フェリアの運命   作:藤沢 南

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いさかい

 キートの政変で惨敗し、黒の中隊が落胆に沈んで撤退した。5人が全員撤退した後で、突然フェリアがアルカンヘルの右腕をつかんだ。

 

「アルカンヘル!あんたなら私を殺せると思ったからああ言ったのよ!」

アルカンヘルは何も言わず、ただフェリアのほおに優しくふれた。

 

「私が水の女に操られていて、パルカを刺し、あんたにまで斬りつけた。まともな状態でないくらいわかるでしょ。なんであの時、…あの水の女が私を操って盾にした時…私ごと貫いてあの女にとどめを刺さなかったのよ!」

アルカンヘルは悲しげな表情で、フェリアを見つめる。

 

「何か言えよ!アルカンヘル!!」

フェリアはアルカンヘルのほおを思い切り張り倒した。

 

「姉様!」

そこへレイが駆け寄っていく。ラ・パルカほどの大重傷ではないが、怪我を負っていたアルカンヘルは受け身も取れず、思い切り床に叩きつけられていた。

 

「フェリア!あんた!手負いの姉様に対して!」

「うるさい。これは私とアルカンヘルの問題だ!」

フェリアがレイを小突く。レイはフェリアに怒りが沸いてきた。

「いい加減にしろ!この裏切り者!」

「なんだと!」

取っ組み合うフェリアとレイを、騒ぎに気づいて駆けつけたブラソとアルマグロが強引に引き離した。

 

「フェリア。しばらく頭を冷やしなさい。」

遅れてきたのは応急処置を終えたばかりのラ・パルカ。彼女が腹を抑えながら、よたよたと歩いてきたのだった。

「副官閣下。フェリアをしばらく牢へ。落ち着かせることが肝心です。」

「わかった。お前が言うなら」

アルマグロはすぐに牢を手配し、フェリアをぶち込んだ。

 

 かくしてフェリアは反逆罪、軍令違反でこちらのエストレージャでも牢に入れられることになった。実際は副官アルマグロの温情で、療養中のラ・パルカを牢の見張りにつけたので、フェリアはインティワタナの幽閉生活とは異なり、親友ラ・パルカの元で落ち着いた、幽閉生活を送ることになった。

 

 しかしレイはそんなフェリアが許せないらしい。

「ピサロ閣下。フェリアはラ・パルカと一緒にしてはいけません。」

「レイ。君はいろいろとうるさいですね。」

「閣下の身に危険が及ぶよりかと…。」

「そうか。ではブラソを私の護衛につけることとしましょうか。」

 

 レイの意見は空回りしている。これでブラソまでが戦線から離れることになった。今出撃可能なのはレイしかいない。彼女はフェリア憎しでピサロへの讒言を繰り返すが、ピサロはそれを真剣に受け止めるようでいて、レイの思い通りの結果にはなっていない。

 

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