陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。 作:生徒会長月光
クレアの近況とベアトリクスたちのブシン祭へ向けた動き、そして最後は…
それではどうぞごゆっくり!
クレアがヘルクライム・ピラーを踏破してから数週間…
その間クレアは師匠ベアトリクスやラムダやカイ、オメガといったナンバーズから手解きを受けながら上位の波紋使いである七陰たちと組み手をしていた。
己よりも強く練度の高い波紋を受けながらクレアは食いついていき実力を伸ばしていた。
「はぁ…ブシン祭まであともうちょっと…ここでの稽古ももうすぐ終わりかと思うと名残惜しいわ…」
アレクサンドリアで沸き出た温泉をイータが整地して高濃度炭酸泉、単純温泉やサウナ、ミストサウナ、岩盤浴も出来るといった豪華なものであった。
「あとは…ブシン祭の目下の相手ね…確か…アイリス王女やそれと元ベガルタ七武剣の一人、アンネローゼ…常勝金龍ゴルドー…は一先ず置いておくとしてこの辺かしら…」
鍛練は積んだ…準備は万全…だがそれでも不安は拭えない…
バシャバシャバシャ
「わ~いひろ~い」 「クレアお姉ちゃんあそぼ~」
「あったか~い」
………
「こら!温泉で遊ばないの!!溺れたら大変でしょう!ほらこっち来なさい」
「「「「はぁーい!!!!」」」」
そうしてアレクサンドリアにて教団から助け出された悪魔憑きの子供たちのお世話をしていたクレアは子供たちから懐かれていて一緒にお風呂も入っていた。
「ねぇねぇクレアお姉ちゃん!」
「今度大きな魔剣士の大会出るんでしょ!」
「もう!ブシン祭だからミドガル1の魔剣士を決める大会だって!」
子供たちの無邪気な姿にクレアはほっこりする…
ブクブクブクブク…
その時クレアの側で水泡が出てそして
バシャァーーン
「がぅ!姉様!マナも撫でるのです!」
いったい何時からいたのかデルタが飛び出してきて抱きつく。
「わぁいマナお姉ちゃんだ!」
「腹筋ムキムキ…!」
「かっこいい!」
「がぅ!おまえたち姉様困らせたらいけないのです!」
「良いのよマナ。この子たちも甘えたい年頃だもの。」
…そうね心配することは多いけど…師匠に恥じないように…そしてこの子たちみたいな悪魔憑きを守るために…まずはブシン祭…獲るわ!
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「クレアも無事ヘルクライム・ピラーを登りきれて良かったわ。」
「えぇ一時はどうなるかと思いましたが思いの外早かったです。これならば…物事に絶対はありませんが優勝出来るでしょう。」
ベアトリクスはラムダとアビスナンバーズのノナと報告書を片手に話していた。
「えぇ…」
「ベアトちゃん心配事かい?」
昔からの付き合いであるノナがベアトリクスにそう問う。
「…ラファエロのことでね。」
「オリアナ国王のことですか?」
ラムダが尋ねるとベアトリクスは一通の手紙を取り出した。
「直近で届いたものになるのだけど…文脈から何から何まで全部あの子の書き方じゃないのよ。」
「キナ臭いね…もしかしたら王様は既に教団の傀儡にさせられている…そんな最悪もあるってことだね…だとしたら次に狙いを定めるのは…」
「今度のブシン祭絡みならクラウスか…ラファエロの一人娘…ローズでしょうね。」
「しかしまだ確定したことではないから保護は難しいでしょう…ミドガル王には護衛も付きますし……ローズ・オリアナの方は教団の監視が付いていたのならば我らの動きに気付かれてしまう…」
「まずは…来賓として私が潜り込むわ…クラウスなら笑いながら許すだろうし護衛すると言えばあの子は私に頼むだろうし」
「ミドガル王を呼び捨てに出来るのはベアトリクス様ぐらいですね。」
「こういうのは年の功ってやつね…後は…イナリちゃんはアイリス王女に付かせておきましょう…彼女イナリちゃんの尻尾にゾッコンだもの…」
「そうね…いざというときに護衛もしてもらえたら問題ないわ…そして…はぁ…二人とも全く…」
ベアトリクスはため息を付きながらも微笑ましいものを見るように報告書に目を通していた。
「まぁイータちゃんはベアトちゃんの力になりたいのはあるし良いんじゃないかい?何かあれば大人がフォローすれば良いじゃないか。」
「ノナってば…まぁそうだけれども…」
「取り敢えず大会の間はイータちゃん、イナリちゃんがいないからシェリーちゃんとヴィオラちゃんの守りはあたしがやるさ。」
「ヴィオラ殿もノナ殿にとても懐かれておりましたから安心ですね。」
そう、イータがアレクサンドリアに滞在していた時にノナも来ていてヴィオラを紹介すると豪快ながらとてもおおらかなノナにすぐにヴィオラは懐いていた。
「少しずつ歯車が動いている……ここから正念場ね…」
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少し時を戻して…ミドガル王都
「はぁ……気が重いわ…」
アレクシアは査察から帰ってきた後父親でありミドガル王国国王に聖教で何があったのか…自分達が見てきたことを姉アイリスと共に包み隠さずに全てを話した。
その際に信頼できるものたちのみで調べると話され特にアイリスは紅の騎士団の舵取りをするようにと言われ次のブシン祭への出場は見送ることとなった。
ミドガル王として政治の苦手なアイリスの地盤固めを手伝うためでもあるので仕方のないことであった。
その代わりとして…
「私に…姉様の代わりなんて務まるのかしら…」
アレクシアが代わりにブシン祭に出場することになった。
アレクシアは昔に出たブシン祭での出来事が頭をよぎる。
無様に負けてしまった自分が…姉アイリスの代わりに出場する…
実力はあの時よりも格段に上がっている……そんなことは分かっている…
だがどうしても頭をよぎる…
アレクシアは自室から出て自然とある場所へと足が向かった…
カランカラン
「………もう店仕舞いだけど……?」
「あれ?アレクシア様?どうなされたのですか?」
アレクサンドリアから王都に戻っていたイータとイナリ。ヴィオラを寝かし付けシェリーは実験の疲れから寝ていて丁度二人しかいなかった。
「…取り敢えず…座ったら…?」
顔色の悪いアレクシアを見て何かしらあると思ったイータはイナリに飲み物を淹れてもらいに行かせ椅子に座らせる。
中々喋り出さないアレクシアにイータは無理に聞くようなことはせず同じく椅子に座り話してくれるのを待つ。
「コンコン!アレクシア様どうぞです!熱いのでお気をつけ下さい!」
温かな飲み物を差し出されたアレクシアは一息つき漸く口を開く
「…ねぇ、私は勝てるのかしら?」
「…それは…ブシン祭のこと?」
「もう噂が出回ってるのね…えぇアイリス姉様の代わりに出ることになったの。」
「そうなんですね!アレクシア様頑張ってください!」
「…そう単純なことじゃない…でしょう?」
イータはアレクシアの核心をつくように言う。そうしてアレクシアは胸中を話す…
「アイリス姉様の代わりに出るってことは紅の騎士団の代表として出るということ…これからの騎士団の箔をつける為ってのもあるけど…昔のことがね。私に姉様の代わりなんて務まるのか」
「務まるわけ…ないじゃない…」
間髪入れずアレクシアの言葉に反論するイータ
「……結局あんたも他のやつと同じなのね…姉様みたいな才能のない凡人の剣しかない私なんかじゃ代わりなんて務まらないって馬鹿にするのね」
自分を卑下するアレクシアは他の者たち同様イータがアレクシアをアイリスと比べていたと思い込もうとしたが…
「そもそも…そこが間違いよ……アイリスはアイリス…アレクシアはアレクシアでしょう…?誰も誰かの代わりになんてなれないし他の誰かに成り代わる必要も…ない。そもそも派手な能力なんていらない……圧倒的な必殺技は確かに魅力的だしあったら便利だわ…でもそれよりも大切なことがある…」
イータの言葉にアレクシアは疑問を浮かべる。
「大切なこと?でも必殺技があれば勝負なんて早々決まるじゃない?」
ルスランの時にベアトリクスの放った絶技を思い出しながらアレクシアは言う。
「必殺技だけで決まるなら…ベアト母様は武神なんて呼ばれてない…技も大切だけど…その土台を支えているのは…基礎よ……偉大な先人はこう言ったわ…礎(そ)を打つこと千遍、自ずとその身に真技が備わる…基礎をおろそかにしては 真の技は修得できない……全ての技は礎に通ずる…アレクシアは貴女はその基礎を土台をこれまで何度も何度も築き上げてきた。魔力なしの剣技だけならば…貴女は既にアイリスを越えているでしょう…」
その言葉は不思議とアレクシアの心に深く響いた。
「礎(そ)を打つこと千遍、自ずとその身に真技が備わる…で、でも」
「魔力というアドバンテージは各々あるでしょう…貴女の場合まだまだ伸び代がある……本気で勝ちたい…?」
「…勝ちたい…勝ちたいわ!アイリス姉様や元ベガルタ七武剣のアンネローゼやクレアさん…まだ見ぬ者たちに…今は届かなくてもいつかは武神であるベアトリクス様にだって勝ちたい!」
「良いでしょう…ならブシン祭までの期間…ここで修行しましょう…」
その言葉は渡りに船であるがシドの友人ということはクレアを応援しているのではと思い
「で、ても良いの?貴女クレアさんを応援してるんじゃ?」
「確かにそうね…でもね…アレクシアの本気で勝ちたいと願う気持ちに……応えたいと思ったのよ…」
そう言いながら地下への扉を開放しながら
「魔力の使い方…基礎の向上…やることは沢山ある……途中で弱音を吐いている暇はない…」
「上等よ!どんなことがあっても乗り越えてやるわ!」
漸くいつもの調子が戻ってきたアレクシア
「コンコン!アレクシア様!僭越ながらこのイナリもお手伝いします!」
「ありがとうイナリ…」
「それとアレクシア様!私はアレクシア様のこと大好きですよ!」
「…ふぇっ!?」
純心な気持ちの言葉にアレクシアは赤面する
「こらイナリ…言葉が少し抜けてる…アレクシアの剣技…でしょう?」
「そうです!基礎の積み重ねのとても素晴らしい剣技です!」
「そ、そうよね!び、ビックリしたわ。」
突然のイナリの大好き発言に驚いたもののアレクシアは気合いを入れ直す。
「さて…修行を始める前に…イナリ…」
「はぁい!」
パシィ…パチン!イナリはアレクシアの背後からガスマスクのようなものを装着させた。
「……ちょっ!?なにこれ!ってふぅ…ふぅ…い、息がしずらい…」
「呼吸を落ち着けなさい…それは低酸素マスク…呼吸出来る量を調節して髙地環境を擬似的に再現出来るもの…でもそれだけだと低圧低酸素環境の作用の代用にはならない……故に地下の環境を低酸素濃度にして…出来るだけ髙地での条件と同じにしてあるわ…食事の時と歯を磨く時以外は常に着けて修行する…それだけで主に横隔膜や肋間筋などの呼吸筋を鍛え、心肺機能の向上や持久力アップが期待できる…そこに重力を合わせてやるわ。全身に過度な負荷を掛けることで効率的に身体を鍛えるわ……今のアレクシアは10Gまで耐えられるから12Gから始めていきましょう……」
イータは更に食事メニューも含め様々な物を頭に描きながら歩みを進める。
「あとイナリ…この手紙をアイリス王女の元に届けてきて頂戴…流石に長期間留守にしてると……また誘拐されたなんて言われかねないし」
「わかりました!」
(強くなれる環境…あの時のイナリとの特訓だけでも強くなれた感触があった…とことんやってやるわ!それはそれとして…ぜ、絶対この腹黒女見返してやるんだから…!)
そのままイナリはアイリスの元へ向かいアレクシアはイータブートキャンプを受けることになるのであった
あとがき
今回はここまでになります!
ブシン祭への思いをクレアは掲げ師匠ベアトリクスの保護した悪魔憑きの子どもたちから懐かれデルタことマナに甘えられる。
マナも悪魔憑きの子どもたちから遊んでくれる優しくてパワフルなお姉ちゃんと慕われています。
そしてベアトリクス、ラムダ、ノナの大人組の会話。
皆さん原作を知っている方が多いと思いますが傀儡のようにされてしまっているオリアナ国王。
教団の狙いがブシン祭ならばオリアナ国王とミドガル国王の謁見の場で何かすると考えベアトリクスはミドガル王の護衛をする予定。
そしてシドとイータのしようとしていることに苦笑いしながら準備を進める。
そして原作と違ってアイリスは紅の騎士団が規模を大きくしているのでその根回しをを含めて今回のブシン祭は不参加となります。
代わりにアレクシアが出場することになり昔の惨敗した記憶がよぎって気付けばイータの所へ向かってました。
イータはアイリスはアイリス、アレクシアはアレクシアと誰かに成り代わることなんて出来ないと諭して礎(そ)を打つこと千遍、自ずとその身に真技が備わる…基礎をおろそかにしては 真の技は修得できん…
キン肉マンにおいてプリンス・カメハメがキン肉マンに言った言葉。
48の殺人技と52の関節技を教えキン肉マンという超人を形作った偉大な人物。
丁度YouTubeで完璧超人編もやっているのでキン肉マン対ピーク・ア・プーの対決は見物ですね。
そしてアレクシアの本気に応えるべくイナリに低酸素マスクをアレクシアに装着させ研究室の地下に低酸素濃度にした環境と重力トレーニングといったとても過酷な環境での修行が始まるのでした。
イータによるイータブートキャンプでどこまでアレクシアは強くなれるのか。
さてカゲマスでは遂に魔人化してしまったアルファ……もしも此方のSSで出るのであれば転生ベアトリクスが死亡した時に発生しそうですね。とはいえ死んでも波紋で蘇生しそうな転生ベアトリクスなので魔人化アルファも簡単に宥められそうですね。7月2日には魔人化ローズも登場し外典もいよいよフィナーレが近付いてきました。三英雄のことなどどうなることやら…その内のオリヴィエは実は此方のSSでも出ていてまだ意識は戻ってない設定ですね。
FGOでも新規イベントが始まるのが楽しみですね。
最近は台風や地震が頻発しているので皆さんくれぐれもお気をつけ下さい。
それでは今回も読んで頂きありがとうございました!
次回も楽しみにして頂けると幸いです!
異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)
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