呪霊ガチャで夏油傑をオトします   作:かりん2022

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雨降って地固まる

 傑……。

 

 俺は徐々に悩むようになっていた。

 一応、後輩達に伸びた魔の手は払ったが、どんどん一人で歩いていく傑に疎外感を感じていた。

 このままだと、傑の道を邪魔してしまいかねない。

 それが心配だった。

 こうして傑が部屋に来てくれてるのに、別の事を考えてしまっている。

 傑は少し大きめの音量で映画を流している。

 映画の内容は頭に入りそうにない。

 嫉妬なんて醜い「悟っ」

 

 俺の悩みは、女体化傑に抱きしめられて霧散した。

 

「傑⁉︎ 何やってんの!?」

「いや、落ち込んでるようだったから、たまにははしゃいでみようかなって。ほら、自由に揉んでいいおっぱいだよ」

「揉むけど! そういうのはさあ、軽率にするもんじゃっ……」

「悩み事かい?」

「ん、お前に置いていかれるの嫌かなって」

 

 正直に告げてみる。笑うかな、傑。

 予想は当たってたけど、意外な反応になった。

 その言葉を聞いて、傑はびっくりしたあと、笑顔になった。ポロポロと涙が溢れて、俺は慌てた。今、傑女の子だから、尚更俺が悪いことして泣かせたみたいに思えて、申し訳なく思う。

 

「ごめんよ、でもなんか凄く嬉しいんだ。私、君に認めてもらってる?」

「当たり前だろ」

 

 その時俺は、傑が震えている事に気づいた。

 

「なにかあった?」

「呪霊のチェックをしていたら、悪夢を見せる呪霊にあたってね」

「気をつけろよ。大丈夫? どんな悪夢?」

「悟に置いていかれる夢だよ。それで、大量殺人者になっちゃう夢」

「はぁ? なんでだよ。逆だろ、逆」

「君に置いてかれるのが嫌で、仕事がいっぱいなのが辛くて、キリがないように思えて、ちょっとね。うわ、恥ずかしいな」

 

 涙を拭いながら傑がいう。かわいい。かわいい。かわいい。

 

「ちょっと最近、仕事多いもんな。楽しんでたのかと思ってた」

 

 傑はフルフルと首を振った。

 

「実は最近、ちょっと悪夢のせいで怖かった。灰原が死ぬ夢を何度も見て……。昨日は、大量殺人者になる夢を見て」

 

 それで灰原や七海に呪霊つけてやったり千里眼の呪霊で様子見してたりしてたのか。過保護だと思ってたんだ。

 

「安心しろよ。怪しい依頼は抜いてるから」

 

 過保護なのは俺もだけど。

 ポカンとした顔で傑は俺を見た。そういえば、言ってなかったっけ。

 警告されたんだから、対処しないわけがないだろ。

 

「君は……ははっ やっぱり君には敵わないな」

「悪夢の内容話せよ」

 

 もう大丈夫。俺はなんだか安心して、傑の胸を揉みながら、話を聞いた。

 

 

 

 

 悪夢の内容は酷かった。でも真実味があった。

 夢の中の俺と傑、可哀想。

 

 

 

 でも良かった。俺が置いていかれる側で。

 傑が置いていかれると大量殺人者になってしまうなら、俺が置いていかれる側でよかったのだ。双子についてだが、なんかそんな依頼を近々俺が受ける予定だったので、この話し合いが終わったら調べにいく事にする。それを言ったら、傑からとても感謝された。

 

「ちゃんと困ったら言えよな! 俺ら親友だろ!」

「悟……。これからは、たまにこうして話そうか」

「いつも話せばいいじゃん」

「ふふっ そうだね。……それはそうと悟。そろそろ元の体に戻るから、胸を揉むのはやめてくれないか」

「男の傑も、結構胸あるよな。そっちも揉む」

「揉むじゃないんだよ、悟……」

「あと、俺が強くなる機会逃してんなら、傑、特訓手伝ってよ。俺も最強になりたい」

「お安い御用だよ、悟。玉木にも頼まれてるしね。あまり無茶はしてほしくないけど……悪の組織が宿儺とか獄門疆を使う可能性があるって聞いてはね」

「それも話して。あと玉木って、傑に呪霊出荷してる?」

「玉木はね……」

 

それから、俺達は雨振って地固まった。

 

うざいと言われるほどベタベタするようになった。

 

 

 

 

 

 

 

そんなある日、深刻な顔をして先生が俺に声をかけた。

 

「夏油傑は内通者の疑いがある」

「はぁ? 何言ってんの?」

「どこからか呪霊を仕入れているようなのだ」

「ああ……その事か」

「知ってたのか、悟?」

「ああ。なんか不味かった?」

「呪霊をどこからか仕入れるのは問題だろう」

 

 頭が痛そうに夜蛾先生は告げる。

 

「呪霊を生む特殊体質で、秘匿死刑が怖くて申し出もできないって奴がいて、そいつの呪霊を定期的に回収してんだよ。傑」

「そうだったのか……」

「俺は、傑とセットで運用するんなら利益にしかならないと思うけど。俺が卒業して当主ついだら申告する予定だった」

「そういうのは事前に話を通しておけ。紹介しろ」

「わかった。傑に言っとく」

 

 という事で、傑と玉木と話し合い、総監部に申告する事になったのだった。

 

 




感想とお題感想ありがとうございます。
励みになります。

五条は自力で立ち直ってしまいました。
悩んだからって悪い方には五条は向かわない気がする……。

マシュマロ
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今度からマシュマロ返信していくことにしたので、よろしくお願いします!
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お題箱
https://odaibako.net/u/karin2022v
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