【悲報】私氏、小学生妹ちゃんのヒモになりそう 作:おねロリのおね
「こんざーこ……♡ お兄ちゃんたち」
わたしのメンバーへの報告である。
あれだけ力になってくれたお兄ちゃんたちへ結果報告をしないわけにはいかない。
狼ってわりと義理堅いんだよ。
たとえ精神的にボロボロの状態でもな。そう、わたしは疲れていた。
淫猫の試練によって――ではない。
そうではなく……まあいいやそれはおいおい語っていこう。
『なんか力ないな』
『どうしたうまくいかんかったか?』
『もしかして狼透けちゃったとか?』
『イソラバレしたとかじゃね。あまりにもウカツ……』
『カフェ・オレがまたバブってたとか?』
『淫猫女王様にいじめられたんか?』
「ふふ……まあ、試験自体は合格したんだけどね。とりあえず、わたし視点の動画をこの配信内の小窓で見せるから、先にこれを見てくれないかな」
『確か動画保存はNGだったのでは?』
『カフェ・オレ氏に動画提出させればええよ(ニチャァ)¥100』
『やめてさしあげろw』
『それバブる案件だから。カフェ・オレちゃんバブっちゃうから』
『バブぅ。¥100』
『ほら予定調和w』
「あー、いやそれがね。わたしにはそんなこと言われなかったんだよね」
それどころか、わたしに与えられたのは謎の特権的地位。
――キング。
まあ、淫猫のメンバーの位階については名誉的な意味合いしかないらしいが、ファンサービスの一種と考えれば、その意味はそれなりに重い。
それについてもわざわざ説明するだけの気力がなく、動画に丸投げすることにした。
わたしは手のひらを上に向ける。
ぽわ。動画の四角い枠が出現。
わたし自身のバーチャルな身体をちいちゃく画面端に寄せる。
そして動画をみんなが見えるように大きくした。
ちょうど、ゲームとかをするときと同じ配置だ。
動画はすぐに再生される。最初は、
――カフェ・オレお兄ちゃん登場。
執事服とモノクル装備の紳士なお豚さんだ。
頭の上にキャラクターネームが書いているからすぐにわかる。
『カフェ・オレおまえwww』
『ふむ、メスガキの近くにいるために説明役を買って出たのか』
『メスガキ様www』
『メスガキ演技足りてるか? いつものメスガキじゃねーか』
『まあ、前の普通の淫猫配信でもそうだったしなぁ』
『やっぱ、小学生に演技は無理だったんだよ』
『結局、妹Ⅱと家族になりたいんじゃね。だから素の状態だったとか』
「いちおう演技はしたんだけどね。わたしってメスガキちゃんだったわけだから、名前の呪縛からは逃れられなかったという感じかな」
動画は進む。
淫猫の登場。そしてプロフィールを聞かれる場面へ。
『プロフィール聞かれるってなんなん?』
『わりとバレてる可能性ありそう』
『淫猫様の頭脳の前には、メスガキも手のひらの上っぽい』
『だとしたら、既にここもヤバい?』
『いやーきついっす』
「いやバレてはないと思うよ。単に全体的な思考能力というか、わたしのレベルを見定めようとしているだけだと思う。人狼ゲームでどれくらい主張できるかと同じ」
『いつもみたいに♡マークな声色じゃないのがなぁ』
『メスガキも、少しは考えてるんだろうな』
『妹スキーな淫猫としては、疑似妹のことをもっと知りたかったとかかな』
『今回の潜入については、メスガキもガバガバだからなぁ……』
『あ、ガバガバ発言あるけど、それオレも思ってたわ』
『メスガキはガバガバ……ごくり』
『おいやめろww』
「その自覚はあるよ。今回、わたしは自分を偽って淫猫に逢いにいったわけだけど、結局、最後に相対するのはリアルでの妹Ⅱなんだよ。だから、わたし自身を偽りすぎちゃいけないっていうブレーキがかかった面はあると思う」
『メスガキはいい子ちゃん過ぎww』
『小学生だもんな。ニューお姉ちゃんを騙すのは忍びなかったのか』
『うーん。猫におもんばかる必要ってあるのか』
『妹Ⅱのことも結局、お姉ちゃんと化してしまったメスガキであった』
『だったら、もう妹Ⅱのことも噛んじゃえばいいんじゃねw』
『ついにスリーピースもとい3Pが現実味を帯びてきちゃって草』
動画はわたしのJC発言へ。
ここらは、まあ折り込み済みだから、お兄ちゃん達の反応も薄い。
実はJSでしたというので草をはやしているお兄ちゃんもいたけどね。
そして、始まる淫猫の質問。
最初は宇宙最強の力とは何かと聞かれたんだったな。
『宇宙最強の力、それは健気さを装う妹ぢから』
『それ、動画で豚も言ってるやついるなw』
『アインシュタインか。まあこのあたりは知識だねぇ』
『淫猫の質問スピードが唐突すぎてビビる』
『さらりと答えるメスガキも反応スピードはやっ』
『おそろしく速い質問…オレじゃなきゃ見落としちゃうね』
そう――。
恵子はリアルでも会話のスピードが速い。
というか、なんというかこれって早口ってわけじゃなくて、わたしが反応できるギリギリのスピードで会話をまわしている印象なんだよな。わたしもちょっと混乱していた面はあると思う。
動画内では、質問内容が変わって、わたしの家族構成について聞かれる。
『家族構成聞かれるとかやべえ』
『やっぱ、メスガキバレてる感じがするなぁ……』
『妹ポジだといわれて不敵に笑う淫猫がヤバい』
『メスガキちゃんも妹なんだ。ヤッターって感じじゃね?』
『妹を吸う。¥10000』
『あっかwwww』
「腹パン大魔王お兄ちゃん。赤スパありがとう。妹を吸う発言は確かにビビったけど、お姉ちゃんも時々わたしの後頭部あたりに頭をうずめて、吸ってくれるんだ。だから、わりとありかなって思ったよ♡」
『メスガキおまえ吸われたい系メスガキだったんか』
『淫猫視点だと、メスガキこそが猫なのかもしれんな』
『猫吸いって猫好きにはたしなみなところあるからな。¥100』
『猫吸い?』
『お猫様の身体に顔をうずめて思いっきり吸うことを猫吸いという。¥100』
『ていうか、ヒモ姉に吸われるメスガキを想像したらてぇてぇ』
『妹Ⅱに吸われるメスガキを想像したらこえぇ』
「淫猫お姉ちゃんは、そこまでわたしにベタベタはしてこないよ」
せいぜい手をつなぐくらいだろう。
まあ、ほっぺたにチューされたことはあるが、よく考えたらそのことはお兄ちゃんたちは知らなかったな。部屋での出来事なので、お姉ちゃんのカメラの対象外だったんで、口では説明したような気がするが、直接現場を見せたわけじゃない。
動画は、お姉ちゃん問答へと移る。
ここでは、お姉ちゃんは好きかって問われて、もちろんって答えたんだよな。
わたしのレゾンデートルといってもいいお姉ちゃんのことは、どんな状況でも絶対に悪く言うなんてことはできない。魂を賭けて、大好きと主張する所存。
そしたら、下の姉はどうかと聞かれ、わたしは優秀なお姉ちゃんだと答えたんだ。
『下のお姉ちゃんはどうかって……おまえこれバレてへん?』
『うーん。中身イソラだとバレてたとしてどうなるんだ』
『そりゃ、妹ちゃんキターでしょw 内心ウキウキだったのでは?』
『あまりにも出来すぎているよな』
『メスガキちゃんって客観的に見たら臭すぎるんよw』
『隠しきれない妹臭するよな』
『オレもメスガキ妹を吸いたい。¥100』
「えーっと、狐のお兄ちゃん。それはさすがに引くわー」
『こ、コーン。¥1000』
『狐、おまえの戦いはもう終わったんだ。休め』
『冷静に考えると、小学生の匂いを嗅ぎたいとか言ってる事案だぞw』
『冷静に考えちゃいけないw』
『狐きゅんも逮捕されちゃう?』
「まあ、わたしのことはいいんだよ。ある程度のリスクは覚悟してるからね。バレてるならバレてるで、本音の殴り合いをすればいいって思ってるから」
『メスガキ時々男らしいw』
『妹Ⅱのことも大好きなんだぞ』
『淫猫に迫られたらどうするつもりなんだろうな』
『そりゃ、お姉ちゃんに泣きついてついでにおいしくいただけばOKだろ』
『ヒモ姉のアルコール依存症が始まっちゃうw』
動画は妹は庇護されるべきか論争へ。
このあたりは、わたしとしてはクリティカルヒットを喰らった感じだな。
お姉ちゃんをヒモにするというのは、わたしの都合だから。わたしの業だ。
『これって人狼ゲームで言えば、議論を重ねて狼吊ろうとしてない?』
『それなー。妹Ⅱが猫だとすれば、メスガキはノコノコやってきた雑魚狼なわけで。噛まれて上等というか。現実的に見て、自分を選べといってるわけだよな。まさに猫踏みを迫る猫ムーブだよ。¥1000』
「MSGK泣かし隊の兄貴。お疲れ様です! 雑魚狼っていうのは心外だけど、淫猫がお姉ちゃんじゃなくて自分を頼れって言ってたのは印象的だったな」
『ヒモ姉は赤ちゃんだから頼れないしねw』
『好き嫌いを別にすれば、妹Ⅱのほうが頼りがいあるのは確か』
『ヒモ姉、アル中だしなw』
『それでもお姉ちゃんのほうがいいって言うメスガキ潔いな』
『これまでの経緯を見てきたオレらからすれば当然よ』
そして、問題の生声を聞かせてほしいというシーンへ。
『生声? どんどんメスガキバレの確率が高まってるんですが』
『疑似妹として手元に置いておきたいって思った可能性もあるんかな』
『ここまでメスガキが妹ムーブかましてるとなぁ。限りなく黒いわ』
『あーあ、メスガキちゃんわからせられちゃったね』
『所詮、姉に敵う妹などおらんのだ』
「このときはちょっと焦ったかな。わたしが妹であることがバレたとしてどうなるのかって、複数のルートがあるから迷っちゃったよ。迷いって、視点漏れが出るから禁忌なのにね」
『まあそれはある』
『騙りはどうしても歪みがでるものだからな』
『矛盾なくても白すぎて黒いみたいな謎の逆噴射あるぞ』
『妹バレしたとして、メンバーにはなれるだろうが……』
『妹Ⅱの猫かどうかの確定が主目的だったわけだろ。えっとどうすりゃいいんだ?』
『そりゃバレないに越したことはないだろ』
「バレないに越したことはないよ。妹Ⅱが猫であること――つまりわたしのことが好きなのかどうかを明らかにするのが主目的だからね。バレたらやっぱり隠そうとされるかなっては思ったよ」
『そりゃなぁ』
『でも、淫猫もブイだから演技の線は消えないと思う』
『まさに一戦目で、メスガキが使った戦法だな』
『バレないようにって言っても、メスガキにできることあるんか』
『やっぱ、JC設定で生声はちょっとっていうのが丸そうかな』
「JC設定のネットリテラシーは考えたね。でも、それだとメンバーになるのを拒否られるかなとも思ったし、わたしの立ち位置を猫に近いところに持っていきたかったから、やっぱり声は出そうって考えたんだ。わたしの生の声ってわけじゃなくてね。リアルでボイス加工ができるくらいサンプリングしているのあるからさぁ♡」
『あ(察し)』
『お姉ちゃんボイスか!』
『おまえ、どんだけお姉ちゃんのこと好きなんだよ』
『ボイス加工できるくらいデータ溜まってるんだなw』
『しかし、お姉ちゃんボイスでもバレるよなぁ』
「お姉ちゃんボイスだとバレるから、AIちゃんにお姉ちゃんの年齢を下げてもらって、逆にわたしの年齢設定をあげてもらって、ふたつを混ぜ合わしたってわけ。基礎データは作ってたから、あとは調整だけだったんだけど、淫猫の圧がすごくてね。時間が足りなかったんだ」
『ぶっつけ本番に近いからな。そりゃ時間が足りんだろ』
『そうなると、この沈黙が痛いな』
『ん。誰か来た』
『って、カフェ・オレ。生きてたんかワレェ!!』
『カフェ・オレさん、かっけぇっす』
『ば、バブぅ(てれるぜ)』
『バブってるカフェオレはぜんぜんかっこよくないけどなw』
そう、動画はカフェ・オレお兄ちゃんの登場シーンへ。
『メスガキの音声解析しちゃったカフェオレがなんか言ってるなw』
『これ背景事情知ってると草だわ』
『まあ順当だな。JCだろうがJSだろうが身バレの危険は避けるべき』
『カフェ・オレってわりと常識的だよな』
『バブっている以外はきわめて優秀なお兄ちゃんだよ』
「あのときは本当に助かったよ。ありがとうね。カフェ・オレお兄ちゃん♡」
『いやまぁ。メスガキがヤバそうだったんでとっさに身体が動いたんだ。¥100』
『まさに、狂人の鏡w』
『メスガキが目にハートマーク浮かべてるぞ。っていつものことか』
『それにしても妹Ⅱのパワハラ会議こえーわw』
『序列とかもお遊びとはいえ、それっぽいしな』
『いやぁ。これってライン透けちゃってるんじゃね? ¥1000』
「萌えるお兄さん。スパチャありがとう。ラインっていうのは当然、狼狂ラインのことだよね。それはどうかな。妹Ⅱは人の心理状態を読むのがメチャクチャうまいんだよね。動画内ではあんまり上がってないけど、普段はキツイ言葉を言ったあとには優しくしてくれるし……撫でてくれるし」
『ほだされとるやんけ』
『心理状態を読むのがうまいなら、なおのことラインに気づいているのでは……』
『そっか。ヒモ姉の動画はあくまでヒモになりたくない素村視点だからね』
『素村視点では狼を恐れない猫ムーブが人外目に見えるってのはあるかもなぁ』
『自分は絶対に喰われんと思ってる猫は、喰われることがない狼目に思われてしまう』
『ヒモになりたくないヤダーって気持ちから作られた動画だからね。しかたないね』
「わたしとカフェ・オレお兄ちゃんのラインは透けてないと思うよ。心理状態を読むのがうまいっていうのは、メスガキちゃんの心性とわたしの心性が一致していると仮定して、わたしならどう動くかがわかっていたんじゃないかって意味。わたしってわりとお人よしだからさぁ♡」
『ふーむ。メスガキなら庇われたら庇おうとするか』
『メスガキってほんとカワイイわ。わからせたくなる』
『いもバレのほうが確率高そうではあるがなぁ』
『速攻で、心性分析してくる淫猫が怖すぎるww』
ともあれ、カフェ・オレお兄ちゃんのおかげで危機を脱した。
混成ボイスをお披露目するわたし。
『これなんだけど、べつにおっさんでも加工すれば女声にできるんじゃねーの?』
『オーバーラップさせたやつと、完全に別出力だと声の出し方に違いがでるんよ。¥1000』
『へえ、なんとも言えない美声だな。ちょうどJCっぽく調整できてるね』
『でも素材がお姉ちゃんとメスガキなんだろ。これってどうなん?』
『まあそこから解析される可能性はあるな』
「あのときはしかたなかったんだよ。わたしの声をそのままベースにしたら一発アウトなんだから。日常会話ができるほどにサンプリングボイスを集めているっていうのは、小学生妹がするには考えづらいでしょ」
『妹Ⅱならそれくらい考えそう』
『苦肉の策ではあるが、あの状況ならしかたないのかねぇ』
『カフェ・オレ氏。出汁にされてない?』
『バブ(それはオレも少し考えてた。もしそうならごめんな。メスガキ)¥100』
『お優しいこと……w』
『こえーから淫猫みたいなこと言うなよ。って、おまえメスガキスキーかよ』
「お兄ちゃんを守れたのなら後悔はないよ♡」
『メスガキしゅき』
『カフェ・オレに嫉妬』
『なに、嫉妬の華が咲いたとなれば、我がマスクを進呈しよう』
『嫉妬マスク三世。おまえってやつはw』
『みんな忘れてるけど、カフェオレは小学生にブヒってたロリコンだからな!』
『おいやめてさしあげてw』
『僕、赤ちゃんだからわかんない。¥100』
『こいつwwww』
で、わたしはメンバーになれた。
そして、バーチャル妹の地位を手に入れた。
淫猫お姉ちゃん呼びの強要。ここらはリアルと交差する。
『淫猫お姉ちゃんか……』
『やっぱ猫くせぇ』
『結局、メンバーにはなれたんか。よかったな』
『限りなく薄氷を踏んでるようでこえーよ』
『地雷原をピクニックしてる感じじゃねーの?』
『この狼。狂人よりも狂人プレイしちゃってる』
「メンバーになれたのはよかったんだけどね。わたしがバーチャル妹になってしまったのは盲点だったよ。これからリアル妹――つまり自分に対して嫉妬するみたいなプレイが求められるわけで……」
『自分で選んだ道だろw』
『妹プレイしすぎた結果だよ。自業自得』
『しゃーない。切り替えてイケ』
『てか、メスガキおまえキングになっちゃったのねw』
『序列とかのことはカフェ・オレ氏が説明していたが、これってどういうことになるんだ?」
わたしがキングの位階を授けられた件に話題は移った。
「これねー。わたしにもよくわからないんだけど、たぶん妹サンプルとしてわたしを手元に置いておきたいんじゃないかな」
『妹のエレメントモデルとしてメスガキをご所望か』
『イソラちゃん愛されちゃってるなー』
『もうこれだけで猫要素プンプンさせてるわけだが』
『妹バレしているとすると、妹に恥部を見せたい妹Ⅱという図式になるな……』
『メスガキが、淫猫のことをかわいがるより慕われたいタイプかって聞いてるのは、なにか意図があるのか? ¥3000』
「もちろんあるよ。これはわたしが淫猫を堕とすための布石なんだ」
『淫猫が堕とされるのか。狼が堕とされてるのかこれもうわかんねーな』
『新しいお姉ちゃんのことをもっと知りたかったんだね』
『かわいいよメスガキかわいい』
『これから淫猫好みの妹を演じるつもりかww』
『ウーム。盤面がこんがらがってきたなぁ。盤面整理兄貴来てくれ頼む』
『盤面を整理する。メスガキは淫猫のメンバーになれた。しかし、妹バレした可能性は見過ごせないレベルで存在する。ここで配信しているかどうかまで知っているかは不明。カフェ・オレ氏とのなんらかのつながりが見透かされた可能性はある。これからの展開次第だが、淫猫が猫であると確信が持てれば、メスガキは淫猫を懐柔していくという策は成り立つだろう。つまり現実的に言えば、狼バレ=お姉ちゃんのことをゲットしたいということを隠しつつ、妹Ⅱには姉妹百合でイチャイチャして、妹Ⅱに計画が進んでいると誤認させるという戦法だ。¥2000』
「盤面整理お兄ちゃんありがとう♡ まあ、そんな感じだろうね」
『疑似姉妹百合イチャイチャが見れる配信があるって本当ですか?』
『妹Ⅱのあたりが強いのは素だからなぁ。猫だとしても懐柔できるのかは謎』
『猫と和解せよ……できるのか知らんけども』
『そもそも、淫猫って猫なん? そのあたりはまだはっきりしていないの?』
動画はストップボタンを押していったん止めている。
――淫猫が猫で確定したか。
この質問には「イエス」と答えるのが妥当だろう。
でもひとつ誤算だったのは、恵子のわたしに対する猫猫ビームをモロに浴びたことだな。
精神的にめっちゃきつかった。そのことは語るよりも見せたほうが早いだろう。
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