉じ込めたボトルである。なお密造。エボルトが数回ボトルを振ると、その腕に集まっていたエネルギーもまた白銀色に煌めき始める。

 

「突き通せ!」

()()ェェエエエエ!」

 

 黄金色のドリルが破壊の波を貫き、ドライバーを粉々にするその寸前でキルバスは自ら変身を解除。ベルナージュの一撃はドライバーのみを破壊し、キルバスは肉体と精神の分離を回避した。―――が、直後襲いくる銀色の砲撃に弾き飛ばされる。飛んでいくその先にあるのはもちろんブラックホールだが、いつものものとは一味違う。ワープの力を持つブラックホールに欠片とはいえノアの力を加えたそれは、異なる宇宙をつなぐ孔。

 

この宇宙(せかい)から出ていけ、クソ兄貴

 

 鮮やかな青色のアメーバ状の姿になったキルバスが、前からの圧力と後ろからの引力に引かれて孔へと近づいていく。半流体のような姿ではたとえ暴れようが引力の拘束を脱するには出力が足らず、キルバスは徐々に孔へと飲み込まれていき―――

 

エボルトォオオッ!!

「「二度と来るな!!」」

 

 暗闇の奥へと消えた。

 

「ッ、ハァ、は、終わった、か?」

「…だろうな……ッ、ゔァっ、クソが、最悪だ…」

 

 全てが終わったことを悟り、体中から力が抜けた二人は座り込む。と、同時にエボルトの体内から鈍色の箱が吐き出された。それに続いてイミテーション・エボルトリガーは砕け散り、エボルドライバーも真ん中から真っ二つに割れる。

 

「それは貴様、まさか…」

「あいつらの持ってた箱、その正規品だ…そうだな、これはお前が持っといてくれ。今の俺は弱りすぎてて体内にしまえなくなってるんでな」

「最高レベルの警備で閉じ込めておいてやる。だが私はもうこれまでのようだ―――後は、皆に任せるとしよう」

 

 からん、と軽い音を立ててバングルが地面に転がる。横を見ると、ベルナージュの身体は既に消滅していた。

 

「……お疲れさん、王妃サマ。ゆっくり休めよ」

 

 まだまだ頑張ってもらわなきゃならないんだからな。そう心のなかで告げ、エボルトは立ち上がる。奇跡的に無事だった背中の飛行ユニットを駆動させ、火星の大気圏を突破して宇宙へと飛び立つ。もともと限界まで酷使されている飛行ユニットがミシミシと嫌な音を立てるが、エボルトは止まらない。ただただ、真っすぐ進み続ける。

 進む。進む。もはやエボルトの目には目的地以外移っていなかった。

 

(疲れた…身体が痛い…休まなきゃな……帰りたい…)

 

 進む。進む。青い星が見えてきた。戻ってきた。俺にとっては初めての地球。俺にとっては唯一の故郷たる地球。

 

「ハ、ハハ…ッついに、ついに戻ってきたァアアアア!戻ってきたぞ!地球に!帰ってきたんだ!ハハハハハハ!!」

 

 ああ、なんて美しい。確かに宇宙人ホイホイになるわけだ。

 

バキッ

 

 背中のユニットが割れる。砕け散る。後は地球の引力に仕事をしてもらうだけだ。

 

(……なんか前にもこんな事あったな…)

 

 大気との摩擦で身体が熱せられていくが、なんの問題もない。ブラッド族は宇宙でも数少ない、生身で大気圏を突破できる生命体であるがゆえに。

 最後に見えたのは、懐かしき日本列島だった。ああよかった、普通の島国で。三分割されてたらどうしようかと思った。

 

 目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 19☓☓年某日、ショッカー所属のとある怪人は、新たに見つかった約5200年前に墜落したと見られる隕石から宇宙金属を採取せよとの任務を受け、発掘地に訪れていた。

 あたりの人間を始末し終え、いざ隕石を持ち出そうとしたその時。

 

グジュリ

 

 気味の悪い音がし、隕石から真っ赤なスライムが流れ出てきた―――否、隕石そのものがスライムへと変わった。

 地球外生命体が隕石に化けていたのか、と戦闘員にサンプルとしての捕獲を命じ、戦闘員が大ビンを片手に近づいていく。

 

『おっと、そうは問屋がおろさねえってな』

 

 しかし、突然流暢に日本語を話し始めたスライムに身体の中に入り込まれ、戦闘員は傀儡と化した。他の戦闘員たちが排除に向かうも、戦いにすらならない蹂躙で全員が倒れた。怪人自身も出張ったが結果は同じで、戦闘員も怪人も泡になって消え去り、後にはつい先程までスライムだった怪物だけが立っている。

 

使()()()()やつまで死んだな。用意周到なことで……待てよ、ここどこだ?」

 

 怪物は歩き出し、自分が堕ちてきたらしい山を歩き回る。街を見下ろせる高台に来ると、怪物はそのふざけた精度の視力で街を眺め始めた。

 

(ふーん。見た感じの町並みは昭和なのか…ン?昭和?)

 

 怪物、もとい地球外生命体エボルトは一瞬のフリーズの後、思考の海に沈んだ。

 

 どう考えても時系列がおかしい。俺がウルトラの星に墜落した次点で、ウルトラマンZとナツカワ・ハルキは融合していた―――つまり、地球の時間は最低でも西暦2020年以降ということになる。だが、俺ことエボルトが登場する『仮面ライダービルド』は2017年の仮面ライダーであり、この次点で既に3年ものズレが生じている。さらに、体感ではあるが、俺は相当長い間休眠状態にあったはずだ。それなのに、俺が今見ている町並みはどう見ても昭和のもの。

 

(一体何がどうなってる…?)

 

 考えられる可能性は大きく分けて三つ。

 一つ。ウルトラシリーズ側の時系列が正しく、ビルドの時間が3年以上遅れており、かつ日本の文明が平成以降の域に達していない場合。だが、俺もこれは流石にないと思っている。あまりにもメチャクチャだ。一応頭に入れておくぐらいが丁度いいだろう。

 二つ。時系列は一つ目と同じで、俺が単体で過去に移動している場合。これの可能性が一番高いと考えられる。

 三つ。ウルトラシリーズとは完全に独立した時間軸、いわば原作に近い『ビルドの世界』的なところに移動している場合。過去にいるのか現在にいるのかは分からんが、前者なら前者、後者なら時間軸が独立しているがゆえのズレとして、時系列のズレを処理できる。この場合、宇宙を移動したのは二度目の必殺技時…トリガーの不具合か?ブラックホールにワープ機能をつけるとき、ゼロのイージスを参考にしたと聞いた。そのゼロ本人の念力にでも反応しておかしなことになったんだろう……どこぞの絆が大好物なカミサマが余計なことしたとかじゃねえだろうな?

 

「この場合、アイツが地球に…というよりこの宇宙に戻ってくるのにかかる時間は、ドライバーの破壊も加味して……長く見積もって7~8000年。かなり遠い宇宙に飛ばしたはずだし、それくらいは持つはずだ。でも、言っちまえば、ウルティメイトゼロの出力さえ出せれば、強引ではあるがワームホールを開けるしな…最短で6000年弱ってとこか。俺が寝てたのが体感だが4~5000年だとすると、ビルドの時系列に合わせるなら…そもそも今何年だ?」

 

 二つ目と三つ目、どちらが正しいかも今のままではわからない。ともかくまずは今何年かを確認しようと街に―――行こうとして、やめた。

 

(流石に怪人態はマズいよなァ…)

 

 危うく怪人態で街に行くところだった。誰にでもいいから擬態しなくては…そうだ、これにしよう。

 

「万丈、姿借りるぜ…服装が浮きすぎだな。そこだけいじっておくか」

 

 では、気を取り直して。今は何年か確かめようと、山を下り始める。我知らず脚が速くなる。スキップでもしたい気分だ。ああ、やっとだ。やっと帰ってきたぞ。

 ―――俺の、魂の故郷へ。




エボルト、前回のカブトごっこに続き突然のディケイドごっこ

後半です。できました。のですぐ挙げます。次回からまた亀更新に戻ります。
冗長…話大して進んでない………ナンデ…


・前回の捏造に対する言い訳&懺悔タイム
ドライバー壊したら動きが止まる…トリガーで止まるならドライバーでも止まるかなって………ユルシテ…

・今回の捏造てんこ盛りの言い訳&懺悔タイム
①この小説では、『火星での戦いからエボルトが遺伝子を探査機に潜ませるまでには、かなり時間が空いている』ということにしています。よって、このエボルトは肉体と精神の分離はしてはいませんが、火星での戦いからビルド本編までに長い年月が経っていることは変わり有りません。ご了承ください。………ユルシテ…
②パンドラボックスの自動排出
いくらボトルが入ってないからと言って、パンドラボックスですよ?アレがズタボロエボルトの身体に収まるわけ無いじゃないですか〜やだ〜………ユルシテ…
③怪人態への擬態
ガワだけなら真似られるかなって…Vシネクローズでもそれまでエボルコブラしか出てなかったのになんかサラッと怪人態なってたし………ユルシテ…
④服だけ擬態変更
これぐらい出来るかなって!!!!(必死)………ユルシテ…
⑤戦闘員自動死亡
いやだって…ショッカーなら乗っ取られた戦闘員ぐらい殺すでしょ…技術もあるでしょ…多分………ユルシテ…

・さらなる言い訳&懺悔タイム
①なんで急に宇宙跳んだ?
ブラックホールとノア様パワー(欠片)ならそんぐらい出来るかなって………ユルシテ…
②なんで時間軸おかしいの?
最初の方に何も考えずZ君とハルキくんのこと書いちゃったからです…当時Z完走しておかしくなってて………ユルシテ…
③なんでエボルト急に日本語喋ってんの?
だって前世日本人だから…母国語なら喋れるでしょ(死んでから何年経ったと思ってるんだ)………ユルシテ…

次回、秘密結社ファウスト  気長にお待ちいただけると幸いです。



-追記-
2023/6/29に『第???話 仮面ライダーエボル』を削除いたしました。書き進めていくうちに頭の中でエボルト成主が暴走し始め、話が当初の予定とは正反対の方向へ進んでいっており、予告としての役割を果たせなくなったためです。どうかご了承ください。

アルファベット表記の上にカタカナのルビは

  • あったほうがいい
  • 別になくてもいい
  • どっちでもいい
  • そんなことより続きかけコラ
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