ちょっと短いかもしれません。
さてそんなこんなありつつ現代。
ここはとある空間に作られた八雲家の屋敷。
「紫様。どうかされましたか?」
「あら藍。ええ、少し昔のことを思い出していたのよ」
転生したばかりのころのことを思い出していた紫に声をかけてきたのは、紫の式神の一人にして式神衆の筆頭格である八雲藍である。
彼女は地獄に封印されている玉藻の前の実の妹にして異世界の日本を沈めかけた白面の者その者である。
なぜ玉藻の前の妹である彼女が白面の者であり、紫の式神になった経緯はこれから語られるだろう。
「そうでしたか。そう言えば先日街に出かけて行ってからやけにご機嫌のようですが、なにかあったのですか?」
「ええ。久々に私の妖術を見破った人の子がいたのよ」
「はぁ!?」
この紫のセリフを聞いて藍は驚愕した。紫の妖術はかつて藍が直々に鍛錬をし、さらに紫の独自理論によって大妖怪でも見破れるのはごくごく少数のみというほどのレベルである。
そんな紫の妖術をたかが人の子供が見破ったなどと冗談でも信じられなかった。
「そ、それはまことですか!?」
「ええ、それに彼女からはかすかだけど妖力も感じたわ。おそらく妖怪と知り合いか親しい関係なのでしょうね」
「このご時世に未だにそのような人材がいたとは…」
「面白いでしょう?」
紫の肯定する返答に唖然とする藍に紫は新しいおもちゃを見つけた子供のような屈託のない笑みを浮かべて言ってのけていた。
・調布市 ゲゲゲの森 鬼太郎の家
「これが?」
「ええ、まなが道案内したその謎の女性にもらったお札のうちの三枚だそうよ」
ゲゲゲの森の中にある鬼太郎の家では鬼太郎・目玉おやじ・猫娘・砂かけ婆・子泣き爺がつい先日まなが紫からもらった『八雲』と書かれていたお札のうちの三枚を見ていた。
あの後まなはそのお札がなんとなく気に入って、紫の忠告通り肌身離さず持っていたのだが、猫娘がまなと偶々街中で会った際にその膨大な妖力に驚いて、まなを問い詰めて事情を把握。
その後、ごねるまなを説得して三枚だけもらってきたというわけだ。
「ふ~む…。どこかで見たような気がするんじゃがなぁ‥‥」
目玉おやじはどこかで見た記憶があるようだが、誰が作成したお札か思い出せないようだ。
そんな感じでゲゲゲの森の面々が悩んでいたが、一方のまなはお札を持っていると野良妖怪に襲われることが減ったのでいい物もらえたと喜んでいたという。
実はこの『八雲』と書かれたお札、紫が信用を置いた人物か面白いと思った人物にしか渡さないお札で、妖怪らへの警告も意図されていたのだが、近年そのことを理解できている妖怪は少ないので、お守りのような機能を紫がつけていたのだ。
次回 原作開始
次回のあとがきで式神衆の説明を入れようかなと思ってます。