GT悟空が超の未来世界を救う話 【完結】   作:ゴジロット

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最初から滅びる運命が決められたこの物語は、小さくとも偉大な英雄との出会いから変わり始めて、やっと『平和』が世界に帰ってきました。

これからの彼等の冒険は、先に旅立って行った英雄の代わりに、貴方達自身の目でそっと彼等の事を覗いてみてください。

きっとそこには、夢と希望に溢れた世界に繋がっている事を信じて…。

結構楽しいと思います。

…というわけで、最終回です。




今まで本当に、ありがとうございます。


【最終回 後編】ここから始まるそれぞれの未来―――さらば青い風のHOPE!! 《完》

 

エイジ779

 

 

 

過去の並行世界のカプセルコーポレーションの広い庭に、人間大サイズに空間が歪んでワームホールが形成される。

 

その中から、悟空(超)・悟空(ゼノ)・ベジータ(超)・ベジータ(GT)・ブルマ(超)・トランクス(未来)・マイ(未来)・悟飯(未来)と、人間が八人に、更には時の界王神クロノア・東の界王神シン・そして第11宇宙の界王神ゴワスと神々三人。

 

未来の悟空達と別れ、クロノアの力で時を越えてようやく元の世界から帰還してきた。

 

 

悟空(超)・ベジータ(超)・ブルマ(超)の三人は当然として、トランクス(未来)とマイ(未来)は今回の件でお世話になった皆んなに改めてお礼を言う為に、そして悟飯(未来)も一度過去の仲間達や自分に会ってみたくて付いてきた。

 

やや気が沈んでいるクロノアは、タイムマシンを失った悟空(超)達を過去へ送る為でもあるが、それ以外にも今回の件で全王に謝罪しなければならないので、彼等と一緒に来ている。

 

悟空(ゼノ)とベジータ(GT)は、クロノアの力無しではコントン都や元の世界に帰れないので、クロノアに付いてくる形で悟空(超)達の世界に来た。

 

 

悟空(超)「ふぅ~、ようやく元の世界に帰って来たぁ〜。何だか自分の世界が、久々に感じるなぁ〜…。」

 

ブルマ(超)「ホントよ!タイムマシンが壊された時はどうなるかと思ったけど、時の界王神様のおかげで無事に帰れて良かったわ〜!」

 

クロノア「あ、アハハ……こ、これぐらいなら…全然お安い御用よ……はぁ……。」

 

悟空(超)「そう落ち込むなよ時の界王神様。元はと言えば『友達を連れて来てやる』って言ったオラも悪かったし、オラも一緒に全ちゃんに謝りに行ってやっからさ。」

 

 

悟空(超)がなんとかクロノアを励まそうと声を掛けるが、彼女はこれから全王の下へ謝罪に行かなければならない事で頭の中がいっぱいになり、悟空(超)の声が届いていない。

 

色々話し合って、謝罪の際には最低でもクロノア・シン・ゴワス・そして悟空(超)の四人が向かう事が決まり、そこで誠心誠意を込めて全王に謝るつもりである。

 

最初に友達になった悟空(超)の言葉なら、全王の耳にも届きやすいだろうし、悟空(超)も仕方ない事情とはいえ約束を破った事自体は一言謝ろうと思っていた。

 

 

 

そうして三人の神が謝罪の言葉を考えている所に、一同の下へと来る人間が一人。

 

未来から帰還した彼等の気を感じ取ったのか、まだ背丈の低いこの世界のトランクス(現代)が、急ぎ足で父親のベジータ(超)の下まで駆け寄って来た。

 

見た感じ、かなり慌てている様子である。

 

 

 

トランクス(現代)「――あっ!パパ!!ママ!!やっと皆んな帰って来て―――あれ?パパと悟空さんが二人ずついる!?」

 

ベジータ(超)「トランクス!一体どうしたんだ!!」

 

トランクス(現代)「た、大変なんだよ!!ビルス様が…ビルス様が物凄く怒ってるんだ!!このままだと、ビルス様が地球を破壊しちゃうよ!!!」

 

ベジータ(超)「な、何だと!?」

 

 

悟空(ゼノ)とベジータ(GT)の存在に動揺しつつも、まだ小さいこの世界の息子から衝撃の言葉が出てくる。

 

ワガママで気分屋な性格であるが良識な面も持ち合わせ、何より地球の食べ物が大好きになったあのビルスが、今になって地球を破壊しようとは思えないからだ。

 

 

 

だが、そんな考えとは裏腹に次の瞬間、全員に聞こえるぐらい本人の声が響き渡った。

 

 

 

 

 

―時の界王神!!!!オマエよくもオレを酷い目に合わせてくれたなああああっ!!!!!―

 

 

怒りの感情が込められて叫んだ大声の方を向くと、約20mほどの空中で第7宇宙の破壊神「ビルス」が、右手を悟空(超)やクロノア達に向けて翳して超強力な破壊エネルギー弾を形成していた。

 

……何故か身体中のあちこちが傷だらけで、その全身をミイラのように包帯でぐるぐる巻きにされた状態になっているが…。

 

しかし、そんな大怪我の状態でも目は憤怒により血走っており、エネルギー弾を今にも振り降ろしそうだった。

 

 

悟空(超)「ど、どうしたんだビルス様!!!何そんなに怒っているんだ!?」

 

クロノア「び、ビビビビビビビルス様!?!?こ、この度はお日柄も良く、足下の悪いなk――」

 

ビルス「オマエの部下のタイムパトローラー共を黙らせに行ったら、強すぎて破壊は効かないわ、本気で戦っても勝てないわ、挙げ句の果てに囲まれてハチの巣にされるわ、長い人生でここまで苦痛で屈辱な目に合ったのは生まれて初めてだ!!!!

 

クロノア「ひいぃぃぃ〜〜!!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!」

 

 

何故ビルスが怒っているのか分からない悟空(超)の横で、恐ろしさでビビりながらも丁寧な言葉遣いで気持ちを宥めようするクロノア。

 

だが、そんなもので猫のスフィンクスに似た破壊神の怒りは治まる訳が無く、寧ろ彼女の声を聞いただけでビルスの怒りのボルテージは更に上がり、クロノアは高速でひたすら頭をペコペコと下げて謝罪しまくる。

 

 

悟空(超)「一体何がどうゆう事だ?オラ達が未来に行っている間に、こっちで何が起きてたんだ!?」

 

???「はぁ……やっと帰って来られましたか……。」

 

悟空(超)「あっ!ウイスさん!!ビルス様は一体どうしちまったんだ!?」

 

 

困惑する悟空(超)達の所へ舞い降りたのは、破壊神ビルスの付き人であるガイド天使「ウイス」だった。

 

ウイスは悟空(超)達の下へ来ると、何故ビルスがあれほどまで怒っているのかを皆に説明した。

 

 

ウイス「そちらにおられる時の界王神様に『抗議をしている部下を鎮圧してほしい』と頼まれたので、ビルス様を含めた12人全ての破壊神様達とコントン都に向かったのですよ。ですが……その部下であるタイムパトローラー達にコテンパンに返り討ちにされてしまったので、あのように手が付けられないほどにお怒りになっているんですよ。」

 

悟空(超)「いいっ!?ビルス様やられちまったんか!!?」

 

ベジータ(超)「全ての破壊神を相手して、全員を倒しただと!?一体何なんだ…そのタイムパトローラーというのは!?」

 

 

ウイスの口から、悟空(超)達の知らない所で起きたとんでもない出来事が語られる。

 

悟空(GT)達が未来で合体ザマス達と激闘を繰り広げている間、クロノアとトランクス(ゼノ)の連絡を受けて破壊神達と付き人の天使達は、コントン都でタイムパトローラー達の「ザマスと全王によって消滅した未来の復活」と「その歴史にタイムパトローラーの介入の許可」の抗議を鎮圧しに行っていた。

 

当然その中には、悟空(超)達が住む地球のある第7宇宙を担当している、ビルスとウイスもいる。

 

――が、いざコントン都に着いて軽く一捻りして鎮圧しようとしたが、そのタイムパトローラー達はあまりにも強すぎて、破壊神特有の能力「破壊」が通用なければ単純な実力で挑んでも勝てない上に、癪ではあったがシャンパ等の他の破壊神と共闘しても歯が立たず全員返り討ちにされたのだ。

 

故に人間に手も足も出ず負けた後、彼等の手で元の世界に強制的に送り帰された事でプライドをズタズタにされたビルスは、この世界に時の界王神のクロノアが来ると先読みして待ち構えていた。

 

悟空(超)は自分があれだけ必死で挑んでも勝てなかったビルスや、おそらく同等レベル実力者と思われる彼と同じ他の破壊神達が倒された事に驚きだが、とにかく今は怒りで破壊エネルギー弾をクロノアに向けて撃とうとするビルスを止めなくてはならない。

 

 

ベジータ(超)「や、やめろビルス様!!!」

 

ビルス「創造の前に…破壊ありいいぃぃーーーーっ!!!!!

 

 

しかし、ベジータ(超)にもビルスは待ってくれず、破壊神特有の破壊エネルギーが込められた気弾が、今まさにオーバースローで投げ飛ばされようとしている。

 

戦士達はすぐに臨戦態勢に入って、ビルスのエネルギー弾を撃ち返そうと構える。

 

流石に時の界王神を破壊されてはマズい為、天使ウイスも許可出来る範囲内のギリギリまで戦闘力を高めて、ビルスを止めようとした。

 

だが、その前に行動に移した者がいた。

 

それは悟空(超)だ。

 

彼は瞬時に銀色の輝きに包まれると、目にも止まらぬ超スピードで地球諸共破壊しようとするビルスに突撃した。

 

 

すると、

 

 

ビルス「…………?」

 

 

ビルスが投げようとした破壊のエネルギー弾が、手元から無くなっていた。

 

それだけでなく、己の背後から猛烈な熱と共に凄まじい闘気を感じ取り、そちらの方へと視線を移す。

 

 

そこには――、

 

 

 

悟空(超)「ふぅ~……危ねぇ危ねぇ。ビルス様、いくらなんでもまた地球を破壊しようってんなら、オラだって容赦はしねぇぞ。」

 

 

そこには、全身から銀色混じりの青白い輝きを放ち、ビルスの破壊のエネルギー弾を手にしている、頭髪が銀色となった悟空(超)がいた。

 

悟空(超)は手に持つその破壊エネルギー弾を握り潰し、振り返ったビルスと相対すると、例え一人の尊敬する武道家でもあるビルスが相手だろうと地球を壊そうとするなら、初めてゴッドになった時と同じく全力で止めるつもりで構える。

 

 

いつの間に後ろへ周ったんだ?

 

というより、あの銀髪の姿は一体何だ?

 

頭に血が上っていたとはいえ、破壊神である自分が気づかないレベルの動きを悟空(超)がしたのかと、ビルスは信じられなかった。

 

しかし、一つだけ心当たりがある。

 

それは―――己でさえも完璧に扱えない神の御技。

 

 

 

ビルス「ご、悟空……なのか……!?オマエが纏っているその輝きって、まさか……!!」

 

ウイス「まあ!!まあまあまあ素晴らしい!!!まさか悟空さんが、あの極意を――!!!」

 

 

付き人のウイスはその輝きの正体分かったのか、悟空(超)の姿を見て感動しうるさく騒ぐ。

 

だが、それも無理もないだろう。

 

あの悟空(超)が未来から帰って来たら、神々ですら容易に到達出来ない究極奥義「身勝手の極意」に覚醒し、しかも荒削りではあるも自力で扱えているのだから。

 

破壊神のビルスが驚きを隠せない中、己と命を共有する界王神――シンが慌てて悟空(超)との間を割って入った。

 

 

シン「ビルス様!!!今は怒っている場合ではありません!!!今すぐ全王様の所へ行って、此度の件について謝罪しないとなりません!!!」

 

ビルス「………は?」

 

 

シンの言葉に、ビルスが固まってしまう。

 

そして、先ほどの怒りから驚きになっていた表情から、次第に不安と恐怖の表情へと変わっていき、プルプルと震えて冷や汗がダラダラと流れ始める。

 

そして、銀色の光を解いて変身を解除し、元の黒髪に戻った悟空(超)に近づく。

 

 

ビルス「……悟空。オマエ、何があった?」

 

悟空(超)「え?」

 

ビルス「オレの知らない所で、一体何があったんだ!!何をしたんだ!!何をしたら全王様に謝らなければならない事になったんだ!!!!」

 

悟空(超)「え、え〜っとな……仕方なかったんだけどさ、実は未来で―――」

 

 

胸ぐらを掴んで問い詰めてくるビルスに対して、悟空(超)はどうにか落ち着かせて説明しようとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロノア「――――という訳でして、ま、誠に申し訳ごご御座いませんが…、ほ…ほほ本来なら…未来からもう一人の全王様がお越しになる筈でしたが、歴史が変わって…お友達として連れて来る事が出来なくなったんです。たいへん申し訳御座いません!!」

 

シン「全王様……本当に申し訳御座いません……!!」

 

ゴワス「これは私の責任です……!第7宇宙には全く非はありません故、全ての責任は…我が弟子のザマスを止められなかった私が負います……!」

 

悟空(超)「いや〜…すまねぇな、全ちゃん。友達を連れて来るっていう約束守れなくてよぉ〜…。それに貰ったボタンもうっかり壊れて無くしちまった。」

 

全王「え〜?」

 

 

現在、悟空(超)と神々はどの宇宙にも属さない領域に存在する全王の宮殿に訪れ、そこに住み玉座に鎮座している全王と対面。

 

そこでクロノア・シン・ゴワス・そしてビルスの四人の神は、誰か見ても100満点な綺麗な土下座をすると、クロノアは並行世界の未来で起きた出来事と、それによって起きた歴史の改変に、友達を連れて来る約束が出来なくなった事を誠心誠意を込めて謝罪した。

 

また悟空(超)は立っているが、彼も同じく友達の全王こと「全ちゃん」に謝る。

 

先にその話をしたのは全王なのだが、連れて来ると約束したのは悟空(超)な為に、それを果たせず破ってしまったのは申し訳なかった。

 

対して全ての神々の王であり、全ての宇宙の絶対的な支配者の全王は、せっかく友達を楽しみにしてたのに連れてこれない事に残念がる。

 

同じく土下座をしているビルスは話の内容を聞いて「なんて事をしたんだ!!」と心の中で怒りつつも、恐ろしさのあまり全身から大量の冷や汗が噴き出し、恐怖でビクビクと震えている。

 

 

クロノア「で、ですが!本来救われない筈の命が救われたのに、それを元に修正して無かった事にするのは誠に忍びなく、どうか御理解を――!!」

 

全王「分かった。」

 

クロノア「どうか御理k―――えっ?今、何と――!?」

 

全王「分かったから、良いのね。」

 

 

しかし皆の心配と恐怖とは裏腹に、何と意外にも全王はたった一言でアッサリと許した。

 

子供のように純粋な性格故か、そもそもあまり興味を持っていないのか――。

 

とはいえ、全王もただ気まぐれや機嫌を損ねただけで消滅させたり、無邪気で残酷なだけの性格では決してなく、全宇宙の管轄者として本人なりの判断基準や理屈を持っており、実際に最近仕事をサボり気味のビルスとシャンパに直々に注意しに出向いたりと、部下の仕事に対する姿勢への関心はある。

 

その為、今回の友達を連れて来れず歴史改変になってしまった事に関しても、部下の神々がしっかり仕事をした上でそうせざるを得なかったのならば大目に見るようであった。

 

 

全王「大神官も、良いよね?」

 

大神官「ええ勿論、全王様がお決めになられたのでしたら、我々もそのご意向に従います。それに、こういった時間関連の事は我々天使よりも、時の界王神様の方が権限は上ですからね。後の事は、彼女に一任するのが良いでしょう。」

 

クロノア「は、はい!この時の界王神、責任持って対処致します!!」

 

 

玉座に座る全王の隣に立っている側近の天使「大神官」も、全王が決めた事ならばそれ以上に追及する気はない様子である。

 

また時間操作の件に関しても、それらを専門に担当している時の界王神に委ねた方が適任と考え、クロノアの判断に任せるようだ。

 

それを聞いてクロノアは深々と頭を下げて、全王の懐の深さに感謝しつつ、後始末や今後の対策等を請け負った。

 

 

大神官「それとゴワス様。貴方の処分に関してですが、後任の居ない状況で第10宇宙の界王神を辞任されては困りますので、取り敢えず今は口頭の厳重注意に留め、再び弟子を取った際には再度後任の教育に励みなさい。」

 

ゴワス「は!仰せのままに……!」

 

 

ゴワスの処遇も、本人が思っていたより軽いものになりそうだった。

 

それもそのはず、彼は教育方針こそ間違えたが大元の原因はザマス自身にあり、そのザマスは現代でビルスに破壊され、未来のザマスとブラックは悟空(GT)達によって倒されたので処罰を与える事が出来ず、最終的にこれだけになってしまったからだ。

 

無論、これ以上また問題を起こしたのならば、今度こそ第10宇宙ごと消される可能性は否めないが――。

 

 

悟空(超)「なぁ、全ちゃん。」

 

全王「な〜に〜悟空〜。」

 

 

処遇が決まって今回の事件の話を終わらせると、悟空(超)は全王を呼んで、全王もふわふわと浮いて悟空(超)に近づく。

 

 

悟空(超)「友達を連れて来てやる約束を破っちまって、済まなかったな。代わりと言っちゃあなんだけどさ、今度オラの住む地球に直接来てくれよ。」

 

全王「良いの?」

 

悟空(超)「勿論だ。皆んなそれぞれ用事があるから、何時でもって訳にもいかねぇけど、オラも仲間達も全員歓迎するし、地球の食いもんはすっげぇ美味いから食いに来てみると良いさ。」

 

全王「本当!?じゃあいつか、キミの住む第7宇宙の地球に行ってみるのね!」

 

悟空(超)「ああ、待ってるぞ全ちゃん!」

 

 

約束を果たせなかった代わりに、自分の住む地球に来てみると良いと提案した悟空(超)。

 

これに全王も、ほとんどずっと宮殿にいる身なので、退屈しのぎに悟空(超)の育った星を見てみたいと思い、いつか地球に行くと新たな約束をした。

 

彼等の話を耳にして、悟空(超)に対し「余計な事を言うなバカ!!」と、また心の中で叫ぶビルスであったが、そんな言葉を口に出来る訳がなく、今後は地球に全王も来る事を考えるとお腹が痛くなる思いだった。

 

 

こうして新しい約束をした悟空(超)と全王の横で、側近の大神官は土下座しているクロノアに近づいて、小声で話し掛ける。

 

 

大神官「後日、私にこっそり今後の出来事について教えて下さい。もし我々が関わっている未来があるのならば、可能な限り私の方で元の歴史との帳尻を合わせるように致しますので。」

 

クロノア「えっ!?ほ、ホントですか大神官様!?ありがとうございます!」

 

 

大神官の言葉に、クロノアは顔を上げて表情が明るくなっていく。

 

これなら後の未来で、形は少し違えど「力の大会」は開催出来るだろし、上手くいけば元の歴史へと少しずつ修正が可能かもしれない。

 

 

大神官「…しかし、破壊神を借りるのであれば我々にも一言断りを入れておいて下さい。一時的とはいえ…いきなり全ての宇宙から破壊神が居なくなった挙げ句、全員ボロボロの状態で戻られた時は何事かと思いましたよ。」

 

クロノア「そ、その件に関しましては…本当に申し訳御座いません……!!」

 

 

――が、次に口にした言葉で気持ちが一気に沈み、己の行いで再び頭を下げて謝罪するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、一同は全王と別れて宮殿を後にすると、第7宇宙の地球に戻って来た。

 

全王の許しを貰えた事で神々達は疲れが一気に来た為に、とにかく一息したくてカプセルコーポレーションの庭に集まり、そこでブルマ(超)が用意してくれた地球の料理を口にしている。

 

心身共に疲れ切った悟空(超)達も、ご馳走をたらふく食って楽しんでいた。

 

気がつけば時間帯はもう夜になっており、地球のお茶や和菓子を充分に堪能したゴワスは席から立ち上がり、自身が担当する第10宇宙に戻るべく帰り支度をする。

 

 

ゴワス「さて……皆さん、此度は大変お世話になりました。私はこの辺で第10宇宙に戻らせていただきます。」

 

ビルス「もう二度と変な弟子を取るんじゃないぞ。せめて今度は力のある者でなく、心の方で弟子を選べ。」

 

ゴワス「ええ、それは勿論……本当にご迷惑をおかけしました…。それと…トランクスよ。そなたのこれからの人生に、幸多からんことを祈っております…。」

 

トランクス(未来)「ありがとうございます、ゴワス様。貴方もお元気で。」

 

 

ビルスの言葉に釘を刺されるがそれも肝に銘じ頭を下げ、そしてトランクス(未来)のこれからの人生が幸福なものになる事を祈り、ゴワスは第10宇宙へと戻って行った。

 

 

トランクス(未来)「それにしても……あの別次元の悟空さんが来てくれなかったら、最終的に宇宙と一体化したあのザマスに負けて、オレ達以外の皆んなは殺されていたんですね……。」

 

マイ(未来)「それに……私達の住む世界が、本来なら消えて無くなって運命だったなんて……。」

 

クロノア「……ええ。ザマスと共に、全王様が消してしまうのが本来の歴史……正史だった。」

 

 

現在トランクス(未来)とマイ(未来)の二人は、クロノアにお願いして本来起きる筈だった歴史の結末を聞いていた。

 

最初は父親のベジータ(超)に「聞くな」と止められたのだが、本人達がどうしても知りたいと言い出したので、やむなく彼等の住む世界の運命を話した。

 

それを聞いて、自分達の世界がどれだけ救いが無かったのかを実感してしまった。

 

 

クロノア「でも、その結末を……あの別次元の孫悟空が変えた。誰にも覆せない消滅の運命を、たった一人の人間が全てをひっくり返したのよ。」

 

 

それと同時に、自分達を助けに来てくれた英雄―――孫悟空(GT)が、どれだけ凄い事を成し遂げたのかも――。

 

 

ビルス「ったく、とんでもないバチ当たりな事をしてくれたな、その別次元の孫悟空は!ザマスを倒したせいでまた並行世界を増やした挙げ句、全王様にお友達が出来なくなってしまったんだからな!!」

 

ブルマ(超)「ちょっと、なんて事を言うのよ!なら二人の世界はどうなってもいいって言いたいわけ?そんな事を言うんだったら、もう家に来ても料理は出さないわよ!」

 

ビルス「な、何〜っ!?」

 

トランクス(未来)「か、母さん…!破壊神様相手に喧嘩腰になるのは…!」

 

クロノア「えっと…そのことなんですけど、実はあの悟空さんの影響で並行世界は新しく増えず、歴史が上書きされたのですよ。だから世界が分岐して、新しい並行世界は生まれてませんので…!」

 

 

不機嫌なビルスの発言で、ブルマ(超)との間に険悪な空気が漂い始めたが、トランクス(未来)とクロノアが落ち着かせる。

 

またビルスは悟空(GT)のせいでまた並行世界が増えたと言ったが、クロノアの話によるとそれは違っていて、何故か新しく並行世界は増えずに歴史が上書きになったらしい。

 

本来ならクロノアの力が無いとそのような事は起こらないのだが、悟空(GT)が未来の世界に干渉した際は、本来の消滅する歴史と新しい歴史にする事なく、一つの一本道として未来が変わったのだ。

 

 

クロノア「どうしてかは分からないんですけど、あの孫悟空は一種の『特異点』のような……時空を捻じ曲げるほどの強力な力を持っているのかもしれないわ。それこそ…全王様とは別ベクトルの、神々をも超越した高次元的存在とも言えるわね…。」

 

ビルス「人間でありながら全王様レベルの存在って……そんな存在が有り得るのか?」

 

悟空(超)「なんだよビルス様〜、信じられねぇのか?オラ達はしっかりこの目で見たんだ。別次元のオラのとんでもねぇパワーが、皆んなを救った瞬間をな!!」

 

ウイス「…まあでも、歴史が改変されて違う未来が出来たのは感心致しませんが、だからといって全王様が神々のルールを破って時空を越え、二人になるような事態もあまり宜しくないでしょう。どちらにせよ、丸く収まったので良いではありませんか、ビルス様。」

 

 

そんな人間がいるのかと疑うビルスに、悟空(超)は実際に己の目で目撃したと主張。

 

別に人が神を超える事自体を否定している訳ではないが、それはそれとして破壊神である自分が過小評価された気分で面白くなかった。

 

だが、実際にタイムパトローラー達にボコボコにされた事や、時の界王神から見せてもらった「終わりと始まりの書」の記録を見たので、実に悔しいが認めざるを得ない。

 

それに、今回の件を報告しても全王が機嫌を損ねず宇宙を消滅させなかったので、丸く収まっただけでも良かったと思う事にした。

 

 

ベジータ(超)「……分からないといえば、あっちのカカロットは…『呼ばれた』と言っていたが、結局誰がヤツを未来の世界に呼んだんだ?」

 

悟空(超)「そういや、そんな事を言ってたっけか?時の界王神様は、何か知ってんか?」

 

クロノア「それも…私でもさっぱりだわ。私と敵対している暗黒魔界やフューが介入した痕跡も無かったし……ブラック達に苦しめられる人々の悲痛な声が届いたのか、それとも滅び行く未来の世界そのものが彼を導いたのか……今となっては謎ね……。」

 

悟空(超)「う〜ん……まっ、細けぇ事はいいさ。これからオラ達はこの世界や、別次元のオラが救ってくれた未来の世界を、今度こそ自分達の力で守っていかなきゃならねぇ。だから……アイツに負けねえぐらいに、今よりもっともっと強くならねぇとな!そうだろ、トランクス?」

 

トランクス(未来)「はい!あの人は…全てを賭けてオレ達を救ってくれました。あの人の頑張りに応える為にもオレは…もう誰が来ようと、絶対に負けません!」

 

 

最後に謎が残り、今となっては永遠に分からなくなってしまったが、一番大事なのは、今後も地球を脅かす敵が再び現れようと自分達は絶対に負けずに、この何よりも大切な平和を守り続けなければならない。

 

トランクス(未来)は勿論だが、善悪関係なく強いヤツと全力で戦う事が大好きな悟空(超)やベジータ(超)もそれは当然同じだ。

 

道のりは途方もなく厳しく果てしないが、その歩みを止めずにこれからも強くなりながら進んで行こうと決意する彼らの横で、ビルスとウイスは地球の料理を食べつつその様子を眺める。

 

 

ウイス「悟空さん達は今回の戦いで、目標が一気に大きくなってしまいましたね~。もうビルス様は眼中にないようですよ?」

 

ビルス「……フン!だとしてもまだボクは、悟空達に負けるつもりはないけどね。」

 

ウイス「そうですか?私からすれば、もうあまり実力差が無くなったように見えます。何せまだ荒削りな所はあれど悟空さんは身勝手の極意を完成させましたし、ベジータさんも戦闘レベルが飛躍的に伸びています。今の彼らを相手にすれば、例えビルス様でも痛い目に合いますよ?あっ、もう既にタイムパトローラーで痛い目に合っていましたね。」

 

ビルス「一言多いぞ、一言!!」

 

ウイス「これは失礼……ですが、あちらの四人の組手を見ても、同じ事が言えますか?」

 

 

付き人のウイスが、カプセルコーポレーションの上空を指差して、ビルスはその方向に目を向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

悟飯(超)「はぁっ…はぁっ…はぁっ……、なんて…重たい攻撃なんだ…!」

 

悟飯(未来)「どうした!キミの本当の強さは、そんなものじゃない筈だ!!力の全てを出し切れ!!」

 

 

そこには超サイヤ人で必死に拳を打ち込む悟飯(超)と、潜在能力解放(アルティメット)の状態とはいえ治った左腕だけで相手する悟飯(未来)の姿。

 

未来の自分に出会い、彼がどんな人生を歩んできたかを聞いた悟飯(超)は、平和にかまけて修業をおろそかにしていたが故に、通常戦闘力は最も全盛期だったセルゲームの時よりも大きく劣っているどころか、潜在パワーを引き出せず通常の超サイヤ人しか変身出来ない自分が、あまりに情けなく感じた。

 

故に復活したフリーザに手も足も出ず惨敗し、危うく殺されかけたからこそ、今の己を引き締める為に自ら組手を申し出た。

 

 

それは、少し離れた所で同じく拳を交えてる並行世界の父親も同様だった。

 

 

 

悟空(ゼノ)「ぐぅ…!めぇったな……まだ変身してねぇのに、むちゃくちゃ強ぇぞ…!」

 

ベジータ(GT)「……フン、10年近く年季が違うとはいえ、キサマも同じカカロットの筈だ。このオレをガッカリさせるんじゃない。」

 

 

ゴッドの力が無くなって、現状最高形態の超サイヤ人3となった悟空(ゼノ)を、変身せず黒髪状態のまま本気で叩きのめすベジータ(GT)。

 

彼も超サイヤ人4の力を使いこなすべく、別次元の自分と同じ世界の出身であるライバルに頼み、猛特訓中である。

 

しかし、分かっていたがあの孫悟空(GT)と同じレベルの実力なだけあって、単純に素の戦闘力が強いだけでなく技術力も高く力の使い方に全く無駄がない。

 

また、彼は対カカロット戦を想定して修業を重ねてきたから悟空(ゼノ)の動きが完全に読まれてる上に、そもそも手加減なんて甘っちょろい事はしないので特訓だろうが本場の戦闘と同様に仕掛ける為、一つ一つの攻撃が容赦ない。

 

 

悟飯(未来)「はああああああああああっ!!!!!

 

ベジータ(GT)「ずああああああああああっ!!!!!

 

 

厳しすぎる組手に、悟飯(超)と悟空(ゼノ)は早くも息切れで体力も残り少ないが、悟飯(未来)とベジータ(GT)は更に勢いを出すべく戦闘力を上昇させる。

 

悟飯(未来)は穏やかになびく水色のオーラを纏って超サイヤ人ブルー・潜在能力解放(アルティメット)に、ベジータ(GT)は烈火の如き赤混じりの黄金のオーラを纏って上半身の服が弾ると、超フルパワーサイヤ人4へと変身した。

 

 

悟飯(超)「な、なんてものすごいパワーだ…!しかも、潜在能力を解放した上で、超サイヤ人ブルーになれるなんて…!!けど――!!」

 

悟空(ゼノ)「負けられねぇ…!!このぐれぇで挫けてるようじゃ、一生アイツに追いつけねぇし、平和な世界だって守れねぇ…!!」

 

 

究極の力を引き出した二人の圧倒的なパワーを肌で感じ、少しでも攻撃が当たれば一撃必殺になる事が分かっていても尚、悟飯(超)と悟空(ゼノ)はその威圧感に屈しず果敢に挑む。

 

家族や地球を守る為に、強さの遥か高みに立つもう一人の自分に追いつく為に――。

 

 

悟飯(超)「もう一人の自分が、どれだけ強くても関係ありません!!ボクだって家族の為ならば、何度も限界を超えてみせる!!!」

 

悟飯(未来)「…よし、来るんだ!!せっかく学者になる夢を叶えて…大切な家族を持ったのならば、それを自分の手で…死に物狂いで守ってみせろ!!」

 

悟飯(超)「だああああああああああああっ!!!!!

 

 

悟空(ゼノ)「行くぞ、別次元のベジータ!!ここで一気に、10年分の差を埋めてやる!!!」

 

ベジータ(GT)「アイツに似て生意気なヤツめ……せいぜい足掻いてみろ。オレが最初に地球に来た時のように、生半可な努力だけでは絶対に超えられぬ壁を見せてやる!」

 

悟空(ゼノ)「超サイヤ人3……フルパワーだああああああっ!!!!!

 

 

強大な存在を前にしようと、家族を守る正義の戦士と、英雄の意志を継ぐ者の闘志は揺らがない。

 

力の限りを尽くして、最強の二人に挑んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビルス「な、なんだ…あの化け物じみたパワーは……!!」

 

 

神々から見ても異次元レベルの強さを目の当たりにして、目ん玉が飛び出て開いた口が塞がらないビルス。

 

タイムパトローラー達も充分強かったが、あの二人は天使をも超えていて、悟空(超)達が経験した出来事が改めて本当なのだと思い知らされる。

 

しかも悟飯(未来)に関しては、若さと潜在能力の高さを考慮すれば成長の余地をまだまだ残している。

 

 

ウイス「なんて素晴らしい強さなのでしょう!!未来の悟飯さんは潜在能力の高さがあってこそですが、別次元のベジータはあれだけの実力を身につけるのに相当な努力を積み重ねたでしょうね。彼らの出会いによって、いずれこの世界の悟空さん達も同じ高みに上るかもと考えると、その時が楽しみで仕方ありません。」

 

ビルス「〜〜〜っ!!ウイス、今日はもう帰るぞ!それから……次から悟空達の修業にオレも参加する!!これは決定事項だ!!」

 

ウイス「おや珍しい。まさかビルスが自ら修業を申し出るとは……もしや彼らに触発されましたか?」

 

ビルス「こっちは破壊神という肩書きを背負っているんだ。そう簡単に追い越されてたまるか!だから万全に修業をする為に、今日はもう帰って寝る!」

 

ウイス「分かりました。では、明日に備えて本日はもうお暇しましょうか。」

 

 

アレを見て流石に本格的にヤバイと感じ、次からは悟空(超)達と一緒に修業すると決意したビルスは、今日はもう疲れた身体を休める為に自分の星へと帰る事にした。

 

最後に食べ掛けのピザを頬張って飲み込み、席から立ち上がって帰り支度をするのだが、一つ言い忘れた事があってトランクス(未来)の前に立つ。

 

 

ビルス「最後に…未来のトランクス。」

 

トランクス(未来)「は、はい!」

 

ビルス「オマエはタイムマシンを使って時間操作をし、歴史改変と並行世界を増やした。正直言って破壊されても仕方ないくらいにだ。」

 

トランクス(未来)「……はい。」

 

ビルス「……だが、そのオマエが来たおかげで、ボクはこの地球で美味いものが食えるんだ。その事については感謝している。だから……今回や今までの分は特例として見逃す事にする。達者でな。」

 

トランクス(未来)「――!ありがとうございます!」

 

 

それだけトランクス(未来)に言うと、ビルスは背を向けて別れを告げる。

 

彼から離れてウイスの背に手を当てると、ウイスは杖で地面を叩いて光に包まれて、光速を超えたスピードで飛び立ち自分達の星へ帰っていった。

 

 

次からビルスも修業に加わると聞いて、心がどんどんワクワクしてきた悟空(超)は、身体が戦いを欲し出す。

 

 

悟空(超)「よ〜し、ビルス様も修業するんだったら、こっちもうかうかしてらんねぇ!オラもアイツらの組手に混ざって、修業すっぞ!!」

 

ベジータ(超)「何っ!?おいカカロット!また抜け駆けをするんじゃない!!」

 

 

居ても立っても居られなくなった悟空(超)は、並行世界の自分や悟飯(超)と一緒に、圧倒的な強さを誇る悟飯(未来)とベジータ(GT)に挑もうと席を立つ。

 

それに釣られて、抜け駆けはさせまいとベジータ(超)も席を立ち、二人とも超サイヤ人ブルーに変身して飛び立ち、悟飯(超)や悟空(ゼノ)と混ざって戦闘を始める。

 

突然の乱入でも悟飯(未来)とベジータ(GT)は動じず、悟空(超)とベジータ(超)もまとめて相手にする。

 

 

彼らのさらなる高みへ挑戦する為の組手は、悟空(超)達が疲れ果てるまで続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、そのまま過去の時代で一泊して身体を休めたトランクス(未来)達は翌日、クロノアの力で元の世界に帰る為にカプセルコーポレーションの庭に集まる。

 

昼前の時間帯、未来の三人を見送る為に集まった仲間達と、別れの挨拶をしていく。

 

タイムマシンが壊れてもう使えず、そもそも神々でも時間操作は禁止されている事からまた再会する事は出来ないので、これが本当に最後の別れになる。

 

 

ブルマ(超)「元気でねトランクス。元の世界でもう一人の私や、ベジータ達にもよろしくね。」

 

トランクス(未来)「今までありがとうございます。母さんもお元気で。」

 

 

母親のブルマ(超)は、もう二度と会えない未来の息子との別れを惜しみながらも、未来で本当の母親や父親と仲良く過ごしてほしいと心から祈る。

 

 

悟空(超)「トランクス。これで最後の別れになるかもしれねぇが、未来には生き返った皆んなもいるし、オメェ自身も…もう過去のオラ達に頼らなくても大丈夫だと思ってる。それに……別次元のオラだって、きっと見守ってくれている筈だ。だからつらい時ほど、胸を張って生きていくんだぞ!」

 

悟空(ゼノ)「もしかしたら、タイムパトローラーの用事でそっちの世界に行く事もあるかもしれねぇ。そん時は、また会おうなトランクス。」

 

トランクス(未来)「はい。これからも自分の世界を守っていきます。並行世界の悟空さんも、どうかタイムパトローラーのお仕事頑張ってください。」

 

 

この世界の悟空(超)は、これから彼にさらなる困難が立ち塞がったとしても、今度は過去に頼らず自分の力で、そして蘇った未来の仲間達と共に乗り越えられると信じてるので、もう大丈夫だと言う。

 

並行世界の悟空(ゼノ)、仕事柄またあの未来の世界に行く可能性もあるので、その時はもう一度会おうと約束した。

 

 

 

悟飯(超)「キミに出会えて良かったよ。出来ればキミも、自分の夢を諦めないでほしい。」

 

悟飯(未来)「こちらこそ会えて良かった。これからも、キミ自身の家族を大切にしていってくれ。」

 

 

過去と未来の悟飯はお互い出会えた事に感謝して、悟飯(超)は未来の自分に再び夢に向かって頑張ってほしいと、悟飯(未来)は過去の自分に大切な家族を守り抜いてくれと願い、握手をする。

 

 

マイ(未来)「ピラフ様、シュウ、そして過去の私。僅かな時間だったけど、会えて嬉しかった。」

 

ピラフ「うぅ……マイ…。オマエも我がピラフ大王様の大事な部下だ。向こうの世界でつらい想いをした分、オマエは幸せになってくれ…!」

 

シュウ「もっと話したい事や聞きたい事がありましたけど、身体に気をつけて、お元気で…。」

 

マイ(現代)「未来のアタシ。大っきなトランクスの事、よろしくね。それと…絶対に、未来で幸せになりなよ!」

 

マイ(未来)「うん、分かった。」

 

 

マイ(未来)はこの世界で子供の姿にまで若返ったピラフ一味達にも別れを告げる。

 

触れ合った時間は僅かであったが、それでも久しぶりにピラフやシュウに再会出来た事は、マイ(未来)にとってもかけがえのない時間だった。

 

余談だがマイ(未来)は、未来でピラフとシュウの二人がどうなったのかを問われた時、最後までそれを口に出す事はしなかった。

 

まさか自分の時代のピラフがあのような最後(・・・・・・・)を遂げるとは思えず、事情を知らないこの時代のピラフ達に話すのを躊躇っていた。

 

結局、彼女の世界のピラフ達がどうなったのかは、この時代の二人にとって永遠に分からず終いである。

 

 

そして最後に、この時代で生きるまだ背の低いトランクス(現代)と、悟空(GT)と同じ別次元から来た父親のベジータ(GT)が前に出て、トランクス(未来)と対面する。

 

 

ベジータ(GT)「キサマに宿った力、決して腐らせずにトレーニングを怠るなよ。オレから言う事はそれだけだ。」

 

トランクス(未来)「分かりました。別次元の父さんも、お世話になりました。」

 

ベジータ(GT)「……元気でな。」

 

トランクス(現代)「……ねぇ、未来のオレ…。」

 

トランクス(未来)「どうしたんだい、過去のオレ。」

 

トランクス(現代)「……もう、二度と会えないの?」

 

トランクス(未来)「……ああ。タイムマシンがザマスに破壊されて、時の界王神様の力が無い限り、もうこの世界に来れる事は出来ないだろう。だから、これで本当にお別れだ。」

 

トランクス(現代)「そ、そうなんだ……。」

 

 

この時代のトランクス(現代)は、もう二度と会えないと知って俯いてしまう。

 

最初は未来の自分という事で戸惑っていたが、いざ接してみれば意外と話しやすく、せっかく意気投合出来そうな感じだったのにもう永遠に別れなければならないのだ。

 

その方が世界や歴史の為でもあり、それがお互いの身の為なのだと分かっていても―――。

 

 

トランクス(現代)「じゃあさ、せめて…最後にこれだけは約束してくれ!」

 

トランクス(未来)「……?」

 

トランクス(現代)「…未来のマイちゃんと一緒に、絶対に幸せになれよな!」

 

トランクス(未来)「……ああ!」

 

 

最後にお互い握り拳を合わせて、愛する人と幸福になる事を約束する。

 

過去の自分と最後の別れを告げて、これで思い残す事は無いと、そう思った矢先だった。

 

 

 

ベジータ(超)「待てトランクス!!」

 

トランクス(未来)「と、父さん?」

 

ベジータ(超)「はああっ!!!!」

 

トランクス(未来)「っ!!」

 

 

突然ベジータ(超)が目の前まで来ると、強烈なパンチを繰り出してきた。

 

トランクス(未来)はその拳を、右の手の平でしっかり受け止める。

 

手から伝わってくる彼の成長っぷりを確かに感じ、ベジータ(超)は父親として笑みを浮かべ、もう未来の息子は大丈夫だと安心して見送る事が出来ると確信。

 

最後の親子のやり取りを終えて、ベジータ(超)満足してそっと拳を下げる。

 

 

 

クロノア「……もう済んだわね?それじゃあ、未来までワームホールを繋げるわよ!」

 

 

別れの挨拶が済んだのを見計らって、クロノアは何も無い場所に手を翳すと時間と空間が歪みだし、大人一人が通れるくらいの大きさのワームホールを二つ作り出す。

 

一つはコントン都に繋がっていて、もう一つは未来の世界に繋がっている。

 

トランクス(未来)・マイ(未来)・悟飯(未来)の三人は一度未来に繋がるワームホールの入り口前に並んで立つと、そして振り返って改めて皆んなと別れを告げた。

 

 

 

トランクス(未来)「皆さん、今まで…本当にありがとうございました!!」

 

マイ(未来)「本当にお世話になりました!さよなら!!」

 

悟飯(未来)「ありがとうございました!この世界の皆んなもお元気で!!」

 

 

手を振りながら過去に別れを告げて、自分達の未来へと歩んで行く三人。

 

過去の悟空(超)も同じく手を振って、見えなくなるまで笑顔で彼等を見送る。

 

 

やがて三人の姿はワームホールの彼方へと消えて、入り口は閉じられて消えていった。

 

 

これで、よほどの事が無い限り、もう二度とトランクス(未来)に会う事は叶わないだろうが、それでもこの場に悲しむ者はいない。

 

彼等なら平和な世界を守っていけるし、これからの日々が幸福なものになる事を信じて疑わない。

 

もうトランクス(未来)は――ひとりじゃない。

 

 

 

 

 

 

クロノア「それじゃあ二人とも、私達もそろそろ行く事にしましょ。」

 

悟空(ゼノ)「ああ。皆んな世話になったな!またいつか会おうぜ!」

 

 

未来に帰還したのを見届けて、悟空(ゼノ)と共にクロノアもコントン都へと帰ろうとする。

 

一度コントン都へと戻って、その後に向こうでベジータ(GT)を元の世界へと帰すつもりだ。

 

この世界の皆に別れを告げて悟空(ゼノ)はワームホールに入り、続けてクロノアも入ろうとした。

 

 

 

しかし、その中でベジータ(GT)だけは歩みを止めて、コントン都へと繋がる空間の穴に入ろうとしなかった。

 

 

クロノア「――あら?貴方は帰らないの?」

 

ベジータ(GT)「……オレはしばらくの間、こっちの世界に残る。アイツらが手にした神の力とやらに、少し興味が湧いたからな。」

 

ベジータ(超)「何ぃっ!?」

 

悟空(超)「ほ、ホントか!?」

 

 

どうやらベジータ(GT)は、この世界の自分や悟空(超)が手にした「神の気」に興味が湧き、少なくとも習得するまでの間はこの次元世界に留まると決めた。

 

理由は、無限ザマスを倒した際にカカロット(孫悟空(GT))が変身した新たな領域――「超フルパワーサイヤ人4・限界突破」に己も到達する為である。

 

仮にあの進化に「神の気」が関わっているとして、この世界の自分と同じく習得出来ればあの形態になれると推測。

 

今の時点でもう既に強さの限界だと思っていたが、この世界の新しい力で自分もまだまだ成長出来ると確信し、いずれ己のライバルとの最高の勝負をする為に是非とも手に入れたかった。

 

 

クロノア「……分かったわ。貴方の世界の家族には私から伝えておくから、もし帰りたくなったら天使のウイスさんを通して連絡してちょうだいね。」

 

ベジータ(GT)「ああ。」

 

 

クロノアはそれに了承してベジータ(GT)だけを置いていき、悟空(ゼノ)と自分だけワームホールを通ってコントン都へと戻って行った。

 

そして次第に、空間の穴も閉じて消える。

 

 

ベジータ(GT)「そうゆう訳で、しばらく世話になる。ブルマ、空いてある部屋を一つ借りるぞ。」

 

ブルマ(超)「ええ、良いわよ。私も貴方の世界の自分がどうゆう感じなのか、ちょっと聞いてみたいわ。」

 

悟空(超)「ホントに、まだこっちの世界に残ってくれるんか?やったぁ!!オラもオメェと勝負したかったんだ!」

 

ベジータ(超)「…フン!オレがもう一人いるのは気に入らんが、丁度良い。キサマを経由してオレも超サイヤ人4になり、すぐに追い越してやるぜ!」

 

ベジータ(GT)「ほざけ。キサマらがどんなに強くなろうが、オレはその先を行くまでだ。一生オレに追いつく事はない。」

 

悟空(超)「へへっ!よ〜し、そうと決まればさっそくビルス様の星で修業だ!!」

 

 

 

しばらくの期間だけベジータ(GT)がこの次元に残る事が決まり、最強を相手に出来るというまたとない機会が巡ってきた為、これからの修業が楽しみになってきた悟空(超)達。

 

きっと彼が加わる事で、想像以上にキツい修業が待っているだろうが、今の二人はどんな困難も乗り越えられる気迫に満ち溢れていた。

 

 

 

自分が今よりもっと強くなる為に、

 

 

まだ見ぬ強敵と戦う為に、

 

 

 

 

過去、未来、並行世界、そして別次元の戦士達は、それぞれの道を歩み出す。

 

まだ見ぬ新たな未来と歴史に向かって、彼等は何処までも前へと進んでいく。

 

この先にどんな物語が待っているのか……それはまたのお楽しみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

【GT悟空が超の未来世界を救う話】
THE()-END(エンド)

 

 

 




GT悟空と仲間達の大活劇!

皆さんにお見せ出来るのは、これにておしまいです…。

これからも様々なトラブルは多分起きるでしょうが、きっとまたなんとか乗り越えていけるでしょう…。

大丈夫!

絶望を乗り越えた今、彼等の世界はもう絶対に滅びたりはしない。








鳥山明先生……私は貴方に謝らなければなりません。

貴方の作品に触れて、私の人生を面白可笑しくしてくれたにも関わらず、物語の結末が気に入らないからと二次創作とはいえ勝手に内容を変えてしまった事に…。

私もまた、醜い人間です。

()めんなさい()山明先生。
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