TS転生貧弱冒涜ロリ 変身願望を持つのは間違っていない 作:アあゝ
書き溜めてないんですけど生存報告がてら投稿させていただきます……。
アイズは傍にいたイデアを置いて町を駆けた。
涙は溢れない、でも胸が痛く感じる。アイズを突き動かす理由が確かに其処にあった。
見知った人の死、ジャガ丸くんとの別れ。
それはかつて親との別れを経験したアイズであっても容易に受け止められる出来事ではなかった。
暗黒期では知人の死などありふれたものでしかない、しかし人の輪がまだ大きくはないアイズにとって初めての死でもあった。
時代が生んだ悲劇だと、仕方ない事だと受け止めきれる程アイズは大人ではない。
そんな世界の不条理を風と一体になることで振り切ることを選んだアイズは、オラリオの外周部を覆う壁の上へとやってきた。
「……」
メレンから吹く風がアイズの金色の髪を強く靡かせる。
それはまるで記憶の中の父親が不器用に撫でてくれた時のようで、母親が優しく包み込んでくれた時のようで……。
アイズにとって、風は安心感と家族との絆をもたらすものだった。
それは遠く離れても変わらない、追憶の中と変わらず風は吹き続けている。
「ん────……あ、イデアのことわすれてた……」
一人佇んでいたアイズの背中を一段と強い風が押す。
まだ此処にいても良いのか、何かやるべきことがあるんじゃないのかと、そう言いたげに感じる風を背に受け、アイズは本拠に帰ることにした。
置いてけぼりにしてしまったことを謝るため、きっとイデアなら先に本拠に帰っていると信じて。
去り際、ふと振り返ってみてもそこには何もなく、ただ景色が広がるのみ。
慰めなのか励ましなのか分からない風、けれどアイズの心は確実に前に歩みを進め始めようとしていた。
黄昏の館に帰ってきたアイズを出迎えたのは、騒めきの声だった。
日は沈みつつある中で、『門』を使った団員の往来が激しくなりつつある不思議、彼ら彼女らの顔には芳しくない状況が浮き彫りになっているようで、トコトコと本拠の門前にやって来たアイズをして不安に駆られてしまった。
アイズは門番をしている男女の団員と共に、リヴェリアの姿を捉える。
頻りに辺りを見回していたリヴェリアはアイズを見つけると小走りで走り寄ってきた。
「──アイズ! 良かった、まさかお前まで居なくなってしまったかと……」
「……どうかしたの?」
アイズを出迎えるリヴェリアの顔には明らかに安堵の色が混じっていた。
普段は見せない取り乱した姿、アイズに対しても過去一度二度見せた程度の稀な姿に、アイズは恐る恐る尋ねる。
状況が飲み込めないアイズに対し、一縷の望みを託したかの表情でリヴェリアは告げる。
「イデアを見なかったか……? ギルド本部での会議に参加するよう言いつけていたのだが、時間になっても姿を見せなくてな……」
イデアの魔法が闇派閥に対して有効打になることを実証した先日の作戦。
【
作戦の大成功が理由で、闇派閥対策定例会議にて、秩序側の派閥総てを巻き込んだ大攻勢に出る事がギルド主導で決まった。
──いや、ギルドが作戦を立案したのはイデアに纏わる話からではなく、一瞬でも優勢に事を動かすことが出来たのだから勢いに任せて闇派閥を殲滅し、オラリオの利回りを取り戻したいという理由なのだが……。
【ロキ・ファミリア】が何かしらの反抗手段を得たことは、他派閥から見ても明白であった。
そして時間が経てば経つほど、闇派閥も我々が新たな切り札を得たことに勘付くことになる。
それを見越したフィンは短期決戦になることに賭けて、イデアを他派閥にも紹介することにした。
いずれ情報を握られて対処困難になるのならば、対応できていないうちに倒す。
他の陣営に公表することで生まれる将来的な不利益と、今直面している闇派閥に大打撃を与えるチャンスを天秤にかけ、後者を取ったのだ。
無論紹介するのは、イデアの『門』についてのみ。
それも限定的な使用しかできない、尖った性能の魔法として説明するつもりだった。イデアを交えて。
──しかし、本部に銀色の髪の少女が現れることは無かった。
決めごとを破るような事はしないという信頼から、怪訝そうにしながらも待ち続ける【ロキ・ファミリア】の面々とは対照的に、ギルドのマスターであるエルフのロイマンを始めとした幾つかの面々はしびれを切らし、作戦を計画する。
新たに見つかった三つの拠点に攻め込む作戦。
戦力を削いだ今だからこそできる作戦であり、ギルドも冒険者たちへと強制的に課していたダンジョン探索の義務を一時的に解除するとまで言い放つ事態。
守銭奴と呼ばれているロイマンが、オラリオの主要産業である魔石の確保を一時的にではあるが放棄するという、彼の人となりを知る者ほど耳を疑う行動を前に、珍しく驚愕の声を上げるもう一つの都市最大勢力。
リヴェリアたちにとっても、これ以上ない程に都合の良い展開だったが、一向に現れないイデアの姿が後を引く。
結局作戦は翌朝に決行されることに決まり、フィンたちは本拠に帰ってきた。
イデアがただ予定をすっぽかしただけだと信じて、頭の片隅に過る最悪な可能性を押し殺して。
──そして彼らは”最悪な可能性”が現実になったことを目の当たりにした。
彼女の生い立ちと【ロキ・ファミリア】との出会いのキッカケ。それを思い返してみれば、イデアは元より狙われる立場だった。
もう少し注意を払うべきだったと沈痛そうに顔を歪めるリヴェリアを前にして、アイズは答えた。
「……さっきまで、一緒にいたよ……?」
「何……? 一体それはどこでだ!?」
アイズは先ほどまでの出来事を告げる。
ジャガ丸くんを食べに冒険者通りまで向かったこと、そこで店主の死を知り、イデアと別れてしまったことを。
「……そういう事ならば、ギルドの近くには来ていたという事になるのか……? アイズ、今は……先に部屋に戻って休んでいろ。必ずイデアは帰ってくる、出迎えてやってくれ」
「……うん、わかった」
アイズの髪をひと撫でした後、手に入れた情報を他の団員たちに伝えるために走り去るリヴェリア。
『大抗争』を明日に控えた長い夜が、幕を開けようとしていた。
自室から飛び出た眺望の上でロキはオラリオを見渡していた。
曇天は星々の明かりを遮り、街の灯りだけが影を生み出すような夜。
バベルを挟んで反対側に位置する歓楽街の明かりは今も爛々と輝いては居るものの、極東で言うならば丑三つ時と表現される時間。
ロキは黄昏の館から目が届く光景総てに目を配り、変化を見逃さないように観察していた。
「────あー、もう! わからん! このタイミングでイデアたんを攫おうと考える奴らの思考も、イデアたんが隠してるナニカも……」
好転しない状況に、思わず愚痴が零れる。
ロキにとってイデアは複雑怪奇な事情を持ち込んだ厄ネタの塊であると同時に、大切な眷属の一人だった。
アイズと似て自分一人で抱え込むタイプであり、しかしアイズとは違って現在進行形で様々な因果が彼女と結びつきつつある。
アイズ以上に目を離したらいけない存在、それがロキにとってのイデアだった。
「何か、とは何だ? 隠している事を教えてもらおうか、ロキ」
「……リヴェリアかあ、帰ってきてたんやね……目撃情報はあったんか?」
夜風に当たりながら思考に耽るロキを、誰かの声が呼び起こす。
振り返ってみれば、少し草臥れた様子でリヴェリアが佇んでいた。
「はぐらかさないでくれ。……眉唾でもいい、少しでも希望になればいいんだ」
まるで天から蜘蛛の糸が吊るされるのを待ち侘びるかのように、リヴェリアはロキの隠し持っていた情報に活路を見出そうとしている。
自分の子供の痛々しさを覚えるその姿を見たロキは、口外せずに黙っていた事実を、本人にさえ隠している秘密をリヴェリアに伝えることに決めた。
それが、正しい判断だと信じて。
「この前、リヴェリアはウチに訊いたよな? イデアたんに何かスキルは無いのかって」
「返答は否定、即答だったな。……まさか」
「そう、実はあるんや。……二つ程な」
「っ──何!?」
そう告げて、驚くリヴァリアを尻目に室内の卓上に収納の中に仕舞い込んでいた羊皮紙を取り出す。イデアに『恩恵』を刻み込んだときに発現したステイタスを記した紙、その二枚目を。
羊皮紙の内容はいたって単純なものであり、神聖文字を共通語にしたものであっただけの代物であったためにリヴェリアは数瞬もしないうちに目を通し、疑問点を尋ねた。
「……一つ目の、成長補正についても気になるが、それよりもだ。二つ目のスキルはなんだ……?」
ロキを悩ませている原因の一つを見たリヴェリアに困惑が混じる。
スキルとは『恩恵』を授けられた者の中から引き出された可能性が具現化したものであり、基本的には強い想いや出自など、自身を構成する何かに関連したスキルが発現する。
その前提を踏まえて読んでみれば、イデアの第二スキルは余りにも異質だった。
【νιαρλατ òτεπ】。
効果は精神異常に関してのレジストのみ。
単純な効果だが、
問題はその名称だった。
多くのスキルは名が体を表すと言っていい程、名称と効果に関連性が生まれる。
その点に於いて、この異郷の文字列はその法則を無視していた。
「この文字列、この前の密会の時にアストレアに聞いてみたんやけどな? なんやナイアーラトテップとか、ニャルラトホテプとか読めるらしくてな」
「……意味は分かっているのか?」
「少しだけな、アストレア曰く後半の文字は平和とか祝福だとかの意味を持ってるらしいで、別の神話体系でな」
ロキの属する北欧神話世界でも、アストレアのギリシャ神話世界のものでもない言語。エジプト神話世界に属する神格はオラリオではあまり頭角を現すこともなく、盲点だった。
とはいえアストレアたちの世界と文化の接点が在ったからこそ見出せた活路は、イデアを不可解な存在へとより押し上げている。
「……となると、【セクメト・ファミリア】か……? いや、しかし」
「ちょっと待った、そこはウチも考えてたんやけどな? 活動方針と行動が噛み合ってないから違うんちゃうかな~って……」
エジプト神話の神格の中から闇派閥に属するものとされる名前を挙げるリヴェリアを手で制するロキ。
現在のオラリオではその世界に属する神格が名を轟かせていないこともあって、数少ない選択肢の中からイデア拉致の実行ファミリアを決めつけるのは容易ではあった。
しかし、リヴェリアの言う【セクメト・ファミリア】の犯行とするには不可解な点があまりにも多かった。暗殺に手を染めるファミリアの一員が、類稀な素質を持っているとはいえ恩恵を刻んでいない子供に敗れることなどあるだろうかという疑問や、また闇派閥に属するファミリアではあるものの、オラリオに蔓延る他闇派閥との接点も少ない事などからダイダロス通りで大手を振るって騒動を起こすだろうかという不自然な点から、ロキの視点からは除外されていた。
「あっ、そやった! イデアたんから聞いてた証拠に一番近いファミリアをアストレアから聞いてたんやった……!」
わざとらしくポンと手を打ちながら話題を戻すロキ。
「……? 神アストレアは分からないと言っていたのでは?」
「あー、それはステイタスの方だけな。 イデアたんを襲った奴らが刻んでた紋章のモチーフは本人から聞いてるやろ?」
「ああ、確か……逆さ天秤だったか」
そや。と相槌を打ったロキは、先ほど羊皮紙を取り出した収納の前へと再び躍り出ると、今度はイデアが紋章を描いた羊皮紙を取り出した。
「天秤と言ったらアストレア、ってのはまあわかるよな」
「公平さの証明、正義の証か……。彼女たちの装備にそういった意匠が刻まれている事は把握している。……まさか」
【ロキ・ファミリア】が道化師の意匠を装備にあしらう様に、【アストレア・ファミリア】では翼と天秤を模した意匠が。それらはファミリアの主神の在り方に因んで作られたもの。
ならば逆さ天秤にはいったいどのような意図があるのか。ロキの言葉にリヴェリアも察する。
「──『不正』や。天秤は逆さやからモノを乗っけることもできないし、傾けただけで結果が変わる。──そういえば居ったよな、それを名乗る過激派が」
「【アパテー・ファミリア】だと……」
非人道的研究を行う闇派閥の過激派、同じく過激派の【アレクト・ファミリア】と並んで『不正不止』と呼ばれることもあったファミリアが線上に挙がる。先程までの候補とはあまりにも違う答えに、リヴェリアは脳が理解を拒もうとするのを無理やり納得させる。
物的証拠はある、ならば後はそれを決定づける材料がロキの口から放たれるのを待った。
「アストレア曰く、ここに書いてある文字が決定打らしくてな? パンドラの箱っていうのがギリシャ世界でアパテーの生まれる要因になった事象、ウチん所のラグナロクみたいなもんらしい。 それでさっきのイメージの話からして間違いなくヤツだって特定できたってワケや」
「では、イデアのスキルの件は?」
「こっちは与太話なんやけど……ウチ等が駆け出しだった頃にオラリオから追放されたファミリア、覚えとる?」
エジプトの。と付け加えられた質問に少し詰まりながらも答える。
嘗て【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】が隆盛を誇った時代に、無謀にも挑戦したファミリアがあった。
「……【オシリス・ファミリア】か? 少し自信が無いが……」
「正解や、其処の団員だったヤツが主神も居らんはずのオラリオで目撃されたって風のウワサがあるんや。関係性は薄いかもしれんけど、もしかしたら関係あるかもな」
「分かった、留意しておく」
「……まあ、特定の派閥だと導き出したところでなあ……。ウチらみたいに堂々と拠点を構えてるわけでもあらへんし……ぶっちゃけ闇派閥って派閥が違っても一緒に行動してそうなイメージがあるし……」
「ならば……、例の三大拠点に居ると信じるべきか……?」
ロキの意見は、不特定多数の構成員と神格たちによって運営されている闇派閥が、オラリオ内の狭い範囲でファミリアごとに拠点を設けることが出来るのか、という疑念から捻出されたものであった。近頃の激化した抗争の中で、諜報に察知される事無く拠点を維持するには、外面を取り繕い決して疑われる事無く振舞う技能が必要とされるだろう。それは正しく狂気の所業、自分に酔った狂人でもない限り容易にボロが出る。
そして【アパテー・ファミリア】にそのような狡猾さが無い事を、ロキはイデアの殺した団員の話から予想していた。
「それなら闇派閥を撃滅できてイデアたんも助けられて万々歳やけどな。そこは今日の活躍にかかっとるからどうにもならんし、話を変えよか」
再び眺望へと出たロキは、夜景を眺めながら言葉を紡ぐ。
「イデアたんの第一スキルって、矛盾しとるよな? 晩成するってあるのに、成長速度が上がるって……アレ、浮かび上がってきた可能性の表記に困って、わざとウチが書いたんよ」
「……では元は何が?」
「……──死期が近くなる程成長する」
「────っ!」
息を呑む。近頃のイデアの成長は、アイズとの相互関係も相まって著しいものだった。
それを呆れながらも喜ばしく思っていた私たちの裏で、ゆっくりと死が迫っていたのならば。
最も近い死とはこのままイデアを救出できなかった場合であると、すぐに勘付く。
「──っそんなことはあってはならない! 何とかならないのか!?」
「イデアたんなら生きてる! ウチにできる事は子供の可能性を信じ……あれは、アイズたん!?」
「!?」
人間の可能性を信じたからこそ、超越存在から全知無能に身をやつして地上に降りてきた。死の運命を覆す可能性だってあると伝えようと振り向きかけたロキの視界に、黄昏の館の門前から駆けていくアイズの姿が映った。
「この話はイデアたんが無事に戻った時にあらためて! リヴェリアはアイズたんを!」
「わ、分かった!」
ロキの指示に緊迫した表情で応えると、リヴェリアは眺望から飛び降りアイズの消えた方へと続く。
(なんか、嫌な予感がするなぁ……)
リヴェリアの姿を見送ったロキは停滞していた物事が動き出したことを感じ、まとわりつく予感に身を震わせた。
時を少し遡る。
リヴェリアに言われたとおり、自室に戻ってきてから早数時間、アイズは眠ることなくイデアの帰りを待っていた。
「……、帰ってこない」
アイズの独り言が室内に寂しく響く。
普段であれば、部屋を共有していたイデアが何かしら答えていたのに、今は何も反応が返ってこない。
時折部屋の外を通り過ぎる足音に耳を傾けたりして過ぎ去った時間。
団員総出の尽力も虚しく、捜索が徒労に終わりそうにある中、明日の作戦に備えて捜査を打ち切ろうかという声が廊下から聞こえてきたアイズは居ても立っても居られなくなってベッドから飛び起きた。
イデアを見つけるために自分が出来る事、縋りつく藁がきっとあると信じて。
「……なんだろ、これ……?」
共有して使われていた室内には様々なものがあった。
イデア自らが『呪文』を記したと言っていた『
綺麗な見た目をしているからとイデアがダンジョンから持ち帰ってきたのだろう物が多く、角の多い魔石や何かしらの鳥の頭部を模した柄をした短剣など、一体どこで見つけたのかと聞きたくなるものばかりだった。
それらはアイズの持ち物とは混ざらないように境界線が張られているかのような配置で置かれており、そのお陰でアイズはイデアを助け出すために必要な物を容易に探すことが出来た。
──仮に拉致されていたのなら、助けた時に魔法を使いやすくするための『魔導書』。それとマジックポーションらしき薬品など。
イデアの持ち物は失せ人を見つける一助にはならないが、助けるためには必要な物。
ならば後はイデアを見つける手段を手に入れるだけだった。
「────! もしかして……あれなら」
そしてその手段は、意外にもアイズの間近にあった。
ダイダロス通りでのイデアとの出会い──アイズにとっても印象深い出来事だったあの時、アイズは如何にして迷宮のようなダイダロス通りの中から今にも襲われつつあった少女を見つけたか。
それはある魔道具の効果によるものだった。
小物入れの中からアイズは粗末な装飾のリングを取り出す。
捨てる機会も無く、取り敢えず持っておこうと放置していた物が役に立つ時が来たのだ。
イデアを襲った悪漢たちはこの魔道具で連携を取っていた。
今回の下手人たちもイデアを狙った犯行から考えて無関係とは考えられない。
──逆さの天秤。
イデアがそう言っていた者たちに繋がる唯一の手段を手に、アイズは部屋着からダンジョン探索時に着用している装備へと着替え始める。
手甲を着けた指先に、簡素なつくりの指輪を嵌めた。
あの時とは違い、各地に点在する反応。
オラリオの中から地下──おそらくダンジョンにいる反応まで、様々なモノを感じる中でアイズは一つの反応を標的に定め、部屋から飛び出る。
ダイダロス通り、その一角で標的は静止していた。