『大魔神』の力を宿す者、「恐怖の象徴(敵にとっての)」としてのヒーローを目指す   作:天叢雲剣を捧げるスサノヲ

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これだけのことは守ってから、読み始めて下さい。ここ最近、理不尽なアンチ行為とかが多いらしいので。

※なんでも許せる、心が広い方のみお読み下さい。

※タグをしっかり見てください。

※お読みになり許諾した上で意味のない不快なコメントをするのはやめてください。

※自分の思いつきで書いた物語なので多少の食い違いはご勘弁を・・・。

※投稿間隔は疎らです。そこはご了承ください。

以上のことが守れれば、読んで大丈夫です!

長らく大変お待たせしました、第参話です。第弍話の後書きで告知していた通り、大魔神 二代目 阿羅羯磨として、羯磨が一般入試の実技試験であの大魔神、阿羅羯磨に変身して大暴れします。楽しんで読んで頂けると幸いです!あと、長らく待たせてしまったお詫びなんですが、字数が何故か20000字以上になっていたので、前話の第弍話よりも全然というかほぼ絶対、今話の第参話は読み応えがあると、作者自らほぼ保証致します。よろしかったら読んだ後とかにでもお気に入り登録よろしく頼みます!

そして質問や感想、どんどん待っています。よろしくお願いします。では、どうぞ。


第参話:大魔神、入学試験で無双する

 

緑谷「よし、じゃあそろそろ僕たちも受け付けを済ませようか。羯磨くん、団蔵くん。」

 

団蔵「おうよ!わかってるぜ!」

 

羯磨「ああ、そうだな。さてと、じゃあそろそろ行くか、団蔵、緑谷。」

 

団蔵と緑谷「おう!」「うん!」

 

そして、俺と団蔵と緑谷は雄英高校の中に入った・・・

 

 

 

 

と思ったら早速・・・!

 

緑谷「!」ズコッ!

 

緑谷が今度は何かにつまづいてずっこけてしまう

 

緑谷(ああ、結局これだよ・・・)

 

団蔵「!緑谷!危ない!?」

 

それを見た団蔵はいち早く気づき、すぐさま手を差し伸べた、だが

 

羯磨「待て団蔵、確かに緑谷は転びそうにはなったが、どうやら誰かが助けてくれたみたいだぞ。ほら見ろ。」

 

団蔵「え?」

 

フワッ!

 

なんと彼、緑谷の体は倒れず前のめりのまま宙に浮いていた。そして、茶髪の女子が緑谷のカバンに触れていた。

 

茶髪の女子「大丈夫?」

 

緑谷「わっ !え!?」

 

そういうと茶髪の子は緑谷の前傾姿勢を直した。

 

茶髪の女子「私の"個性"、ごめんね勝手に。でも転んじゃったら縁起悪いもんね。緊張するよねえ」

 

緑谷「へ..あ..ええと」

 

茶髪の女子「お互い頑張ろう!じゃあ」タッタッタッ

 

茶髪の女子が雄英高校の中に入って行ったあと、団蔵と俺は再び緑谷と合流した。

 

団蔵「おーい!緑谷!大丈夫だったか!?あのふわふわな女子に助けられたらしいけどよ・・・って、緑谷?」

 

緑谷「・・・じょ、じょ」

 

団蔵「じょ?」

 

緑谷「女子と喋っちゃったー!」デレッ *喋ってない

 

団蔵「何だよ!ただあの女子と喋ったからそれであの女子に惚れていたのだけかよ!全く、余計な心配しちまったぜ・・・」

 

羯磨「まあお前も緑谷のそのことに対しては言えないがな、団蔵。それにお前、今まで何度も女子にフラれてきただろ。」

 

団蔵「うぐっ・・・!羯磨お前まだその話忘れていなかったのかよ?」

 

羯磨「ああ、忘れてなどいない。というか当たり前だ、忘れている訳がないだろ。」

 

そう、実はこいつ、団蔵は小学校の頃から好きな女子生徒に告白はしたものの、全てフラれた、いわゆる「非モテ」な奴らしい。さらには、そのことに対しての反省話の話し相手を俺が無理矢理やる羽目になったからな。もしかして緑谷も女子とは喋ったことがないらしいとか言っていたから団蔵と同じくモテない奴だったのか?まあその話は後にしておき、早く入学試験の受け付けを済ませないとな。

 

羯磨「そういや団蔵、緑谷。もう時間もギリギリだ。受け付けをさっさと終わらせるぞ。」

 

団蔵と緑谷「お、おう!わかった!」「う、うん!じゃあ今度こそそろそろ急ごう!」

 

時間に追われているので足早に受け付けを済ませ、試験会場へと急ぐ。

 

 

ーそして、筆記試験終了後ー 

 

俺は偏差値79の筆記試験を終えて、実技試験の説明のために別室の講堂のような場所に移された受験生一行。だか、筆記試験が終わった段階で絶望的な顔をしていた生徒も数名いる。俺も団蔵も、今まで鍛え上げたモノをもってして、純粋な学力で勝負した訳だが、そこは偏差値79、全く解けなかったわけではないが、やはり厳しい戦いであったことに違いは無い。特に、筆記は馬鹿蔵こと団蔵の奴が心配でたまらない。

 

???「今日は俺のライブにようこそー!エヴィバディセイヘイ!」

 

シーン・・・

 

やたら高いテンションで試験の説明をする男の名はプレゼント・マイク。毎週ラジオに出演しているプロヒーローである。だが、反応はさみしいものだった。ドンマイだ、プレゼント・マイク教官。

 

 

 

プレゼント・マイク「入試要項通り!リスナーにはこの後!10分間の『模擬市街地演習』を行ってもらうぜ!持ち込みは自由!プレゼン後は各自、指定の演習会場へ向かってくれよな!演習場には”仮想敵”を3種、多数配置してありそれぞれ攻略難易度に応じてポイントを設けてある!各々なりの”個性”で仮想敵を行動不能にし、ポイントを稼ぐのがリスナーの役目だ!」

 

プレゼント・マイクは、流暢に実技試験の流れを説明する。事前に渡された説明用紙も用いて、試験説明というには少しテンションのおかしい彼の演説であったが、それでも頭にしっかりと入ってくるのはラジオのDJや実況解説を普段からこなす彼の実力や実績の成す業だろうか。そして、説明が一通り終わったあと、質疑応答の時間になった。早速誰か手を挙げたようだ。

 

???「質問よろしいでしょうか!プリントには4種と記載されております。誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!」

 

手を挙げたのは眼鏡をかけたいかにも真面目そうな少年だった。まるで真面目という言葉を擬人化したような感じの。

 

真面目そうな少年「ついでにそこの縮毛の君!」

 

さらにその少年は緑谷に指を差し睨みつけた。

 

真面目そうな少年「先程からボソボソと・・・気が散る!物見遊山のつもりなら即刻、ここから去りたまえ!」

 

クスクスw、クスクスw

 

緑谷「す、すいまs・・・」

 

団蔵「おい、眼鏡のあんた!」

 

真面目そうな少年「む?なんだ君は?人が話している時に割りこむなんて、いささか失礼なんじゃないか?」

 

団蔵は、正義感が強い余り、緑谷と真面目そうな少年の話に割って入った。俺は止めようとしたんだがな。

 

団蔵「まあ確かに部外者の俺が急に割り込んできたのは失礼だし、悪かった。けど別に公共の場でそこまで言わなくたっていいだろ?あんたもあんたで失礼なところがあるんじゃあねぇのか?ほら見ろ?緑谷の奴、元々緊張していたのに、あんたがいちいち余計なことをするから緑谷がさらに緊張して恐縮しちまったじゃねぇか、どうしてくれるんだよ?てめぇ!」

 

真面目そうな少年「何ッ!」

 

緑谷「だ、団蔵くん!も、もういいよ!大丈夫だよ!元はと言えは僕がブツブツと独り言を言っていたからなんだ!あー!どうしたら!?」

 

団蔵は自分の正義感の余り、つい言葉が熱くなり、逆に真面目そうな少年を説教しようとした。それを緑谷が止めようとしていた時、救いの手は現れた、つまり俺だ。

 

羯磨「あー、やっぱりちょっと俺もいいか?一から説明するのも面倒だからなるべく単刀直入に言う。いかにも真面目そうなお前も、団蔵も、いちいちくだらんことで揉め合うのはもうやめろ。それこそいちいち気が散るぞ。」

 

団蔵「!け、けどよ・・・、俺は!」

 

羯磨「問答無用、お前もお前だ、阿保蔵。すぐ喧嘩腰でそいつに突っかかって万が一、この雄英高校で大騒動が起きたらお前はどう責任を取る。今のお前じゃあ圧倒的に無理があるだろ。」

 

団蔵「うっ・・・!これが正論の暴力か・・・、確かに俺も俺で悪かったところもあったな。悪かったよそりゃあ、だからそんな半分怒った感じで言わないでくれよ羯磨・・・。お前もだ、眼鏡のあんた。悪かった・・・。」

 

団蔵は羯磨に全て論破され、もはや素直に謝る術しか思いつかなかった。対して眼鏡の少年は・・・

 

真面目そうな少年「!確かに彼の言う通りだ!ならばすまなかった・・・!全ての落ち度は僕にある!そもそも僕が緑の縮毛の君ににいちいち気になるからってだけでブツブツと言っていたことを、こんな公衆の面前で注意したのがいけなかったんだ!三人共!申し訳ない!本当に申し訳ない!」

 

緑谷「そ、そんな!僕も悪かったですし!お互い様ですよ!だからもうやめにしましょう!」

 

羯磨「別に俺は気にしていない。それに、申し訳ないと思っているのならもうこんな面白くも何ともない茶番はもう終わりにした方が身のためだぞ。現にその生真面目さが全て仇となって自分に跳ね返ってきているからな。」

 

お互い、謝罪の念を言い、その揉めごとはひとまずこれで終わった・・・、と思いきや!

 

羯磨「あと最後にだ。」

 

そう言ったあと、会場にいる全員の一部の人に対して、ある爆弾発言を投下した

 

 

 

羯磨「さっきのこの緑頭の奴、緑谷に対してクスクスと馬鹿にして見下すように笑ったおろかな奴は、俺から偉そうに言って悪いんだが、ここでヒーローを目指すどころか、そもそもヒーローを目指すこと自体をやめて、ヒーロー以外の別の生き方でも探した方がいいぞ。俺が気づいていないとでも思ったのか?お前ら。」

 

緑谷「えっ!ちょっ!羯磨くん!」

 

緑谷に対してクスクスと笑った連中「ッ!」

 

ざわ、ざわ、ざわ

 

会場がざわざわと雑音が立ち始め、中には俺が今発言したことに対して、面白くなくて青筋を立てている者もいるが、気にせず俺は話を続けた。

 

羯磨「ん?何でたかがクスクスと笑っただけの俺ら、私らがなんでお前なんかにそんなこと言われなきゃならないのかって?なら丁重に丁寧に教えてやるか、それは俺から見た、緑谷を馬鹿にした連中共のヒーローになりたい理由や訳、はたまたなりたいヒーロー像というものが、ただ名声を得て、そして金儲けをしたくてヒーローになりたいというものだったのがだいたいオレの直感でわかったからな。」

 

さらに、羯磨は緑谷を、馬鹿にした報復として、さらに仕返しと言わんばかりに言葉を投下した。

 

羯磨「まあ確かに、金儲けすることは別に悪いことじゃあない。人は金儲けしないと絶対生きていけないからな。そういう世の中だ。だがそれはそれ相応の責務に対して、誠意を持って全うした者にこそ与えられるものだと俺は思っている。ヒーローというのは金儲けという小さき欲望を達成させるのための仕事じゃない。本来ならば人助け、慈善活動の仕事だ。逆に聞くが、緑谷を馬鹿にした連中は、仮にヒーローになって、重大な責務を任された時とかでも、誠意を持ってしっかり全うできるのか?決めつけるようで悪いが、ヒーローという職業は生半可な覚悟では到底務まらないらしいぞ。正に緑谷に対してクスクスと笑って馬鹿にした連中なら尚更そのことに当てはまっているだろうな。全く、同じヒーローを志す者として、お前らと一緒にヒーローを目指すことにもなるかもしれないなんて恥ずかしいもんだな。他の県の都会に住む連中はまれにこんな性根の腐った馬鹿で愚かな奴らもいるのか?」

 

そう言ったあと、最後にとどめの一撃と言わんばかりにまた爆弾発言を緑谷を馬鹿にして見下した連中に言い渡した。

 

羯磨「ならば緑谷をクスクスと笑って馬鹿にした連中は全員、ヒーローを目指すのをやめて、敵(ヴィラン)でも目指したらどうだ?そうすればまだ辻褄は合うだろ?」

 

緑谷に対してクスクスと笑った連中1「・・・」うっ・・・!うっ・・・!

 

緑谷に対してクスクスと笑った連中2「チッ!偉そうに説教しやがって、正義のヒーロー気取りしてんじゃねぇぞ?」ボソボソ・・・

 

緑谷を馬鹿にした連中は、報復として羯磨に正論という名の鉄拳制裁を直に受け、何も言い返せず、ただボーっとするだけで、やる気が削られていた。中には自分がやってしまったことを後悔し、泣いてしまっている奴らもいれば、器も心も腐っていることに、同じ歳の学生の癖して偉そうに説教してきたことが気に入らず、俺に恨みを持っている奴らもいた。

 

羯磨「まあいい、俺に恨みを持っている奴は恨みたかったらとことん恨めばいい。だがその行動が雄英高校側にバレてヒーローとしての見込みなしになっても俺は知らないからな。ということで俺からの話は以上だ。長話になってすいません、話を続けて下さいプレゼント・マイク教官殿。」

 

プレゼント・マイク「おう!わかったぜ!灰色髪のリスナー!それとここでの揉め事や喧嘩事は受験の妨げになるから、もうお互い悪いと思ってんのならもうやめにしような。で、眼鏡のリスナーの質問に対しての答えだったな!オーケー!オーケー!そして4種目の敵は0p!そいつは言わばお邪魔虫だ!マリオのドッスンみたいなもんだ!」

 

するとプレゼント・マイクは両腕を広げ受験者に最後の言葉を送った。

 

マイク「最後にリスナーへ我が校”校訓”をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン=ボナパルドは言った!『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と!更に向こうへ!」

 

「”Plus Ultra”!」

 

マイク「それでは皆、良い受難を!」

 

プレゼンが終わり羯磨と団蔵と緑谷は指示の通り指定された演習場に向かうバスへと足を運んだ。

 

団蔵「それにしても羯磨、お前があそこまでぶち切れるなんて俺、思いもしなかったな。けどおかげでちょっとはスカッとしたかもな!」

 

羯磨「あの緑谷を馬鹿にして見下した阿保共はこれぐらいのことをしないとまた同じことをしでかすからな。丁度いい薬だ。」

緑谷「だとしても羯磨くん!さ、流石にやりすぎだとは思うよ!別に僕がブツブツと言っていたからそれでみんなに迷惑をかけただけなのに・・・、君が盾になって庇う必要もなかったんだよ?」

 

羯磨「まさか、俺は別にあいつらがやっていたことがやっぱり気に食わなかったから成り行きでただ緑谷を庇うように言っただけの話だ。」

 

緑谷「そ、そう?でも、なんだかんだ助けてくれたことには変わりはないからありがとう!羯磨くん!団蔵くん!」

 

羯磨「ああ、そいつはどうも」

 

団蔵「おうよ!なんかあったらまた遠慮なく言ってくれよ、緑谷」

 

緑谷「うん!ありがとう!団蔵くん!羯磨くん!」

 

俺と団蔵と緑谷との関係は、最初は堅苦しかったものの、段々と打ち解け、今では気さくに話せる仲へと成長した。そして、

 

緑谷「あ!僕が受ける市街地演習の会場に向かうバスはあれらしいね」

 

団蔵「俺は、緑谷とは違うところらしいな」

 

羯磨「俺のところは団蔵と緑谷がいない会場か・・・、おおかた親しみの良い奴と協力されないように対策を練っているという訳か。」

 

緑谷「どうやらそうらしいね。じゃあこの辺でそろそろ別れよう。お互い頑張ろうね!羯磨くん!団蔵くん!」

 

団蔵「おう!緑谷も羯磨も頑張れよ!」タッタッタッタッタッ

 

羯磨「全く、団蔵の奴、もう行ったか。相変わらず急ぎ足の奴だ。じゃあそろそろ俺も行く、緑谷も頑張れよ、じゃあまた後でだ。」タッタッタッタッタッ

 

緑谷「うん!わかったよ!羯磨くん!さてと、僕も行こう」タッタッタッタッタッ

 

 

バスに乗って数分後・・・

 

 

ー市街地演習 会場ー

 

そこは、もはや一つの町ぐらいの規模がある演習場の一つだった。その光景に、羯磨の周りにいる受験者も驚きの声をあげていた。そして、簡単に準備体操している羯磨だったが、残念ながらやはり、実技試験の説明の時に俺が説教した、俺に恨みを持った性根の腐った輩が俺に、「お前か、俺らに偉そうに説教してきた奴は。自分が正義のヒーローだとでも思ってんのか?だったら尚更お前の方が愚かな奴だなw。」とか「天下の雄英高校の前で爆発音鳴らして他の受験生たちに迷惑かけた奴が俺たちに偉そうに文句言うなよ。迷惑をかけたお前こそヒーローを目指さない方がいいんじゃないのか?なあ?w」とか「お前、なんか裕福そうだから言ってやるよw。ちょっと裕福に育ったからって俺らのことを見下してんじゃねぇぞ?」とか言って嫌味を言ってきたが、正直どれも呆れた悪あがきでしかないから俺はそいつらに事実を突きつけてやった。もちろん仏の堪忍袋の緒が切れた状態でな。」

 

羯磨「お前ら・・・、予想はしていたが、どうやら性懲りも無くまだ懲りていなかったらしいな。ならば長く説明するのも面倒だからなるべく手短に今、悪人であるお前らに事実を突きつけるように言ってやるか。単刀直入に言う、いい加減学習しろ・・・!そんなことお前らに言われる筋合いなど毛頭ない。そもそも俺はお前らみたいな愚かな奴らに正論という名の制裁を落としてやっただけの話しだったが、どうやらまだ物足らないらしいな。ならばお前らが雄英高校(ここ)を去れ・・・!そして人の身体や心を平気で傷つけ、ぐちゃぐちゃにして踏み荒らす外道は二度とヒーローを目指すな!それにさっきも言ったはずだ。お前らみたいな愚かな奴は(ヴィラン)が向いているとな。真剣に入学の試練を受けようとしている受験生の者たちの邪魔だ、失せろ・・・!」

 

別に自分がどう思われようが知ったことじゃないタイプの人間である羯磨は、彼らの悪口に対して苛立った訳ではない。やはり、こんな性根の腐った者が、ヒーローはおろか、人を助ける職業を目指していることに腹を立てたのだ。

 

そして、その一言と共に羯磨は静かな威圧感を出し、獲物を狙うかのような目で嫌味を言ってきた者達を睨み付けた。その後の言葉は、口にすることこそなかったが、「いい加減にしないと今度こそ痛い目に合わせるぞ」と目線だけで訴えた。その結果、嫌味を言ってきた者達が腰を抜かして醜態を晒したのは言うまでもない。普段、優しい仏の顔をしている者ほど、本気で怒った時は、怒りの阿修羅の顔になる。喧嘩を売る相手を間違えた哀れで愚かな者達には相応しい天罰だろう。これぞスカッとする話だ。

 

そして、俺に嫌味を言ってきた者たちの鉄拳制裁が終わったあと。準備運動の続きをしようと思った時、誰かに唐突に声をかけられた。

 

声の元は、オレンジ色の髪を片方で纏めたサイドテールの少女だった。勝気そうな目元は、確かに羯磨に向いていた。

 

???「なあ、ちょっといいか?あんたが今言った、まるで鉄拳制裁のような説教のことなんだが、よく言ったなあんた!実に良い度胸があるよ。それに、あたしも感動したし、スカッとしたよ。おっと、そう言えばまだ名乗っていなかったな、あたしは拳藤!拳藤 一佳(けんどう いつか)だ!実技試験、お互い頑張ろうな!よろしく!」

 

羯磨「ああ、そいつはどうも、そして俺の名は大古神 羯磨だ。大古神呼びでも羯磨呼びでも何でもいい。まあお互い頑張るぞ。入学試験がお互い受かったらよろしくな、拳藤。」

 

拳藤「大古神 羯磨か、じゃあ名前呼びにする。こっちこそ試験受かったらよろしくな!羯磨!」

 

羯磨と拳藤がお互い親睦を深め合っていた時、その時間は唐突に始まった。

 

マイク「ハイ!スタートー!」

 

突然の開始に困惑する受験者一同。そこでさらにプレゼント・マイクの放送が入る。

 

マイク「どうしたぁ?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!走れ走れぇ!賽は投げられてんぞ!!一人はもうとっくに倒しに行ってるぜぇ!」

 

拳藤「えっ!」チラッ

 

拳藤が隣の方を向いた時、羯磨はもうその場にいなくなっていた。その一人が指す人物はなんと、羯磨だったのだ。

 

拳藤「い、いつの間に!羯磨の奴、どうやって・・・!」

 

拳藤は、羯磨がいつの間にかいなくなっていることに驚きを隠せないが、今はそんな悠長なことをやっている場合ではない。そして拳藤も、羯磨に続いて他の人たちと共に一斉に走り出し、スタートした。

 

さらに一番先にスタートした羯磨はというと・・・

 

羯磨「こいつが本当に仮想(ヴィラン)とやらか?なんか弱すぎるな・・・まるで手応えがない。これじゃああの大魔神の能力を使うまでもないな。それどころか大魔神の能力以外で今のところ使える技であ

る叢雲海神拳や出雲火神斬などの俺の家系が生み出した直伝の武術の練習台にもなるかどうかも危ういな。」

 

仮想(ヴィラン)という、学校側が用意した大小様々なロボットがいる。人を視認すると攻撃してくるハイテクノロジーな代物だ。

 攻撃方法は目から光線を放つこと以外はただの鈍間な鉄塊にすぎない。

 

「…そうなると、やっぱり実技試験の方法を変えた方が良いと思うな、こいつは」

 

 そう呟く少年の周りに仮想敵だった・・・モノがたくさん散乱していた。

 

実技試験が対人だった時のために、もう一つの愛刀である、打撃に特価し、刀身が真っ直ぐで超硬質な灰色の木刀、「岩砕剣」という特殊な木で作られた大岩をも粉々に砕く木刀も持ってきていたが、試験説明の際、試験官である《プレゼント・マイク》が、持ち込みは自由であることと、演習相手が生身の人間ではなく機械であることを明言したため普段の愛刀である、「大魔神ノ剣」を選択、剣の鞘に閉まって帯刀した。あとは父から教わったあの剣術や体術で何とかなるかという感じだ。

 

そして一方、実技試験の会場の中に入った、羯磨以外の受験者はというと・・・

 

「な、なんだこいつ…!」「やっていることが速すぎて全然見えない!」「こんな奴の近くに居たらポイントなんて全く取れねえじゃねえか…!」「お、俺は別のとこ行くぞ!」「ま、待ってくれ、俺も!」 「私も!」

 

離れていく他の受験生を尻目に、手に持った刀の峰で、手近にあった鉄くずにおもむろに打ち付けた。

 金属同士の接触による甲高い反響音がすると、仮想敵ヴィランがのそのそと音の出処へと動き、取り囲んできた。

 

 無表情では正眼に刀を構える。

 

「単純でこっちに寄って来るから幸運なもんだな。…そして撫で斬りだ──」

 

 

第三者から見ればその動きは緩慢だったが、たくさん仮想敵ヴィランが彼に襲いかかると、彼はいつの間にか剣を、気で温度を上げた自分の体温で、紅焔みたいに紅く染まらせていた。そして・・・今大古神家が代々受け継いできた武術の一つを放つ。

 

出雲火神斬(いずもかぐつちざん) ボオオオォォォォ!

 

ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズババババッ!ズバッ!!

 

羯磨が大古神家直伝の奥義の一つ、出雲火神斬を放つと、大魔神の剣に火が現れ、その火が朱雀の形をした紅焔になって大魔神ノ剣に纏わりつき、火の剣と化し、勢いよくそして、一瞬の瞬きもさせずに仮想敵の群れを縦横に焼き斬り刻んで殲滅していった。その様子は、まるで日本神話に登場する火の神、カグツチが火神の神楽として踊っているようだった。そして綺麗で美しい火の剣技だった。

 

また、第三者から見てもその動きは綺麗で美しい火の舞だった。仮想敵ヴィランが彼と交差すると、いつの間にか鉄くずが積み上がり、そして燃え上がる光景に他の者たちはいつの間にか羯磨に不気味さを覚えていた。

 

さらに、大振りで繰り出される機械の腕を最小限の刀の動きで去なす。

 

それは、剣で中心線を外し、攻撃を別の方向へ逸脱させるという一見簡単そうに見える剣の芸当。

 

しかし、相手は身の丈は通常の人間の倍以上ある鋼鉄の体躯だ。人力では不可能。ゆえに羯磨からは、“個性”が発動されているかもしれない。要するに羯磨が個性持ちかもしれないということは明白だった。

 

だがしかし、羯磨が4歳の時に医師に診断されたことを思い返せばわかるだろう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大古神 羯磨は正真正銘、「無個性」の人間だと。

 

大古神家は元々、個性因子もない稀に見る無個性の家系である。現に、羯磨の両親も親戚も無個性ではあるが、羯磨の両親たちそれぞれが使う武器に異能が宿っていたり、個性とは全く違う別の特異体質などがあった。それらを使ってヒーロー業をやるということは、個性の無断使用やヒーロー免許証の有無に関係なく羯磨の両親はヒーロー業をやることができるということだ。それはこの男、大古神 羯磨も例の内に入る。だが羯磨は、ヒーローになるならばヒーロー養成校を念のため卒業しておいた方がいいと思ったのでこのことを両親に話し、許可を得たので今、雄英高校の入学試験に挑戦している。

 

羯磨「これでいくつだったか…まあ忘れてしまったからもういいか」

 

とは言え、羯磨の“出雲火神斬”を使ったのはさっき切り刻んだ仮想敵の集団の最初の一体が初めてだ。何もかもが鈍足なため、先手を打てれば1体につき1秒で即行動不能にできる。

だが、もし無闇に“出雲火神斬”を使って、残骸があらぬ方向へ飛んで行ってしまっては危険であると判断した羯磨はとりあえずここからは最小の戦闘行動を取った。

 

「誰か!誰か助けてくれ!あ、足を怪我した!」

 

「ああ、今行く。なるべくそこを動くな。」

 

 振り下ろされる力を利用しつつ、仮想敵ヴィランの腕を斬り上げて切断。すかさず頭部も追撃として首の根本を狙い切断した。

 他の受験生が仮想敵に抗えず危険な場合は基本、俺はこういう風に救けている。こちらも何人目か分からない状態だ。

 

羯磨「あとお前の傷も直す。じっとしていてくれ。」シュウウゥゥゥ!ホオォォォォ・・・!

 

羯磨が、自分の持つ気の一つである「仙界気」という気を相手に流して傷などを回復させる技、「仙極再生」を放つ。すると、足を怪我をした人の足の傷口に自分の身体から分け、流すと、瞬く間にその足の傷口が再生していった。

 

「す、すごい!足の傷まで直して頂いてあ、ありがとうございます!」

 

羯磨「そいつはどうも、そして早く行け。無理そうならこいつらの居ないところにでも避難するといい。」

 

「わ、わかりました!それじゃあ」

 

 

 

救けた受験生を見送る。

そろそろ場所を変えようか、そう思案していたそのときになんか聞き覚えのある声がかかった。

 

拳藤「あ!いたいた!探したんだぞ、羯磨!お前、一番先にスタートするから。」

 

羯磨「ん?なんだ、拳藤か。試験監督からスタートと言われたならばもう仮想敵を倒しに行くのは当然のことだろ?拳藤」

 

拳藤「まあ確かにあんたの言う通りなんだけどさぁ、試験監督ももうちょっとでかい声でスタートって言ってくれれば良かったのにな。唐突にスタートって言われたからちょっと戸惑っちゃって、まだ敵ポイントをそこまで稼げていないんだよな。本当に困ったもんだよ。」

 

羯磨「敵ポイントか、じゃあ拳藤は敵ポイントは何ポイント分稼いだんだ?」

 

拳藤「ああ、今は32p、羯磨は?」

 

羯磨「俺か?俺が稼いだ敵ポイントは、うろ覚えだが、たしか現時点で120pぐらいだったな」

 

拳藤「ふーん、120pか、結構稼いだな・・・ん?待てよ!120p!?」

 

拳藤は、羯磨が稼いだ敵ポイントの数に驚きを隠せないでいた。

 

拳藤「羯磨!あんたって、あんた以外の受験生たちがスタートする前からいつの間にもうそんなにポイントを稼いでいたの!?しかしどうりで仮想敵がやけに少なかった訳がわかったかもな・・・」

 

羯磨「まあそれはそうだろ?敵ポイントを全部横取りするようで悪いが、ここの実技試験会場のエリア二つ分は俺が全て倒してもう既に敵ポイントを獲得したからな。正に俺の独壇場だった。それぐらい歯応えがなかったな。これだったら家でやる稽古の方が断然キツい方だな。」

 

拳藤「そうかぁ、お前にとっては仮想敵は弱く感じたって訳か。なら今のお前は実技試験1位になって実技主席でもとれそうだな!あたしもまだまだ頑張らないとなぁ〜!よしっ!とりあえず長話が過ぎたな、時間が勿体無い。あんたはこれからどうするの?羯磨」 

 

羯磨「そうだな、俺はまだ敵ポイントを稼ぐ。それと同時に負傷者の助けもするつもりだが、もしかしてお前、俺と手を組んで協力したいのか?」

 

拳藤「んー、まあできたらそうしたいな。だって一人で独立して動くより、二人で協力して動いた方が誰かを助けることもポイントを稼ぐことも効率いいでしょ?だからさ羯磨、あんたと一緒に行動してもいい?」

 

拳藤が俺にそう頼んできた。一瞬返答に困ったが、少し考えた末、俺は拳藤のその質問に答えた。

 

羯磨「拳藤、そんなに俺と行動したいのなら別に俺は断りは入れない。お前の好きにするといい。だが俺の足手纏いにはなるなよ。怪我して動けなくなったら話にならないからな。それだけだ。」

 

拳藤「!そんなこと、あんたに言われなくてもわかってるよ!」ニコッ

 

拳藤は笑顔で笑い、そして拳藤と俺はまた握手を交わしたあと、俺と拳藤は共に行動を開始した。

 

 

 

ーモニタールームー

 

雄英の職員がそこで今年度、受験者の様子を見ていた。

 

「今年も素晴らしい子が沢山いる。」

 

「特にあの子。・・・確か名前は大古神 羯磨といったか。彼の現時点での敵pは120p。2位の爆豪勝己と大きく差をつけている。これはおそらくうちの高校の歴代最高記録をだしそうだな。」

 

「確かに彼はやばいね。分析力、機動力、判断力そして戦闘力、ともに群を抜いている。おまけに全くと言っていいほど、疲れている素振りすらない。あと、彼の戦闘スタイルは武術なのかな?たしか、彼は出雲火神斬(いずもかぐつちざん)って言っていたけど、まあ彼がやばくて強いことに変わりはないのさ。」 

 

 

「けど、まあその話はとりあえず置いておいて、ヒーローとしての真価が問われるのはこれからさ・・・!」

 

そしてヒーローの1人が「YARUKI SWITCH」と書いてあるボタンを押した。

 

ー羯磨がいる演習場ー

 

一方で、羯磨がいる演習場では、羯磨と拳藤の協力プレイにより、仮想敵を二人でどんどん倒しつつ、人を助けながら、自分たちのポイントも二人で分け合いながら稼いでいっていた。

 

出雲火神斬(いずもかぐつちざん)ボオオオォォォ!ザンッ!!

 

羯磨「よし、これでここのエリアの仮想敵はひと通り片付いたな。おまけに相変わらず弱すぎて手応えもなかった・・・。拳藤!そっちも片付いたか?」

 

拳藤「おう!こっちの仮想敵も何とか全て片付いたぞ!おまけに怪我している奴も助けた!」

 

羯磨「そうか、一人でよくやったな。じゃあもうそろそろ合流しよう、拳藤。」

 

拳藤「おう!そうだな!羯磨もあたしももう充分ポイントは稼げたし、後はもう・・・」

 

羯磨と拳藤、お互いがもうそろそろ合流しようとしたその時!

 

 

 

ドスン!

 

 

 

 

 

 

 

ドスン!

 

 

 

 

 

 

 

ドスン!

 

地鳴り。それは明らかにいままでの仮想敵ヴィランの足音ではなかった。

 地面そのものが揺れていたのだから。

 

拳藤「なっ!」

羯磨「おお、こいつは・・・!」

 

 周囲の建物を破壊しながら二人の眼前に飛び出してきたのは、超が付く程巨大な仮想敵ヴィランだった。

 

「0ポイントのギミックだ!」「こんなポイントにならない奴相手にしないで他行こうぜ!」「こんなん逃げるにきまってるだろ!」「ポイントはもう充分稼いだ!ここは逃げる!」「待って!私も!」

 

ただし、相手にしたところでこれは無駄なのだ。皆、それを理解していたがゆえの逃走だった。

あまりにも大きすぎる。

 

羯磨「どうやら全員がこの場から離脱してしまったようだが……お前は行かないのか?」

 

拳藤「お、お前は逃げないのかよ!?」

 

羯磨「俺か?俺は逃げない。やっと俺の持つ技の練習台になれる奴が出て来たからな。」

 

拳藤「わ、技の練習台!?ちょっとあんた!正気か!?あのでかい仮想敵を倒すってことでしょ!いくらあんたでもちょっと無理があるんじゃないのか!?」

 

羯磨「俺はいつだって正気だ。そして無理があることはない。拳藤も逃げたかったなら逃げてもいいぞ。止めはしないし悪いこともいわない。逃げることも選択の内だからな。」

 

拳藤「・・・」(確かに逃げることも選択の内だ、けどあたしはそれでいいのか?)

 

拳藤は考え、迷った。あの0pの大きい仮想敵から逃げることも羯磨の言う通り、選択の内だ。たが、ヒーローを志す者がたかが大きいだけの仮想敵に怯え、自分だけ逃げてもいいのか?とも思った。確かにそうだ、ここで仮想敵に怯えて敵前逃亡していては、実際のヒーローの現場ではまず論外だ。それほどヒーローという職業は、生半可な覚悟では務まらないということだ。だから拳藤は迷った末に、決めた・・・、

 

 

 

彼女、拳藤一佳もあの0pポイント敵に立ち向かうと!

 

拳藤「・・・羯磨!」

 

羯磨「なんだ?やっぱり俺と共に立ち向かいたいのか?」

 

羯磨が微笑みながら拳藤にそう問う

 

拳藤「ああ、今さっきの言葉はやっぱり撤回だ。あの0pの仮想敵の破壊、あたしも手伝うよ!それに、このまま逃げ返るだけの根性無しの奴にはなりたくないしな!」

 

拳藤はこれからヒーローになる者としての強い志をもう持っていた。絶対に逃げず、諦めないという意志を。その答えを聞いた羯磨は、内心少しだけ感心していた。

 

羯磨「そうか、ならば共に立ち向かうぞ、拳藤。まずはあの0pの仮想敵から逃げ遅れた者を最優先で助ける。俺についてこれるか?拳藤。」

 

拳藤「おう、わかってる!あたしも羯磨に噛みついてでも絶対ついて行ってやる!」

 

その後の羯磨と拳藤は、逃げ遅れた受験生たちを一人も残さず、協力して安全なところへ避難させた。

 

羯磨「よし、とりあえずこいつで最後か・・・ん!?」

 

 

羯磨は何かに気づいた。少し遠いが、その何かというのはなんと、瓦礫に足が挟まり、逃げれなくなった、耳たぶからイヤホンジャックが伸びている紺色のボブカットの髪型の少女だった。

 

さらに、0p敵のすぐ近くにいるということは逃げ遅れたらしい。このままではあの少女はあの0p仮想敵に押し潰されてしまう。

 

???「・・・」(ウチ・・・、こんなところで終わっちゃうのかな?誰でもいいから誰か助けて・・・!)

 

その少女は、最後の願いとして誰か助けてくれと伝えながら悔しがっていると、0pの仮想敵が迫り、今、その少女を押し潰す・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことは無かった

 

 

 

 

 

叢雲海神拳(むらくもわだつみけん)

 

ザアアアアアア・・・!ガキン!バシャーン!

 

なんと、羯磨が、青龍の形をした激流の水を纏った拳で0p仮想敵の足元に体術をくらわせた。その結果、0p仮想敵が進む方向がギリギリずれた。そしてその間に、少女を助け、一旦遠くへ離れた。

 

トンッ!

 

 

羯磨「お前、大丈夫か?救助が遅れてすまない。」

 

 

 ???「へ!?いつの間にここにいる!?どういう状況!?」

 

潰されたと思ってたのにいきなり誰かに抱えられさらには別のところにいるという事実に困惑する少女。

 

羯磨「どうやら瓦礫に足を挟めたのは本当だったらしいな。」

 

???「あんたは・・・!?」

 

羯磨「俺の名は大古神 羯磨だ。お前が逃げ遅れていたから助けただけだ。」

 

???「そ、そう。ありがとう・・・?」

 

羯磨「それとお前、名前は?」

 

???「ウチの名前は耳郎 響香。」

 

羯磨「耳郎か。じゃあ耳郎、自分で歩けそうか?」

 

耳郎「まあ、歩けはする・・・」

 

羯磨「そうか、なら良かった」

 

そうして羯磨は、耳朗に手を出し、立たせた後、見送りの言葉を言った。

 

羯磨「次はちゃんと逃げるんだぞ」

 

耳郎「あ、あんたは逃げないの!?」

 

羯磨「ああ、当然だ。俺は逃げない。倒さなくてはいけない敵が目の前にいるからな。ここで敵前逃亡じゃあみっともないだろ?」

 

耳郎「だ、だとしても怖くないの!?そもそもあんなでかいの!戦ったって勝てっこ無いよ!?それに0pだし!「おーい!羯磨!大丈夫かー?」ッ!」

 

耳郎が、恐怖一色に染まっている時、またもや聞き慣れている声がした。拳藤の声だ。

 

拳藤「羯磨!大丈夫か!って、ん?どうしたんだその子は?最後に逃げ遅れた子か!?もしかして」

 

羯磨「ああ、そうだ。拳藤、お前も来たならばこき使うようで悪いんだが、この耳郎という女をもっと安全なところへ連れて行ってくれないか?俺はあの0pの仮想敵を破壊する。」

 

拳藤「そ、そうか?けどあれを破壊するって、本当に大丈夫なのか?羯磨」

 

羯磨が今下した宣言、0p仮想敵の破壊だ。それを聞いた耳郎は、ものすごく反応し、そのことに強く反対し始めていた。

 

耳郎「!あんた・・・!正気で言ってんの!?あんなのを破壊するなんて絶対無理だよ!絶対押し潰されr「なあ、あんた」ッ!」

 

拳藤が耳郎に唐突に声をかけた。

 

耳郎「そ、そっちのあんたは・・・!?」

 

拳藤は、強く反対している耳郎に対して、耳郎を落ち着かせるような言葉をかけた。

 

拳藤「ああ、悪い。拳藤、拳藤 一佳だ。初対面なのに名乗っていなくて悪かったな!あと、羯磨とは成り行きなんだが、さっきこの実技試験で知り合ったんだ。まあそいつは置いといて、耳郎だったか?名前は。なら耳郎、羯磨のことなら心配するな!あいつはああ見えてあたしなんかより滅茶苦茶強い奴だからな!大丈夫だ!だからさ、耳郎。あんたも羯磨とあたしが避難させた他の受験生たちの元へと急ごう?」

 

そして、その言葉で少し恐怖感が失った耳郎は、拳藤羯磨に再び口を開いた

 

耳郎「・・・わかった。今はそんなことを言っている暇じゃないから今はあんたの言う通りにする。けど羯磨、無理はしないでね・・・。無理をしたら話にならないから。」

羯磨「ああ、わかってる。ちゃんと肝には銘じて置く。それと最後にだ、拳藤、耳郎。」

 

拳藤と耳郎「ん?なんだ?」「な、何?」

 

羯磨「拳藤、耳郎、やっぱり俺は・・・」

 

 

 

 

 

羯磨「さっきお前らに見せたあの武術以外のもう一つの力、「大魔神」の力を使おうと思う。あの力を使って奴を破壊する。」

 

拳藤と耳郎「だ、大魔神!?」

 

羯磨が最後に言い出したのは、なんと大魔神になるということだった。が、しかし拳藤と耳郎は、羯磨がいきなり大魔神の力を使うと言い出すため、羯磨が何を言っているのかさっぱり意味がわからなかった。

 

拳藤「ちょ!ちょっと待ってくれ羯磨!いきなり大魔神の力を使うって一体どういう事だよ!?というかそもそも大魔神の力って一体なんだ!?」

 

耳郎「も、もしかしてその大魔神って、個性の名前なの・・・?」

 

疑問を浮かべまくる拳藤と耳郎だが、気にせず俺は説明を続けた。

 

羯磨「まあ、こう言ったところで最初は誰だろうと意味がわからなくなるか・・・、じゃあ時間も無いから俺が簡潔にまとめて教える。まずそもそも俺は個性持ちの人間ではない。無個性の人間だ。」

 

拳藤と耳郎「む、無個性!?」

 

羯磨が突然答えた、無個性発言に拳藤と耳郎はものすごく驚いていた。

 

拳藤「う、嘘だろ!?じゃああの火が出る剣術や水を纏った体術は全て、無個性のまま使っていたってことか!?しかも目で視認しにくいほどに早かったし、だとしたら武術に関してはあたし以上に相当の手慣れなのか?羯磨は・・・」

 

耳郎「け、けれど拳藤。羯磨を悪く決めつけるようで悪いけど、無個性の人間が剣や拳から火や水を出せるはずなくない?火を出すにも、水を出すにも、個性がないとまず出せないし・・・。そうでしょ?羯磨も拳藤も」

 

拳藤「確かにそうだよな、じゃあなんで・・・?」

 

拳藤と耳郎が、実は羯磨は個性持ちの人間じゃないかという疑いを絡んで羯磨に話してくるが、俺はそのこともなるべく簡潔に説明した。

 

羯磨「ああ、そのことか。そのことなら簡潔に説明すると、俺の一族である大古神家は代々、異能を持った特殊な武器を使って悪人を退治してきたからな。さらにわかりやすく説明すると、まあ剣や刀などの武器に個性が宿ったようなものだ。そして、俺の愛刀であるこの「大魔神ノ剣」にも個性のような能力が備わっていてな、こいつも簡潔に説明すると、大魔神に変身できる力がある。そんな感じだ。だいたいわかったか?」

 

拳藤「あ、ああ!まあとりあえず、あんたの持つ剣に個性みたいな能力が備わっていることと武術が極められていて相当戦い慣れている奴だとは伝わったよ。時間も無いのに教えてくれてありがとな!」

 

耳郎「へー、あんたって無個性なのに強いんだ。無個性なのに強いなんてなんか憧れちゃうね。でも、無個性の人たちってなんか一種の障害者として扱われていたような気がしたからさ・・・。あ!気を悪くしたらごめんね!」

 

耳郎の言う通り、無個性の人間は、個性主義社会になってから、よく障がい者の類として扱われるらしい。個性が無い。たったそれだけで世の中の連中は差別して馬鹿にしてくる世の中なのだ。だが、それでも例外の人間は此処に存在する。

 

羯磨「そいつはどうも、あと確かに、今の世は耳郎の言う通りの世の中ではあるが、俺はそんな性根が腐った世の中を根本的から変えたいためということでも一応ヒーローを目指しているからな。さてと、説明はここまでだ。時間が無い。拳藤、耳郎、最後にこれだけは約束してくれ。」

 

拳藤と耳郎「約束?なんだ?」「約束って何の約束?」

 

羯磨が話し始める約束に拳藤と耳郎も自然と聞く姿勢を見せた。

 

羯磨「これから俺は先程言った俺の愛刀の力を使って大魔神へと変身する。だが、この能力は使い方次第では善にも悪にも変わる非常に危険な力だ。だから拳藤、耳郎、心から信用できそうなお前たちに言う。大魔神の正体が俺であることを誰にも話さず、なるべく秘密にしておいてくれるか?逆に秘密にしてくれないのなら俺はこの力は使えない。どうか頼む。」

 

拳藤と耳郎「ッ!」

 

拳藤と耳郎は、大魔神 阿羅羯磨の正体が大古神 羯磨であることに一瞬動揺した。だがしかし、拳藤と耳郎は思った。羯磨がこんなにもあたしたちに頭を下げるように丁重に頼んで来ているんだ、ならば自分たちもそれに答えなければと。だから拳藤と耳郎は、微笑みながら、羯磨に答えを言った。

 

拳藤「そうか、わかった。ならしっかりあいつをぶっ倒してこいよな!こっちもあんたが持つその大魔神の力ってのを秘密にする代わりにさ。な?耳郎?」

 

耳郎「うん、そうだね。ならウチたちも羯磨の言う通り、その秘密、しっかりと守るよ!けど、もしバレそうになったらその時はごめんね、羯磨。」

 

拳藤と耳郎はもう決意を固めているらしい、なら俺もそろそろ行かないとな。

 

羯磨「そうか、拳藤、耳郎。恩に着る。じゃあ俺はあの0p仮想敵を殲滅する。耳郎を頼むぞ、拳藤。そして拳藤と耳郎、また実技試験後にできたら再び会おう。」

 

拳藤「わかった!よし!耳郎、行くよ!」

 

耳郎「うん、わかった!羯磨も頑張ってね!」

 

羯磨「ああ、わかった」タッタッタッタッ!

 

羯磨は、今も大暴れしている0p仮想敵の方へ。拳藤と耳郎は、避難させた他の受験生の方へ向かった。そして・・・

 

ザッ!

 

羯磨「さてと、待たせたな。今相手をしてやる。」

 

羯磨は例の0p仮想敵の元に辿り着き、そこで再び、大魔神ノ剣を鞘から引き抜き、

 

羯磨「はああああああ・・・!」シィィィィィン!

 

大魔神ノ剣に自らの気を送り、剣から放出される光で、白い光の雲を作っていた。だが、それに気づいた0p仮想敵が、それを阻止しようと、その剛腕を振り落とそうとした。そして、その剛腕が羯磨の近くまで来た時・・・!

 

羯磨「はあああっ!」ドゴーン!!

 

羯磨は掛け声と共に、作った白い光の雲から放たれた白い天雷に撃たれた。そして、羯磨のところから灰色の煙が充満し、羯磨の影も形も見えなくなっていた。その灰色の煙は、自然と巨大なものへと変わっていき、演習会場の遠くからでも良く目立つように、規模を広がらせていった。ついでに、羯磨に剛腕を振り落とそうとした0pの仮想敵は、灰色の煙によって生じた強風に押され、後ろに軽く吹っ飛んだ。そして・・・

 

 

シュウウウウウ・・・!!

 

 

灰色の煙が演習会場全体に放たれ、段々と灰色の煙が晴れていき、そして灰色の煙が全て晴れ上がった時!拳藤と耳郎含め、この演習会場にいる人々たちは、驚愕し、絶句することになった。

 

拳藤「ま、まさか!?あの巨大な人型の奴が、羯磨が言っていた大魔神なのか・・・!?あれが・・・!」

 

ドシン!!

 

耳郎「う、嘘でしょ・・・!あれが・・・!あれが大魔神!羯磨の言っていた・・・!けどいくらなんでもデカすぎない!あの0p仮想敵と大きさがほとんど同じぐらいだなんて!」

 

ドシン!!

 

ー他の雄英高校受験生ー

 

「な!なんだ!?あれ!?どっから現れたんだ!?」

 

「今度はあの0pの仮想敵とほぼ同じぐらいのデカさの巨人が現れたぞ!?

雄英はこんなもんも用意してるのか!?」

 

「けどよ、俺から見たらなんかあの巨人、現れる前に0pの仮想敵を

吹っ飛ばしていたぞ!?ならもしかすると、勇気のある変形型か異形型の個性を持ってる受験生があれに立ち向かってんじゃねぇのか!?本当は!?」

 

「たしかに、じゃああの巨人は本当に味方なのか?もし仮に味方じゃなかったらとっくに俺らは襲われているもんな。なら俺はあいつを応援するぞ!頑張れー!」

 

「!なら俺も、頑張れー!あの0p仮想敵を倒してくれー!」

 

「じゃあ、私も!頑張ってー!あれを倒してー!」

 

「「「「「頑張れー!!あれをやっつけてくれー!」」」」」

 

ドシン!!

 

拳藤と耳郎(さっきまでポイントを奪い合っていたみんなが、今は一丸となって心の底から羯磨を応援してくれている・・・!ならウチ(あたし)も羯磨を応援しなきゃ(な)・・・!)

 

 

拳藤と耳郎「羯磨ー!!あの0p仮想敵を倒して(くれ)ー!!」

 

そして、その巨人らしきもの、いや・・・

 

 

 

 

 

 

大魔神こと、初代 阿羅羯磨より力と記憶を受け継ぎし、二代目 阿羅羯磨が0p仮想敵の前へと立ち塞がった!!

 

 

ドシーン!!

 

*ここから『大魔神のテーマ』が流れます(脳内で)

 

二代目 阿羅羯磨「・・・」バァーン!

 

ここでもう一度おさらいするが、大魔神 阿羅羯磨は、偉大で、古めかしく、そして神々しい大自然の化身である。そして、今の大魔神の大きさは、羯磨と団蔵が雄英高校に行く前の時の1番小さいサイズの10mより2倍もある大きさの20mである。20mはあの「巨大化」の個性を持つMt.レディというヒーローと、あの0p仮想敵のサイズとほぼ同じである。そして今のその姿は、まるで穏やかな顔をした古墳時代の鎧をまとった埴輪のような武神であったが、裏の姿は、憤怒の形相をした阿修羅のような薄紅色の顔と腕と手を持つ武神でもあった。正に今、大魔神 阿羅羯磨は両拳を合わせながら顔を隠すように、頭の上まで、合わせた両拳を上げていき、その裏の姿に変わろうとしていた。

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・!」シュルシュルシュルシュルドゴオオオン!(穏やかな埴輪の顔から、薄紅色の阿修羅のような顔に変わる音)

 

 

そして、二代目 阿羅羯磨ならび大古神 羯磨は、裏の姿になったあと、拳藤や耳郎を含めた他の受験生を守るため、0p仮想敵に戦いを挑んで行った。

 

 

 

ドシン!

 

 

ドシン!という大地が軋む音を立てながら大魔神 阿羅羯磨は0p仮想敵のもとへ進行していく。それに対し、0p仮想敵は・・・

 

0p仮想敵「標的補足・・・」ギギギ・・・ギギ!

 

 

0p仮想敵は大魔神 阿羅羯磨に対して巨大な剛腕を上げた、そして・・・

 

「ブッ殺ス!!」

 

ブン!!(剛腕を振り下ろすの音)

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・!」

 

 

ドガンッ!

 

拳藤と耳郎「ッ!」

 

他の受験生一同「!!」

 

 

その剛腕は近づきながら自分の元へ近づいて進行する阿羅羯磨に、見事阿羅羯磨の額に直撃した。どんなにあの大魔神 阿羅羯磨という存在が巨大な存在だとしても、あの巨大な鉄の塊のような剛腕をまともに受けたら、あの大魔神というものでも何かしらのダメージを負うのは必定。今は、阿羅羯磨の額に直撃させた0p仮想敵の剛腕による衝撃が阿羅羯磨の身体を伝って地面が割れ、さらにそこから規模の広い砂煙が起こっているが、その光景を見て、「羯磨ならきっと大丈夫!勝ってくれる!」と願っていた拳藤と耳郎がいれば、逆に「流石にもう駄目なんじゃないか!?」とも思っていた他の受験生たちは、半分絶望の色に染まろうとしていた・・・

 

 

 

しかし!

 

 

 

ガシッ!!

 

 

拳藤と耳郎「!?」

 

 

他の受験生一同「!!」

 

 

その心配は杞憂に終わった。何故かと言うと、それは単純明快だ。ただ攻撃する相手を間違えていた。たったそれだけのこと。攻撃される者があの恐るべき大魔神 だったからなのである。そして、

 

 

 

 

その恐るべき大魔神 阿羅羯磨は平然と立っていた。

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・」バァーン!!

 

 

拳藤「!すごいな、やっぱり羯磨は!あの0p仮想敵の大振りの剛腕による攻撃でも体勢を崩すどころか、突っ立ったまま微塵も動いていないなんて!これもしかしたら羯磨の奴、あの0p仮想敵に勝てるんじゃない!?耳郎」

 

耳郎「うん!徐々にだけど、羯磨の方が押している!これもしかしたら拳藤の言う通り、勝てるかも・・・!拳藤」

 

さらに何故、大古神 羯磨こと二代目 阿羅羯磨が無事だったかというと、それは、できることが多過ぎる、大魔神 阿羅羯磨の能力にある。

 

最初に、大魔神の能力は様々ある。その身にまとった古墳時代式の鎧は非常に頑丈で、鉄砲(銃)や大砲、爆弾などでもびくともしない。現に、 今の0p仮想敵の剛腕を猛スピードで振り下ろす派手な物理攻撃でも身体が倒れるように傾かず、それどころか、全くびくともしなかった。そして、武器は怪力と、大魔神ノ剣が進化し、巨大化したとされる、大魔神の腰に下げている巨大な七支刀の宝剣、「大魔神ノ神剣(だいまじんのかみつるぎ)」。また、超常的な力も有している。怪力は、一撃で強固な城門などをも突き崩し、城砦などの絶壁を叩き潰す事ができる。 宝剣である大魔神ノ神剣は、一瞬で山を斬り崩せるほどの斬撃と衝撃を放ち、敵を一突きで何人ものの敵を串刺しにできるほどの殺傷能力を放てる。おまけに、伸縮性の火炎を大魔神ノ神剣から放つことができる。超常的な力では、神通力を持っており、その念力で火炎を発生させることも出来、たとえ火責めにあっても神通力の念力で炎を消し飛ばしてしまう。さらにそこから瞬間移動も可能で、逃げ出した者に対して、自らの歩行速度は遅いが、瞬間移動で先回りすることもできる。そして、光の玉となって空を飛ぶこともできる。他の超常的な力では、超能力を有しており、幻覚、変身、手や足から発射する速攻性のある火球や火炎、兜から発射する電撃等も能力に含まれる。また、出現しただけで、どんなに快晴でも空に黒雲が発生し、大嵐となる。その風体は、怪獣でも無ければ妖怪の類でも無く、正真正銘の「神」である。それは、誰かどう見ても正しく、「大自然の化身」や「山神の化身」の様だった。

 

そして今!その大自然の化身こと二代目 阿羅羯磨が、無差別に暴れ回って、受験生たちを見境なく傷つけた0p仮想敵に対し、怒りの鉄槌を落とそうとしていた。

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・!」グッ!ゴゴゴゴゴ・・・!

 

0p仮想敵「!ナ、何ダト!」ザザザ…!フワッ

 

 

 

拳藤と耳郎「ッ!?」

 

他の受験生一同「!!」

 

なんと!大魔神 阿羅羯磨は、ただでさえデカく、そしていかにもすごく重そうな0p仮想敵をの腕を掴んで、0p仮想敵ごと、まるで0p仮想敵が空中に浮かばせるように片手で軽々と0p仮想敵持ち上げてしまったのだ。他の者が個性などを駆使しても、あのデカい図体を持った0p仮想敵を丸ごと持ち上げることなど、誰がどう考えても到底不可能という結論に行く。しかし!この男、大古神 羯磨は他の受験生と比べ、例外中の例外である。大魔神 阿羅羯磨の怪力を持ってすれば、巨体を持つ0p仮想敵を持ち上げることなどまるで当たり前の如く簡単である。そう、この0p仮想敵を片手で持ち上げるという快挙を成し遂げられたのは、おそらく羯磨以外他にいないのだ。

 

「う、嘘だろ!?何だよあれ、何なんだよあれ!?」

 

「私たちは今、夢でも見てるの?」

 

「お前ら、見てわかるだろ!?あの古風そうな巨人が片手であの0p仮想敵を持ち上げているんだぞ!?驚くところ違うだろ!それにしても、いろいろとハチャメチャだな、あの古風な巨人」

 

一人の受験生は、滅茶苦茶な驚きが出て、もう一人の受験生は、余りにも奇想天外過ぎたせいで夢を見ているのか?と変な疑問に思い始めていた。そして、そのさらにもう一人の受験生はその二人の受験生たちにツッコミを入れながらも、自分もハチャメチャだと、驚いていた。

 

一方、大魔神 に変身した大古神羯磨は、0p仮想敵の腕のところを片手で掴み、天高く持ち上げた0p仮想敵を今度は片手で掴んだところを軸にし、さらにもう片方の手を軸のところに添えて、まるでハンマー投げのような体勢をとった。

 

拳藤「今度は何をするつもりなんだ!?羯磨の奴・・・!」

 

耳郎「わからない、でもウチはなんとなく感でわかりそうな気がする・・・。羯磨がこれからどんなやばいことをするのかが。それに、今さっき気づいたんだけど、なんか空の色が悪くない?」

 

拳藤「えっ?」

 

拳藤が耳郎の言葉、特に空の色が悪いという言葉を聞いて、再び羯磨の方を振り向く。するとなんと、いつの間にか空の色が暗い灰色に染まっていた。

 

 

ドガーン!!

 

 

 

ドガガーン!!

 

 

 

ゴロゴロゴロ・・・!!

 

 

拳藤「ウソ!?雷!?、さっきまではあんなに天気が良かったのに、なんで!?」

 

耳郎「それに、風も結構強い!目が開けにくい程に・・・!うっ!」

 

 

拳藤「耳郎!大丈夫!?手を貸してあげようか?」

 

 

耳郎「う、うん!ありがとう、拳藤」

 

 

ビュオオオオオン・・・!!

 

 

さらに、大魔神 阿羅羯磨がいるところには人々を絶句させ、さらに驚愕の場面がこの演習場全体を包み込んでいた。

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・!」

 

ブーン!

 

 

 

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

先程、ハンマー投げの姿勢を大魔神 阿羅羯磨が取った時点でお分かりだと思うが、なんと、ただでさえデカくて重い0p仮想敵を、まるでジャイアントスイングのように回転を入れながらぶん回したのだ。そして、回す速度と比例して、回す勢いも段々上がっていった。そして・・・!

 

 

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・!」

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

ブーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブン!

 

 

 

 

 

 

 

 

大魔神 阿羅羯磨は、0p仮想敵を建物の瓦礫が溜まっているところに勢いよく投げ飛ばした。 

 

 

0p仮想敵「!!」ブウン!

 

 

ドスーン!

 

 

 

 

 

 

ガシャーン!!

 

 

 

 

 

 

ガシャーン!

 

 

 

 

ガシャン!

 

 

 

 

 

ドシャ!

 

 

 

 

 

 

ガシャ!

 

 

 

 

 

 

 

ドンガラガッシャーン!!

 

 

そして、0p仮想敵はコンクリートの道路などに勢いよく激突し、阿羅羯磨に投げ飛ばされた反動で体を回転させながら建物の瓦礫が溜まっているところへ飛んで行った。その激突しながら勢いよく飛んで行く衝撃は、大地が小刻みに震えるほどであり、その揺れを拳藤と耳郎は余りにも非現実的過ぎることに驚愕しながら感じていた。

 

 

拳藤「う、嘘だろ・・・!あの大魔神って奴、まるでハンマー投げをするように軽々とあいつをぶん回して投げ飛ばしちゃった・・・。ここまで来ると、耳郎の言う通り頭おかしい程やばいし規格外だな・・・、やっぱり、うん。」

 

耳郎「まあ、やっぱりそう思いたくなるでしょ・・・、ッ!拳藤!そういやあともう少しで勝てそうじゃない!?あの0p仮想敵に!」

 

拳藤「本当か!?だとしたらやっぱり羯磨は大したもんだな!」

 

 

そして、拳藤と耳郎の視線の遥か先にいたのは・・・

 

 

 

 

0p仮想敵「ヒョ、ヒョ、標テキホ、ホホホ足、ブッ殺、ロロロロス!」バチバチバチ!

 

 

 

なんと阿羅羯磨に投げ飛ばされ、様々なものに激突した衝撃で内部の回路などが壊れ、何とか立ちながらも完璧に弱っている0p仮想敵がいた。

 

 

そして・・・

 

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・」ドシン!、ドシン!

 

ジロッ

 

 

大魔神 阿羅羯磨は目をギョロギョロとさせながら完璧にショートして弱っている0p仮想敵を数分見つめた後、鞘から、古代の感じが色濃く残る巨大な七支刀の剣を引き抜き、取り出した。名前は、「大魔神ノ神剣(だいまじんのかみつるぎ)」である。

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・」ガシッ!カチャ!シャキーン!

 

 

そして、その剣を阿羅羯磨の顔の前で強く握り、力を溜めた。そして今その力はあの0p仮想敵の元へと、とどめの一撃として放たれた。

 

 

二代目 阿羅羯磨「・・・!」ボオォォォォォ!

 

 

とどめの一撃として放たれたのは、なんと、大魔神の神剣から伸縮性のある火炎であった。そして、その火炎は、完全に弱った0p仮想敵を容赦なく包み込み、地獄の火炎のごとく火炙りにした。

 

0p仮想敵「・・・」ボオォォォォォ!バチバチバチ!メラメラメラ!

 

 

そして、0p仮想敵を火炙りにしてから数分後、今度は0p仮想敵の体から爆発が始まった。

 

ドカン!

 

まず足元の爆発

 

ドカン!

 

次に下半身の爆発

 

ドカーン!

 

 

その次に上半身の爆発

 

 

 

 

そして・・・

 

 

 

 

 

 

ドッカーン!

 

 

 

 

プレゼント・マイク「試験、しゅーりょー(終了)!!」

 

最後の頭部の爆発と共に、0p仮想敵はバラバラに破壊され、完全に機能を停止した。それと同時に、実技試験終了の合図が会場全体に響き、羯磨のいた市街地演習場で実技試験を受けていた受験生たちは、悪意も全く無く、純粋に喜びと賞賛の歓声を上げていた。それは、拳藤と耳郎も含まれていた。さらに、暗かった空の色も灰色雲がどんどん晴れ、また快晴の空を取り戻した。

 

拳藤「・・・やっぱりすごいな、言った通り、本当に倒しちゃったよ、羯磨の奴!あの大魔神って奴に変身してからもう羯磨の奴無双状態だったな!これを見たらあたしもまだまだだなって思っちゃうな。なあ?耳郎?」

 

 

耳郎「うん、そうだね。あたしたちもまだまだ頑張らないと。あと、もし羯磨だけじゃなく、あたしたちも合格していたら、これからよろしくね。拳藤。あ、それとこれからも名前呼びでいい?かな?」

 

拳藤「ああ!耳郎がそう思ってるならあたしはもちろんいいぞ!ってことでまあ、共に試験合格したらよろしくな!耳郎!」ニコッ

 

耳郎「!そう、よかった!じゃあ連絡先とか試験帰りの時に一応交換しておく?」

 

その受け答えを拳藤が「ああ、いいよ!じゃあ後で連絡先交換しよう、耳郎。」と言っていたその時・・・!

 

 

羯磨「そうか、確かに一理あるなその話。俺も乗った。後でお互いの連絡先を交換しよう。拳藤、耳郎」

 

 

拳藤と耳郎「「そうだね(な)、じゃああんたも連絡先交換する(か)?って!羯磨!?あんたいつ此処に戻ってきたの!?」」

 

羯磨「ん?急にどうした?二人とも。俺はさっき此処に戻ってきて拳藤と耳郎を探していただけなんだが、脅かす感じの登場じゃあ駄目だったか?」

 

拳藤「いや、別にそうじゃないけどさ、ただ羯磨がいつあの大魔神って奴の変身を解いて此処に戻ってきたのかがちょっと気になってな。」

 

耳郎「うん、それにどうやってあの大魔神の変身を解いたのかなんか気になるし。」

 

 

二人は、羯磨がいつ大魔神 阿羅羯磨の変身を解いて、いつ此処に戻って来たのかということを羯磨に聞いてきた。それに対し羯磨はと言うと・・・

 

 

羯磨「ああ、そのことか。あの大魔神の変身の解き方は別に単純だ。ただ光と化して元の人間の姿に戻っただけのことだ。ちなみに光の玉になることもできるぞ。」

 

 

拳藤「そ、そうか。けど羯磨、あんた・・・」

 

羯磨「ん?今度はどうした?拳藤」

 

 

 

 

拳藤「しっかり説明しただけかもしれないけど、ただ光と化して元の人間の姿に戻っただけのことだって言われても、なんか説得力に欠けるのはあたしの気のせいか?」

 

耳郎「うん・・・、それウチも思った・・・。一瞬意味がわからなかった気がしたからさ。羯磨には悪いけど。」

 

 

羯磨「まあなんだ、細かいことは気にするなということだ。さてと、そろそろ他の受験生たちも家に帰る支度をし始める頃なんじゃないか?そろそろ俺たちも帰る支度をして早く雄英高校を出よう。」

 

拳藤「あー、そういやもう入学試験はこれで全て終わりだったな。じゃあそろそろ帰るか?羯磨、耳郎。」

 

耳郎「うん、そうだね。ここで長居するのもあれだし、そろそろ帰りの支度をして帰ろっか?羯磨、拳藤。」

 

羯磨「わかった。じゃあそろそろ俺も帰りの支度をしに行くぞ。拳藤。耳郎。」

 

拳藤と耳郎「「わかった!(うん!そうだね!)」」

 

 

こうして、実技試験もなんだかんだでしっかりと終わり、雄英高校の入試はとりあえず幕を閉じた。演習場を離れた三人は、帰る支度をし、雄英高校を出たあとに、言っていた通り、羯磨、拳藤、耳郎のお互いの連絡先を交換しながら、後に来る阿保蔵こと団蔵と緑谷を、三人で仲良く待っていたのは言うまでもない。

 




いかがでしたでしょうか?大魔神の無双っぷりが見れて大変満足したでしょ?自分で決めつけて言うのはおかしいんですが。それと、自分は大魔神の映画がここ最近好きで、特に昭和シリーズの三部作は、CGの無い時代だった当時の技術でもあの迫力のある完成度だったので、いつかリメイクして欲しい特撮映画でもありますね。さて、前置き話はこれぐらいにしておき、次回の第肆話は、ついに雄英高校編が始まります。雄英高校の個性把握テストなどでの羯磨の最強っぷりをどうぞご覧ください。相変わらずの近日投稿をなるべく心がけます。最後に、感想や質問、どんどん受け付けています。気さくにどうぞ!ではまた第肆話で。
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