終わり良ければ総て良しなんて間違っているだろうか   作:できてな

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十話 詰め込みすぎた感・・・

 

 

 

「・・・紫苑、落ちついて聞いてくれ。・・・【アストレア・ファミリア】が、壊滅した」

 

 

 

(・・・は?)

 

 

 

 世界が凍りつく。

 

 自分自身が理解する事を拒否するように思考を手放す。しかし耳には入っていて無理矢理に脳内に叩き込むように繰り返し先ほどの発言が流れ込んでくる・・・

 

 

 意味がわからない・・・

 

 

 【壊滅】・・・なにが?

 

 【アストレア・ファミリア】・・・彼女達が?

 

 ・・・どうして?

 

 

 

 

 そうだ!

 

 問題は・・・彼女・・・・あの人さえ生きていればそれで良い!!

 

 

 

「・・・リヴェリアさん!! 生存者は!?」

 

 

 

 きっと、大丈夫・・・

 

 

 あの人は私を置いて行ったりしないから・・・

 

 

 

 

「・・・・・・リオン・・・ただ一人だ」

 

 

「・・・ぇ?」

 

 

 

 直接脳を強打されたかのような衝撃が襲う。目の前が歪み始め、方向感覚が失われて・・・地面に立っているのかすら分からなくなる。

 吐き気がする。巨大な箱に入れられて高速で振られている感じ・・・

 

 

 そして・・・目の前が暗転した様に靄が掛かり、身体に纏わりついてくる。引き剥がそうとしてもいつまでも掴んで離してくれない・・・

 

 

 不快感の靄の中から理解したくない「現実」が形作られていく・・・

 

 

 あの人が・・・死んだ!死んだ? 

 

 

 おかしい!ありえない!あってはいけない!

 

 

 

 

 

 

 違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う・・・・・・

 

 

 

 だって、まだ・・・・・・してない。

 

 

 

 

 

 

 私は・・・貴女を・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

「っう・・・は、はぁ・・・はっ・・・」

 

 

 

 服が汗によって張り付いていて気持ちが悪い。

 

 錯乱状態でいるように呼吸が上手く出来ず、パニック状態により陥ってしまいそうになる。

 

 身体が冷えていくように感じ、震えてくる。それを抑えるように両手で肩を抱く・・・

 

 

 

 

 一時期は毎日、悪夢のように見せられ続けていた記憶。何度も見せられているのにもかかわらず、その絶望感の鮮度は劣らずに見るたびに私の心を握り潰す。

 

 ここ数年は見ていなかったため、耐性が落ちていたのか錯乱状態が長く続いていた・・・

 

 

 

 それでも、この症状が収まるのは毎度同じである。

 

 

 

(あぁ、そっか・・・もう手遅れだ・・・・)

 

 

 

 これが頭の中で浮かぶと、スッと絶望感と共に症状が収まる。

 

 ・・・代わりに残るのは虚無感と頬を伝う涙。

 

 

 心が落ち着き、まともな思考状態を取り戻し始める・・・この夢を見たのはきっと昨日のリヴィラでの暴走状態によるものだろう。

 

 その状態はアレ(・・)が終わった後から起こす事は無かったし、それと同時期に悪夢を見る回数も減ったから・・・

 

 

 

 

 

 

(はぁ・・・)

 

 

 ベットの上で膝を抱えるように座り、顔を埋める。・・・最悪な気分だ。いつまでも慣れる事のない消失感が残り、気力が湧いてこない。

 

 思い出す事はある・・・いや、思い出さない日なんてない。しかし数年間見ていなかったこともあって、ポッカリと空いてしまった穴が抉り返された。

 

 

 せっかく日常(とりあえず)で埋めてあったのに・・・

 

 

 

 

 

 気分は上がらないが、汗で不快感のある身体を流しに行くこととした。

 

 

 ホームには団員達が共同で使用する浴場があるのだが、普段私はそれを使用していない。

 その理由は自室にシャワールームがあるからである。元々自室にはシャワールームはなかったのだが・・・色々(・・)あって設置することになった。

 

 最初の頃は部屋のスペースが狭くなってしまい、良い気はしなかったのだが。今となっては毎度、浴場に向かう必要がなくなったので良かったと思う。

 

 

 

 タオルと着替えを持ってシャワールームへ向かう。

 

 

 少し濡れて肌に密着している寝衣をはだけさせる・・・張り付く不快感から解放されて落ちていた気分が少しだけ上向きになる。

 

 シャワーの前に立ち、温水を流す・・・が、

 

 

 

「きゃっ! 冷た!!」

 

 

 

 温水が出ると思っていたのだが、出たのは冷水であった。私が間違って流してしまったのかと思い確認してみたが、しっかりと温水を流していることになっている。

 少し時間を空けてみても、いつまでも暖かくならない。故障してしまっているか魔石に不備があったのかもしれない・・・

 

(・・・ついてないな)

 

 こんな時に限って故障するなんて・・・気分がより下がってしまう。

 

 

 とりあえず汗は流しておきたいので久しぶりに浴場へ行くことにした。

 今は早朝であり、団員達もまだ起きてはいない時間帯である。そのため、いつかのような騒動は起きないと思うし・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ー浴場ー

 

 

 

 

 

 

 

 

(・・・気持ち悪)

 

 

 鏡に映るのは生気を感じさせないほどに白く・・・傷痕一つ残っていない肌・・・

 

 頭からシャワーを浴びながら目の前の鏡を見ている。気分は最低であるし、過去を見せられたことでいつも以上に自虐的になってしまう。

 

 本当は誰よりも醜い筈なのに・・・自分の穢れなく透き通るような肌を見ると不愉快になる・・・

  

 

 

 指で自分の額の角に触れる・・・

 そして包み込むように握り、爪を立てて力を込める・・・・

 

 ギリッと鈍い音が鳴るとともに激痛が走る。その痛みに反応して力を緩めてしまう。

 角は身体の中で感覚が敏感な部位であり、少しでも衝撃を与えると痛みが発生する。

 憂鬱な気分になると行ってしまう・・・俗に言う

 

 

 

 『自傷行為』

 

 

 

 ・・・と言うものだろう。

 手軽で簡単に行えるし、周りから気づかれる心配もない事から長くこの手段で続けている。

 

 刃物で身体を傷つけるよりも痛いし・・・

 

 自傷して気分が晴れるかと言われればそんなこともないのだが・・・落ち着く?そんな感覚になる気がする。 

 

 

 痛みが引いては、また繰り返す・・・

 

 暫くして落ち着き始め、手を止めた。何度も傷付けた角からは血が通うたびに重い痛みが走る・・・その痛みが思考力を鈍らせ、自虐的思考を薄れさせてくれる・・・

 

 普段は角の先になるにつれて赤黒くなっているのだが、傷付けたことで全体がその色になっている・・・そんな変色した角を見てより心が落ち着いた気がする・・・

 

 

 

 

 

 ・・・今の浴場には想定通りに団員達は居ないのだが、朝湯に入る団員もいるだろうから早めに上がることにした・・・

 

 

 

「あ、ラウルさん。 おはようございます」

 

「・・・? は、はい。おはようございますっす」

 

 

 

 浴場を出ようとドアを開けたところ・・・丁度彼が入ろうとしているのだろう、全裸でそこに立っていた。

 まだ早い時間だったため、誰もいないだろうと思っていたこともあり驚いてしまったが、とりあえず挨拶しておく。

 目の前の彼は不思議なものを見たように目を点に変えて固まっていて、少ししてから気が抜けているような声色で挨拶を返してくれた。

 

 フラフラとした足取りで浴場に入って行った彼を見てから自分の着替えを入れていた籠の位置に立ち、身体に巻いていたタオルを外してて・・・濡れた肌を拭き始める。濡れた髪からは水が流れ落ちてきてしまうため、頭にタオルを巻いておく。

 

 

 ひと通り身体を拭き終わってから白衣の袖に手を通していく・・・

 極東の服であるため、少し着替えるのに時間がかかるがいつものこと。脱衣所に設置してある鏡へ向かい、綺麗に着付けられているか確認しておく。 

 それからタオルで髪の水分を取り始める・・・私の髪は長いため時間がかかってしまうが、丁寧に行う。これを行っている時間は何気に好きなことでもある。

 

 

 

 暫くして、納得のいくまで乾いたので脱衣所を出る・・・

 

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!??」

 

 

 

 浴場からホームに響く程の叫び声が聞こえた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 私は現在、食堂で朝食をとっています・・・

 

 目の前には紫苑さんが座っているのですが、朝からある噂がファミリア内に広まっています。その噂のせいか食堂がいつもよりもざわついている気がします。

 

 その噂とは・・・紫苑さんが男性浴場を使用していた。

 

 と言うものです。どこから発信されているかは知りませんが・・・「どうかしています!紫苑さんがそんなことするはずがないのに!」と思いますが、不安感が抜けきれずに私もソワソワしてしまって食事に集中できずに手が止まってしまいます。

 紫苑さんはと言うと、普段と変わらない様子です・・・そんな彼女を見ていると噂の信憑性が薄れていくように感じます。

 

 手を止めて彼女を見ていた私を不思議に思ったのか、「・・・?どうしたの、レフィーヤちゃん?」と声を掛けて貰いましたが、焦って変な声を上げてしまいました・・・。

 こんな調子ではいけないと思い、思い切って彼女に聞いてみることにしました!

 

 

 

「・・・あ、あの・・・紫苑さん。 今日の朝、浴場に行きましたか?」

 

「・・・? はい、朝湯をしてきましたよ?」

 

 

 

(!?)

 

 

 

 そもそも、彼女が朝に浴場へ出入りしていなければ噂は確実に嘘になると考慮しての質問だったのですが・・・それが事実であるとなると噂の信憑性が格段に上がり、想定していたことと違う結果に驚愕してしまいます。

 

 

 もしも、本当に彼女が男性浴場に入っていたとすれば・・・

 

 

 

 いつもの彼女は穢れの一つも知らないようで清楚に感じられ・・・外見だけではなく内面も、とても優れている。エルフである私でさえも彼女そのものに惹かれてしまっている。

 

 そんな彼女が・・・

 

 

 

 

 もしも・・・

 

 

 

 

 

 痴女だったとしたら・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ー男性浴場ー

 

 

 

 夜の警備を終えた俺は寝る前に身体を洗っておこうと浴場に向かった・・・

 

 朝早くであったため他の団員はいなかったのでゆっくりと湯船に浸かって身体を温めていたのだが、先ほどまで警備をしていた疲れで少し眠気が出てきてしまい、ぼーっとしてしまっていた。

 

 ・・・そんな時に脱衣所のドアが開けられ驚き、ついビクついてしまったが開けられたドアの方向を見てみる・・・すると、

 

 

 先ほどまでの眠気が一気に消え去って行った・・・

 

 

 

 ドアの前に立っているのは・・・タオルで前を隠している・・・女性の姿。

 

 

 『紫苑』

 

 

 【ロキ・ファミリア】のレベル5である第一級冒険者だった。

 

 

 その驚きで混乱した俺は本来ならば目を逸らした方が良いのだろうが、男としての本能が覚醒してしまい、彼女の白い肌を目に焼き付けるように凝視していく・・・

 いつもの俺は大事な場面で怖気付いてしまうのだが、今の俺はチャンスをしっかりとものにしている気がする・・・男になれた・・・そう感じた。 

 

 混乱状態であった為か、変な感動に浸りながら凝視し続けていたのだが段々と、まともな思考力が取り戻され始める・・・

 

 なぜ彼女が男性浴場に入ってきているのか? 

 

 当然の疑問が脳内を駆け巡る。

 もしかしたら、俺が間違えて女性浴場に入ってしまったのかと考えてみるが、内装などからも普段使用している浴場と代わりなく、男性浴場であることが伺えた・・・なら、何故?

 

 疑問符が大量に頭を埋め尽くし始める・・・また混乱状態に陥ってしまいそうだ。

 頭を抱えながら理解できない不安感に悶えていると・・・ひたひたと音を立てながら彼女がこちらに近づいて来た。 

 先ほどまでは湯気で鮮明には見えていなかったのだが近づくことで白い肌が鮮明になり、俺の視線を吸い込んでいく・・・

 美しい身体の曲線に生唾を飲み込んむ。胸の膨らみは見られないが、細い全体であるからこそ、そそられる・・・

 彼女の身体に意識が全て持っていかれてしまって、いつのまにかすぐそこに彼女がいることに気づかなかった。ハッとして彼女の顔を見ると・・・普段の彼女からは見られない惚けた表情がそこにはあった。

 

 その彼女の表情から察しがついてしまった・・・

 

 

 見るからに彼女は昂っている。目を見ても何か熱を孕んでいるような・・・そんな瞳。

 その瞳に心を奪われてしまう・・・彼女は湯船の端の辺りで立ち尽くして硬直している俺の前に、脚を横に流すようにして腰を落とし、手で撫でるようにして俺の頬に触れてくる。

 

 突然の接触に身体が反応してしまう・・・

 

 彼女はビクッとした俺の反応が面白かったのか薄く笑みを浮かべていた。それから頬にあった手を顎の辺りまで撫でながら移動させ・・・

 

 俺の下唇を親指で横に撫でる。

 

 同時に妖艶な雰囲気を纏わせながら俺の目を見つめて・・・

 

 

 

「・・・ねぇ・・・・・しよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

「・・・」

 

 

 

 新人団員を誘う痴女紫苑さん・・・もしかしたらこんな事が起きていたのかもしれないと、妄想してしまいました。

 いつもの清楚な彼女のからは想像つかないが、もしかしたら隠れてこの様な事を行なっているのかもしれない・・・

 

 勿論、私の勝手な妄想なので実際どうか分からないですし、多分この様なことは無いと思います。

 ですが、なんと言うか・・・痴女な紫苑さんの事もあまり良く無いと思うのですが・・・紫苑さんが他の人と関係を持つ事自体が、

 

 

(・・・嫌だな)

 

 

 勝手に妄想して勝手に不快な気持ちになっている自分自身にどうかと思ってしまうが・・・気に入らない。

 彼女は私のモノでは無いはずなのに湧いてきてしまう独占欲?の様なものが私の心を締め付けてきます・・・

 

 

(・・・そうだ、なら私とのソレを・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

ー書庫ー

 

 

 

「紫苑さん、これでリヴェリア様に頼まれていた本は揃いました」

 

 

 

 私と紫苑さんは二人で書庫に来ていた。元々頼まれていたのは私だけだったのだが、途中で会った彼女に手伝うと伝えられて・・・といった経緯である。

 二人掛で本を探していた事もあり、指定されていた本はすぐに揃った。特に急いで持ってくるものでも無かったのだが早めに済めばそれで良いだろうと本を運ぼうと持ち上げようとした・・・が、

 

 

 

「!?・・・し、紫苑さん?」

 

 

 

 私の手には抑える様に白い手が包まれていた・・・触れられる事が少ないため、急な出来事に驚きつつも下をむき続けている彼女に向けて声をかける・・・

 

 無言なままの彼女・・・もう一度声をかけようと口を開いた時であった。彼女の手が私の手首を抑える様にして力を入れた。同時に私の手を上に持ち上げ・・・「きゃっ」と声を上げた私を気にする事なくそのまま後ろにあった本棚に抑えつけてしまう。

 レベル5の力、ましては魔導士の私の力で抵抗出来るはずがない・・・

 彼女に対して少し恐怖心を抱いてしまって怯えた様子で質問をかける・・・

 

 

 

「・・・紫苑さん・・・ど、どうしたんですか?」

 

 

 

 未だ俯いて沈黙を続ける彼女であったが、顔を私の耳元に近づけて囁く・・・

 

 

 

「・・・ごめん、もう我慢できない」

 

 

 

 熱の籠った彼女の声色が私の耳をくすぐる。

 

 彼女の声は背中に伝わりゾワゾワと感じさせ、彼女の発した言葉に心臓が揺れる・・・同時に『どこ』かに熱が籠っていくのを感じた・・・

 

 私は想定外の発言に言葉がでずに悶えてしまう。まだ彼女の顔は耳元にあり、息が耳をくすぐり続けていたのだが・・・

 

 

 

「!? くっ・・・ぁ・・・んっっ・・・・」

 

「ちゅ・・・ぁつっ・・・・・・ちゅっ・・・」

 

 

 

 首元に暖かく柔らかいものが当たったと思ったら・・・痛みが走った。

 抑えられて動く事も出来ないのだが・・・不思議と逃げると言う気が湧いてこない。それよりも与えられた痛みにどこか快感を覚えてしまっている気すらしていた。その快感を耐えるために噛み締めているものの堪えきれずに口唇から喘ぐように漏れてしまう。

 

 噛まれたり吸われる度に膝がガクついてしまい、立っていられなくなってしまう。

 

 

 

 長く感じられた時間が経過してから彼女は満足したのか首から口を離してしまう・・・

 

 

 

「・・・ぁっ」

 

 

 

 快感が終わってしまい、名残惜しく感じて惚けた声を発してしまう・・・

 目の前には彼女の顔・・・口元からは銀色の糸があり、それはどこかに繋がっている様であった。分かりきっている糸の繋がっている場所を指で触れると、濡れていた。その液体の正体を考えて、また『どこ』かに熱が籠る。

 これだけの事をされてしまえば彼女がこれから行うだろう事は察しがついてしまう・・・

 

 

 

「・・・紫苑さん・・・・私たち、女性・・・同士・・・・です、よ?」

 

 

 

 無意味な質問だと分かっているが聞いてみる。彼女はまっすぐと私を見つめて・・・

 

 

 

「・・・関係ない・・・・レフィーヤがほしい」

 

 

 

 いつもは違う名前の呼び方・・・それにドクンッと胸を貫いた気がする。瞳からは真剣さが感じられて、本気なのだと理解してしまう。

 

 ・・・断る理由などない。私だって・・・

 

 

 

「・・・私も、貴方がほし・・・んっ!?」

 

 

 

 彼女に思いを伝えようとした時にいきなり口を塞がれてしまう・・・

 

 

 

「っは・・・んっ・・・あっ・・・ちゅっ・・・」

 

 

 

 喋っていた最中だった事もあり口を開けていた為、彼女の舌が無遠慮に私の口内へと侵入してくる・・・柔らかい舌が私の舌を絡めてくる。知らない感覚であったため逃れようとするもの頭を手で抑えられて逃れられず。グッと、より舌を侵入させて貪ろうとしてくる・・・

 「紫苑さんとキスしてる」という事実とキス自体の気持ちよさに脳がチカチカと弾けていく・・・その快感をもっと感じたいと思い、私も彼女の舌に絡め始め・・・溺れていく。

 

 口内にはどちらの液か分からないほどに混ざり合っている。口を離した時にはまた銀の糸が伝っていた・・・

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 ・・・こ、これ以上はやめておきましょう。戻れなくなってしまいそうですし・・・

 ですが、満足です! 紫苑さんでこんな妄想してしまうなんて申し訳ないですけど、先ほどの不快感は薄れてくれました。

 

 でも・・・本当に紫苑さんが私にあんな事をしてくる事は・・・・・・無いかもですが、少しだけ期待しておく事にします。

 

 

 

 罪悪感を覚えながらも紫苑さんの顔に目を向ける・・・と、気づいたことがありました。

 

 

 ・・・彼女の角です。今まで見た事がないほどに全体が赤くなっていました・・・

 

 

 

「あの・・・紫苑さん、・・・角、どうしたんですか?」

 

「え? あぁ、なんでだろうね?」

 

 

 

 彼女自身も分かっていない様で、そう答えました。本当に分かっていないのか、それとも誤魔化しているのか・・・

 とにかく、あまり詮索しない方が良いのだろうと感じてそれ以上は聞かない事にしました。

 

 代わりに話題を変えてみます。

 

 

 

「そうですか・・・なら、今日は何か予定はあるんですか?」

 

「そうですね、今日は【へファイストス・ファミリア】と【ディアンケヒト・ファミリア】にいく予定です」

 

「あの、私も一緒に行っても良いですか?」

 

「えぇ、良いですが、つまらないかもですよ?」

 

「大丈夫です! 紫苑さんと一緒にいれればそれだけで楽しいですから!」

 

 

 

 やった!と私は心の中で大きくガッツポーズをします。怪物祭(モンスターフィリア)でのお願いしたご褒美がこんなにも早く叶うなんて嬉しく感じてしまいます。

 

 しかし、彼女は上機嫌な私を見て微笑みながら「怪物祭(モンスターフィリア)でのご褒美とは別だからね」と言ってくれた・・・優しい。

 

 

 

 

 お互い朝食を摂り終わってから支度が終わり次第、町へ出ることとなりそれぞれの部屋へと戻ることとなりました。

 

 

 

 

 

 とても楽しみです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

だいぶ期間が空いてしまって申し訳ありませんっす。

今回は文字数が気づいたらめっちゃ書いてましたねw
初めてのそーゆーシーンだったんで自信ないですけどキモすぎずに良い塩梅で書けたら良いなと思って書いたんですけどどうでしたかね?

うっし!寝よ。
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