TS転生貧弱冒涜ロリ 変身願望を持つのは間違っていない 作:アあゝ
ちょっと書き溜めたので更新再開します。
過ぎた日々
「────ああっ……みんなっ……!」
目の前に広がる惨劇の爪痕。
嘗て数多の冒険者たちが見上げた天をも貫く塔は半ばで折れ、瓦礫がオラリオの一画を占めていた。
塔を中心とする広場に集まったフレイヤ・ファミリアとロキ・ファミリアを筆頭とする冒険者たちの姿は既に無く、闇派閥の人間の狂笑が響き渡っている。
その笑いの理由は足元に広がる冒険者たちの亡骸か、それとも塔を破壊した
市民たちは抵抗する手もなく、絶望に打ちのめされるのみ。
──ロキから授けられた恩恵は今、私の背にはない。
バベルの倒壊に巻き込まれた神たちの一斉強制送還、その中には私たちの主神、ロキもいた。
劣勢状態でありながら、何とか持ちこたえられている状態だった冒険者たちは一気に牙城を崩された。そこに必要悪として名を挙げた覇者たちの手による物はなく、純粋な悪意のみで動く闇派閥たちによって齎された。
なぜこうなったのか。
失望を露にした嘗ての覇者たちによるものか、それとも悪辣な手を使った闇派閥によるものか……。
──いや、そうじゃない。私のせいだ。
必要悪を掲げた神のシナリオすら無視して起きたこの惨劇の発端は、逆さ天秤の女神、不正を司る女神であるアパテーが擁するアパテー・ファミリアとの因縁だった。
私が目覚めたあの日から深く根付いていた因縁によって、ロキ・ファミリアは重要な時にリヴェリアという守備の要を失った。
……鐘の音が、そして全てを断つ斬撃が
悪へと身を窶すことを選んだ英雄たちが、再びオラリオを守るために戦っている。
突如として広場に現れた黒い怪物を前にして、最早この場に正義も悪も存在しなかったのだ。
『恩恵』を失ってもなお戦う事を選んだ二人が、背中を見せる。
黒い風を纏った少女が細剣を構えて立ち、もう一人は時間稼ぎの為に残された最後の力を尽くして
ーーそして二人の瞳が此方を射抜いた。
一瞬の逡巡。立ち止まっていた私に、二人は何かを呟いて再び前を向いた。
「──ッ『時空門の創造』!」
時を遡ろう。
八日前。全てはあの時にはもう始まっていた。
「────【
疾風を纏ったアイズの斬撃によって、モンスターの四肢が吹き飛ぶ。
同胞を失ったからか、危険を感知したからか狼狽えている様子のモンスターたちを照準に入れ、死角から詠唱が唱えられる。
「【──終末の前触れよ、白き雪よ。黄昏を前に風を巻け。閉ざされる光、凍てつく大地。吹雪け三度の厳冬──我が名はアールヴ】」
足元に広がる翡翠色の
極限までに練り上げられた魔力のうねりがモンスターたちへと向けられ、そして放たれる。
「【ウィン・フィンブルヴェトル】ッ!」
過剰とまで言える魔力の奔流が起こした吹雪によってモンスターたちは直ちに生命活動を停止。
……死んだのだ。
しかし、葬られた怪物たちの敵討ちをするかのように、膨大な量のモンスターが雪崩れ込んできた。
意図的に引き起こした状況とはいえ、圧倒的物量の前には笑う事しかできない、普通なら死んでいた。
「あはは、まるで怪物カーニバルですね!」
「軽口を言っている場合か!? アイズとの連携も意識しろと言ったはずだが!??」
「? 私は大丈夫だよ」
平然そうに怪物たちの中で切った張ったを繰り返しているアイズには、言葉の通り一切の傷がついていなかった。
ジャガ丸くんとはまた違う至福の時間を一秒も無駄にしたくないと言わんばかりの大立ち回りを前に、リヴェリアさんが呆れた声を上げる。
「安全を重視したとはいえ、気を抜きすぎるなと言ったはずなんだがな……」
本来ならお叱りの言葉の一つでも言いたかったのだろうリヴェリアさんだが、溜息を吐いて怒りを抑えている。
きっとホームに帰ったら雷が落ちるのだろうが、甘んじて受け入れる所存だった。
アイズを含め、私たちは今、本来なら窮地に陥っていると形容すべき事態を引き起こしている。
私たちがいる十階層からは、モンスターの大量進軍が起こるようになるらしく、下級冒険者たちにとっては悪夢の出来事らしい。
しかし、リヴェリアさんは私がかなり強力な守護呪文を使えることを知った瞬間から、このダンジョンの仕様を悪用することにしたのだ。
鍛錬場の案山子は未だに傷一つ着くことが無く、破壊するために挑んだロキ・ファミリアの団員たちの心を折り続けている。
折れた者の中には、
そんな呪文を掛ければそうそう死ぬことは無い、そういう判断で行っている
──私よりかアイズの方が成長しているんじゃないかと思うのは内緒だ。
「おい、サボってないで戦え。イデアを育て上げるために始めたことを忘れてないか?」
「いやあ、アイズが楽しそうだったので……」
同じことを考えていた様子のリヴェリアさんが活を入れてくる。
アイズによってモンスターの数が減ってきている気もしなくない、仲間を呼び寄せるキラーアントの亡骸もあるのに。
「……こんなものに楽しみを見出してもらいたくはないんだがな……」
「ごもっともです……では私も────」
守護しているとはいえ、私はアイズの様に突っ込むタイプではない。
入団した日から暫く経ち、確立しつつあるスタイルで戦うだけだ。
右手に携えた魔道書──『無銘洛書日記帳』に記された文言を唱える。
「【コルヴァズの抱擁、恐ろしき一刺し。破滅の炎を迎え入れろ──】」
対象はモンスター全員、この身では無かったら精神疲弊で確実に死んでいた量の魔力が体から抜け落ち、対象全てに効果が表れつつある。
「【
呪言が成立した途端、モンスターの体が水膨れの様に膨れ上がり、裂ける。
裂け目から炎が燃え上がり、モンスターたちは自身がどうなってしまったのかを理解することなく力尽きてゆく。
「わあ……!」
「少しグロテスク過ぎないか……?」
「ウチの魔法ってそんなのしかないので……」
生半可な人物では正気を失いかねない光景を前にしても、正気を保つ二人。
リヴェリアさんは兎も角、アイズが正気を保っている理由を考えると複雑な気持ちを浮かべざるを得ない。
モンスターへの憎悪に突き動かされているアイズ、きっとモンスターが死に絶える光景に喜びを感じているのではなかろうか……。
「使いどころを間違えるなよ……? 私たちは良いが、市民の前となれば闇派閥よりもお前の魔法で阿鼻叫喚の嵐になりかねん」
「──別に使いたくは、無いんですけどね」
私が鍛え上げられている理由、それは闇派閥の存在だ。
逆さ天秤を持った女神の紋章を刻み込んだ何処かのファミリアに命を狙われている以上、自衛手段の確保は急務だった。
──しかし、事態はそれだけで
「さあ、帰ろうか。イデア、『門』を作れるか?」
「はい……というかそこにあります」
指を差した先には、何らかの規則的な配置で散らばった小石があった。
アイズが不思議そうに近寄って見ている。
『
私が入団した暗黒期の中で奇跡的なまでに平和だった日々は終わりを告げ、闇派閥による事件が頻発している今、リヴェリアさんも其方の対処に追われる一人だった。
『冒険者狩り』によるダンジョン内での襲撃や、魔石の加工工場で起きる爆発事故。
レベル一の私を面倒見る余裕はどう取り繕っても無かった。
後手後手に回る日々、闇派閥に対する有効手段が見つからず、手を拱いている時期に私はリヴェリアさんに相談したのだ。
──攻勢に出るのに最適な呪文がある、と。
それがこの『門』。
クトゥルフ神話TRPGに於いて、門の創造に関わる呪文は多い。
銀の鍵を用いるものや、黄金の蜂蜜酒を必要とする呪文などは聞いたことも多いだろう。
今の魔力があれば、宇宙の果てまで行って帰ってこれる。
しかし、私は『
数ある中からこの呪文を選んだ理由は、利用者に狂気を齎す効果が他の門の創造と違い存在しないからだ。
代わりに魔力を支払う事になるが、恩恵を与えられた冒険者であれば完全な近接職であっても支払える超低魔力量。
行ける距離も、宇宙規模にこそならないが十分だろう。
「……存在を察知できず、また符牒を決めることもできる。便利としか言えんな」
「でもそれくらい便利な方がいいですよ、なんでも」
【ロキ・ファミリア】の恩恵を刻んだ者のみが通れる『門』。
これの存在によって、確実に闇派閥に先手を取れる状態が構築されつつあった。
諜報が闇派閥の拠点を見つけ出せば最後、秩序側の優勢で事は進むだろう。
諜報が闇派閥の動きを探っている間、団長のフィンさんはリヴェリアさんに中断していた私の育成の再開を頼んだ。
『
これらの便利な呪文が扱えるならば、もしかしたら他にも引き出しがあるかもしれないと見込んで。
十階層に直通する『門』は黄昏の館の周囲を覆う壁の一画に設置されている。
これによって外から察知されることなく、団員たちの出入りが出来るのだ。
今開通している『門』はこれと冒険者通りに繋がる物と、バベルに繋がっている物のみだが、いずれ闇派閥の勢いが弱まった時には分岐を増やしたいと思っている。
門を抜けてホームに帰宅した三人の姿を見つけた主神は、館内から出てきて嬉しそうに駆け寄ってくる。
「おっかえりぃ~! アイズたんにイデアたん、すこし逞しくなったんちゃう? ヨシ、早速ステイタスを更新するか。時間が勿体ないから一緒に来てな、リヴェリアも」
「わかった……私たちがいない間に何かあったのか?」
「かなり、な」
普段も冒険終わりに団員を労わる姿を目撃していたが、今のロキはいつも以上に帰ってくる
その理由は考えるまでもないだろう、いつ死ぬか分からない状況、ダンジョンのみならず地上までもがそうなっている世界で、外に出てゆく子供たちを見送る事しかできない。
──心配だ。もし帰ってこなかったら、望まない状態での再会になったら。
全知零能となった神には、助けに行くこともできないし人を蘇らせる力もない。
──だから、せめてもの行いとしてロキは危険な場所から帰ってきた私たちを出迎えるのだろう……。
ロキの自室に連れられて、うつ伏せで横並びにベッドで横になる私たち。
いつもとは違い、私服を捲り上げる形で恩恵を見ているロキ。
アイズの背中にロキの指が触れ、すこしこそばゆい表情をしているのを眺めていると、ロキが独り言のように声を漏らした。
「先にアイズからやな……うわっ、耐久がものスッゴク上がってるんやけど……」
「がんばった」
「いや努力で何とかなる値やないと思うんやけど……リヴェリアなにやらかしたん?」
執務用の椅子に腰かけたリヴェリアさんが、ロキの漏らした言葉に応える。
「やらかしというならアイズとイデアに聞け……アイズのしたい戦い方とイデアの守護魔法が奇跡的なまでにかみ合っていただけだ」
「アイズの、っちゅーとアレか!? 自分の身を案じないで突っ込む
「言われた通り、ケガしなかったもん」
「まあ、イデアといるとき限定で許した。案山子のことはロキも覚えてるだろう?」
──死に急いでいる戦法だから、絶対に死なないという条件を追加したうえでなら使ってもいい。
十層地点では魔法攻撃を使えるモンスターは居ないため、おおよその事象で壊れることは無い『
その事は愛する子供たちが案山子に負けていた所を「噓……やろ……」と愕然とした表情で見ていたロキも理解していた。
「……ガレスの一撃で壊れん案山子ってなんやねん!? アダマンタイトでもこんな硬くないわ!」
「実は魔法攻撃はすり抜けるんですよね」
「いや初見殺しが過ぎるわ! アイズたんみたいに突っ込めば魔導士なんて詠唱中に倒せるし、最強やん!?」
込めた魔力量だけしか耐久は増えない筈なのに、まだ壊れていない案山子。
それは自分の魔力がどうなっているのかを常日頃から考えさせる要因の一つになっていた。
すこし変じゃないか、そう思えば世の中の全ての出来事が奇妙に思えてきて思考が中断する、思考停止ともいえるそれは、自身が無意識で造り上げた精神防護機構なのかもしれない。
そんなことを考えているうちにアイズのステイタス更新は終わり、今度は私の背中に乗っかってきた。
「アイズたんもすごい成長率やったけど、イデアたんはどうかな~!」
デュフフ、とでも言わんばかりの感情を秘めた声が背後から聞こえてくる。多分手をワキワキしている、アイズのジトっとした視線からそう思った。
わざとらしい態度は本神の気質もあるが、とっつきやすい印象を与えるために行っているものだと思えば、私にとっては不快な物には感じなかった。
「えー……こっちもこっちで可笑しい伸びしとるな……その場におらんけどウチ、イデアたんがどんな戦い方してたか解るわ~」
「えっ、そうなんですか?」
「能力値を伸ばすには各能力に対応した行動を取らなきゃあかん、俊敏なら敵を翻弄したり、耐久ならアイズたんみたいに攻撃を受け続けたりな。その点イデアたんは見事に魔力と器用だけが伸びとるもん、大方
「書き写すから待っててな」と卓上の羊皮紙をリヴェリアさんから受け取るロキ。
カリカリと羽ペンで羊皮紙に書き記す音が心地良い、背中の上で起こっているコトだと思わなければ快眠法としておすすめしたい。
実際横で寝そべっているアイズは眠そうにしている。
安全だったとはいえさっきまで気が張る場所にいたことには変わりなく、安心感から緩んだ気は疲労感からくる微睡を齎してくる。
無言の間が生まれてしまったから尚更だ。
「それでロキ、一体何が起こった? 急務を要することが無ければ後で呼び出せばいい筈だが……」
「──実は今現在進行形で、闇派閥の襲撃が起きとるんや」
「何!?」
リヴェリアさんがロキの言葉に驚愕の声を上げる。
ならばなぜ悠長に時間を過ごせるのか、言外にそう考えていることがわかる声に、ロキは苦い笑い声を上げた。
「例の『冒険者狩り』がリヴィラの町で現れたみたいでな、ウチとしてはそいつ等の漏れが三人のところに来なかったことの方に安堵してるわ」
リヴィラの街……確か十八階層にある安全地帯に築かれた街だったか……。
実際に訪れたことは未だないが、リヴェリアさんの座学で習ったことがあったので覚えていた。
ロキの落ち着いた言葉にリヴェリアさんも落ち着きを取り戻す。
「それで……いや、知っているということは対策は打っているんだな?」
「勿論、フィンが要請してくれてな。今頃アストレア・ファミリアが鎮圧にあたっているはずや」
ロキが何もしないわけがない、それは彼女を知る者なら常識だった。
そしてその子供たちも当然親に似るわけで。
団長の一手によってリヴィラの占拠という最悪な未来は消えつつある。
「アストレア・ファミリアかあ……」
聞いたことが無い名前ではなかった。
アストレア・ファミリアと言えば快活な赤髪の少女が団長の、自警団をしているファミリア。
冒険者通りを通った時に割と見かけることがあったので、団長の顔だけは覚えていた。
「やっぱイデアたんも気になるか? あそこのファミリアについて」
「……たぶんロキとは違う視点でですが、気になります」
女神アストレアは正義を司る女神。
彼女を表す紋章として、【アストレア・ファミリア】の団員の装備には翼と天秤をモチーフとしたものが刻み込まれていた。
私を狙ってきた悪党どもが刻んでいたものに似た意匠は、関係は無くとも奴らの正体を探るための一助になる気がしていた。
「正義の天秤と逆さ天秤……順当に考えたら悪、でしょうか」
「いやあ最初から悪を名乗るファミリアはそうそうないと思うで?」
「だが、近頃の騒ぎからして確実に動いているだろうな、そのファミリアは」
リヴァリアさんのつぶやきに各々が頷く。
邪悪が動きを活発化させる時世、奴らが動きを見せない理由は無かった。
「イデア、気を緩めるなよ。団員を屠ったことできっと奴らから標的にされているからな」
「その為にも力を、ですね」
話に一区切りついたタイミングで、ロキが私から降りる。
片手には羊皮紙、どうやらステイタスを写し終わったみたいだ。
「ヨシ、お待たせ~これがイデアたんのステイタスや~」
「ありがとうございます」
ベッドから起き上がり、羊皮紙を受け取ると横からアイズも覗き込んできた。どうやら気になるみたいだ。
金糸のように滑らかで綺麗な髪が視界を遮ったりするので、アイズにも見やすいように羊皮紙を持つ手をアイズ側に切り替える。
「……おかしい?」
「おかしいんじゃないかな、うん」
紙に記載された内容は奇妙としか言いようが無かった。
こういう物には得てして偏りがあるのは付き物だが、それでも偏りが激しい。
内容はこうだ。
イデア・ラヴクラフト
Lv.1
力 :I 27
耐久 :I 0
器用 :F 330
俊敏 :I 26
魔力 :C 685
この世界に着て暫く経ち、共通語を呪文を駆使して最低限度の読み書きを出来るようになるまで仕上げたお陰でステイタスの意味を理解することが出来たが、逆に自分の異常性を疑う結果となっていた。
リヴェリアさんも覗き込み、内容に対して言葉を漏らした。
「ロキ、イデアには何かスキルは無いのか? この伸びは何らかの補正が掛かってなければあり得ない筈だぞ……」
「……それが何にも、可能性に溢れてる筈のイデアたんには何もない」
耐久面の貧弱さは看過できるものではないのだが、それがこの体の素質だというのなら仕方ない事ではある。
呪文を唱えた時に精神に負荷が無いのも、人の死を間近で見ても影響が出ないのもそういう気質ならば……とは納得できない。
ロキは何か隠している。
リヴェリアさんの問いに答えるまでの間には、何か含むものがあった。
隠す理由が善意であることを信じる事しかできない。
今のこの世の中、確実に生きにくい世の中へとなりつつある。そんな中で自分に関して無駄に疑心に陥りたくは無かった。
「わたしが守るよ」
「──えっ?」
ステイタスを見ていたアイズが口を開く。
金色の瞳は確かに私を見ていた、柔らかな表情を顔に浮かべて。
「イデアを狙う敵は全部倒すよ。だから、イデアは安心して魔法を使ってほしい」
「……っ! うん、後ろは任せて!」
アイズがこう言った理由はわからない。
もしかしたらモンスターを効率的に殺したいからなのかもしれないし、短い期間で芽生えた友情みたいなものがあったのかもしれない。
あるいはその両方か。
「ステイタスは人の可能性、だったか」
「そう言ったなあ」
「ならば、気にすることでも無いのかもしれないな」
人の可能性を恩恵という形で具現化したものがステイタス。
可能性の芽生えとは、本人の成長や変化である。
イデアの変化の予兆を目の当たりにしたリヴェリアは、胸中に生じた不安を取り払った。
ロキ・ファミリアの次の世代はゆっくりと、しかし確実に成長しつつある。
──そう確信して。