【リメイク更新中】ウルトラ世界で星を狩る蛇【こっちは未完】 作:Emerihhi
エボルト「隊長サマとうまく話をつけた俺・エボ成り転生者エボルトは…」
ゼロ「なんだよエボ成りって略しすぎだろ」
エボルト「好きにさせろよそれぐらい!エボ成り転生者エボルトは、潰しても良い星をいただくことに。真の力よ甦れ!!」
ゼロ「フェーズ1が何言ってんだ」
エボルト「黙れゼロ。お前今回出番ゼロなんだから。ゼロだけに(笑)」
ゼロ「は!?聞いてねえぞそんなこと!」
エボルト「言ってないからな。どうなる第2話!」
今回は捏造成分が多めです。お気をつけください。
エボルトの朝は早い。というより、ここのところずっと徹夜しているゾフィーと共に隊長室に泊まり込んでいる。別に、仕事の内容を覗き込んだり、機密事項を知ろうとしたりなどはしていない。エボルトは契約には誠実なのである。どの口が言うか貴様
エボルトの定位置はゾフィーの机の隅である。大体は暇そうにしているだけだが、ふと思い出したかのようにパンドラボックスをいじってみたり、ドライバーの調子を見たりもする。が、それにも飽きると本当にやることがなくなり、ここ数日のエボルトは娯楽に飢えていた。こればかりはエボルトが”愉”の感情(本人は”楽”と言い張る)を持っている以上致し方ない弊害である。
そうして無為に日々を過ごしていると、ゾフィーが仕事をこなす手を止め、言った。
「エボルト、仕事だ。君の出番だよ」
「やっとか!待ちくたびれたよ隊長サマ。どんな星だ?」
今回の標的は侵略型宇宙人の根城にされていた無人の惑星だった。その宇宙人たちの開発した細菌兵器もどきが暴走し、当の宇宙人たちは基地を放棄して逃亡するもあえなく宇宙警備隊に拘束される。後は基地を潰すだけだが、下手に残すとそこから宇宙へと被害が拡散してしまう。そのため、短時間で、基地を一欠片も残さず、しかし原生生物の生息地である地下深くには被害を及ぼさないように基地を殲滅しなければいけない。なんとも制約の多いことである。
「今の君に星間航行は不可能だから、私が運ばせてもらうよ。大気圏内でも飛んだほうがいいかな?」
「いや、大丈夫だ。このぐらいのことに飛行能力は必要ない。…それで?
「今回は表層だけだそうだ。」
「フゥン…わかった。今すぐとは言わんが、できるだけ早くそこへ連れて行ってくれ。暇で暇で仕方がないんでね。暇すぎて死にそうだ」
「そう思えるのも感情があるからだよ。」
会話を続けながらも片手間に急を要する仕事のみを片付け、ゾフィーはどこかへウルトラサインを飛ばす。エボルトはというと、まだ光の国の文字は読めないが、ウルトラ兄弟あたりに送っているのだろうと当たりをつけて立ち上がり、屈伸やら前屈やらをして体を軽くほぐしていた。
宇宙警備隊隊長ゾフィーの机の隅でラジオ体操をするブラッド族、なかなかにカオスである。
「じゃあ、行こうか」
そうしている内にゾフィーが手を差し出してきたため、大人しくそこに乗る。エボルトをその手で包んだゾフィーは、目的地へと向かって宇宙を飛んだ。
・・・
「潰す基地ってのはコレか。随分と大きいな」
「まあ、私から見てもそこそこの規模ではあるからね」
自分の何十倍あろうかという高さの建物を眺めるエボルト。しばらくそうしていたが、やがてエボルトはゾフィーの手から基地の屋上へと飛び移り、基地の屋根の検分を始めた。そして五分もしない内に地面に飛び降りると、今度は壁やら床やらを確認する。最後に、近くの壁を軽く手で叩くと満足気に頷き、呟いた。
「なるほど、大体強度はダイヤモンドと同じか。靭性はコレのがよっぽど強いが…まァ余裕だな。サイズ的にも問題ない。今の俺でも十分いける…始めるか。隊長サマ、
エボルトは持ってきていたパンドラボックスを一旦地面に置き、ゾフィーを見上げて言った。
「わかった、
ゾフィーが見やった方には、拘束された一人の宇宙人が転がされていた。ゾフィーはそれをいささか乱雑にエボルトの元へ引きずってくると、足元へ転がした。エボルトはすかさず変身を解き、赤いアメーバのような姿になってそれの中へ潜り込む。そして、それの意識に問いかけた。
『お前はこの星に思い入れがあったんだってなァ。お前が感じたこの星を俺にも教えてくれよ』
『だ、誰だ貴様!』
『そう邪険にすんなって。いくらお前がこの星を気に入り、心の底から愛し、想っていたとしても、お前はこの星を裏切った。この星の生命を踏みにじり、恐ろしい兵器を作り、挙句の果てにそれが暴走したらハイさよなら。そんなの、本当に愛してたって言えるのか?お前が本当にこの星が好きだってんなら、言えるはずだ。さァ、答えろ。お前がこの星で好きになったものはなんだ?30個挙げるんだ。』
『…ッわかったよ、言えばいいんだろ!?[#ァ%:]、[*;@”]、[`+>/―――』
やがて”好きなもの30個”を言い終わると、エボルトはそれ以上相手の言葉を待つことなく次の質問を投げかける。
『じゃあ次は、さっきあげたものを殺す、または破壊するものを30個挙げろ。しっかり考えろよ?』
笑いを隠しもせずに問いかける声を、ゾフィーはテレパシーの応用で聴いていた。想像以上に邪悪なその本性に一瞬選択を間違えたかとも思うものの、即座にその考えを掻き消す。
(ブラッド族は己が生きるために星を滅ぼす必要がある。この性格も進化の内に自分たちの精神を守るため獲得したものなのかもしれない…そうだと、思いたい)
残念ながら、この外道っぷりはエボルト独自の性格である。王族2人が頭おかしいせいで風評被害を受けるブラッド族が哀れでならない。
そうこうしている内に”好きなものを殺す、または破壊するもの30個”を挙げ終わった宇宙人からエボルトが抜け出してくる。ゾフィーは気絶している宇宙人を待機させていた一般隊員に引き渡した。飛び去っていく隊員から目を離しエボルトの方に向き直ると、いつの間にか再変身してパンドラボックスの前に座り込み、何やら忙しなく手を動かしている。
エボルトの手元をよく見ると、自分の体の中からボトルを取り出してはパンドラボックスの面にはめ込んでいく、という作業を繰り返していた。
「それ、何してるんだい?」
「ああ、コレか?パンドラボックスを起動させるには、その星にある60のエレメントを集めなきゃいけない。しかも、それは30組のベストマッチで作られている必要がある」
「…その”ベストマッチ”っていうのは?」
「端的に言えば、一番相性がいい組み合わせってやつだな。ベストマッチの法則は人それぞれ好きに決めてるよ。俺の場合は生き物や職業――俺はこれを”有機物”ってカテゴリしてる。それと、それを殺害、または破壊できるもの――こっちは”無機物”ってカテゴリしてるんだが、その組み合わせだ」
「それはまた悪趣味だね」
「よく言われるよ、ありがとう」
エボルトは会話しつつも手際よくボトルをはめていく。そして最後の一本を手に取ると、ゾフィーの方を向いて言った。
「ちょっと離れるか踏ん張るかしててくれ。…何が起こるかはお楽しみだ」
それを聞いたゾフィーが離れるのを見ると、エボルトは最後のボトルをはめ込む。
そして途端に莫大なエネルギーを発し始めたパンドラボックスへ手を伸ばし―――
「惑星の表面の一部とそこそこの建造物だけで俺はどこまで回復できるかなァ…?
さァ、実験を始めようかァ!」
ゴゴゴゴゴゴ…!
パンドラボックスから一条の赤い光が遥か上空へと伸びていく。それと同時に地面が激しく揺れ動き、ゾフィーは咄嗟に空中へと飛び上がった。
正円を描く壁が大地を割って現れる。はじめの壁を足場にするように第2・第3・第4・第5の層がせり上がり、最後に一際長い第6の柱が天へと伸びる。飛び散った瓦礫をも巻き上げ吹き荒れる黒い風の奥に、歪な塔の姿が見える。
風が止む。
真っ暗になっていた空は晴れ、風にのって飛んでいた瓦礫も地面に落ちた。
「本当はこのまま滅ぼすんだが、アンタには一度これを見ておいて欲しいと思ってなァ」
視界を遮るものがなくなり、異様な姿の塔が晴天のもとに姿を現した。ゾフィーはただ呆然と、塔が発する雰囲気に呑まれていた。これまでに宇宙規模の戦闘を繰り広げたことは幾度もあるが、そのどれとも違う迫力。異様としか表現できない何かを感じていた。
「おーい、隊長サァン」
「…なんだい?」
しかしそこは流石の隊長というわけで、すぐに我に返ると”いつも通り”を装い返事をする。
「これはパンドラタワーっていってな、パンドラボックスを開くと出てくる。やろうと思えば地下に伸ばして星のコアを砕くってこともできるが、今回は表層だけってのと、俺の趣味で――ああ、言ってなかったか。俺はブラックホールの方が好きなんだよ。あの黒さがイイんだよなァ。まァそれで、塔の形にしたってわけだ。」
エボルトはやけに饒舌に、ペラペラと話し続ける。それはまるでお気に入りの玩具を自慢する子供のようで気味が悪い。知能は高いが、情操面が全く発達していない子供――それがゾフィーの受けた印象であった。というか、身も蓋もなく言うとドン引きしていた。
「じゃあ始めるぞ、隊長サン。ブラックホールに飲み込まれないように、せいぜいしっかり踏ん張ってくれ」
その言葉と同時に空は再び真っ暗になり、風は吹き荒れる。しかし今度はそれだけではない。塔の上空に黒い点が生まれたと思うと、それは爆発的に広がり巨大な穴を作り上げる。風は穴に吸い込まれ、それとともにまず瓦礫が、次に建物が、そして地表そのものが穴の奥へと消えていく。大地にはヒビが入り、裂け、砕かれ、天高く吸い上げられ、そして虚空へと消える。
ゾフィーは空中で姿勢を制御することでブラックホールの被害から逃れる。その内に風は徐々に弱まり、空にも薄日がさし始めた。
「終わった…?」
再び風がやんだとき、そこには何も残っていなかった。
つい先程までそこにあったはずの巨大な建造物は影も形もなく、雑草の一本も生えていない剥き出しの地面がそこにあるのみ。ほんの数分前までそこに何かがあったとは思えない惨状の中、唯一つ、歪な塔だけがそこに君臨し、その存在を誇示していた。
「どうだ隊長サン?いいだろう?すごいだろう?最高だろう?なァ!」
塔の頂点に立ち、上機嫌で灰燼と帰した下界を見下ろすは”星狩り”の名を持つ赤い蛇。
その2mにも満たない身体が保有するエネルギーが急増しているのを感じ取り、ゾフィーは今一度エボルトへの警戒度を引き上げた。
(これは…想像以上に厄介なものを引き入れてしまったな…どう乗りこなすべきか…)
今回の成果:基地破壊完遂。しかしゾフィーの胃痛の種が増えた。
お待たせいたしました第2話です。
お楽しみいただけたなら幸いです。
次回、通りすがりのバロッサ星人、死す!デュ◯ルスタンバイ!
今回の捏造に対する言い訳
①原作ではボトルの浄化を美空(ベルナージュ)がしていますが、そうするとパンドラタワーの生成にベルナージュが必要ということになり、火星が滅ばなくないか?と自分は考えました。なので今作では、その星のエレメントを取り込んだ時点ではボトルは浄化済みと同じ状態で、パンドラボックスを不完全な形で開いてしまうと浄化前ボトルになる、という設定にしました。捏造ですみません。
②パンドラボックスが複数ある上にベストマッチの法則が個体ごとに違うという設定です。捏造てんこ盛りですみません。
アルファベット表記の上にカタカナのルビは
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あったほうがいい
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別になくてもいい
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どっちでもいい
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そんなことより続きかけコラ