高嶺の勇者を殺したい!   作:ゴマ醤油

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決着。そして

 無事先制パンチという名の大技が決まり、安堵の息を吐きながら(かなで)ちゃんの側に寄る。

 正月の神社にいそうな巫女服姿を着こなす少女。特筆すべき点を挙げるとするなら、金であった髪が銀に染まり、なんともまあ愛らしい狐耳と尾が生えてきていることくらいか。

 

「あら可愛い。属性もりもりでこっちがびっくりだぜ」

「ふふっ。嬉しいですわ。(すすむ)さんもお役目お疲れ様でわ」

 

 小学生のくせに扇情的と言えてしまう感じで息を乱しながら、けれどもこちらへ心配掛けまいと気丈に振る舞っているが、それが(かえ)って情欲をそそってしまいそうである。

 危ない危ない、ここに変質者がいなくて本当に良かった。下手したらファンタジーなボス戦なんて置き去りにしてピンクなR-18(エロ)が始まってたところだぜ。

 

「何ですこの空気。流石に十二歳以下との交際はお姉ちゃん許しませんよ」

「あっ、由奈姉(ゆなねえ)。手応えどう?」

「ないですね。いえ、正しくはあるにはあるんですが、やはり予想通りです」

 

 こちらへ着地してきた由奈姉(ゆなねえ)が、不愉快そうに今なお吹き荒れる竜巻を指差す。

 いや、見てと言われても見えないよ。何かすげーことになってるもん。

 

「再生しています。初撃は有効だと思いますが、風の檻での拘束は長時間保たないでしょう」

「うへぇ。さっきのもう一発とか無理なん?」

「すーくんに求められると応えたくなりますが、残念ながら溜めが必要ですね。それにあの規模の霊術を使えば私はガス欠になります。やるなら絶対に当てられる確証がないと」

「ふーん。ちな何秒くらい?」

「十五秒ください。お姉ちゃんの意地にかけて、必ずや果たしてみせましょう」

 

 ……ふむ。つまりはもう一回隙を作らんと話にならないってわけね。ばりつらたん。

 

「では当初の計画通りに。懸念はおありで?」

()()()()()()()()()()()()()()。恐らく前回よりも強く」

「問題ありません。その分を(わたくし)が埋め合わせればいいだけですもの」

 

 (かなで)ちゃんの言葉に、後ろの二人は心配そうな瞳を見せて仕方ない。

 嗚呼、わかってるよ。その尾ってやつ、恐らく相当な無理をして初めて使える物なんだろう? 名家の生まれだとしても、子供に背負わせちゃいけないほどの重荷なんだろう?

 素人丸出しの俺でも分かる。(かなで)ちゃんは今、この場の誰よりも命を張ってこの場に立っている。あの怪物を打倒しようと全力以上を尽くしている。

 

 ──なら、そうじゃねえだろお付き共。

 向けるべきは敬意のみ。一丁前な心配なんかより、てめえらがすべきは支えてやることだろう?

 

「……ふふっ、この様に同情しますか?」

「まさか。最高にかっこいいぜ、(かなで)ちゃん。信じてるよ」

「ええ、ええっ! 必ずや、貴方の期待に応えてみせましょう!」

 

 手足に力を込め、体を魔力を循環させながら、いつにもましてやる気に満たされる。

 そういや誰かのために戦うってのは初めてだな。きひひっ、存外に悪くない気分かもしれないぜ。

 

「戦闘中はお姉ちゃんもすーくんに気を回す余裕がなさそうです。……覚悟は?」

「もちろん。気にせず好きにやってよ。大丈夫、こっちには勝利のお狐様が付いているんだからさ」

「……大きくなりましたね。お姉ちゃんは誇らしいです」

 

 後ろから聞こえる鈴と笛の音を聴きながら、由奈姉(ゆなねえ)の横に並んで頷き合う。

 手に持つ刀を軽く振るい、大蛇の如き風の檻を両断する。

 霧散した風の中から現れ出でる屍鬼(かばねおに)。見るも無惨といった具合にすたぼろでグロテスクなその体を、無理矢理にでも再生している最中であった。

 

「ではいきます。──疾風(はやて)

 

 隣で起こる爆発。瞬き一つの速度すら置き去りに、この場から由奈姉(ゆなねえ)の姿は消失。

 直後、空より響く三度の衝撃波。落雷が側に落ちたかと思わせる、人など容易に転がす力の奔流。

 紫紺と白。力と力のぶつかり合いにより生じた二色の火花が、ひたすらに空を爆ぜ照らすのみ。

 

「銀の尾よ。白き狐の残し火よ。(いにしえ)にて十つに分かたれし、奇跡を呼ぶ獣の残滓よ」

 

 声が聞こえる。俺も負けじと地面を蹴り、足を動かしながらその戦闘を余すことなく観察する。

 音すら越え、大気の壁を貫き、ひたすらに暴れ狂う二つの異次元。

 正直なところ、完全な視認なぞまるで不可能。(はや)すぎるそれは、レベルが上がった今でさえかろうじて捉えるのがやっとでしかない。

 けれど見る。見続ける。どれだけ半端であろうと、朧気であろうと、利用できる全てで追い続ける。それが今の俺に出来る、来たるべき一瞬までの最適解。

 

「我は獅薔薇(しばら)の末裔なり。退魔の祖にて尾を託され、現世(いま)まで紡いだ血の果て子なり」

「二千の刻の積み重ね。かつて交わされた約定の期日。怨たる鬼の骸はここに来たり」

 

 謳われる。詠われる。甘い夢のような声色で、少女はひたすらに言葉を紡いでいく。

 屍鬼(かばねおに)は気付かない。今なお激戦を繰り広げる、大化生はこちらに見向きもしない。

 自身と五角に渡り合う由奈姉(ゆなねえ)の存在。そして付き人の一人、(なぎ)の力によって(かなで)ちゃんの周辺の音と気配の一切を届かなくしている故に。

 

「故に聞け。意志に応えよ。この身を焦がす、幼き情動(いかり)のままを」

「ここに祈る。ここに願う。身に余る力と成りて、どうか我が同朋(どうぼう)に力の報いを」

 

 まるでこれが最後だというように。今にも泣き出しそうながらも、固く決意した女の声で。

 

「捧げるは器。尾を宿した不敬な愚者の身を。御身を巡りへ送り還す、我が矮小なる生命を」

 

 (かなで)ちゃんの魔力が更に強まる。尾から出力されるのは、途方もない濃さのまっさらな波動。

 見なくともわかる。背中に目などなくとも、不思議とそれが知覚できてしまう。

 (かなで)ちゃんの魔力が一層に輝きを増している。文字通り、力の質が先ほどまでとは別物へと変化している。

 

 もしも今の彼女のステータスを覗ければ、きっと信じがたい数値が書いてあるはず。

 役目をほっぽり出して見てみたいという欲望を抱きつつも、それだけはすまいと頬を叩いて集中し直す。

 今振り向いてしまえば、それはもう彼女を信頼していないも同義。

 俺は獅子原奏(ししはらかなで)を信頼している。その事実を自らが誇れるからこそ、いつもは最優先な欲望よりもくそ面倒な責務を優先できるのだから。

 

「満たせ。満たせ。満たせ。零れて割れてもなお、尽きるまで無尽に満たせッ」

「……契約解放。限界行使。最後の担い手たる我が命ずるッ! ──白狐銀尾(はっこのぎんび)、溢る力を三者へ再分配せよッ!!」

 

 その言葉を最後に、(かなで)ちゃんの悲鳴が天をも貫く勢いで響き渡る。

 喉を引き裂くような。心を蝕むような。命を費やすような。燃える命の叫びが木霊する。

 

 目を焼くかのような極光に包まれながら、獅子原奏(ししはらかなで)から三本の柱が放出される。

 透明な柱。触れれば呑み込まれそうな力の塊。遠い時代に生きた、人と獣の混じり子の置き土産。

 二本は彼女の協力者である少年に。そして残り一本は、彼女の付き人である女へと注がれた。

 

「やべえッ、すげえぞこれ……」

 

 底なしに湧き上がる力。まるでこの身が人を超越した何かへと昇華したのかと錯覚する全能感。

 はっきりと認識できる。あれほど残像や線に近かった空の戦闘が、自身が踏み込むべき挑戦の場へと移り変わる。

 例え人からの借り物でも構わない。今この瞬間だけは、あの人外魔境は届かぬ領域でなくなった。

 

「お行きなさいッ! そして全てに、蹴りをッ!! あの()(かたき)をッ!!」

「──応ッ!!」

 

 (かなで)ちゃんに応えたのは、これ以上なく地面を踏み切り、戦いの場へと駆け出したの同時だった。

 体が軽い。まるで自分のものでないようで、けれどこの身を細胞単位まで知覚できているかのよう。

 

由奈姉(ゆなねえ)ッ! 交代(スイッチ)ッ!!」

「任せましたッ!!」

 

 影を足場に空を駆け上がり、鍔競り合う二人の片方、屍鬼(かばねおに)へ勢い任せに突っ込む。

 下手に殴ったりするよりタックル。結局、引き離すだけならこれが一番効率が良いってわけよッ!!

 

「よう、俺の相手してくれよォ! 目当ての(ぶつ)持ってんのは俺なんだぜェ!?」

 

 指先一本。ちょうど爪が見えなくもないくらいだけちらつかせると、瞬く間に屍鬼(かばねおに)の気配が変化させながら咆哮を上げ、間髪入れず飛び込んでくる。

 

 触手に対抗し、足場の影を数本の手へと変えて対抗。相手の速度に食らい付き、捕食とも言える攻撃に金槌を合わせ、紙一重で凌ぎ続ける。

 

 黒刃(くろは)じゃ触手はどうにか出来ても本体に対抗できない。それどころか、下手に対策されて距離を取られでもしたら、周囲の状況に気付かれる恐れがある。

 (かなで)ちゃんの究極バフ。由奈姉(ゆなねえ)の術式構築。そして確実に決着を付けるために必要な、()()()()()()()()()()

 例え音や気配を消せようが、姿自体を消せるわけではない。姿を消して隠せるのは、この場にいない三人目の付き人なのだから。

 認識されてしまえばそれで終わり。全てがバレてしまう。破綻してしまう。それはすなわち、俺達の負けに他ならない。

 

 だから耐えろ俺。耐え切れッ。耐えて必ず勝ちへ繋げッ!!

 例え腕が千切れようと! 足がもげて動けなくなろうと! せめて役目を果たしてから死んでいけッ!!

 

「ぐッ──!!」

 

 足場を消し、更に浮かべて、ひたすらに空を走って逃げ惑う。

 脇腹を裂かれ、股を貫かれ、片腕を噛みつかれ金槌を落としながら。それでもなお、足掻くのだけは止めてやらない。

 嗚呼ァ、何が無様だよ(かなで)ちゃん。本物の醜態ってのは、こういう口だけで何も出来ない奴のことを言うんだぜ。

 

 果たして何秒保ったか。それを測る者はこの場におらず。

 少年に掛かるのは、人の力を一次元先へ進ませる神の祝福に等しき過剰強化。それを施されてもなお、屍鬼(かばねおに)の方が理性以外の全てを上回っている。

 そして当然、そんな以上とも言える強化には限界が来る。ついに揺らいだ影の手は払われ、四肢が触手によって掴まれてしまう。

 

(かげ)(やり)ッ……!」

 

 俺の体を、正確にはその内にある魔力を奪おうと、ひたすらに掴んだ場所を貪る触手。

 馬鹿みたいな激痛に悶えながら、ただでくれてなどやるもんかと影を束ねて動体目掛けて放つ。

 だが所詮は鼬の最後っ屁。悪あがきの一撃は届きはしたものの、強靱たる屍鬼(かばねおに)の体を貫くこと能わず。

 

「捕まったな……。鬼ごっこは、ぎッ、俺の負けだなッ……」

 

 決して殺すことはせず、されど何かを探るかのように俺を嬲る骸の鬼。

 恐らくだが探しているのだろう。散々俺が餌としてちらつかせた、影の中で暴れている右足を。

 

 ──そうだ。それでいい。この立ち止まっている数秒こそ、一人で戦うお前の致命的な敗因だぜ?

 

 

「見えたッ!! 核は左腕、人差し指の先っすッ!!」

「六重術式、構築完了。一点集中。魔を穿てッ、貫ノ嵐(つらぬきのあらし)ッ!!」

 

 

 再度嵐は降臨する。より細く、荒々しさの凝縮された逆巻く風の滝となって空を奔る。

 勝ちを確信した鬼もようやく気付く。自身を殺す一撃が、すぐそこまで迫っているのだと。

 

 今は不要だと俺を放し、すぐさま回避しようと空を昇ろうとする屍鬼(かばねおに)

 それを俺に止める手段はない。いつぞや使った影での足取りは、呪骸(じゅがい)との接触の可能性があるため使用出来ない。

 

 ──だからこそ、屍鬼(かばねおに)()諦める。俺が掴むべきは、()()()()

 

「影、生成ッ……。ほらっ、入り口だッ……」

 

 空に作り出した影の中へと嵐の槍を突き進み、嘘みたいに静かな空へと戻ってしまう。

 

 だがこれでいい。普通にやっても避けられるのなら、普通じゃない奇襲で打ち抜くのみ。

 風は命にあらず。故に影が拒みはせず。

 そして一が影であるならば、二もまた等しく影であり。つまり俺の足下に影があるのであれば──。

 

「そして出口だぜ。背後の雑魚にもご注意を、ってなァ……」

 

 解放する。暴れ狂う嵐を。取るに足らない雑兵へ背中を見せた、愚かなる強者に向けて。

 当然、不意の強襲になど抗うことは出来ず。風の渦は叫ばれた通りに屍鬼(かばねおに)の指先を貫き、構成する妖力諸共粉々に挽き潰した。

 

「きひひっ、ざまぁ……。油断してっからそうなるんだ……」

 

 落ちる。ただ落ちる。影という足場を失い、羽をもがれた鳥のように空から拒絶される。

 昨日と同じく。落下という地味な末路を辿るべく、一方通行の坂道を転がされていく。

 委ねれば死。避けられぬ命の終わり。──ただし、それで諦めるのは昨日までの俺であればだが。

 

 そよ風が俺を包む。星に強制された、落ちるという法則が速度を落としていく。

 春風で旅するたんぽぽの綿毛のように。傘で空を舞う不思議な魔女のように。ふわふわと。

 そして着地する。今度は誰かの体を借りず、自らの足で地面を踏みしめた。

 

「勝ったな、勝った……」

 

 にやけちまうくらいの達成感。そしてやはりというべきか、それ以上に俺を満たす疲労の蓄積。

 全身を縛る激痛と朦朧。それが己の能力に見合わない強化の代償。

 せっかく生き残ったのにもかかわらず、今にも意識を手放してしまいそう。痛いのに意識が遠退きそうなんて、そんな何とも矛盾した地獄巡り。

 

「お疲れ様です、すーくん。本当に、本当に良く頑張りましたね……」

「きひひっ……。ありがとう……。けど、ちょっとだけ眠いな……」

 

 そちらを向く余力もなく、けれど側に来てくれた由奈姉(ゆなねえ)への安心から瞼を閉じようとした。

 

 

 ──その時だった。俺の影を、俺だけの空間を、俺の許可なく何かが突き破ったのは。

 

 

「あっ、あ……?」

 

 それは足だ。つい先ほどまで戦っていたはずの、悍ましい紫紺の妖力を纏った一本の右足だった。

 その正体には覚えがある。何度もそれを利用したのだから、見ただけで察することが出来る。

 

 だがありえない。そんな理不尽、あっちゃいけない。

 何故。どうして。どうやって。俺だけが物の出入りを操れる、俺の影からそいつが出てきている──?

 

「まさか、覚えたのか……? 俺の影収納を……?」

 

 空に浮いたそれは、誰に捕まることなく矢の如く空へと進んでいく。

 何もない空。何もなくなった空。何もなくなったはずの、そこにあるだけな空。

 

「──っ、いけない!! 空に残留した妖力を吸う気だッ!!」

 

 由奈姉(ゆなねえ)は叫ぶ。まだ何も終わっていないと。未だここは悪夢の中だと。

 けれども最早手遅れ。抗う術も、妨げる余力も俺達にはなく。

 結界内に散らされた呪骸の残滓。そして漂う屍鬼(かばねおに)の残した力の破片へ飛び込み、吸い寄せ、自らの糧としていく。

 

「すーくん、獅子原(ししはら)の人達と一緒に避難を。私たちは失敗しました。あれはもうまもなく復活します」

「な、何言って……」

「大丈夫。時間は稼ぎます。お姉ちゃんに任せてください。どうか先輩達が来るまで生き延びてくださいね」

 

 由奈姉(ゆなねえ)はそう言って、俺の前に立って急速に魔力を高めていく。

 その小さな背中は、力の量に反して頼りない。置いて逃げるなんて真似、出来っこなかった。

 

「馬鹿だなぁ。兄弟なんでしょ? 悪あがきしようぜ、最後まで一緒にさ?」

「……バカですね。ごめんなさい。不甲斐ないお姉ちゃんでした」

 

 魔力は底を突いた。影は一ミリたりとも動かせず、体を強化することだって出来ない。

 手立てはない。作戦もない。由奈姉(ゆなねえ)と違って、俺に可能性なんて一粒程度も存在しない。

 希望を奪うほど眩く輝きながら、際限なく膨れあがる力の塊を前に、絶望しながら目を開け続けるだけ。

 

「契約執行。我が身を依り代に、黒たる嵐をここに──」

 

 由奈姉(ゆなねえ)の言葉を続けていく。(かなで)ちゃんと同じように、命を燃やす誓いを立てて。

 何も出来ない自分。無力で情けない自身を歯痒く思いながら、それでも目を背けることなく屍鬼(かばねおに)へと視線を向けて。

 

 

 ──そして次の瞬間。由奈姉(ゆなねえ)の言葉を終わる前に、唐突に空から光が屍鬼(かばねおに)へと落とされた。

 

 

「はっ……?」

「えっ……?」

 

 理解が追いつかない。隣の由奈姉(ゆなねえ)でさえ、言葉を失い唖然としている。

 超高層マンションサイズの光の柱。復活間近であった屍鬼(かばねおに)はそれに呑まれ、この場に漂う妖気ごと消滅していく。

 

 何が起きて、一体、何がどうなって……?

 

「まったく。とっとと仕事を片付けようと来てみれば、どうして貴方がいるんでしょうか」

 

 声だ。呆れを孕む、けれどどこか優しさに満ちた美しき女の声。

 新たな怪物。決して警戒を解いてはいけない、屍鬼(かばねおに)を優に超える力の持ち主の参戦。

 

 ──嗚呼。けれど俺は知っている。

 その声を。その顔を。そしてその存在を、よりにもよってこの俺が忘れるはずがなかった。

 

「説明してください。この約束を破った大馬鹿者。そして私の友人、上野進(うえのすすむ)

 

 高嶺(たかね)アリス。俺の数少ない友達で、世界で最も高嶺(たかね)に咲く一輪の華。

 レベル1000という絶対的規格外は、登場から僅か一瞬にしてこの場の全てを支配しながら、教室にいるときと同じような声色で問いかけてきた。

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