小町四季でーす!
頑張りすぎちゃった!
てへw
んなわけで、本編をどぞー!
(今日はいつもの二倍ぐらいアルゼンチン♪)
その朱い糸は紅蜘蛛だ。
昔のあの"地獄"から救ってくれた糸。
有名な作家・芥川の作品の中にカンダタと言う男がいる。
放火や殺人を何度も繰り返していた極悪人だという。
然し彼は一度だけ小さな蜘蛛を助け、仏からチャンスを与えられたのだ。
きっと僕は人間にとってはヒーローに映るかもしれないが、結局の所はカンダタだ。ただ違うのは僕は仏がくれたそのチャンスをものにしたと言う所。
なぜ黒子ちゃんがその力を使えるのか?謎はあるが、今は目前の敵をなんとかしなくては…。集中…。集中…!
人形が付いた糸を離そうと糸を掴む。粘着質の朱い糸。掴んだら当然糸が手に粘着する。ガムの様に強く付着しているそれは伸びることもなく、離すこともできない。
人形たちは手がボンドで拘束されたように使えなくなる。
そのまま、黒子は俊足で、付近の固まった人形の所へ移動する。朱い糸を伸ばしたままの手で、二足歩行の人形の腹の中心に触れると、すぐさまバックステップをして左へと飛ぶ。
天井まで5mはあるかと言うのにもかかわらず、そこまで飛ぶのも当然のようにやってのけ、天井に張り付いていた一体の背に触れる。そして振り向くと同時に手を伸ばす。
近寄ってきていた人形の腕ごと横に倒す。勿論、掌で腕に触れて。
と言うふうにまるで舞台を舞う踊り子の様に決まった振り付けがあるかの様に、人形の先程の糸で触れれなかった全てに触れてその糸を両手で一緒くたにする。
一本の糸に捕まった人形達は抵抗しようと触れたり、身を捻るものがいるが意味は無い。
グッ…!と黒子がその糸を引けば、人形ボールの完成だ。糸を引いたことにより、あちらこちらの糸がキュッと締まったらしい。つくづく不思議な糸である。粘性の性質を持つのに、糸同士ではそれが発動しない。むしろ滑りやすい。そして糸から手を離そうと引っ張っても千切れないところを見るに硬い。
不思議な力である。
そんな人形ボールに手を構えながら、僕を方へと黒子ちゃんが顔を向ける。いや顔は隠れてるんだけども。何となくその意味を察して、両手の刃物を構える。
腰を落し、重心と力を足に集中させる。
そしてコクリと黒子ちゃんに返す。
あの華奢な体のどこに力があるのか、再び、人形達…基人形ボールに糸を発射し、まるでハンマー投げの選手のように両足を主軸に回転を始める。
地下室が広くてよかった。
グルングルングルン…!と風が僕の髪を揺らす、相当のエネルギーが詰まっている。
カンッ!と木のぶつかる音を立て、黒子ちゃんが踏み込むと糸は、パッと黒子ちゃんの手を抜けるように粘性性をうしなって僕の頭上に飛んで行く。
天井に当たり、糸の効果が消えたらしい。集められた人形達が重力のままに落下する。
僕の頭上で散らばり、落ちるそれ等を確認し、先程の様に体を捻る。4m。両手にできる限りの力を入れる。3m。刃を横に向ける。2m。今だっ!!!
左足を主軸に右足の地面蹴りと身体の捻りだけで、僕は回転する。そして僕の周りに、ガラクタの雨が降り注がれた。その中で1枚ヒラヒラと落ちる紙が僕の視界を塞いだ。
見ればそこには、絡繰人形式降霊術ー弐肆号ー糸巻家と書かれていた。
僕はそれを知っている。
有名な呪術の1つで、ヒトガタ式降霊術と言うものがある。分かりやすく言うと“ひとりかくれんぼ”の人形に近いのだが、四肢と胴体、頭を持つ者に魂を宿らせ従わせるという呪いだ。今回はそれの応用を式として書かれているようだ。
印や呪いはあいにく僕の専門外だが、祖父に見せれば何か掴めるかもしれない。然し、戻るにしてもここから出る方法がわからない。
然し、黒子ちゃんが扉の辺りで振り向き、こちらを見つめてくれた。まぁ、顔見えないんすけど。 僕はそれについていくことにする。
場所は変わり月白神社。
ドゴォン!ドゴォン!とやけに煩い。
それもそのはず、月白家は崩れ、その瓦礫を紅い糸が叩きつけているのだ。一人の老父へと。
はぁ…。家が壊れてしまった…。どうしてくれるん…っ!あっぶなかった。今のは危なかった。死んでた。ふぅ…。
でもまぁ…。この程度ならなんとかなる。数が多く、瓦礫は大きいが、どうとでもなる。
倉庫に近づかなければ、倉庫が壊されることもない。やれる。やるしかない。避けて避けて避けて。相心の帰りを待つしかない。今のワシじゃこいつはどうにもできない。
迫り来る瓦礫や木材、無数の紅い糸を軽い身のこなしで避け、しだいと紅蜘蛛との距離を近づける。
相心と同じ様に体を捻り、そして飛ぶ。丁度、紘一の腹が紅蜘蛛の肩ぐらいまでの跳躍をした時に、体の捻りをエネルギーとして纏った会心の一撃、蹴りが紅蜘蛛の顔に叩きつけられる。
………筈だった。
丸めた蜘蛛の足の一つが、その一撃を止めていた。
ぐぐぐ…パァン!
蹴りを止めていた丸めた蜘蛛の足が、一気に開かれる。その威力は空中に身を預けていた紘一にはどうしょうもないものであり、自身の家に打ち付けられる。
壁に当たり激しい轟音と咽るような煙が立ち、屋根や壁が瓦礫として落ちる。
最早、家は家としては再起不能と言っても過言ではなかった。
幸いな事と言えば、蔵が現在も無事であること。あそこには無数の怒りや悲しみと言った負の塊が溜まっている。紅蜘蛛の様に強力な怪異の気に当てられれば何が起こるかすらも分からない。
紘一は自身が死んだとしても蔵を守らなければならない。
今現在、紅蜘蛛を相手にできるのも蔵へ攻撃が行くことが無く、自身だけにヘイトが向いているからであった。
流石に今のは痛かった…。
普通の人間なら死んでいてもおかしくはなかった。自分で自分を讃えてやりたいぐらいじゃ。
然し、確実に骨が数本逝かれている。老いとは怖いものである。昔はもっと動けていたが、今や紅蜘蛛1匹相手も一苦労。死にものぐるいじゃ。
それでも相心が戻るまではこいつの攻撃をこちらへ向けねば、二次被害が街を滅ぼしてもおかしくは無い。やるしかない。
「おい、紅蜘蛛ぉ!貴様、その程度か?」
「うる…さい…」
「紅蜘蛛特有の紅い糸も大したことないんじゃのぉ?」
「だ…ま…れぇ」
「その様子じゃと人形作りもさぞ上手く行っとらんようじゃ。どうじゃ、茶でも飲んで落ち着かんか?まぁ、出せるものなど泥水程度なんじゃが…」
「だぁまぁれぇぇぇぇぇ!!!」
人形作りと言う点に置いてどうやら激しい執着があるのは承知していたが、余程人形作りに関しての罵倒は地雷であったらしい。ギリギリ…と耳を劈く嫌な歯軋りが鋏角から聴こえてくる。
足癖も大分悪くなった。蜘蛛の足がモゾモゾと蠢いて、あちらこちらへと糸を放っている。そして瓦礫を捕まえたり、はたまた埋まっている木を引っこ抜いては手当り次第辺りに投げつける。
子供が怒りのままにオモチャを投げつける"ソレ"と同じである。癇癪。その言葉が今の彼を表すのに最適であろう。
「あぁぁぁぁ…!ぁぁぁああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっっっっ!!!!!」
暴走とも言うべき紅蜘蛛の癇癪は、神社を荒れに荒れさせた。遠方の木や1番巨大な御神木、鳥居や家の残骸に糸が付く。それが互いに引っ張り合って壊し合い、投げ付けられてはそれ等を破壊する。
やがて歪で、醜い、真紅の渦を作り上げる。
木や廃材が中に浮き、足場を作り、その足場は心許無い柱とも呼べない廃れたモノがなんとか支えている。
そうしてできた紅い渦、蜘蛛の巣の中央に立った紅蜘蛛は、巣に張り付いた巨大な木を投げ付ける。明確に、悪意を持って、狡猾に。
だが、投げられたそこは紘一ではない。
蔵である。
蔵は既に崩壊している家とは少し離れた木々の中にある。隠す為にそこに設置した訳ではないのだが、奇跡的に隠れている為にバレないと紘一は思っていた。
それを明らかにしたのは無造作に木や瓦礫を放ち、まとめる紅い糸である。全てを壊し、ぶつけるとでも言いかねない程に凶悪なその糸が、蔵を表に出したのだ。
紅蜘蛛は本が壊れてしまうことも念頭にはないらしい。
ただ壊す。その意志だけが強くある事がわかる。単純で不気味で、シンプルなその感情は紘一を酷く困らせた。
蔵に眠る数多の呪物。
そのすべてに導火線がついていて、今こうして火種が近づいている。
紘一は、蔵へと投げつけられた瓦礫に飛び掛かり,老体の持てうる力の全てを用いて、瓦礫を吹き飛ばした。捨て身の体当たりである。瓦礫は確かに吹き飛んだ。然し、僅かに左へと軌道を変える程度にである。
蔵にこそ当たってはいないものの次がないのは明白であった。
そんな紘一を高々と巣の上から見つめる瞳が六つ。紅蜘蛛の目である。黒の眼球の中央にある紅が昼頃の暖かな空を後ろに睨んでいる。中々にシュールではあるが、笑えない。紘一からすれば、空すらもこの異常を見ぬふりをして、我存ぜぬと平然を装っているかのように思えて仕方がなかった。
「く…くふふ…ふははははははは…!無様だぁ。うん。とても無様だぁぁぁなぁ?紘一ぃ?」
「あぁ…、まったく。老いる体には困ったものじゃな。子蜘蛛一匹すら愛着心が沸いて殺せやしない。難儀なのものじゃな」
「減らず口を…」
「減らず口でも吐かぬとやっとれんからのう」
「なぁ…紘一?俺は優しいからな…。うん。優しいから。もう一度、機会を与えてやる。うん。そうだ。うん。機会をやる。糸巻紘之介の日記を渡せ。」
「…。やりたいのもやまやまじゃが、あれを見る事は本人の意思で禁止されておる。紘之介本人の意思でな。」
「知ったことか。何百年前の約束と今を生きるお前と孫の命。守るべきものは分かりきっているだろう?」
「生憎、ワシも愛孫も馬鹿でなぁ…。物事の良し悪しがわからんようじゃ・・・。のう?相心ぉ?」
刹那、蜘蛛の巣が轟音を立て、地に落ちる。
馬鹿な老父の馬鹿な愛孫もやはり馬鹿であることは認めているようだ。
おぞましい程に巨大な蜘蛛の巣とそれに吊るされた瓦礫や木々の起こした白煙に黒い人影が1つ。
シックに纏まったモノクロパーカー。黒のズボン。
腰にはハサミカバーがあり、そこだけが他の服装とは比べ物にならないほど高級なのだと言う事は一目瞭然。ボサボサの髪と空間を切り裂くような紫色の瞳を持つ男。
そして人をも簡単に両断できるような、刀のような、要の外れた裁ち鋏・断切鋏を両手に構える。
時刻は現在昼の1時。
相心。3時間ぶりの神社での第一声は…。
「まったくだ!クソ爺ぃ!そんでもって蜘蛛野郎ぅ!ウチのクソ爺と家ブチ壊しやがって…!」
大声での…。
「例えどんな事情があろうとなぁ…!!!」
神社に響く…。
「コンテンパンのメッチョメチョのドボンドボンにしてやるかんなぁ!!!!!」
あまりにも情けない形勢逆転宣言だった。
今後の小説の文の書き方について〜!
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より状況描写を増やしてくんろ〜!
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もっとテンポ感よくした方が良い!
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キャラクターの心理描写、台詞を多く!
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今のままの君(書き方)が好きっ!