火の時代を終わらせた不死人がダンジョンに居るのは間違っているだろうか 作:エドアルド
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レクス達は気絶したフィンを起こし再び応接室に戻っていた。
「レクスは強いね。アイタタタ……」
腹を擦りながらフィンはそう言った。
「ああ、まさか魔法までも使えるとは」
「戦ったらワシもフィンみたく吹き飛ばされるかもなぁ」
リヴェリアもガレスもレクスの強さに驚いていた。
「フィンが一方的にやられるとは驚きやわ〜。レクスは何処のファミリア何や?ここまで強いなら噂にぐらいはなってもええはず何やけど」
そう言うロキの顔は笑顔とは裏腹に疑いに満ちていた。
「ファミリアには入ってないが?」
レクスがそういうとロキを覗いた全員が驚愕する。
「ありえない!その強さで
「魔法も恩恵無しで使えるなど……」
「まぁ、そうやろうなぁ。恩恵を授かった子供はちょっと独特な気配するんやけどあんたからはしなかった。レクス、あんた何もんや」
フィンとリヴェリアがありえないと言うと同時にロキは納得しレクスに対して少しだけ神気を出し威圧する。
ロキにとっては得体の知れない自分の子供以上の存在、警戒しない方がおかしいだろう。
「……ふむ。私はレクスそれ以上それ以下でもないのだがな。そう言う事を聞いてる訳でも無いのだろう?」
「当たり前やろ」
ロキの威圧を受けても何ら変わらない様子でレクスは接する。同じ応接室にいるフィン達はロキの威圧で汗をかいているというのに。
そして突然、レクスから凄まじい圧を感じる。ロキの威圧を塗りつぶすような。
「私はただの人だよ。他人よりも力を持った」
レクスはそう言いきった。
彼が何者かを問われれば〈薪の王〉〈闇の王〉が真っ先に思い付くだろう。しかし、彼はあえてただの人と答えた。
レクスにとって力の有無など些事にすぎない。今のオラリオにいる神を名乗る連中もレクスにとっては他より力を持った人でしかない。
「……っ、そういう事を聞いてるんやないで」
ロキはそんなレクスに怯まず言葉を返す。
「何故そこまでする?」
「大事な子供に変な虫はつけられんやろ?」
レクスの疑問にロキはそう答える。かつて天界で悪神として名を馳せたロキは今や下界で子供を思う一人の親になっていた。ロキにとって子供達はかけがいのない無二の存在なのだ。
例え転生するとしてもそれは同じ魂を持つ別人だと初めて子供を持って失ってロキは気付いたのだ。
故にロキは子供の為に引き下がる事はしない。たとえ自分を容易く殺せる相手にも。
そんなロキの様子、ソウルを見てレクスは微笑む。
そのソウルは悪神と呼ばれる類いなのだが他の悪神達とは違う確かな暖かみがあるのだ。
レクスは思うこの神は正体をバラしても問題無いかもしれないと。
最初の火を継いでから何度か神を名乗るもの達が最初の火を求め最初の火の炉に来る事もありオラリオに来て神達の性格をアスフィに聞いてた彼は隠す方が良いだろうと思っていた。しかし、ロキは悪神だがそこら辺はしっかりした神だとレクスは思った故に話しても大丈夫だと感じた。
「ロキ、貴殿に敬意を評して質問に答えよう」
そう言ったレクスから凄まじい熱が放たれる。
それはレクスがその身に宿した最初の火その片鱗。それは熱くそして暖かい。その火の熱を受けたロキ達は不思議と安心を覚えた。
「私の名はレクス、最初の火を受け継ぎし者。不死人となり生と死を繰り返した人だったもの。それが私だ」
「……とんでもないもんつついもうたな…」
レクスの紹介にロキは頬をピクつかせる。
最初の火とはこの世にある全ての源、神々すらも例外では無い。この世の全ての中心。それが神々にとっての最初の火だ。
その力故に最初の火を求めた神は多かった。しかし、最初の火に手を出そうとした神々の尽くが帰ることは無かった。魂すらも。
その持ち主だとレクスは言うのだ。
「安心すると良い。私は別にこの力で何かをなそうとも思わん。今はただこの世界を自由に見てみたくてな」
そう言うレクスの声音は優しいものだった。
その言葉の真偽はロキには分からない。神々は子供たちの嘘を見抜けるがレクスの言葉は分からないのだ。
それがロキを疑心暗鬼にしていた。
「……安心なんて出来るわけないやろ?とんでもない爆弾抱えてもうたぁ!?」
ロキはそう言って頭を抱えた。ロキはこのオラリオで言えばまともな部類の神だ。他の節操なしのHENTAI達とは色々と違う。
しかも現在はオラリオの2大派閥の一角なのだ。こんな他の神に知られたら絶対面倒になる爆弾を抱える事になるなどロキにとっては胃が痛い案件だ。
「貴殿の危惧はまあ、わかる。ここの神々は殆ど力を持った自由人……いや子供みたいだからな」
「……言い返せないのが辛いわ」
「いざとなったら私が対応する。最悪全て消し炭にするさ」
そう言って笑ったレクスにロキは苦笑いしか出てこない。
それと同時にロキは問題無いだろうという結論を出す。少し喋って感じたのは確かな人間性。ロキもだてに数億年の時を生きてない。
それにレクスの力があれば大抵の事はなんとかなると思ったのだ。最悪丸投げすれば何とかしてくれると思考放棄気味に思った。
「まあ、ええわ。とりあえずウチの子供達のこと頼むわ」
「うむ心得た」
そしてロキとレクスの威圧で動けなくなったフィン達を放ってロキとレクスは話を続けるのだった。