憑依先生貞操逆転青春物語 作:新参先生
大変ありがとうございます。
皆様のおかげで続きが書けます。
朝起きて見たモモトークには、今まで以上に生徒たち個人からのメッセージが入っていた。
すぐに全員への個別返信は難しいと感じたため、ひとまずは全体への返信として昨日の御礼、モモトークは思ったより皆からの連絡があったために時間が掛かっても必ず順番に返すから待って欲しいこと、これからも宜しくね、ということを送った。
生徒たちは、先生からのメッセージを見て、互いの考えと行動が同じであることを悟った。
今日はゲヘナ風紀委員会へ通う予定の日だった。
スケジュールについては、予めヒナ委員長へ連絡済みだ。
色々な学校や部活を回ってはいるが、ゲヘナ委員会は特に注意しているところの一つだ。理由は生徒側の暴走を防ぐことと、ひとえにヒナ委員長のためだ。原作のヒナ委員長は優秀過ぎて負担が掛かり、色々と溜めこんでいることを原作の記憶から覚えていた。本人からすると手伝いは不要だったかもしれないが、自分の中で仕事というものは、処理できる範囲で決して無理をして欲しくないという考えがあり、とにかくこちらから言い出して色々なことを手伝わせてもらった。
アコ行政官とイオリには、当初だいぶ不審がられたものだが、手伝いの回数を重ねるうちに態度が柔らかくなっていたことには安心したものだ。
そういえば、アコ行政官と言えばどうしても例の服装が気になってしまうことがあった。出会って最初の頃は肌寒い季節だったこともあり、心配になって何度か目を向けてしまったが、何とも言えないような態度で睨まれた後、後日服装が変わったことを覚えている。目のやり場に困ることがあったから、正直助かったと思ってしまった。
そう思っていたんだが。
「…アコ、こんにちは。予定通り伺わせてもらったよ」
「先生、昨日はお疲れ様でした。まさかお酒は残っていませんよね?」
「はは、昨日は恥ずかしいところを見せたね。大丈夫だよ。回るのも早いけど、醒めるのも早くて翌日に引きずることもほとんど無いんだ」
平然と会話をしているが、アコの服装は以前に戻っていた。何故だろうか。しかし、わざわざ触れるのはセクハラとも捉えられる…決して下には視線を向けずに会話を続けた。
「あっ、先生とアコちゃ……アコちゃん?」
委員会の執務室へ向かう途中、通り掛かったイオリに声を掛けられた。
アコの服装を見てから、私を見て、再度不審そうにアコへ目を向けている。
「なんですかイオリ、何か言いたいことでも?」
「…別に、何でもない」
何だか二人の間に妙なプレッシャーを感じる。
イオリがアコから目線を外すと、こちらへからかうような声色で話しかけてきた。
「先生、昨日は泣いちゃってたけど、もう大丈夫?」
「はは、もちろん。ちょっと恥ずかしかったけど、嬉し涙は悪いものじゃないからね」
からかいを正面から返されて、イオリは少し面食らったようだったが、すぐに笑顔になった。
「そうなんだ、私にはちょっと分からないな。そうだ!先生、私の尻尾も触ってみる?」
視界の端にひらひらと動く黒い尻尾が映った。
今度はこちらが驚く番だったが、答えるより先にアコからの割り込みが入った。
「イオリッ…!貴方何を言って…!」
「ごめん、アコちゃんには角も尻尾も無いもんねー」
「…ッ!」
何だか言い争いが始まってしまったが、ひとまず正直に答えておく。
「イオリさえよかったら、そのうち頼むよ」
「先生ッ!!」
「分かった!」
これ以上は針の筵になりそうだったので、二人を置いて早々にその場を立ち去ることにした。
「先生、今日もわざわざありがとう。それと、昨日は誕生日おめでとう」
「ありがとうね、ヒナ」
ヒナ委員長との関係は非常に良好だ。
エデン条約編では原作同様に怪我をさせてしまったが、元々自分なんかよりずっと丈夫なようで、既に完治しているようで一安心だ。また、原作であったメンタルブレイクを防げたことは自分のやってきたことが間違いでなかったと信じられて、多少なりとも誇らしい気持ちはあった。
いつも通り、書類仕事の手伝いを行う。
少しだけ気になるのは、ヒナがいつも以上にこちらを見てくることだった。
気にしないようにしていたが、ヒナが意を決したようで話しかけてきた。
「先生…昨日言っていた角を触ってみたいというのは、私のもそう思う?」
「…まいったな、お酒の勢いで変なことを言って、皆に嫌われてなければいいんだけど」
なんとも気まずい気持ちになったが、ヒナは至極真面目な口調で返してきた。
「先生を嫌うことなんて無いから大丈夫。それで…どう?」
「…生徒に嘘はつかないようにしているから答えるけど、ヒナの角もかっこいいと思っているし、ヒナさえよかったら興味はあるよ」
「そ、そう。じゃあ今日の仕事はいつもより少ないし、多少休憩しても大丈夫だから…触っていいよ」
何だか妙な空気になってしまったが、ここまで言ってくれたことを断るのも恥をかかせることだと思い、席を立ってヒナの傍まで近寄った。
「…前からは恥ずかしいから、後ろからお願い」
「分かった」
委員長席の後ろに立ち、両手を伸ばして先端から角を触らせてもらった。ヒナの意識とリンクしているのか、触った途端に凄い勢いで点滅を繰り返していることに驚く。
「ヒナ、角が何だか点滅しているけど、大丈夫だよね…?」
「も、問題ない」
あまりすぐに手を離すのも良くないかと思い、せっかくだからよく観察させてもらうことにした。
ヒナの後ろからは、先生の「こうなってるんだ」「光が宇宙みたい」「綺麗」といった感想が聞こえてきた。触られている感覚は無いが、意外と子供っぽい先生の感想にすら胸が高まってしまう。
どうして触って欲しいなんてことを言ってしまったのか。
そんなことは言うまでもなく、先生ともっと仲良くなりたいからだ。
先生は、肉体的には私たちの何倍も弱いのに、常に臆すること無く前に立ってくれた。
それに、今までは毎日辛かった風紀委員会のことも変えてくれた。
それだけで尊敬できたし、自分の中ではかけがえのない存在だった。
それでも何処か生徒とは距離を取っていたように感じられた。
それが、昨日変わったことが分かった。先生は歩み寄ってきてくれており、決して届かない存在ではないということを。その場に居た皆は、全員がそれを分かったと思う。
この先どうなるかは分からないし、私が隣に立つことはできないかもしれない。
それでも先生の役に立ちたい…この世のあらゆる残酷さから守ってあげたいと思った。
この後、機嫌悪そうなアコが入ってきて、慌てて二人は距離を取りました。
その様子を見たアコは脳破壊されました。
チナツファンの方には申し訳ございません。
ギスギスが書きたかった訳ではないし、別に角フェチでも無いんだが気付けばご覧の有様に。
生徒が振りやすい話題のとっかかりだからしょうがあるめぇ!
ギスギスするのも先生が一人しか居ないのが悪いんだ。分身せよ!!
生徒の一人称なんて正直書く気は無かったのですが、こんなタイトルでこんなものを書いている時点で性癖の開示をしているようなものですので、気にしないことにします。
・本編先生
大きなイベントも一段落したので油断して素が出てきた。
・アコ
先生には色々思うところがある。たびたび先生とヒナ委員長を見て脳が破壊されている。
・イオリ
本編先生は紳士で、先生が来てから委員会の空気が良くなっているので普通に慕っている。
尻尾に関しては特別な意味は無いので、触ってもらって問題ないと思っている。
・ヒナ
本編先生が心配していた生徒の一人だったため、これまでにかなり介入した。
ジョジョの名言の一つ(本編最後の行)も飛び出すくらい覚悟完了した。
イメージができてきたので、次回は掲示板回を試してみるつもりです。