普通の高校生と都市伝説の話。そのためちょっとだけホラーです。
スマホで書いた&処女作なので温かい目で見てください。 

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着信

ある少年の話をしよう。

 彼は普通の少年だ。

 顔はそこら辺にいそうで記憶に残りづらく見た目も中肉中背な、そして成績と運動能力もよくて中の上ほどのあまり目立たないそんな少年だ。

 これから始まるのはそんな少年が経験した不思議な物語

 

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「暑いなぁ〜」

 高校2年の始業式当日。4月だと言うのに、気温は30度弱。

 そんな中、衣替え前の制服で登校するなど、暑いのが嫌いな僕でなくともきついだろう。

(こんな中始業式やったら倒れそうだ。春休みにも急に両親が転勤して一人暮らしになるし、1年の時もあんまりいい思い出もない。今年はいいことがあるといいけど…)

そんなことを思いながら高校までの短い道のりを進んでいった。

「大丈夫か佐藤。ぼーっとしてるが寝不足か?」

 始業式も終わり。新しいクラスで簡単なレクリエーションを行う中親友である桐生にそう声をかけられた。

「暑さにやられてるだけだよ」

僕は彼の問いにそう答える。すると彼は笑いながら

「おまえ暑いの苦手だもんな。しかし、そんな佐藤に涼しくなるいいことを教えてやろう。」

僕は親友のいいことは、信用できないことが殆どなので、断ろうと思ったのだが、

「えんry「最近この町で起こった変わった話があるんだよ。何個か聞けば絶対涼しくなるぞ‼︎」

遮られた挙句、聞いて聞かなくても桐生が面倒臭くなるのは目に見えている。しかし、彼いう面白い話や変わった話というのは、所謂都市伝説や、ホラーと言ったものなのだ。あまりそう言うものは聞きたいと思わないのだが仕方なく聞くことにした。

「分かった、聞くだけ聞くよ」

そう言った僕に、彼は殆どの人が知っているであろう有名な都市伝説が、この町で沢山目撃されていることを、話してくれた。特によく確認されているのは、

「メリーさんの電話ぁ?それって近づいてきて最終的に後ろにいる奴か」

僕のその何言ってんだというような呆れた声に、彼は頷いて言葉を続ける

「そう、そのメリーさん。なんでも最近人目に付きにくい所で倒れてる人が多いらしいんだが、どの人もメリーさんと名乗る女の子に襲われた、と言ってるらしいんだ。どうだ少しは涼しくなったか?」

そう聞いてくる彼を適当にあしらうために

「涼しくなったよ」

と言っておくが、彼は少し疑いの目を僕に向けたあと彼は「それならいいんだけどな」と呟いていた。

 初日のため午前中には下校時間となり、2人で昼食を食べに行った。そこでも桐生は、都市伝説の話をしてきたが、あしらいつつ飯を食い夕方まで遊び家に帰った。そして、夕飯のカップラーメンのためにお湯を沸かしていた時“prrrrrrrrrrrr ”と軽快な音が鳴った。電話だ。宛名を見ても非通知だったが、メリーさんの話を聞かせた僕を、桐生が驚かせようとしているのだろうと思った。

(あいつも暇だな)

だが一応あいつではない可能性を考え、電話をとる。

「もしもし、どちら様ですか」

 返答がないのを不審に思い、もう一度声をかけようとした瞬間

『私、メリーさん。今駅の前にいるの』

そう聞こえ電話が切られた。そしてその数分後また電話がなり、とってみればさっきと同じように、

『私、メリーさん。今スーパーにいるの。』

こちらから一言言ってやろうと思い声をあげる前にまた切られる。

(あいつすごいタチの悪い悪戯してきたな)

そう思い、一応尋ねてみようと桐生に電話をかけてみる。すぐに出てくれた。

「もしもし、桐生さっき僕に電話かけてきたか?」

そう言った僕に対し彼は

『なに言ってるんだ佐藤。俺はおまえに電話なんてかけてないぞ。スマホ壊れたんじゃないか?』

なんて言ってきた、騙しにきてるように思えたので問いただしてみる

「さっき非通知で電話がかかってきたんだが、そいつが自分のことをメリーさんって、言ったんだよ。どうせお前の悪戯だろ?」

笑いながらバレたかなんて言ってくることに期待したのだが、

『俺ほんとにかけてないぞ』

と言う言葉しか帰ってこない。その後も何度か問いただしてみたが、彼はやっていないの一点張りである。

「分かったそこまで言うならやってないんだろう。ごめんな時間取らせて」

嘘をついていなさそうな親友にそう謝ってから電話を切った。

 その数分後また電話が鳴った。桐生がかけ直してきたのかと思ったが、非通知だったのでまた悪戯だと思い電話を切った。しかし次の瞬間また電話が鳴った。また非通知である。流石に3度目だったので、クレームを先に言おうと電話を取った。

「また悪戯電話だろう。やめてくれないか?」

そう言ってはみたもののやはり返答がない。そして聞こえてくるのはあの言葉である。

『私メリーさん、今学校の前にいるの』

そう言って電話が切れる。また場所が変わっているだけだったが、本物のメリーさんのように僕の家に近づいてきている。駅は学校を挟んで反対側で家から2、30分ほどの距離である。スーパーは学校の近くではあるが駅方面にある。学校から家までは10分ほどなので、10分後には悪戯電話の犯人が家に着くことになる。流石に気味が悪いので、電話されないようブロックしておく。

(これでもうかかってこないだろう)

安心していたのも束の間、またあの番号から電話がかかってきた。流石に取る気になれないので無視しておくが、勝手に電話がつながったそしてお決まりのあのセリフを言う。

『私メリーさん、今公園にいるの』

そう言ってまた切れた。電話が勝手につながったのにも驚いたが、それよりも近づいてきていることが、何より嫌だったので家の鍵を全て閉めておくことにした。その作業をしているうちにまた電話が鳴った。取ろうが取らまいが、勝手に繋がるので仕方なく電話を取る。

『私メリーさん、今あなたの家の前にいるの』

それを聞いた僕は、鍵が閉まっているから大丈夫だろうとたかを括っていたのだが…もう一度電話が鳴ったため一瞬で安心が崩れ去った。そして電話を取ると聞こえてきたのは、

「『私メリーさん、今あなたの後ろにいるの』」

と言う声である。しかも、それは僕の後ろからも聞こえてきた。

 僕は咄嗟に振り返ってしまった。そこにいたのは白いワンピースを着た、白髪青眼の色白な少女だった。その少女はこちらが後ろを向いたことを確認すると、笑いながら手に持っていたナイフのような物で切り掛かってくる。

 かろうじて最初の一発は避けられたが、逃げる場所がない家の中では部が悪いと、僕は玄関から飛び出した。

 勢いで出て来てしまったが、逃げるのに必死で隠れる場所を考えていなかった。それに身体能力は高くない。特に長距離は苦手だ。

(そういえば足音やあの笑い声も聞こえない。もう大丈夫か?)

そう思ったら電話が鳴る。かけてきたのは、桐生だった。ホッとして電話を取る。

「どうしたんだ桐生」

 あまり長くなってほしくないので、本題を急いで聞く。

『さっきお前が、メリーさんを名乗るやつから電話が来たって言ってただろ』

 そのことだったら今すぐこの状況を説明して、匿ってもらおう

『町で起こったメリーさんの話をもう一度調べたんだが…倒れていた人たちはメリーさんから逃げ切ったらしい。つまり、逃げきれなかったやつはいなかった。だから、捕まったらどうなるかわからん。お前も気をつけろよ。』

と言って電話を切られた。

(あいつ全部知ってるんじゃないのか?)

そんな疑問が思い浮かぶがそんなこと考えている暇がなくなった。あの笑い声が聞こえてきたのだ。

(マズイ…疲れてる今また追いかけ回されたら、確実に捕まる)

そう思い隠れて息を殺す。しかし確実に足音が近づいてくる。どれだけ時間が経ったかわからないが、足音が聞こえなくなったころ物陰から出てみる。あたりを見回してみる。やっぱり何もいない

(逃げ切れたのか…)

電話が鳴る。安心すると電話が鳴る呪いでもかかってるのか。名前は非通知。とる気にはなれないが、仕方なく

『私メリーさん、今あなたの後ろにいるの』

さっき見た時に居なかったはずだが、恐る恐る後ろを向いてみる。彼女はそこに居た。恐怖で足が動かない。メリーさんは近づいてくる。そしてナイフを振ってきた。避けきれず咄嗟に出した手が切り付けられ血が飛んだ。血が出たことで恐怖が臨界点に達した。腰が抜けて動けない。そして、少女が振り上げたナイフを防ぐために目をつぶって手を上げる。その時、“ガキンッ”と言う大きな音がして目を開けてみると、咄嗟に攻撃を守ったためスマホにナイフが当たったらしい。

「あ、あぁ。あああああああああああああああああああああ」

何故か苦しみ出すメリーさん。原因はわからないが、だがこれはチャンスだ。うまく足は動かないが、全力でメリーさんから離れていく。死ぬ気で走り続けた。そして10分ほど走ると追ってくる気配がなくなっていることに気づく。なんで苦しみ出したかはわからないが、とりあえず生き延びることができた。それだけで大きなことである。明日は筋肉痛で動けそうにないし、壊れているとはいえスマホ落としてきてしまったため、もう一度あの場所に行かなければならないことが、なによりも不満だった。

 その後、あの場所に行ってみたが、壊れた僕のスマホともう一つ、古びたスマホが落ちていた。どこかで見たことがあると思って考えてみると、それはメリーさんが持っていたものだった。不気味だが取ってみると普通に電源がついた。しかし、心情的に持って帰るのは嫌なため、その場に置いて立ち去った。

 翌日、自分のスマホの隣に置いてきたはずのメリーさんのスマホがあった。中を見てみると僕のスマホのデータが全て入っている。使えと言うことなのだろうか…しかし勝手に家にあったり、自分のデータが入っていたりするのは呪われているとしか言いようがない。ただ、この電話を捨てる事ができないのは置いてきたスマホがここにある時点でお察しだ。そんな折に新しいメールが届いていることに気づく。どう考えても厄ネタだが見ないわけにもいかない。意を決してメールを開く。

[また、遊ぼうね]

肝が冷えた。“また”と言うことは、次回があると言うことだ。できれば願い下げしたいところだが、このスマホは捨てられない。気に入られてしまったであろう僕には、どうすることもできなかった。


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