仮面ライダーリベンジこと信楽慎藤が仮面ライダーGである吾郎との死闘に敗れ、人類守護戦の敗北は確定した。
アナザー・メモリを有する神崎戦太郎とそれに付き従う者たちを倒せば、この戦いに決着がつくことだろう。だが、相手はゴールドメモリを持つ怪物の心を持つ危険な人間だ。それに高い戦闘力を誇るラース・ドーパントに変身する
いずれにせよ、苦戦はするだろう…。
「やっと倒した!」
南雲サダトこと仮面ライダーAPは、ミームの一体を倒すことに成功した。だが、ミームは増殖能力を持つドーパントだ。一体が倒されたことに気付けば、直ぐに新しい個体を生み出す。
「全十六体中、一体が損失。補充を開始。引き続き、戦闘を継続ぞくぞく…」
「増えた!?」
新しい個体を生み出したミームに、交戦していた羽原暢子こと仮面ライダーキッカーは驚きの声を上げる。
「クソっ、倒してもまた増えてきりが無い」
倒したと思ったら損失分を補填するミームに、APはきりが無いと叫びながら交戦を続ける。
「そいつは増えすぎて自我が消えちまったからな。まぁ、精々頑張れや」
自分の配下たちに戦わせるだけで、何もせずに高みの見物と洒落込む神崎は、笑いながらその様子を眺めていた。
「くっ、これじゃあ期待は出来そうにないわね!」
増えるミームに苦戦するライダーたちに、マス・ライダー軽装型を身に纏うヘレンは、交戦しているラース・ドーパントの攻撃を、防御力を引き換えに軽さと機動力を上げた特性を生かして躱しつつ、自分一人で倒すしかないと判断する。
「小賢しい! 行け、貴様ら!!」
一向に自分の攻撃が当たらないことに業を煮やしたラースは、あるドーパントを呼び出してヘレンを抑えさせようとする。そのドーパントとは、なんとAPが倒したはずのアルターエゴ・ドーパント、美川大和であった。
「あ、あいつは!? うわっ!」
そのアルターエゴを見たAPは、倒したはずの敵が出てきたことに驚き、ミームの攻撃を受けて転倒する。
APに倒されたアルターエゴは流出するガイアメモリの出所を探るために上野たちに捕まったはずだが、狼谷が神崎に付く際に連れ去られ、再びメモリを差し込まれて無理やり戦わされているようだ。
「い、嫌だ…! 俺はもう戦いたくない…!」
「解放してくれぇ! 俺はもう変身したくない!!」
アルターエゴの他に無理やり変身させられ、戦わされているドーパントが居たが、改造人間ではなく、迫害する民衆に強い怒りを向けるラースがそれを聞き入れるはずが無く、赤い霧のような物を体内から発生させ、その赤い霧を戦いを拒否するドーパント等に掛けた。
「う、うわぁぁぁっ!!」
すると、あれほど戦いを拒んでいた意思は何処へ行ったのか、怒りの感情に囚われてヘレンに襲い掛かる。
「一体どう言う事!?」
自分に襲い掛かるドーパント等に驚く中、時にはスコーピオンで銃撃し、軽装型と特徴を生かして捕まえようとしてくるドーパント等を躱していく。襲い掛かる数は多く、幾ら素早い軽装型でも逃げきれずに捕まってしまう。
「しまった!」
「死ねぇぇぇッ!!」
捕まって羽交い絞めにされたヘレンに、ラースは味方であるはずのドーパント等が退避していないにも関わらず、竜のような巨大な籠手を振り下ろさんと向かってくる。ラースにとってそのドーパントたちなど、捨て駒の価値しか無いのだ。
迫る脅威にヘレンは抵抗するが、赤い霧で怒りの感情に囚われているドーパント等は引き剥がせない。ラースが迫り、籠手が振り下ろされようとする中、ヘレンは自分を力強く羽交い絞めにしているドーパントを倒れ込むように引っ張る。
「うぉ!?」
火事場の馬鹿力か、引っ張ったドーパントは見事にヘレンの盾となる形で背中に乗り上げ、振るわれた籠手の打撃を防ぐことが出来た。ヘレンに振るわれた籠手の盾にされ、背中に強い打撃を受けたドーパントはダメージが高過ぎたのか、爆発して変身を強制的に解除されて人の状態に戻る。
「何っ!?」
「はぁっ!!」
ラースが味方を盾にしたことに驚いて動きを止めれば、拘束から解放されたヘレンは、その隙を逃すことなく手放さなかったスコーピオンを腹に向け、至近距離で発砲した。至近距離で撃ったためか、ラースは怯んだ。
「今よ! ライダーマンG!!」
この隙に、ヘレンは誰か空いている仮面ライダーを探せば、丁度ライダーマンGがミームを倒したところであった。これにライダーマンGは応じ、倒したハサミ状のアタッチメントであるハサミ状の腕のまま、ラースに向けて強い刺突を行う。
「ハァァァッ!!」
「グワァァァッ!!」
叫び声を上げながらライダーマンGが閉じたハサミ状の腕で胴体を突けば、ラースは火花を散らしながら吹き飛んだ。
「ぐっ、まだだ…! まだ終わらない…!!」
「威力が足りなかった!?」
「仕方ない!」
強い力を込めて突いたが、それでもラースを倒すには至らなかった。これにライダーマンGが戸惑う中、周囲の襲い掛かるドーパントに対処していたヘレンは、自分でとどめを刺すためにラースに向けて突撃する。
迫るヘレンのマス・ライダー軽装型に、ラースは何とか立ち上がって対処しようとするが、ダメージが大き過ぎたのか、身体は思うように動かない。そんなラースにヘレンは飛び掛かり、自分の股間を大きく開いて頭部を挟んだ。
「ぶっ!?」
相手が太腿と股間で自分の頭で挟んできたので、ラースは驚きつつも引き剥がそうとするが、その前にヘレンはくびれた腰を勢いよく捻り、相手の脳天を硬い床に叩き付けた。これが、ヘレンの必殺技である幸せ投げである。
「グェアァァ…」
頭部を硬い床に叩き付けられる幸せ投げを受けたラースはうめき声を上げながら動かなくなり、意識を失った。マス・ライダー軽装型を身に纏うヘレンの幸せ投げは、ドーパントすら昏倒させるほどの威力があるようだ。変身者が意識を失ったことにより、ラースは強制的に変身を解除され、元の狼谷の姿へと戻る。無論、気絶したままである。
「さて、次は誰かしら?」
まだドーパントは残っているので、直ぐに襲い掛かる次の敵に備えるヘレンであったが、赤い霧が消えた影響か、それともラースが倒された影響なのか、他のドーパントたちは抜け殻のように次々と倒れていく。美川が変身するアルターエゴも同様に倒れ、メモリが自動的に排出されて元の姿に戻った。
「これって、倒したと言う事?」
ヘレンは自分の周りのドーパントたちが倒れて元の姿に戻ったことで、倒したと判断すべきかどうか迷う。
「ちっ、特撮物のAVなんかに負けやがってよ。期待外れか」
何もせず、ラースがヘレンの幸せ投げにやられたところを見ていた神崎は舌打ちし、労いの言葉すらかけず、イラついて辛辣な言葉を掛けた。
「戦闘、せせ戦闘、ふ、ふ不能…」
更に神崎をイラつかせるように、ミームは次々と仮面ライダーたちにやられていた。ある一体はマス・ライダーたちの連携によって。ある一体はライダーマンGの攻撃で。四体はAPの剣による回転斬りで纏めて倒された。
『ガシャット! ゴールシュートォ!!』
「ハァァァッ!!」
キメワザスロットホルダーをセットしたキッカーは、直ぐにエネルギーを込めた右足で、召喚した作家ボールを蹴ってシュートを行う。そのボールは残りのミームらにピンボールの如く当たり、纏めて撃破した。残ったミーム本体は、断末魔を上げながら倒れる。
「ここ、ここれ以上、いい以上、じょう、の戦闘、せせ戦闘はこ、こここ困難。しゅ、しゅしゅ、しゅう、終了」
全てのコピー体を失い、キッカーの必殺技のシュートを受けて倒れたミームは、爆発して元の姿へと戻る。そのミームの正体は成人男性であったが、メモリを使い過ぎた影響なのか、まるで人形のような顔をして無表情で目も生気がなく、呼吸すらしていなかった。
「どいつもこいつも、簡単にやられやがってよ…! 情けねぇ奴らだなァ!」
ミームも全滅したところで、自分しかいないことに神崎は更に苛立ち、やられた者たちに対して辛辣な罵声を浴びせながら自分のガイアメモリであるアナザーメモリを取り出す。
「後はお前だけだ!」
「世界征服も、これまでね!」
APにキッカー、ライダーマンG、ヘレンを初めとするマス・ライダーたちが神崎の元へ向かう中、神崎は苛立ちながらガイアメモリを起動し、それを見に着けているベルトへ差し込んだ。
「だから、世界征服なんて言ってねぇだろうが!!」
『アナザー…!』
「こいつもか!」
自分の目的が世界征服でないと怒りながら返した後、神崎はアナザー・ドーパントに変身した。この男もメモリを使って変身することに一同が驚く中、マス・ライダー等は取り抑えにかかる。残ったマス・ライダー等の取り抑えに対し、アナザーは自身の能力である次元攻撃で纏めて吹き飛ばした。
『うわぁぁぁっ!!』
「な、なんだその攻撃は!?」
「当てが外れたな。まぁ、候補者は幾らでも居るから、なァ!」
マス・ライダーたちが一斉に吹き飛ばされて残ったライダーたちが驚く中、アナザーはこの世界で何らかの候補者探しをしていることを口走り、次元攻撃を行う。予想できぬ攻撃に、回避が遅れたキッカーは真面に受けてしまい、吹き飛ばされた。
「あぁぁっ!」
「キッカー!? クソっ、なんて攻撃だ!」
強力な次元攻撃を受けて吹き飛び、ベルトが壊れて変身を強制的に解除され、昏倒したキッカーこと暢子の身を案じつつ、APは凄まじい攻撃であると戦慄する。これにアナザーは暢子が身に着けていたベルトを見て何か分かったのか、その答えを知らぬAP等を嘲笑う。
「そうか、あいつか。お前ら、気付いてねぇのか」
「何を言っている!?」
「まぁ良い、どうせ直ぐに死ぬんだ。知らずに死んだほうがマシだろ」
「好き勝手言って!」
そのことを問うAPに答えることなく、アナザーは次元攻撃を行おうとした。これにライダーマンGはアームのアタッチメントに切り替え、近くの重くて大きい物を鉤爪で力一杯引っ張って抜き取り、それをアナザーに向けて投げ付けた。飛んでくる重量がある巨大な物体を、アナザーは冷静になって次元攻撃で破壊する。
爆発が起こって周辺に破片が飛び散る中、アナザーの背後へ回ったライダーマンGは切り替えたハサミ状のアタッチメントで攻撃する。だが、アナザーは周知であったらしく、それを次元の壁で防いだ。
「はっ!?」
「こういう奴は、直ぐに背後へ回るよなぁ!」
自分が背後から攻撃することに気付き、それを防いだことで驚くライダーマンGに対し、アナザーは次元の力を込めた拳を胴体に叩き込んで吹き飛ばす。
「キャァァァッ!?」
「ライダーマンG!」
「さぁ、次は誰がやられたい?」
吹き飛ばされたライダーマンGは壁に激突し、変身が強制的に解除されて元の番場春香の姿に戻って昏倒する。ライダーマンGを倒したところで、アナザーは残り二人のライダーにどちらが先に倒されたいのかと興奮しながら問う。
「やられるのは、あんたよ!」
この挑発とも言える問いにヘレンは怒りを覚え、アナザーに向かって行った。次元攻撃をマス・ライダー軽装型の機動力を生かしながら避けつつ、一定の距離まで来れば、床を蹴って飛びあがり、ラースを倒した幸せ投げを食らわせようとする。
「がぁ!? アァァァっ!?」
「はっはっはっ! この程度でイクとはよォ、特撮物のAVの方が向いてんじゃねぇの?」
大股を開いて股間と股で相手の頭を掴もうとした瞬間、アナザーはそれを待っていたの如く、ヘレンの股間に拳を叩き込んだ。思わぬダメージを受けたヘレンは床に落ち、大股を開いたまま悶絶する。これを見たアナザーは大いに笑い、ヘレンを嘲笑った。彼女を救うため、APはアナザーに立ち向かう。
「やらせるか!」
「順番が違うだよォ!」
「ぐわっ!?」
ヘレンを助けるために自分に注意を向けるAPであるが、アナザーの次元攻撃を受けて吹き飛ばされた。APを吹き飛ばしたアナザーは、悶絶しながらも立ち上がろうとするヘレンの股間に向け、右足を叩き込んだ。
「アァァッ!? アァァァッ!!」
「濡れてんのか? 飛んだ変態だな。この状況で感じるとは、お前Mだろ? だからそんな格好してんだろ?」
右足を股間に入れられて悶え苦しみ、絶叫するヘレンにアナザーは罵声を浴びせる。そこから何度も蹴り、動かなくなったところを確認してから、まだ立ち向かおうとするAPの方へ視線を向ける。
「そこでイキ果ててろ。あの仮面ライダーをぶっ殺してから、ゆっくりと撮影と行こうじゃないか」
そうヘレンに吐き捨てながら、アナザーは起き上がって自分に向かってくるAPに次元攻撃を行う。
「ぐぁっ! あぁぁ…」
「この世界の仮面ライダーはしぶといな。改造人間は直ぐにくたばったけどな。まぁ、どの仮面ライダーもこの程度だろうなァ。こんなの飛蝗みてぇな奴なんかにやられるとは、園崎の連中は弱いな」
次元攻撃を受けても倒れず、まだ立ち上がろうとするAPを見たアナザーは、頑丈なだけで大したことは無いと言い始めた。それなかりか、仮面ライダーWと死闘を繰り広げた園崎家の者たちを貶した。
この力はガイアメモリを生み出した園崎家とミュージアム、それにゴールドメモリの力のおかげであるが、自分が圧倒している仮面ライダーを圧倒していることで神崎は思い上がり、仮面の戦士に倒された彼らを軽視する。元ミュージアム所属の神崎だが、幹部である園崎家と面談した事すらないので、知らないのは当然であるも、思い上がりにも程がある。
園崎家はメモリの力を限界まで引き出して最終的に敗れてたが、ゴールドメモリの力に頼り切っている神崎は、彼らを倒した仮面ライダーWと仮面ライダーアクセルの前に敗れるのは間違いない。
「まぁ、見積もっても後一撃でお陀仏だろう。死ね」
ゴールドメモリの力で自身が最強だと思っているアナザーは、とどめの一撃をAPに向けて見舞おうとした。その時、知る者には聞き慣れた電子の汽笛が周辺に響く。
「なんだ、この音? 誰かの着信音か?」
アナザー・ドーパントこと神崎には聞き慣れない汽笛が聞こえたことで、彼は誰の着信音だと口にする。その直後、あの時を掛ける電車が、進路方向に線路を生み出しながら現れる。
「で、電車!?」
「一体、何がどうなってんだよォ…!?」
現れたその電車、デンライナーを見てアナザーとAPは驚きの声を上げる。そんな彼らにお構いなしに、デンライナーは近くに停車した後、客車からあの上野良太が降りて来た。
「お、お前…! なんだその電車は!?」
降りて来た良太に対し、アナザーはデンライナーの事を問う。これに良太は定期入れを取り出した後、倒しに戻って来たと答える。
「お前を倒しに来たんだよ。このベルトでな!」
そう答えた後、定期入れを作動させてベルトを召還し、腰に巻き付けた。それから変身しようとしたが、知る者には周知の四人のイマジンたちが誰が憑りつくかと喧嘩を始める。
「いつも先輩じゃないですか! たまには僕も!」
「うるせぇ! まずは俺からだろうが!」
「お前ばっかずるいぞ! ワシも、ワシに譲らんかい!!」
「ずるい! 僕も変身したい!!」
「止めろお前ら!」
「な、なんだこれ…!?」
知らない者が見れば、困惑するのは当然であろう。いざアナザーを倒そうとする良太も止めるように叫ぶ。
「訳が分からねぇが、変な怪人同士仲間割れか」
誰が憑りつくかと喧嘩をするイマジンらに対し、アナザーは容赦なく攻撃した。爆発が巻き起こり、イマジンらが砂になる中、そのドサクサに紛れ、鬼のイマジンであるモモタロスが良太の身体に憑りついた。
「この良太郎、じゃなくてこいつは俺が一番似合うな!」
良太に憑りついたモモタロスは、自分に一番似合う人物であると口にした後、ベルト中央に定期を接触させ、仮面ライダー電王へと変身した。
『SWORDFORM』
「俺、参上!」
まずはプラットフォームと呼ばれるスーツに変身した後、モモタロスが憑りついている所為か、赤いアーマーが頭部と胸部に列車が走るように展開する。それが終われば、仮面が桃のような形となったソードフォームとなった仮面ライダー電王、モモタロスと言うべきか、知る者なら知るいつもの決め台詞を吐いた後にポーズを取る。
「何が俺参上だ。死ね!」
決め台詞とポーズを決める仮面ライダー電王に対し、アナザーは容赦なく攻撃を行う。だが、良太に憑依して変身しているモモタロスの戦歴は長く、直ぐに攻撃を躱してアナザーを怒鳴り付ける。
「この野郎、決め台詞とポーズの途中の攻撃が反則だって知らねぇのか!」
「ふざけたことを抜かすな。さっさと死ね!」
「話の分からねぇ野郎だ! そう言う奴は、ぶった切る! 行くぜ行くぜ行くぜー!!」
モモタロスの言い分も聞かず、アナザーは攻撃を続ける。これに電王はデンガッシャーのソードモードを使い、アナザーに挑んだ。次元攻撃を気合で避けつつ、剣の間合いまで入れば、ソードフォームの電王は豪快に剣を振り降ろした。その斬撃は胴体へ届き、受けたアナザーは火花を散らしながら吹き飛ぶ。
「凄い奴だ! あの電車から出た辺り、マス・ライダーじゃないな」
電王がアナザーの注意を引いているおかげで体勢を立て直したAPは、デンライナーから出て来た辺りで、マス・ライダーの形態ではない別の世界の仮面ライダーであると認識する。その認識は間違っていない。
「クソっ、なんで異世界の仮面ライダーが俺を攻撃する!? 関係ねぇだろうが!!」
「俺は最初からクライマックスだぜ!」
「っ!? 答えになって無いんだよォ!!」
別世界で無関係なはずなのに、なぜ攻撃するのかと問うアナザーに対し、電王ことモモタロスは決め台詞を言って斬撃を続ける。これに怒りを覚えてアナザーは次元攻撃を行うが、形勢は逆転しており、似たような敵との戦闘経験があるモモタロスが憑依している電王は見事に躱し、時には剣の刀身の部分を飛ばして的確に斬撃を叩き込んでいた。
「へっ、今まで似たような奴と戦ってきたんだよ! もう見飽きて、目を瞑っていても躱せるぜ!」
「ふざけるなァ! ゴールドメモリを持つ俺は最強だ! この世界で敵う奴は居ない!!」
「うわっ!? 危ねぇ! 無茶苦茶だなぁ、あいつ!」
目を瞑っていても躱せる。
この言葉に自尊心を傷つけられ、激昂したアナザーは無茶苦茶な攻撃を続ける。これを電王は流石に危険と判断してか、一旦距離を置いた。
「今がチャンスだ!」
無差別に次元攻撃を行うアナザーが自分の存在を忘れている事を確認したAPは、これをチャンスと捉えて背後から攻撃した。電王を倒すことに夢中になっているアナザーはその攻撃に気付かず、見事に背中を斬られて転倒する。背後からの攻撃を受け、床に倒れ込んだアナザーは自分を攻撃したAPに激昂し、標的をそちらに切り替えた。
「このザコ野郎がァァァッ!!」
「うわっ!?」
凄まじい次元攻撃を行ってきたので、APは思わず逃げてしまった。遮蔽物となる壁まで退避したAPにソードフォームの電王は合流し、共闘を持ちかける。
「おい、お前はGの二号ライダーって奴か!?」
「あっ、そうだ。仮面ライダーAPだ!」
「AP? G二号とかじゃなく…? まぁ良い。取り敢えず、俺と一緒にあいつを倒そうぜ!」
「あぁ、もちろんそのつもりだ!」
仮面ライダーGの事は知っているようなモモタロスこと電王であるが、仮面ライダーAPとは初対面である。アナザーと渡り合うことが出来る電王に、共闘を持ちかけられたAPは承諾し、無差別の次元攻撃から逃れるため、自分らが隠れている遮蔽物から離れた。ヘレンを初めとする昏倒している者たちの為にも、狂乱状態のアナザーは早急に倒す必要がある。その為に、APは電王の共闘の持ちかけに応じ、一気にケリをつけるためにワインボトルのパーツを押し込み、剣を握る右腕にエネルギーを充填させる。
『
「俺も行くぜ!」
APが渾身の一撃のエネルギーが込めた右手に握る剣を逆手に持つ中、電王も必殺技を行うためにあの定期をベルトに接触させ、必殺技を発動させた後に投げ捨てた。
「死ねっ! 仮面ライダー共ォ!!」
必殺技を行おうとする二人の仮面ライダーに対し、アナザーは怒りの次元攻撃を行う。この絶大な破壊力を誇る攻撃にAPと電王は怯むことなく、必殺技をアナザーに叩き込んだ。
「スワリング・ライダービート!!」
紅い電光を放つ剣を翳したAPは、遠心力を乗せるように体を回転させ、水平に一閃。アナザーの胴体をその斬撃で切り裂いた。
「俺の必殺技、後から久しぶりのパート1!」
これに続くように、ソードフォームの電王も火花を散らすアナザーに向け、すれ違いざまに斬ってとどめを刺した。
「グァァァっ! アァァァッ!! なぜだァ!? 何故この俺がァァァッ!!」
二人の仮面ライダーの必殺技の斬撃を受け、敗れたアナザーこと神崎戦太郎は自分の敗北を認められず、倒れた後に大爆発を起こした。爆発が晴れた後、ガイアメモリはベルトから強制排出されて近くに転がり落ち、アナザーは元の神崎の姿へと戻った。
かくして、デンライナーと仮面ライダー電王の乱入により、APたちは見事に神崎戦太郎ことアナザー・ドーパントを倒すことに成功した。
最後、電王になっちゃったな…。
これで次回はエピローグ…では、無いぞ!