終わり良ければ総て良しなんて間違っているだろうか   作:できてな

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八話 リヴィラの街の回って書くのすっごーく難しいね?時間だいぶ掛かっちゃった!

 

 

 

地下迷宮(ダンジョン)18階層「迷宮の楽園(アンダーリゾート)

 

 

 

 ダンジョンの中で冒険者達が初めて訪れる安全階層“モンスターの産まれない階層”

 

 ここでは地下でありながら「空が存在する」天井を埋め尽くす青水晶軍。中心の巨大な白水晶が時間と共に光量を変化させ地上とは違ったサイクルで「朝」「昼」「夜」を作り出す。

 

 

 そしてこの階層のもう一つの特徴・・・

 

 それが上級冒険者達が経営するダンジョンの宿場町「リヴィラの街」である。

 

 

 

 

 

 街の入口に設置されていた簡素な門には文字の書かれた旗のようなものが掲げられていた。

 

 

 

「あの・・・前々から気になっていたんですけど・・・門に書かれている334って数字ってもしかして・・・」

 

「あぁ、334代目「リヴィラの街」って言うことだ。つまり過去に333回壊滅しては再築されている」

 

 

 

 レフィーヤの疑問に答えるフィン。

 そんな二人の後ろにいたリヴェリアが街を眺めていたのだが、何やら違和感を感じる・・・

 

 

 

「街の雰囲気が少々おかしい」

 

「そういえばいつもより人が少ないような・・・」

 

 

 

 リヴェリアの発言にティオナが同意を示す・・・ 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 私達は人集りができていた場所に足を進めた。

 

 そこにいた冒険者に話を聞いてみると、どうやら殺人があったらしい。殺人はさして珍しいものでは無いのだが、街中で行われたとなると気掛かりな点であった。

 

 この街で宿を取る予定であった彼等も無関係では無いため、事件の早期解決のために協力する事とした・・・

 

 

 

 

 

 事件現場の部屋に入ると・・・頭部が大きく欠損された亡骸が置かれていた。

 

 死亡者の身元などは事件解決の有力な情報となるのだが、顔が判別できないほどに破壊されているため身元が分からない。

 

 ・・・そこで「リヴィラの街」を仕切っているLv3の「ボールス・エルダー」によって「解錠薬(ステイタスシーフ)」が使用された事で、名前とファミリアが判明する・・・

 

 

 

「所属は【ガネーシャ・ファミリア】名は〈ハシャーナ・ドルリア〉・・・」

 

 

 

 ステイタスを記すのに使用されている【神聖文字(ヒエログリフ)を神以外で読解することのできる人は少ない。

 エルフであり王族でもあるリヴェリアはその知識を所持していたため、屍に書かれたステイタスを読み上げる。

 

 その彼女の発言にボールスは驚愕する・・・

 

 

 

「ハシャーナだと!? 冗談じゃねぇぞ・・・【剛拳闘士(ハシャーナ)】っつったらLv4じゃねぇか!?」

 

 

 

 殺害されたのがLv4・・・その事実に部屋にいた者達の表情が固まる。

 

 オラリオの中でもLv4となると十分に実力をつけている冒険者である。その者が殺されたとなれば、それを行うことのできた犯人は相応に実力を有した者である・・・ということである。

 

 しかも、部屋の状況であるが、争い合った痕跡が一切ない。殺されそうになった者、それもLv4であれば抵抗なしに殺されようとはしないだろう・・・しかし、抵抗をさせずに殺すことが出来たのであれば・・・

 

 

 

「・・・Lv5か、それ以上の能力(ちから)の持ち主」

 

 

 

 アイズが発した言葉に部屋の中に緊張が走る・・・

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 フィンは部屋の様子を観察して考察をする。

 

 ・乱れの少ないベッド。

 ・肌着を着ていたハシャーナから犯行は事の前である。

 ・狭い空間であるが調度品が綺麗なままであることから第三者の乱入ではない。

 

 これらが挙げられた。

 

 そして、ハシャーナと一緒に部屋にいたのは女性であること。宿屋の主人による情報である。

 二人は昨日の夜に宿屋を貸し切ったそうである。主人は金をもらった後に宿を出てしまったためにこれ以上の情報は持っていないらしい。

 

 

 

「・・・犯人は第二級冒険者の首をへし折っている」

 

「首?・・・首の骨を折って殺してから頭を潰した?」

 

 

 

 うつ伏せに倒れていたハシャーナの首は握って圧縮された様に潰れてしまっていた。その損傷具合からしても確実に致命傷であり部位を考えても恐らく即死であったと考えられる。

 であれば、既に死んでいた彼の死屍に対して頭を潰したことになる。フィンはその行為に不自然に感じていた・・・

 

 

 

「何か目的があったのか・・・それとも、相当苛立っていたのか・・・」

 

 

 

 フィンはベッドの横に落ちていた引き裂かれる様に開けられたリュクサックを調べ始めた。

 中には保存食やポーションなど、冒険者らしい持ち物でしかなかった。中身を荒らされている事から犯人は彼の所持していた物に目的があったのだろうか・・・であれば

 ハシャーナの所持していた物を奪うため、彼に色仕掛けを行い、油断したところを喉を潰して殺す。しかし目的の物が見つからずに癇癪を起こして頭を潰した・・・といった事だろうか?

 

 

 フィンは考察を広げながらリュックサックに入っていた血塗れの羊皮紙を取り出した。

 冒険者依頼(クエスト)の依頼書と思われしき紙は血によって大半の文字が読む事ができなかった。解読出来たのは

 

 

 

「【三十階層】【単独で】【採取】【内密に】・・・これらから予想できるのは」

 

「・・・ハシャーナさんは依頼を受けて犯人に狙われる『何か』を三十階層に取りに行っていた・・・と言う事ですか?」

 

 

 

 紫苑はフィンの解読した依頼書と今までの情報を繋ぎ合わせた。フィンは「そういう事になるね」と彼女と同じ考察であることを伝えた。

 

 少し沈黙が続いた後、

 

 

 

「ボールス、一度街を封鎖してくれ。リヴィラに残っている冒険者を出さないでほしい」

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

「よぉし女どもぉ!! 服を脱げーーッ」

 

「おぉーーー!!」

 

 

 

 フィンの指示により、リヴィラの街を封鎖して冒険者を外に出さないようにした。まだ犯人は移動していないとのフィンの勘である。そして調査の間に判明した、犯人は女性であるということ・・・。

 であれば彼を襲ったのはその際の女である事が妥当な考えである。

 

 この様な情報からリヴィラに滞在していた女性冒険者に対して身体検査と所持品検査などを行うこととなった。

 

 男性達は何やら盛り上がっているが、女性相手に男性が検査を行うとなると協力してくれない可能性が高いため、リヴェリアの指示により【ロキ・ファミリア】の女性団員が検査官となった。

 

 

 

「それじゃあ、こっちに並ん・・・で?」

 

 

 

 女性冒険者に向けて手を挙げて自分の前に並んで貰おうとするレフィーヤ。

 しかし、自分の隣にいたフィンに向けて走り出す女性達・・・あっという間に彼が見えなくなるほどに囲まれてしまう。対してレフィーヤの前には誰一人並んではいなかった。

 そんな光景に唖然としてしまっていた。

 

 

 

「フィン早く調べて!」

「身体の隅々まで!!」

「私も!!」

 

 

「あの・・・アバズレども! うがあぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 フィンに群がる女性冒険者達に怒りを覚えてティオネは蹴散らしに突っ込んで行った・・・

 

 

 ・・・響く轟音

 

 

 

 

 

 

「あれ?紫苑さんも誰も並んで貰えなかったんですか?」

 

「え?・・・いや・・・・・・うん、そうなんです」

 

 

 

 レフィーヤはティオネの暴走によって検査どころではなくなってしまったため、落ち着くまで待つ事にした。下がったところ、紫苑もそこで待っていたのだ。レフィーヤは自分と同じ理由であろうかと思い質問するが、何やら彼女は動揺した様子を少し見せたが肯定した。

 

 

 少し時間が経過したところにアイズも合流して、三人で騒動の光景を観戦していた・・・

 

 

 

 

 そんな騒動の中、冒険者の集合地から少し離れたところに青ざめた表情をしている少女がアイズの瞳に映った。

 暫く震えて立ち尽くしていたその少女は集合地から逃げる様に背を向けて走り出した。

 

 

 アイズは明らかに不自然な様子を示す少女が何かを知っていると判断して追跡に向かう。

 

 

 

「ーーー行こう」

 

「え!? あっ・・・は、はい!」

 

 

 

 走り出すと同時に同行を伝えられたレフィーヤが慌てて走り出す・・・

 

 

 

(・・・私も行ったほうが良かったですかね?)

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

「なにモンスターの侵入を許してやがる!? 見張は何やってんだ!!」

 

 

 

 身体検査と荷物検査が終盤になっていた頃に突然、街に異色のモンスターが大量に出現した。

 

 

 ティオネとティオナから怪物祭で戦闘を行った新種のモンスターと同じ個体である事が判明した。武器無しであったとはいえ彼女達が対処し切るのに時間がかかった相手であるから、リヴィラに滞在する殆どの冒険者では危険が及んでしまう。

 実際に彼等の攻撃にはダメージは受けてない様子であった。

 しかし、五人一組で小隊を作らせることで一匹であれば抑えられると判断しボールスに指示を送る。

 

 彼等が抑えていたところで数が減るわけではないため、殆どの対処は僕たち(ロキ・ファミリア)が行うこととなった。

 

 

 

 

 出現した食人花(モンスター)は相当に数が多く、僕らだけでは被害を出さずに対応し切る事は難しい。

 

 しかし、想定していた以上に被害は抑えられていた・・・

 

 

 大量の食人花を対処しきっている、紫苑の働きによるものである。

 

 

 姉妹の情報から、あのモンスターは魔力に引き付けられる事が分かっているため紫苑は魔力を帯びさせて故意的に引き寄せ、それらを両断する。といったことを繰り返し行なっている。

 彼女の魔力容量は膨大であるために出現したモンスターを大規模に集めている。

 

 彼女は魔法は使用せずに刀のみで自身を囲むモンスターを蹴散らしていく・・・止まることなく踊る様に滑らかに回り、両に持っていた得物によって何の抵抗もなくそれらを斬り裂いていく・・・

 

 その戦闘の美しさにひき寄せられてしまいそうになるが自分の戦闘に集中し直す。

 

 

 現状維持であれば問題ないあろう。彼女の働きにより対処は比較的楽に行えている。

 

 

 

 しかし、自分の頭に不可解な点があった・・・

 

 

(・・・でき過ぎているな、この安全階層(セーフティポイント)にモンスターは産まれない)

 

(つまり食人花(これら)は他の階層から来て姿を隠しこの街を取り囲んだということになる)

 

 

 

(・・・あまりにも作為的すぎる)

 

 

 

 未だ増え続ける食人花を対処しながらも思考を巡らせ続ける・・・

 

 思考力を持つことないモンスターにしては偶然だとしても納得のいかないほどの行動。

 そして殺人が行われた後というタイミング。

 無関係とは考えられない、それらを考慮して考察を広げる・・・

 

 その中の一つ。

 可能であるかは分からない・・・しかし一番に現実性が高いもの、

 

 

 

(殺人鬼は調教師(テイマー)か・・・!!)

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 視界に入るのは3匹・・・後頭部から感じる気配から後ろにも4匹程度いるだろう。

 まずは目の前の食人花を始末する・・・左足を蹴り込み、前へと飛ぶ・・・

 

 左手に持った大の刀を担ぎ、首を両断する。

 

 両断した勢いのままに身体を回転させ、右方向から新たに襲いかかる食人花を斬る・・・それを足場に使い、方向転換を行う。今度はしっかりと脚に力は入ってくれる様である。

 実際、今日の身体の調子は良い。それに、普段通りに冷静に周りを見る事ができている。

 

 

 戦闘を開始してから短くない時間が経過していて、食人花の数は確実に減っている。最初は刀を振れば何匹かを斬ってしまう程に囲まれていたのであるから相当数を始末したのだろう。

 

 一時はリヴィラの街が壊滅してしまうのではないかと危惧していたのだが、被害は完全には防ぐことはできなかったものの、想定以上に抑えることはできたと思う。

 

 

 

 引き付けていた最後の1匹の首を斬り上げて始末したところ・・・

 

 

 

(・・・!?)

 

 

 嫌な違和感を感じた。

 それが発せられている方向に視線を向ける・・・

 

 

 また、今まで見たことのないモンスター。これも食人花と同じ様な雰囲気を持ったものであった・・・身体を起こしたソレは悲鳴にも聞こえる鳴き声を18階層を響かせる・・・

 

 私は団長達が対処していた広場から少し離れたところで戦闘を行っていたのだが、ソレは広場に向けて進んでいく・・・

 

 彼等がいるのてあれば問題ないとは思うが、これだけイレギュラーが続いてしまっているので不安要素を無くすためにも広場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「団長さん!あのモンスターは!?」

 

「!? 紫苑か!」

 

 

 

 広場に着いた私は指揮を取っていた団長の元へと直ぐに向かった。

 

 状況としては新しく現れたモンスターに作戦もなく突撃したリヴィラの冒険者達が返り討ちされ、彼等を避難させるためにソレを【ロキ・ファミリア】が抑えているらしい・・・

 

 私もそれに協力しようと動いたところ・・・

 

 

 

「紫苑、待ってくれ・・・君にはアイズの所に行ってもらいたい」

 

 

 

 団長の説明によるとアイズは何者かに襲われたらしい・・・彼女には怪我はなかったみたいだが、一緒に行動していたレフィーヤがその者に少しではあるが、ダメージを受けた。

 

 それを聞いて、私が彼女達についていかなかったことに対して判断ミスであったと悔しさを覚える・・・

 

 アイズは負傷したレフィーヤを団長達の元に届けた後、すぐに襲撃者を対処すべく戻っていったらしい・・・

 

 その襲撃者が件の殺人鬼だとしたら、相当な実力者である可能性が高いと想定されていたため、応援に向かうべきであるが出現したモンスターの対応に人手をこれ以上出す事が出来ずにいた。そこで、今戻った私に・・・という事みたいだ。

 

 

 

「はい、了解しました」

 

 

 

 団長の指示に反対などするはずもなく、すぐにアイズの元にへと駆ける・・・込み上げてくる感情と共に・・・

 

 

 

 

 

(・・・レフィーヤちゃんの為にも倍返し・・・ですね!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




難しい!
今までの中で一番書くのがむずかったですね・・・

場面が淡々と進んでしまうのですが、退屈感を感じない様にと頑張ったのですがどうでしたか?

まぁ、取り敢えず書けたので良かったです!

うっし!寝よ
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