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*
結束バンドの二人。
虹夏と喜多は電車に揺られていた。
目的地はぼっちの自宅。しかし山田はいない。
「残念です、用事があったんでしょうか」
「ああ、お祖母ちゃんの峠」
「え!?」
「今年十回目のね」
「……えっと?」
「すぐそんな嘘をでっち上げるんだよ」
例えば愛犬のベスが手術。
例えば親が記憶喪失。
例えば生き別れの親友が影の王子に。
「流石に呆れた?」
「悪女でステキ!」
「重症だ……」
「あ! もう駅つきましたよ!」
「……うん」
──この来訪には目的がある。
問題解決の為とかじゃない。ただ『安心』したいだけ。それを確かめたいっていう、わたしだけの目的が。
「後藤さんが、迎えに来てくれるそうですけど」
「あっいた、おーいぼっ……」
駅前広場の中央。
そこにピンクジャージ+ヘルメットの少女。
いつも通りのぼっちを発見。
ただし
一人でも奇怪なのに10人!
横並びで『ようこそ! 結束バンド・金沢ツアー・御一行様』の横断幕!
よもや13人の仮面ライダーならぬ、10人のTオーグとでも言うのだろうか!
「帰ろっか」
「逃げないでください!」
元ネタがなんだって?
舞台版のDVDかBlu-rayを予約するのです!
あちらは7人だけど。
鄂ェ
ぼっちの案内の元さっさと移動。
あれ以上駅前にいたくなかった。
「ぼっちちゃん、この人達は?」
「あっ、イマジナリーフレンドの皆様です」
「触れますよ、イマフレなのに」
「フシギダネー」
歩く事10分程度。
彼女たちは、自宅に吊るされた横断幕を目撃する──
──筈だった。
ぼっちは相談していた。
ロボット同居人のケイに。
SHOCKER随一のロボットと相談済。だからあんな珍事起こりようがない──などと思っている読者の姿はお笑いだったぜ!
『お、横断幕はどうでしょう』
『素晴らしい』
『イ、イルミネーションとか綺麗かも』
『なかなか奥深い』
『お、お花もいっぱい! それも大きいの! 有名な音楽も流した方が!?』
『リラクゼーション効果が期待できます』
ぼっち全肯定botと化したケイ。
だがこれがSHOCKER!
オーグの行動を観察し人類幸福を目指す組織。ケイもそれに準じて動くから何をやってもお咎めなし!
決して奇行を一々止めるのが面倒になったとかではない。
結果どうなったか。
「ど、どうでしょう」
「ど、どうって」
「これは……」
虹色のイルミネーション。
大量の祝い花&のぼり広告。
『☆祝☆結束バンド来訪記念大セール!』の横断幕。
〆に流れる某新世紀な有名アニソン。
(どう見ても……)
(新装開店のパチンコ屋にしか……)
「じ、自信作です、人間国宝って褒めて貰いました」
(誰だ! その戦犯は!)
その戦犯は外出中。
外世界観測用自律型人工知能といえど、うら若き乙女三人の会話を観測するのは絵面がヤバい。
鄂ェ
扉を開ければそこは魔境。
カラフルなミラーボールが照明代わり。
壁や天井には『YEAH!』『PARTY PEOPLE』『PON PON』と書かれた蛍光ステッカー。
その他風船ナイトプールのポスターetc。
これじゃ原作と同じ?
ところがぎっちょん!
ここは、まだ玄関!
「えっと、ぼっちちゃん」
「あ、はい」
「もしかして家全体がこんな感じ?」
「がっ頑張りました」
なんと家全体がこの有様!
虹夏は眩暈に襲われる。
どうしてこうなった!? 家全部ってなんで親御さん止めなかったの!? まさかご両親の感性もぼっちちゃんと同じ? まともなのはわたしだけか!?
「なんだか疲れたよパトラッシュ……」
「まだ始まってさえいませんよ先輩!?」
「じゃ、じゃあ中へ……足元気を付けてください」
「足元?」
二人は息を飲む。
薄暗くて気づかなかったが、玄関で赤い首輪をした小さな柴犬が寝ていたのだ。
起こさないよう小声で、二人は黄色い声を上げる。
「ワンちゃんがお昼寝してる~!」
「かわいい~!」
「名前はなんて言うの?」
「ジ、ジミヘンです」
ピクリとも動かず眠り続けるジミヘンに注意して移動。
まずは両親へ挨拶だ。アイサツは実際重要。古事記にもそう書かれている。
リビングへ入ると、キッチンの奥に人影。
彼等は虹夏たちに気づくと動き出す。
「お邪魔しまーす」
『あら? ひとりちゃんのお友達?」
「はい! 一緒にバンド組ませて貰ってます!」
『じゃあ、二人が結束バンドの! いつも娘がお世話になってます』
二人に頭を下げる彼女。
「いえいえ! むしろ、あたしたちがお世話になってるって言うか」
「そうですよ、ギターも教えて貰ってますし」
『そうなの?』
「はい!」
初ライブの時も助けて貰った。
喜多ちゃんが戻って来れたのもあの子のお陰。
本当に助けて貰ってばかりだ。
「病気抱えてるのに、バンド一緒にしてくれて……」
『それでもお礼を言わせてほしいな』
奥から彼が顔を出す。
『この子、元々家に籠りがちで、病気になってからもっと酷くなって』
「…………」
『けどバンド組んでから、どんどん元気になっていったんだ。みんなのお陰だよ、ありがとう。リョウって子にも伝えておいて欲しい』
「はい! 必ず伝えます!」
虹夏は密かに安堵していた。
皮膚病を隠す為にヘルメット生活。そんな彼女が家でどうしてるのか、仲良く過ごせてるか……昔のわたしたちみたいになっていないか。
それを確認してみたい。そういう目的があった。けどこれなら大丈夫だ、わたしが心配し過ぎてただけだ。
まあぼっちは、『娘の前でそういう会話されるの恥ずかしい……』と石になっていたが。
『友達は100人いるけど、バンドは初めてで感激だよ!』
「ひゃく、にん?」
『知能指数600スポーツ万能のスパダリでも、バンドは組めなかったものね~』
「まさかそれ一文字さ」
「へ、部屋行きましょう! 早く!」
「あっこれお土産ですーっ!」
『『ごゆっくり~』』
鄂ェ
勿論自室もカオスである。
即席のパーティ会場化してたが、家全体がそうなので今更特別な反応はなし。
なお9人のイマフレは各々消えた。
どこへって? そりゃ
「今日はバンドTシャツのデザイン決めまーす!」
「わぁー!」
「わ、わー」パチパチ
本来の目的はこっち。
ライブの時一緒の衣装を着てた方が一体感が出る!
と言う理論の元、今回の集まりとなったのだ。
「物販でも売る予定です!」
(あれ、物販で大儲けできれば、バイト不要……それどころかカリスマファッションリーダーとして一生印税生活!?)
「利益は貯金します」
パリーン(夢の割れる音)
「あっ後藤さんのバイザーが割れた」
「いやなんで?」
「後藤さんって、ご家族他にいるの?」
「い、妹が一人。今は外で遊んでますが……」
「わたし会ってみたいわ!」
「ダ、ダメです! (あんな幼稚園カースト最上位の
「後藤さん自分の脳焼いちゃった」
「だからなんで?」
「そういえば、家でもヘルメット被ってるんだね」
「あっはい、ふ、普段は外してますが」
「あー、あたしたちがいるから?」
「オーディションの時少し見たけど、普通の顔に見えたような……」
「い、いえ、お、お見苦しい顔です……」
(本当かしら?)
雑談を交えつつ時間は進む。
やがて、最初のデザイン案が出来上がる。完成させたのは喜多ちゃんだ。
「できました!」
「おお、どんなのになった?」
「御覧ください!」
彼女は自信満々にお絵描き帳を掲げた。
そして出てきたのは、ど真ん中に『皆でつかめ! 勝利の華を! 優勝結束バンド』と書かれたナマモノ。
ロックバンドのTシャツではない。
「コンセプトは『友情・努力・勝利』でーす!」
「いや体育祭じゃん」
「えー、可愛くないですか?」
「可愛いよ、けどヘルメット怪人に着せるの?」
「……ですね!」
ホラーバンド路線確定である。
「でも一応、後藤さんはどう思……」
「うわ!? もう溶けてる!?」
「タイムラグなし!? そんなに体育祭にトラウマがあるの!?」
体育祭とは学校行事の名を借りた人間関係破壊ショーである。
(そ、そうだ、あれは放課後の横断幕制作……!)
「痙攣し始めた」
「物陰に隠れた方が良いですね」
「あっ、イマフレの人が傘くれた」
「ありがとうございます!」
運動じゃ役に立たない。
ならせめて、こういった作業は頑張ろう!
しかし作業に入るにも積極性が必須、ぼっちにそんなのある訳ない。
何もできずに筆片手にあたふたするだけ──陽キャから見ればそれはサボリ!
『なんで皆協力してくれないの!』
泣き崩れる同級生。サボってないと叫ぶ者、負担が不平等だ、なんで放課後までと飛び交う怒号。雨降って地固まる? 嘘を言うな! 深まるのは陽キャだけ。
『ちゃんと働いてます』感も出せなかった陰キャは、一致団結を妨げた罪人として吊るし上げ!
『結束感を台無しにしたで賞で死刑!』
ああ! 新学期までの一年間、非協力的だと罵る目線を浴びた日々が!
これが体育祭! 場合によっちゃ球技大会も加わるぞ!
「ピキー!」
「うわ、やっぱり飛び散った」
「お掃除しなきゃですね」
安心して欲しい。実際は例の如くぼっちの被害妄想だ。
きら〇時空にいじめなんてある訳ないでしょう!
溶ける人間もいないけど。
鄂ェ
掃除道具を借りに喜多は一階へ。
そこで彼と出会う。
『喜多さん? どうしたんだい?』
「あ、後藤さんが四散して掃除を」
物置へ喜多は案内される。
少しの間二人は会話をした。
ちょっとデリケートな会話。いつから病気になったのか、いつもヘルメットなのか──そして、実は殆ど治っていることも。
「完治が近い……?」
『肌だけね、力加減はまだ』
「じゃあ、今室内で被ってるのは?」
『恥ずかしがってるだけだね』
「そ、そうだったんですね」
バケツや雑巾を渡される。
彼は再び頭を下げた。
『改めてだけど、ありがとう』
「えっ?」
『ひとりのギター、喜多ちゃんが今使ってるって聞いた』
「あっ、元々お父さんの……」
『だから持っていって欲しい、帰る時でいいから』
「──えっ」
物置の奥に置かれた
彼女は『受け取れない』と思った。
──しかし、彼は引き下がらなかった。
鄂ェ
ぼっち再生後も作業は続行。
時々休憩と称して、イマフレが持ってきたお菓子を摘まんだり、ツイスターゲームで遊んだり、青春胸キュン映画を叩きつけてぼっちにトドメを刺したりしながら時間は進む。
「あっあの!」
「お! ぼっちちゃんデザインできた?」
「ぜ、是非、見て頂ければ!」
開かれるお絵描き帳。
中学生が大好き謎フォント&アルファベット。
たすき掛けになったチェーン。
そして大量のジッパー。
((うんダサい))
これではバンドマンではなくジッパーマンである。
「このジッパーは?」
「あっそれはピック入れに」
「チェーンは何で?」
「ギ、ギターストラップに……」
「な、なるほど」
「じゃ、じゃあこのデザインが採用ということで」
「そ、それはどうかなぁ」
正面からダサいと言ったが最後、絶対
「ぼっちちゃんって、私服もこんな感じなの?」
「い、いえ、服はお母さんが……着たことないですけど」
「私服のぼっちちゃん見て見たい!」
「えっ、な、なぜ」
「わたしもです! 私服姿見たいわ!」
「そ、それは、ちょっと」
だが二人は止まらない。
話を有耶無耶にせんと『お願いお願い』コールで迫る!
これを断れる奴はコミュ障とは言わない。
数分後、私服に着替えたぼっちが登場。
二人の感想は『沈黙』であった。
「…………」
「…………」
「……ぬ、脱いでいいですか」
「ごめん」
ヘルメット+甘い感じの洋服。
その組み合わせは普通にゲテモノ。
ぶっちゃけ見てて辛い。かくして戦いは痛み分けで決着──だが、ここで喜多ちゃんが動いた。
「待って下さい」
「喜多ちゃん?」
「後藤さん、ヘルメット、外して良いかしら」
「あっは……え゛っ!?」
「致命的な見落としをしてる気がするの!」
とんでもない発言に、ぼっちどころか虹夏も叫ぶ。
「いやいやいや病気だよ!?」
「さっきお父さんに聞いたんです、力加減はまだだけど、お肌はほとんど治ってるって!」
「え、じゃあなんでヘルメット」
「今更素顔晒すのが恥ずかしいだけだそうです!」
「えっと、そうなの?」
「アッソノ……ハイ」
実際外しても平気……っていうか病気自体嘘。嘘を重ねてる状況。そんな状況でなお断れる胆力、彼女は持っていなかった。
「す、少しだけです」
そしてぼっちは。
震える腕で仮面を取った。
「……こ、これは」
(目を丸くして固まってる!? オーディションの時より酷い反応って、わたしの顔面偏差値ツチノコ未満!?)
「「かわいい~!!」」
「えっ」
オーディションの時は気を遣ってあまり見なかった。二人は今回初めて、ぼっちの顔の良さを知ったのである。
「ヘルメットでちょっと汗ばんでるのが、暴力的な色気に昇華されてるわ!」パシャシャシャシャシャ
「せっかくだから前髪も上げよう、もっと可愛くなる!」
「い、いや、それは、その」
一通り撮り終えて、喜多ちゃんはご満悦。
どんな良い写真になったのかしら?
そう思い、ファイルを開いた。
写真は全てノイズで埋まっていた。
「──え」
背筋が凍る。
本能が警鐘を鳴らす。
だが、もう、遅い。
「じゃあ前髪上げるねー」
「アッアッァ」
「伊地知先輩ダメ──」
虹夏が前髪を上げた。
その瞬間、放たれる悍ましい絶叫。
Tオーグは真っ赤に染まり破裂。
飛び散る黄色い液体。
「えっ、なにこれ、ぬめっとしてて……血っぽい臭いまで」
「ヒッ!? せ、先輩周り!!」
「!?」
9人のイマジナリーフレンドが室内に。
二人は既に取り囲まれていた。
そして彼女達は真の姿へ。
羽を生やした、目のないウナギの化け物へ変貌。
最後にメットがBGMを唄い出す。
『
「逃げよう早く……嘘!? 扉が開かない!?」
「ス、スマホが圏外に……」
『
「だ、だ、だ」
『
「「誰か助け」」
「──ええ、はい。
Tオーグは『鍵』を隠し、護るオーグメント。よって『素顔を隠したい』という本能が備わっています。
それに加え、後藤さまの羞恥心。
この二つが噛み合った結果と推測されます。
はい、ご友人が帰宅したと考え戻った時でした。
わたしがそれを観測したのは。
そうです、旧約聖書に出てくる。
生えていました。それが。
家の天井を突き抜けて。
中央にはTオーグのMask。
円の部位には9匹の量産型Tオーグ。
住宅街のど真ん中に
あれが『シュール』という概念なのですね。勉強になります。
はい? Tオーグの能力なのか?
いえ全く存じ上げておりません。
では何か? 分かりかねます。
確かに、混乱しました。
『これもしやわたしが何とかする流れでは?』と。
当然、対処をしまし──
え? 『やはり人間は面白い!』と言って、回れ右した目撃情報?
…………。
おや、後藤さまの観察業務が。
これにて失礼します」
結局、バンドTシャツは虹夏案で決定。
バンドの名前を抽象化した結束バンドで囲ったロゴTに。
「いやー、楽しかった」
玄関前で喜多ちゃんを待つ。
お花を摘んでる最中だ。
「でも途中から記憶がないような、気のせい?」
「お待たせしました!」
「じゃあ帰ろっか」
「あと後藤さんは起きませんでした……」
「そっか……」
帰りの挨拶をしたかったけど、気絶してるんじゃしょうがない。
その時、虹夏は気づく。
喜多ちゃんの背中のギグバに。
「喜多ちゃん、ギター持ってきてたっけ?」
「あ、その……後藤さんのお父さんから貰いまして……レスポールを」
「レスポール!?」
「いや断ろうとしたんですけど! お礼とか、予備だけど使ってないとか、パーツ取り用にでも取っといてとか……」
そこまで言われては断れない。帰る時にと言われたので、お花を摘んだついでに受け取ってきた。
「ぼっちちゃん、二本目のこと知ってるのかな?」
「知らないそうです。二本渡したら一本売りかねないって……」
「そういうキャラだったの?」
my new gear……(幻聴)
「まあ、貰っちゃったら、うん大切に使おうね」
「勿論です!」
二人は帰路につく。
Tシャツの発注して、それが届く頃には本番寸前だ。
チケットも捌けた。喜多ちゃんもぼっちちゃんも頑張ってる。わたしの心配も思い過ぎだった。
不安要素はどこにもない。
これが事実上の初ライブ。
きっと──いや絶対、良いライブにするんだ。
かくして迎えたライブ当日。
その日は、数年に一度の大型台風上陸日となった。
タイトル元:仮面ライダー(萬画版)第4話『13人の仮面ライダー』より
今回高評価を下さった方々を紹介します。
☆9:音速のノッブさん 三十路スキーさん
いつも応援ありがとうございます。
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次回まで暫くお待ちください。
※10/2使用楽曲情報を追加しました。