俺がアイツと戦えないのはどう考えてもお前らが悪い

ぷろろーぐ 大和くんのー武勇伝、ぶゆーでん!!

初投稿です。日頃の妄想が止まらなくなってきたので、暇潰しに書いてみました。
感想お待ちしてます。(*・∀・*)ノ

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「すみませんでした」

どこで間違えた？

「勘弁してください」

押せば倒れるような状態だったのに

「助けて下さい」

醜態を晒しながら謝罪している

俺(・)が(・)

今までぶっ飛ばしてきた

口だけの奴等より惨めに命乞いをしている

「助けて下さい」

いつも通りの一日だと

また勘違いした馬鹿が突っかかって来たと

「助けて下さい」

いつも通りに

捩じ伏せてやろうと

思っていたのに

「助けて下さい」

勝利は目前だと

思っていたのに

何故？

何で？

どうして？

傷が消え失せている!?

「助けて下さい」

「………………」

アイツが

蔑むように

俺を見ている

『最初の伊勢の良さはどうした？』

『弱いクセに強いモノに楯突くからだ』

『本気で勝てると思っていたのか？』

何も口にしないが

俺を見下している目が

雄弁に語っている

見下されている

何も言わず

アイツが立ち去っていく

頭を上げる事ができない

悪態をつくことすら出来ない

どのくらい時間が経ったのか

声をかけられた

「このくらいなんともないから」

格好から判断すると

誰かが救急車を呼んでくれたようだ

でも今は誰にも構われたくない

「なんともないわけないだろ」

五月蝿(うるさ)いな

少し休めば一人で帰れるよ

「俺は全然大丈夫なんで、急病で苦しんでいる日本国民を助けて下さい」

大丈夫だから

こんな所で油売ってないで

もっと重症の人を助けに行けよ

「ふらふらしているじゃないですか？」

どこがだ？

しっかり地に足着いてるだろうが

プルプル震えている？

武者震いだボケ

「支えが無いと立っていられないくらいボロボロじゃないか」

ボロボロに見えるのはメイクだ

実際は蚊に刺されたくらいしか腫れてない

出血？返り血に決まってるだろ

「ほんと…に……大丈夫だから…さ…」

そう…本気(マジ)で…大丈夫だから

俺に構うな

構わないでくれ

放っておいてくれ

「ほら、無理じゃないか!!」

よろけたわけじゃない

少しふざけただけだ

俺が

「救急車で連れていくぞ」

俺が

俺が

俺が

「うるせぇ…」

俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が

俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が

俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が

俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が

俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が

「俺に触るんじゃねえ…」

あんな女に負けるわけ無え!!

これは夢だ!!

「俺は一人で立てる!!」

あんな細く小さい女に

殴られて立てないなんて

あり得るわけ無えんだ!!

「さわんじゃねえ!!!!」

目から鼻から水が流れる

止まる気配がない

上手く呼吸出来ない

涎(よだれ)がこぼれる

視界がボヤける

膝が笑い

手に力が入らない

ちきしょう

２００６年１１月８日(水)

今日俺は一人の少女に喧嘩で負けた